良く「実力をつけるためにはコツコツ努力をすることが大切だ。」、とか「急に実力をつける方法はない。」とか言われます。
その通りでコツコツと努力することは重要だと思います。
問題は努力の中身ではないでしょうか。
特に重要なのは「実践」と考えています。
どんなにたくさん勉強しても実際に患者さんを治療していかないと実力をつけるのは難しいでしょう。
例えば水泳の理論をたくさん知っていても実際に泳いだことがない人に水泳を教わりたいでしょうか?
患者さんへの実践は慣れる事だけではありません。
実際に臨床に当たってみると教科書通りでないことがかなり多く、更に勉強する必要が出てきます。
患者さんだけでは十分に実践を積めない場合は家族・親戚・知人にドンドン治療してみて下さい。
実践するリストの中で最重要人物はご自分です。
自分の身体に治療することが最も勉強になります。
昭和の初期に活躍された鍼灸の名人澤田健先生は病気になった時に自分で治療して極意を体得されたとのことです。
そしてその弟子で昭和の時代に活躍された代田文誌先生は「自分が病気になれば色々なことが分かる。」と提唱されていました。
無理に病気になるのは本末転倒ですが、ちょっとした体調不良でも自分で治療をする習慣をつけることが大切だと思っております。
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*五枢会治療セミナー
再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。
興味がある先生・学生の方は下のホームページをご覧になって下さい。
http://5su.muto-shinkyu.com/
以前のメールマガジンで症状が多い患者さんの対処法をお伝えしました。
その時には1つの経穴で多くの症状を改善できる治療をすることを提案しました。
この方法は今でも使っており、有効な治療法だと思っております。
しかし、症状が多いのには根本的な原因があると考えられます。
第1に1つの病証が様々な症状を呈していることが考えられます。
脾虚証・腎虚証・瘀血証・痰飲などが候補として挙げられます。
場合によっては複数の病証が存在し多彩な症状になっている場合もあります。
更年期障害や自律神経失調症などに見られるパターンです。
第2に痛みの閾値が低下していることが考えられます。
体のあちこちが痛いという場合、その可能性が高いです。
抑うつを伴っている場合は相当可能性が高いです。
第3に心気傾向が強い場合も考えられます。
些細な症状を気にし過ぎるタイプです。
この様な患者さんは不安感が強く心配して症状を言っているので、まず説明をして安心をしてもらうことが大切です。
症状の多い患者さんに対しては、まず1つの経穴で多くの症状を改善できるものを選ぶという事と同時に、根本的な解決策として病証の改善・痛みの閾値を上げる・安心感の提供をするという事が良いと思います。
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鍼灸師の資格を持っていて開業している場合特に定年はありませんが、いつまで仕事をするべきでしょうか?
