【マンガ感想】
『絶対可憐チルドレン 10巻 (椎名高志)』
絶対可憐チルドレン 10 (10) (少年サンデーコミックス)
椎名 高志 小学館 2007-08-10 by G-Tools |
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【あらすじ】
超能力者の存在が当たり前になった21世紀に、"超度7"の最強エスパーが舞い降りた! かわいいけれど性格難ありの10歳児、薫・葵・紫穂の行く末は、地球を救う天使か、滅ぼす悪魔か…!?
ついに二桁突入ですね。
まさか、ここまで買い続けるとは思ってもいませんでした(笑)。
さて、毎度、同じことを書いておりますが、主なあらすじとしては、
このマンガの世界には、少数ですが突然変異で超能力を持っている『エスパー』がおり、
その『エスパー』と『人間』との共生と対立を描いている作品。
主人公・皆本光一は、あるとき、10年後にエスパーを殺す事ができる『高出力熱線銃』で、
自分を慕ってくれている『エスパー・明石薫』を撃ち殺す(?)という未来を知ってしまい、
ひたすらその『最悪の未来』に向かわないように悪戦苦闘する、ということを中心に描いている。
そして、今巻ではついに『最悪の未来』に繫がる10年後のイベントが描かれた。
①明石薫が3人の中で、最初にパンドラへ裏切ること
②明石薫が裏切った理由は、過去に人間がエスパーにしてきたことに絶望から
③10年後のシリアスな明石薫は、性格が変わったのではなく改めた
④この時点で、三宮紫穂・野上葵の2人は、まだ皆本と一緒にいたこと
⑤そして、皆本が不在の内に、三宮紫穂・野上葵がパンドラへ裏切ってしまったこと
という、この物語で最も重要で謎であった部分が描かれた。
私が注目したい部分は、三宮紫穂・野上葵の2人がこの時点で人間側にいたという部分。
この時点で、パンドラはニューヨークで活動しているようで、日本はまだまだ平和。
このことから、この時点で、全てのエスパーが人間を裏切ったわけではなく、
現在のように、パンドラに加わっていないエスパーも多くいることが判る。
三宮紫穂・野上葵という人間側の象徴的なエスパーが裏切ったことで、
この時点からどんどん人間側のエスパーが裏切っていくということになるのだろう。
やはり気になるのは、薫が裏切るきっかけとなる『人間がエスパーにしてきたこと』。
一部の人間がエスパーに対して何かをしてきたのは明らかであるが、
罪の無い人間まで殺していかなければならないほどの理由となると難しい。
正直、無差別テロを起こした時点で、薫をはじめパンドラメンバーの行動を
『正義』として語ることは不可能だと思う。
それでも、薫は主人公であるため、『正義』を持たせて描かねばならない状況にある。
やはり、パンドラメンバーにも『保守派』と『強行派』に分かれているという設定にして、
パンドラメンバーの中にも色々と問題があるという描写を描くしかないか・・・。
そういうことから、この作品のラストの方は、シリアス展開だけになりそうですね。
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【総評】
全体的なストーリーを無視して、『絶対可憐ワイルド・キャット』で梅枝ナオミが
全面で描かれたのは、その人気ゆえの読者サービスなのかな。
ホント、ただの脇役だと思っていたけど化けましたね~、ナオミちゃん(^^ゞ。
点数的には
92点
です。
良い意味で横ばい。
ここまで付き合ってきた人なら、迷わず買って良いと思う。
では、ここまで。
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