ウマセラミド=天然セラミド? | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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ウマセラミド=ウマスフィンゴ脂質(ビオセラミド)=天然セラミド

天然だからお肌に良い!一番効果的!


と、ネット上では良く言われてますがこれはぶっちゃけ間違ってます。


まぁセラミドのお話はかなり難しいので単純化するのはほぼ不可能なのですけど、、


とりあえず一番重要なのは

「セラミド」という名前をつけることを許されているのは『ヒト型セラミド』だけ

という事実だと思います。


化粧品の成分表示に「セラミド」という言葉が書いてなければやはりそれはパチもんです。

まぁパチもんにも良質悪質があるんですけどね(^_^;)

そういう意味で言えば馬セラミドは良質なパチもんです(笑)



◎「ウマセラミド」って?


ウマセラミドというのは、

「ウマスフィンゴ脂質」のことです。


商品名で言えば「ビオセラミド」と呼ばれています。
(原料メーカーが付けた原料の名前ですね)


これは馬の脳やら脊髄から化学的な処理無しで取り出す脂質類をまとめたものです。

なので複数の脂質の混合物といえると思います。

(決してウマの肌のセラミドを濃縮したものではありません)


ちなみに化学的な処理無しで取り出すことから、

業界では「天然セラミド」と呼ばれているようですね。




◎糖セラミド(セレブロシド)の一種


ウマスフィンゴ脂質の主成分は『ガラクトシルセラミド』という物質で





セラミドの基本構造に「ガラクトース」という糖類が合体した構造を取ってます。


このガラクトシルセラミドなどのように糖類が合体したセラミド
(グルコースが合体した「グルコシルセラミド」も)

をまとめて「糖セラミド」(セレブロシド)と呼ぶのですが、


これらの物質は簡単に言えば生体内に備蓄されているセラミドの前駆体です。

体の中で保存されてる時はこのように糖類の蓋を付けて蓄積して、

肌の上に出るときは糖類の蓋を外してヒト型セラミドに転身して肌のバリア物質として働くのです。



ちなみにセレブロシドはこちら(Wikipedia)でも載っているように、

それそのものの働きとしては筋繊維神経系で重要な働きをしている物質です。

元々肌の上でバリアになるための物質ではありません。



つまり、肌の上にそのまま載せても肌のセラミド(ヒト型セラミド)同様の働きをすることはできません。



◎ウマセラミドに効果は無い?


しかし本来のセラミドではないからと言って全く効果が無いということも無いようです。

一応ウマセラミドも肌の状態改善が見込めるというデータは少ないですがあります。
(論文検索でもいくつかヒットします)

ヒト型セラミドの報告例に比べれば有意性は少ないですが…。


というのもやはり脂質の構造だけ見てもヒト型セラミドと類似しているので、

類似の効能を発揮してもおかしくはありません。


ただヒト型セラミドの場合は生体システムの一環として働くのに対して、

ウマセラミドは脂質構造の特性としての働きと言えそうです。


その効能の差がどれだけあるのかは今のところ不確かですが

まぁ確かにパチもんとしてはかなり優秀と言えそうです。
(グルコシルセラミドも似たようなデータがあります)



しかし価格的にはヒト型セラミド同様かなり高額みたいなので、

その点を考慮するとわざわざウマセラミドを選ぶ理由は無いかな、と思います。



擬似セラミドであれば価格が安い分大量配合できますし、

ヒト型セラミドは微量配合でもかなりの効果が期待できます。


ウマセラミドなどのセレブロシドは…その辺の優位点があまり見つけられないのはやや痛手かと思いますね(^_^;)


入ってて損のある成分ではない、ということは確かでしょう。









ちなみにこれは余談ですが、

「ヒト型セラミド」が「天然セラミド」と言われないのは、

直接取り出したものに酵素などの処理をしている場合が多いからです。


しかし最近ではお米を微生物発酵させて作ったりするのが主流で、

セラキュアに配合しているヒト型セラミドも発酵法で作ったものが主体です。
(「セラミド2」以外は発酵法のはず…)


確かに天然のものを直接取り出したわけじゃなくて作ったものではありますが、

こういう作り方なら「天然」って言っても良いんじゃないの?

という気もするんですけどね…^^;



まぁそういう面倒な話は置いておいても、

とりあえず

成分表に「セラミド」と書いてなければそれはパチもん。

ということだけ理解しておくのでも全然違ってくると思いますよ!





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