『近鉄内部・八王子線』今後の行方⑭ 近鉄からの参考人招致　～近鉄は何を語ったのか～

　4月18日の四日市市議会総合交通政策調査特別委員会にて、近鉄から参考人として3名の方にお越し頂きました。

　今回のブログは、特別委員会における近鉄側の発言要旨を中心に書いていきます。

　当特別委員会では、『内部・八王子線の存続』に向けた議論を継続的に行ってきました。

　そして、運営当事者である近鉄側に直接、現在の状況や当問題に対するスタンスを確認する必要があると判断し近鉄に参考人の要請を行い、それが今回の特別委員会にて実現しました。

　公開の場で、近鉄側から直接意見がお聞き出来るという事で、当特別委員会は大きな注目を集めました。

　委員会の傍聴には報道機関の方が10名程居ましたし、三重テレビ、CTYの撮影が入りました。

近鉄側からは、鉄道事業本部企画統括部営業企画部長、同部名古屋輸送統括部運輸部長含む3名の方がお越し頂けました。

　私の見解ですが、今回の参考人招致で押さえておきたい大きなポイントは以下の5点であると認識しています。

①近鉄は一貫して、BRT(バス高速輸送システム)による存続を主張

②近鉄が主体となって鉄道として残すのであれば、公有民営〔施設、車両、(土地)を市が保有し近鉄100%子会社に無償で貸付け、近鉄100%子会社が運営を行う〕しかない。

③公有民営方式で近鉄100%子会社が運営を行うとしても、運営費の赤字部分については行政側への補助を求める。

④適任であると判断出来る相手先があれば「第三者譲渡」という選択肢もある。

⑤『内部・八王子線』の存廃の意思決定のタイムリミットは、車両更新の関係上、以前から伝えている今夏、具体的には平成25年8月末であり、この時点で鉄道で残すという判断に至っていない場合は『内部・八王子線』の鉄道の形態での存続は難しい。

　また、細かな部分になりますが、『内部・八王子線』を鉄道形態で存続させるには、車両更新費や施設の整備等(土地代は除く)で20億円程度の投資が必要であることも判明しました。

　次のブログでは、この近鉄の見解を踏まえた上で、もう少し突っ込んだ内容に触れていきます。

◎以下は、過去の関連記事です。

■『近鉄内部・八王子線』今後の行方 ① 【現状整理、そしてタイムリミット】

■『近鉄内部・八王子線』今後の行方② 【市、議会の取り組み】

■『近鉄内部・八王子線』今後の行方 ③ 【総合交通政策調査特別委員会設置へ】

■『近鉄内部・八王子線』今後の行方 ④ 【様々な動きとその方向性】

■ 『近鉄内部・八王子線』今後の行方⑤　【自治会・高校が近鉄に対して要望書提出へ】

■『近鉄内部・八王子線』今後の行方⑥　【近鉄がBRT（バス高速輸送システム）を提示】

■『近鉄内部・八王子線』今後の行方⑦　【強気の近鉄/BRT（バス高速輸送システム）とは】

■『近鉄内部・八王子線』今後の行方⑧　【鉄道維持か/BRT導入か/廃線か現状の選択肢整理】

■『近鉄内部・八王子線』今後の行方⑨　【鉄道維持：子会社化シミュレーションの結果】

■『近鉄内部・八王子線』今後の行方⑩　【ハードルの高いBRT転換/課題整理】

■『近鉄内部・八王子線』今後の行方⑪　【タイムリミット 2013年夏が迫る】

■『近鉄内部・八王子線』今後の行方⑫　【特別委員会が「両備ホールディングス㈱小嶋会長」を参考人招致】

■『近鉄内部・八王子線』今後の行方⑬　近鉄からの参考人招致　～近鉄は何を語ったのか～