一般の企業では60~65才で定年となりますが、定年がなければ75才位まで仕事が出来るのではないでしょうか。
そのためには体力・知力・技術力をキープする必要があります。
高齢で鍼灸師を続けるメリットとしては、高齢者の治療を自分の身体で研究対象としてできることです。
自分の健康管理と治療法の開発を行えるという一石二鳥の効果があります。
超高齢社会を迎え、鍼灸師の担う役割も大きくなると思います。
認知症・脊柱管狭窄症・骨粗鬆症・パーキンソン病などが増えていく可能性が大きいですが、ひどくなる前に治療をしていくことが重要と考えています。
その中で鍼灸も大きな役割を果たせるのではないかと思っております。
そのためには高齢にな っても現役で活躍する鍼灸師は不可欠なのではないでしょうか。
鍼灸師が持つべき知識の中で時に重要なものとして「病態把握力」があると思います。
病態把握がなぜ重要なのかについては、主に3つのポイントが挙げられます。
第1に鍼灸の適応かどうかの判定に役立つという事があります。
例えば頭痛を例に挙げます。
頭痛で鍼灸の適応は、緊張型頭痛・片頭痛を始めとする血管性頭痛・神経痛などが挙げられます。
不適応疾患としては、くも膜下出血・髄膜炎・脳腫瘍などが挙げられます。
特に癌の患者さんでは脳に悪性腫瘍が転移する可能性を考える必要があります。
第2に予後の推定が出来るという事があります。
予後は、その症状が器質的なのものから来ているのか機能的失調から来ているのかで推定できます。
例えば神経痛でも原因が骨棘によるもの(器質的)であれば回復が難しいけれど、筋肉のエントラップメント(絞扼・機能的)であれば回復し易いと判定できます。
第3に治療法の決定に役立つということがあります。
治療法は筋肉の緊張が原因であれば原因筋への刺鍼を行います。
神経痛であれば神経上の圧痛点への施灸を行います。
病態をとらえることは、鍼灸の病証を決定すると同じくらい重要です。
老化というと東洋医学的には「腎虚」という言葉がすぐに出てきます。
易疲労・性ホルモンの低下・骨粗鬆症などが相当します。
しかし、実際には老化は腎虚だけではなく、もっと複数の病証が合併しているケースが多いと思います。
高齢者におけるサルコペニアは筋肉量の減少・消化機能の低下による低栄養から起こるとされており、東洋医学的には「脾虚証」が相当すると考えられます。
動脈硬化・血液粘度の上昇も良く見られる状態ですが、「瘀血証」と関連すると考えられます。
最近の研究でアルツハイマー病の原因となるタウ蛋白・アミロイドβタンパクがどのように取り除かれるのか分かってきました。
タウ蛋白・アミロイドβタンパクは睡眠中に「グリンパティックシステム」によって取り除かれています。
「グリンパティックシステム」の働きは脳内の老廃物の除去です。
睡眠中に脳内のグリア細胞が収縮して水路を作り、脳脊髄液が還流して老廃物が取り除かれます。
睡眠時間が少なかったり、浅かったりするとこのシステムが十分に働かなくなるとのことです。
したがって不眠と密接な肝や心の病証も老化の治療に不可欠となると思います。
更に一人一人が持っている体質傾向と老化現象が合わさって症状が出ていると考えられます。
したがって老化に伴う疾患においてもオーダーメイド的治療は不可欠となると思います。
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年齢とともにかかる疾患は変化します。
その時に自分で治療することで、新たな発見・気づきが得られますのでお伝えします。
子供の頃は、喘息・扁桃炎などが多いです。
脾虚証の治療で改善するケースが多く、治療は簡単な部類に入ります。
そして女性では50才前後、男性では50~60代頃に更年期を迎え、性ホルモンの低下に伴う自律神経失調症が出現します。
冷え・のぼせ・不眠などの症状を訴えます。
陰虚火旺・上熱下寒など病証が多少複雑になり、治療も難しくなってきます。
老年期では症状が増加してきます。
整形外科疾患では変形性関節症・脊柱管狭窄症・骨粗鬆症など、内科疾患では様々な症状が出現してきます。
腎虚証・瘀血証・痰飲などの病証が関与している場合が多いです。
体調不良を自分で 治療することで、治療技術が向上し、自分の健康管理もできるという一石二鳥の効果が得られます。
患者さんがひどい虚証で、手技で瀉法が出来ないという場合どうすれば良いでしょうか?
