8月21日、近鉄が「内部・八王子線の存続に向けた要望書」の提出に訪れた住民(四日市自治会連合会・鈴鹿市自治会連合会・北勢地区県立学校校長会の代表)に対して、『BRT(バス高速運輸システム)方式』を提案しました。


 カウンターパンチといえる近鉄のBRTの提案、行政・議会・市民に大きな衝撃を与えました。

新聞紙面でも大きく報道されています。


 そして、8月24日に近鉄は自社のHPにて、近鉄側の主張を掲載しました。

http://www.kintetsu.co.jp/all_info/news_info/120824utuhachi.pdf


 近鉄の主張を要約すると、『現在の軌道をバス専用道として再整備し、「バス高速輸送システム(BRT)」として運行することを四日市市様にご提案しています。』とのことです。


 しかし、当時行政としては公式に近鉄からBRTの打診をされていなかった為、寝耳に水の状態でした。


 後日開かれた「総合交通政策調査特別委員会」の場で、委員から市との合意形成も無く、近鉄単独でのBRTの表明に対して、行政は公式に抗議すべきとの意見が出、行政から近鉄に対してHP掲載文の削除を申し入れました。


 それに対する近鉄側の対応が、9月24日に示されました。


森智広のブログ


それは、市の削除要請を受け入れる事無く、近鉄が主張するBRTの素案の公表と、四日市市に対する正式なBRT導入の検討要請でした。


 近鉄が主張するBRT化計画の素案とは、既存の線路をバス専用道路に整備し直し、バスを18~24台を投入するというものです。


 近鉄は運行本数を現在の1.3~3倍に増便する事により、1日1万人という乗客の輸送力を維持出来ると試算しています。


 また、現在内部・八王子線は、9駅存在しますが、更に新駅を4駅増加し、13駅体制での運転となり、利便性の向上も図るとあります。


 ただ、ここからが大きなポイントですが、バス専用道路の整備に25~30億円の費用が掛かります。


その費用については、市の負担を求めているのです。

(一部、県・国の補助金が受けられる可能性があるとされていますが、それも明確ではありません。)


 仮に、BRTの近鉄案を受け入れるのであれば四日市市は最大で25~30億円の税金投入となります。


また、果たしてBRTで現在の輸送力を維持出来るかどうかの検証も必要です。


 現段階では、近鉄側からの一方的な提示に過ぎませんが、今後市としてどういう対応を取るのか重要な局面を向かえます。


 市の対応も含めて、ブログ等で発信していきます。

 


◎以下は、過去の関連記事です。


■『近鉄内部・八王子線』今後の行方 ① 【現状整理、そしてタイムリミット】

http://ameblo.jp/mori-tomohiro/entry-11209058849.html


■『近鉄内部・八王子線』今後の行方② 【市、議会の取り組み】

http://ameblo.jp/mori-tomohiro/entry-11209176279.html


■『近鉄内部・八王子線』今後の行方 ③ 【総合交通政策調査特別委員会 設置へ】

http://ameblo.jp/mori-tomohiro/entry-11292928131.html


■『近鉄内部・八王子線』今後の行方 ④ 【様々な動きとその方向性】

http://ameblo.jp/mori-tomohiro/entry-11295351212.html


■ 『近鉄内部・八王子線』今後の行方⑤ 【自治会・高校が近鉄に対して要望書提出へ】

http://ameblo.jp/mori-tomohiro/entry-11334578122.html


■『近鉄内部・八王子線』今後の行方⑥ 【近鉄がBRT(バス高速輸送システム)を提示】

http://ameblo.jp/mori-tomohiro/entry-11339326584.html