【マンガ感想】
『絶対可憐チルドレン 5巻 (椎名高志)』
- 椎名 高志
- 絶対可憐チルドレン 5 (5)
もう5巻ですか・・・。 早いですね~。
最初の頃は打ち切りされるのではという話が多かったですが、
そういう話を一切聞かなくなったので、現在は安定してきているのかな?
その本屋でも棚積みされているし、結構人気作品なのかもしれませんね。
【あらすじ】
超能力者の存在が当たり前になった21世紀に、"超度7"の最強エスパーが舞い降りた! かわいいけれど性格難ありの10歳児、薫・葵・紫穂の行く末は、地球を救う天使か、滅ぼす悪魔か…!?
前巻から今巻にかけて、コメリカ合衆国(フィクションですから)のエスパーが3人登場。
全員日本語を喋れるのは置いといて、3人共に良いキャラしており、再登場は間違いないでしょう。
これは私が読み足らないのかもしれないけど、ついにエスパー誕生を描いていましたね。
エスパーになれるのはヒロイン3人組のように突然変異だけではなく、
人間の眠っている才能の一つで、頭に攻撃(エスパーから攻撃を受ける?)を受けても才能が
開花することを示した。 もちろん何かの条件があるのかもしれないが、
今後この方法でエスパーになってしまうキャラが出てくるかもしれない。
まあ、レギュラーキャラにエスパーになれそうな手軽なキャラがいないのだけどね。
次に、ヒロイン3人組の中の2人の恋愛を描いている。
ここまでメインヒロインの薫の恋愛話(?)ばかり描いていたので、ここらで残り2人の掘り下げ作業かな。
この2人の能力が攻撃系でないため、戦闘になるとどうしても目立たない。
さらに、主人公を薫が独占しているし、おまけ状態になりつつあったため、ちょうど良いタイミングだと思う。
・・・・うーん、だけどこの話は、あまり語ることってないのですよ。
なんだかんだ薫が主役を張ってしまっているし、二人の描写が少ないのも残念だったかな。
ラストは、兵部少佐関係の話。
兵部少佐が率いるエスパー軍団の名前が判明。
『パンドラ』
名前から色々と想像してしまうけど、どんな意味があるのかは不明。
この時点で構成メンバーが複数存在しており、薫を向かい入れる準備はまだ出来ていないようだ。
エスパーらしく超能力でやり取りをしているのかと思ったら、パソコンのチャットだったりする。
まあ、この話は次巻に続くので、詳しくは次巻のレビューのときに書きます。
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さて、5巻まで発売されましたが、実は基本的にストーリーがまだ始まっているわけではありません。
読みきりの話を繰り返しながら、少しずつ少しずつ世界観を広げていっている真っ最中。
ある程度世界観が広がったら、兵部少佐(ラスボス)を登場させストーリーを少しだけ進める。
で、兵部少佐の話が終わったら、また読みきり話で世界観を広げる作業をする。
この永遠ループを繰り返しながら、5巻まで到達しました。
こういう永遠ループ系の作品は、普通ならもうそろそろ飽きてくるところですが、
この作品は不思議なことに全然飽きません。
話が面白いのはもちろんですが、やはりキャラクターとキャラ配置のバランスが良いのだと思います。
連載当初からキャラ設定・キャラ配置が一切変わらないので読みやすく、
ギャグを含むテンポの良いストーリーがさらに盛り上げる。
『マンガの基本』のようなマンガですね(^^ゞ。
最後に、おまけページのこのマンガの初期設定が描かれておりますが、
多分、この設定だと私は買い続けていなかったと思います。
作者も書いておりますが、あの設定だと『皆本の復活』がメインとなり、
今のような少年誌向きのストーリーを続けることは不可能だと思われます。
この設定だと、シリアスな話を描こうとすると本当に暗い話になるだろうし、
また、ありがちなストーリー的になりそうであまり魅力を感じられない。
でも、
「そっちの方が売れたかも」
なんて書かれていたが、まあ判らない事もないかな~、と(^^;。
確かに、一般受けしないエスパー設定だし、オタクに受けるようなヒロイン設定にした方が売れると思うし。
私視点で見れば、この作品は『萌え』なんて一欠片もないわけですからね(笑)。
ヒロインが小学生よりも高校生位の方が、オタクじゃない人も買いやすいだろうし。
少なくとも、今の設定でなかったら私は読者にはなっていなかったと思うので、
今の設定で連載が始まってよかったと思います。
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もうそろそろ大きな流れの話を読んでみたいな~、と思います。
読みきり系の話はテンポが良いのですが、いまいち盛り上がってきません。
後半に出てきた『パンドラメンバー』も単発で終わりそうな雰囲気だし・・・・。
点数的には、
85点
くらいかな。
『パンドラメンバー』の活躍次第では、次巻を期待してもいいかも。
では、ここまで。