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▶実はコラーゲンじゃなかった!? 話題の【DHCスーパーコラーゲン】徹底解説 前編
では続きです(^o^)/
そういえばDHCさんは最近ではCMでも同じようなものを放映していると聞きました。
以下のものですね。
これは確かに僕も見たことがあります。
ご覧のように堂々と宣言していますね。
「肌の奥、真皮層に到達」「世界初コラーゲンの再生に成功」
などなど…、
これは化粧品の宣伝広告では言えない表現です。
しかしこのCMでも前回お話ししたように、
「商品の宣伝」はしていない
ということに気がつくと思います。
あくまで「DHC」という会社の宣伝をしているだけで、
化粧品の宣伝にはなっていないわけですね。
なので、化粧品の宣伝には使えない表現を盛りだくさん詰め込めるというわけです。
ほほ~、なんともずる賢いというか…(;^o^A
これで「DHCのコラーゲンは肌に吸収されるんだわ!」と思って商品を購入してしまう方も居られたことでしょう…。
嘆かわしい話です…(´・_・`;)
さて前置きはこのあたりにしておいて、
そろそろ本題へと参りましょう。
今日この記事で解説したいのは、
「DHCスーパーコラーゲン」は、実は『コラーゲン』ではない!
という話です。
あれだけ「世界初のコラーゲン!」とか言っておきなながら衝撃的な話ですが、、
これは事実です。
多分『コラーゲン』という物質をある程度知る生化学者であれば、
DHCスーパーコラーゲンを『コラーゲン』として認める人は誰も居ないと思います。
そんなものを堂々と「世界初のコラーゲン!」とか言って売っているんですから
DHCさんの面の皮は多分鉄板ほども分厚いのでしょうね…。。苦笑
◎「コラーゲン」ってどういう物質?
コラーゲンはお肌に良いとか保湿効果があるとかハリが出るとかなんとかよく言われていますが、
そもそも『コラーゲン』とは一体何か皆さんは御存知でしょうか。
この物質の本質を知ったならば、「コラーゲンが肌から浸透」なんて本当にバカバカしい話だと感じると思います。
一般的にコラーゲンは皮膚の細胞層を支える物質として理解されています。
↑このように皮膚においてコラーゲンが存在するのは化粧品が効果を及ぼせる「角層」よりもさらに下層の下層の下層、
「真皮層」という所から存在しています。
しかし実際のところは「支えている」というよりは、
コラーゲンはそれが寄り固まって巨大な組織体を作っています。
この物質が集まることで人の「肌」「筋肉」「血管」「骨」などを作っており、
コラーゲンとは単なる肌のハリを保っている物質というよりは
人や動物の「肉体」を直接形成している物質なのです。
そしてこの物質の「基本的な形」は、上記の図にも書いているように『繊維』です。
イメージとしてはフェルトや綿のようなものを考えると分かりやすいかもしれません。
糸や紐のような繊維質の物質が幾重にも寄り集まって、肌とか筋肉とか血管を作っているんです。
そしてこの繊維は一体どのようにして作られているのかというと、
「アミノ酸」という小さな物質が、何百、何千、何万とつながって作り上げられているのです。
なのでコラーゲンの構造は以下のように、
膨大な数の分子(アミノ酸)が寄り集まった「巨大分子」となっています。
(↑の写真でもコラーゲンの一部を写しているだけで、実際にはもっと長い場合がほとんどです。)
※このようにアミノ酸が膨大につながった物質を「タンパク質」と呼びます。コラーゲンは「繊維状タンパク質」の一種で、「ケラチン」などの仲間です。
以前「油の分子は大きいから皮膚の奥底には入りにくいよ」という話をしたと思います。
その時紹介した「油」の分子はこちらです↓。
コラーゲンの分子量は平均的に30万から100万と言われており、
「入りにくい」と言っていた上の油脂ですら分子量1000ちょっとくらいですから…。
『コラーゲン』と呼ばれる物質がいかに規格外の大きさを持っているか、
皆様にもイメージ頂けるでしょうか…?
これを見てなお「コラーゲンが肌に浸透する」などと思いますか?(^_^;)
◎低分子化しすぎたコラーゲンは『コラーゲン』とは言えない
そう、ですからDHCは「これまでのコラーゲンは皮膚に浸透していなかった!」と言っているのですね。
そして、
「だから浸透できるサイズまで切ってやったぜ!」
というのが今回の「DHCスーパーコラーゲン」です。
「ひとりで通るから肌の中に入れる」
のだそう。
しかし、
人の皮膚を通過出来る物質の条件としては「分子量が500以下」というのがとても重要と言われています。
つまりDHCさんはこの分子量数百万とも言われている『コラーゲン』を、
「およそ分子量500くらいまで切った」とここで明言しているんです。
理論上皮膚を透過するための最低条件がこれなので、
「DHCスーパーコラーゲン」の分子量は少なくとも500前後であると予想できます。
ですがここが落とし穴。
実はこの時点でこの「DHCスーパーコラーゲン」は、
タンパク質の一種である『コラーゲン』の条件を全く満たせていません。
そもそもコラーゲンとは、
↓このように3つの繊維状タンパク質がらせん状にねじれるようにして構成されている…
『三重らせん構造』
という特徴的な構造特性を持ちます。
この特徴的な構造を持たない繊維上タンパク質は「コラーゲン」とはまず呼べません。
しかし分子量500くらいだとしたら、
つながっているアミノ酸は2~3個くらいと想像できます。
(アミノ酸一個の分子量は100~200くらいなので)
こんな小さな分子が三重らせん構造を持っているはずがなく、
つまりそれってただの「アミノ酸が2~3個つながっている物質」だよね?