一般的には補法を行って、調子を整えてから瀉法を行うと思います。
しかし、そこまで行くのにかなり時間がかかるという事もあり得ます。
そのような時に使える方法として、「排便を促す」、「利尿を促進させる」というものがあります。
「発汗させる」のは表証の風邪などには使いますが、慢性疾患には使っておりません。
それ以外に「吐かせる」という方法もありますが、私は使っていません。
以前にもメールマガジンで書きましたが、病が軽い場合は補法で良くなりますが、重症の場合には瀉法が不可欠です。
そして重症(精神疾患・悪性腫瘍・自己免疫疾患など)の場合は虚実 夾雑証になっているので瀉法のやり方に注意する必要があります。
また、精神疾患の患者さんは神経質で刺激に敏感な場合もあるので、刺激量に注意する必要もあります。
同じ鍼灸師が鍼灸治療を行って、ある時はとても効果を出し、ある時はなかなか効果が出ないという事があります。
その理由として治療が効きやすい人と効きにくい人がいるという事を以前メールマガジンでお伝えしたと思います。
それ以外の原因として身体の中に逆の症状があるというものがあります。
たとえば「寒と熱」、「湿と燥」、「虚と実」、「交感神経優位と副交感神経優位」などです。
具体例として「寒と熱」では更年期障害の冷えのぼせが相当します。
「湿と燥」ではアトピー性皮膚炎による皮膚炎部位の浮腫と皮膚の乾燥が相当します。
「虚 と実」では悪性腫瘍・難病・自己免疫疾患・精神疾患などにみられる元気不足と持続的感染が相当します。
「交感神経優位と副交感神経優位」では不眠と低血圧、高血圧と食欲亢進などが挙げられます。
「治療のレベルを上げたい。」と思っていて上に挙げた4つの逆の症状をマスターしていない方は是非取り組まれることをお勧めします。
前回のブログでリピート率を上げるにはリピート率の高い疾患を選ぶことをお伝えしました。
そして代表的な疾患としてパーキンソン病があると書きました。
今回もう一つ紹介します。
それは「うつ病」です。
鍼灸がうつ病に効果があるかどうかは程度によると思います。
軽症では鍼灸のみで対応が出来ると思います。
中症では薬物療法をしても十分効果が出ないときに、鍼灸を合わせていきます。
また再発予防としても鍼灸は効果的です。
コロナによる影響は多岐に渡っていますが、メンタルにも大きな影響を与えています。
経済協力開発機構(OECD)のメンタルヘルスに関する国際調査によりますと、日本国内のうつ病・うつ状態の人の割合は、2013年調査では7.9%だったのに対し、新型コロナウイルス流行後の2020年には17.3%と約2倍に増加しているとのことです。
うつ病の症状は気分の落ち込みだけではありません。
記憶力・集中力・決断力が低下するため、休職・退職に及ぶこともあります。
場合によっては自殺に至ることもあるのは周知の事です。
そのような人生を大きく変えてしまうような病気ですので、鍼灸で予防や改善が出来ることは大変価値があると思っております。
うつ病に対する鍼灸治療は単に虚証の治療だけで改善しないことは少なくありません。
病証としては虚実夾雑になっている場合が多いです、
マーケティングの法則として、「新規獲得よりリピート率を上げる方が良い。」とされています。
なぜなら新規獲得には費用がかかるためです。
したがって「新規獲得ばかりして、リピート率が低いビジネスは失敗し易い。」とされています。
それではリピート率を上げるためにはどうしたら良いでしょうか?
幾つかのポイントがありますが、今回は疾患の選択についてお伝えします。
リピート率が高い疾患は慢性疾患です、
当然のことながらギックリ腰のような急性疾患はリピート率が低いです。
鍼灸師の先生は真面目な方が多く、鍼灸師になったのも「社会貢献」したいからと答える人は少なくありません。
しかし、経営的に成り立たなければ「絵に描いた餅」になります。
「社会貢献」と「経営」が両立するのが慢性疾患、特に鍼灸が適応する難病・重症疾患です。
難病・重症疾患の中で、鍼灸の効果が出易くリピート率が高い疾患としてパーキンソン病が挙げられます。
パーキンソン病は徐々に進行していきますが、鍼灸治療をすることで進行が抑えられることも少なくありません。
したがってリピート率を高めたい場合にはパーキンソン病の治療をされることをお勧めします。
興味のある先生はこちらをご覧下さい。
https://muto-shinkyu.biz/lp/park2022/