完成品 MS-05S ザクI ゲラート・シュマイザー少佐専用機 | Modelers Survey Service

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MG(マスターグレード)を中心に、ガンプラ(機動戦士ガンダムのプラモデル)の製作過程や完成品などを紹介します。模型の作例はジオン軍のMS、中でも一年戦争時のエースパイロットの専用機やMSV関連の機体が大半を占めます。1/100の旧キットとのミキシングもやってます。

MS-05はジオン公国軍の量産型モビルスーツであり、S型は総合性能を向上させた指揮官用の機体です。
作例は、地球攻撃軍所属の特殊部隊「闇夜のフェンリル隊」隊長であるゲラート・シュマイザー少佐専用機として製作しました。
MGザクIIVer.2.0をベースに、MGザクIのパーツを使用して製作したミキシングビルド作例です。

使用キット1:MG 1/100 MS-06J ザクII Ver.2.0
使用キット2:MG 1/100 MS-05B ザクI


ゲラート・シュマイザー少佐の駆るMS-05Sは、PlayStation 2用ゲーム「ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079」に登場する機体です。


通常のザクIと違い両肩にショルダーアーマーを装着しており、機体はグレー系のカラーで塗装されています。
また、闇夜のフェンリル隊独自のセンサーを導入したMS戦術と共に、視神経に戦傷の後遺症を抱えたシュマイザー少佐用に音響センサーが増設されているのが特徴です。





MSパイロットとして数多くの戦果を挙げてきたシュマイザー少佐ですが、ブリティッシュ作戦時に、地球連邦軍のエイガー少佐の駆るガンダム6号機 マドロックと交戦した際、視神経を負傷しパイロットを引退しています。

パイロット引退後は、自身のMS運用の体験を元に設立した闇夜のフェンリル隊の指揮官として数々の戦果を挙げました。

現役時代の少佐の乗機であるMS-05Sに、フェンリル隊のエンブレムが描かれているのは設定上矛盾しているのですが、そこはあくまで if 設定ということで大目に見ていただきたく思います。
もともとこの機体を製作した理由のひとつに、ガンダムデカールに含まれていたフェンリル隊のエンブレムを使いたかったという個人的な感情がありまして。




ゲームでは、シミュレータ内でのみ、この機体が使用できるようになります。
しかし想像を膨らまし、危機的状況下、格納庫に眠っていた愛機を引っ張り出し、シュマイザー少佐が出撃する、なんてエピソードがあったかもしれないと想像すると、胸が熱くなりませんか。

ちなみにゲラート・シュマイザー少佐ですが、あのランバ・ラル大尉とは旧知の間柄であったそうで、その訃報を聞き、何もできなかった自分を大いに悔やんだそうです。

また、宇宙世紀の歴史において、OVA「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」に登場したバーナード・ワイズマン伍長と同様、「ザクでガンダムを撃破した」数少ないパイロットのひとりでもあります。




カラーリングは、ゲームの攻略本を参考にしています。
ゲームが出展になっているMSをつくる際は、攻略本や設定集などを資料として使うと便利です。
携帯機ならまだしも、ゲームを一時停止して、モニターを見ながら塗装するのはちょっと面倒ですから。

ゲラート・シュマイザー少佐専用機をはじめ、「ジオニックフロント」に登場するザクやグフなどの機体は、アニメに登場した時のような原色寄りの配色ではなく、戦車や戦闘機などの実在する兵器に近いテイストで塗装されています。
そのため、単一の色、しかもウェザリング無しで塗装してこれを表現するのは難しいかとも思いましたが、他の作例との釣り合いも考え、単色塗りで仕上げました。




メインのグレー部分はクレオス Mr.カラー「C60 RLM02グレー」がかなりイメージに近かったため、調色せずにそのまま使用しました。
グリーン部分はMr.カラー「C17 RLM71 グレーグリーン」とガンダムカラー「UG17 MSダークグリーン」を調色して使用、ブラック部分はMr.カラー「C71 ミッドナイトブルー」です。

武装ですが、本来ならシュマイザー少佐専用ザクIがゲーム中に装備していたアサルトライフルが良かったのですが、キット化されてない武器の上、ゲーム画面や攻略本でも細部のデザインがわかりにくいため、ザクIらしくマシンガンを選択しました。




ザクマシンガンに加え、ゲームでは「シールド ミドル」と呼ばれるグフ用のシールドと、ヒートソードも用意しました。


「ジオニックフロント」はPlayStation 2用のゲームです。

差し当たって、ゲラート・シュマイザー少佐と闇夜のフェンリル隊の軌跡を辿りたいとお考えの皆様は、夏元雅人氏のコミック「GUNDAM LEGACY(ガンダムレガシー)」をお読みになると良いでしょう。
第1巻に収録されている「狼の紋章 -ゲラート・シュマイザーの手記より-」「落日の群狼」「砂上の炎上」の3話を通し、フェンリル隊の行路が描かれています。




また「GUNDAM LEGACY」第3巻は、フェンリル隊の面々を含め、「ガンダム戦記」や「宇宙、閃光の果てに…」など、夏元氏の作品に登場した主役級のキャラクターが一同に集結するストーリーになっています。
マット・ヒーリィ、フォルド・ロムフェロー、ケン・ビーダーシュタット、エイガー等、歴史の影に埋もれた英雄たちが、大量破壊兵器を巡り攻防を繰り広げる一大叙事詩は、まさに「遺産(レガシー)」と呼ぶに相応しい傑作です。

あの「踊る黒い死神」リド・ウォルフ中尉を描いた短編も収録されていますので、MSVファンならこちらも一読の価値ありです。


今回、はじめてMGザクVer.2.0のキットを使用して、Ver.2.0仕様の旧ザクをつくってみたのですが、改めてVer.2.0のキットの素晴らしさを再認識できました。

「ザクI、つまり旧ザクをVer.2.0で製作する方法」については、今までも多くの方が実践されていますが、オリジンのアニメ化を受けて旧ザクVer.2.0が発売される前に、ぜひ皆様にも挑戦していただきたいですね。

もう一度同じことをするのかと言われたら悩むところではありますが、もしまた旧ザクVer.2.0をつくることがあれば、今度はガデム大尉の機体がつくりたいですね。

ちなみにガンダムレガシー第1巻には、ガデム大尉が主役の物語もあったりするのです。


以上、「MS-05S ザクI ゲラート・シュマイザー少佐専用機」でした。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!


製作記はこちらからご覧ください。

製作中 MS-05 ザクI その1(製作開始)
製作中 MS-05 ザクI その2(胸部改造)
製作中 MS-05 ザクI その3(腹部改造)
製作中 MS-05 ザクI その4(頭部改造)
製作中 MS-05 ザクI その5(頭部改造 2)
製作中 MS-05 ザクI その6(口元改造)
製作中 MS-05 ザクI その7(肘部改造)
製作中 MS-05 ザクI その8(脚部改造)
製作中 MS-05 ザクI その9(穴埋め)
製作中 MS-05 ザクI その10(肩部改造)
製作中 MS-05 ザクI その11(肩部改造 2)
製作中 MS-05 ザクI その12(口元改造 2)
製作中 MS-05 ザクI その13(武器製作)
製作中 MS-05 ザクI その14(下地塗装)
製作中 MS-05 ザクI その15(塗装)
製作中 MS-05 ザクI その16(スミ入れ)
製作中 MS-05 ザクI その17(仕上げ)