という話になります。
そんなものにコラーゲンの性質(高い保湿作用や弾力の向上)などあるはずもなく、
よって、
DHCスーパーコラーゲンは『コラーゲン』とは全く違う物質
ということになるのです。
イメージ的にはコラーゲンをでっかい建造物の『ビル』だとしたら、
DHCスーパーコラーゲンは『建材一本』くらいの感じです。
建材一本を持ってきて「これはビルだ!!」って、、そんな馬鹿なって話でしょう?(´・_・`;)
◎DHCスーパーコラーゲンはただの「ペプチド」
ちなみにアミノ酸が2個以上合体した物質は「ペプチド」と呼ばれます。
2個アミノ酸がつながったものを「ジペプチド」、
3個アミノ酸がつながったものを「トリペプチド」といいます。
(化学用語で 1=モノ、2=ジ、3=トリ、4=テトラ…などと呼びます。)
ところでDHCさんのホームページから拝借したこちらの資料によれば、
DHCスーパーコラーゲンの表示名称(化粧品の成分名として公に認められた名前)は、
『ジペプチド-8』
です。
つまり、
DHCスーパーコラーゲン=何らかのアミノ酸が2個つながった物質
であるということがこの名称から証明されています。
アミノ酸が2個つながっただけの「ただのジペプチド」を、
巨大分子で三重らせん構造を有する線維状タンパク質の『コラーゲン』とは、、
我々は口が裂けても呼べませんね…( ̄ー ̄;)
そういえば前回紹介した動画の最後で
なんとかの世界規模の学会で発表するとかなんとか言ってましたけど、、
こんなもの「コラーゲンです!」とか言って世界に向けて発表したのだとしたら
日本の恥さらし以外のナニモノでもないと僕は思いますケド。。
(実際にどうやって発表したのか、そもそも発表したのかどうかも分かりませんが。)
※ところで「ジペプチド8」の性質としてはアミノ酸の効果である「保湿作用」くらいは見込めそうです。
あと実際に浸透するか?っていったら、正直無理ではないかと思います。そもそも分子量を500にしてもアミノ酸はとても親水性の高い物質なので、それが2つつながっただけのジペプチドは同じく親水性の物質ということになって角層下層の細胞間脂質層に阻まれてしまいます。(皮膚を透過する成分は高い「脂溶性」を持っていなければなりません。)
だからこれは何のことはない、よくある「入っていても意味あるのか無いのかよく分からない成分」ということになるでしょうね。
◎化粧品のDHCスーパーコラーゲンには「コラーゲン」は入っていない!
あともうひとつ衝撃の事実ですが、、
成分
水、BG、グリセリン、ポリ(1,2-ブタンジオール)-4PEG/PPG-29/9メチルグルコース、ペンチレングリコール、フェノキシエタノール、異性化糖、クエン酸、クエン酸Na、PEG-40水添ヒマシ油、シロキクラゲ多糖体、グリコーゲン、ビオサッカリドガム-1、リン酸アスコルビルMg、オリーブ果実油、ジペプチド-8、マイタケ子実体エキス、セイヨウアブラナ種子油、トコフェロール
こちらはDHCのホームページから拝借した「DHCスーパーコラーゲン(化粧品)」の成分表示です。
衝撃的なことにどこにも「コラーゲン」って書いてません(苦笑)
しかも肝心の「DHCスーパーコラーゲン(ジペプチド-8)」も配合量めちゃくちゃ少ないという…(゜д゜;)
なんとも消費者を舐めているというかなんというか、、
まぁ前回も言ったように商品自体は3000円未満で大して高くもないですし、
成分の内容的に刺激とか低いし安心して使える内容ですから
商品そのものはすごく悪質か?というとそうとも言えません。
ただ、化学者の端くれとして切に願うことなのですが、
『化学』を人を騙す道具として使うのは本当にやめてほしいと思います。
ある程度化学をかじった人はこんなのにはそうそう引っかからないでしょう。
内容を詳しく分からなかったとしてもなんとなく胡散臭さを感じて敬遠するものです。
ですが化学を全く知らない人は引っかかってしまうかもしれません。
僕は化学は人を豊かにするためにあるべきだと思っています。
それを忘れて何も知らない市民を騙すために利用する、というその体質は…、
やっぱり非常に悪質だなぁと感じてしまいます。
商品そのものは全く悪くないのですから、
一端の化粧品屋を気取るのであればこんな奇を衒ったずる賢い方法ではなく
商品本来の「良さ」を売りにして正々堂々戦ったらどうなんでしょうかね。
まぁ会社が大きくなってしまえばそんなのキレイ事と言われてしまうのかもしれませんけど…(^_^;)
なんとも虚しいことです。
以上、これまた長くなりましたが
「DHCスーパーコラーゲンは実はコラーゲンじゃなかった」というお話でしたo(^-^)o
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