◆白い手袋をすることで
メーカーや卸の営業マンにとって、
小売店の店頭を維持するサポート(たな卸し・陳列等)は
体力的にも、精神的にも、とても大きな負担になっています。
しかし、ある会社は、それを「やらされている」ではなく、
「自社商品を販売するために、売り場の棚をお預かりしている」
という発想の下、積極的なお手伝いを展開しています。
大手ではありません。
その会社が、お店で作業をする際に、必ず使うのが、
白い手袋 と 白い綺麗な布巾
これで棚を掃除したり、いろいろな作業をするわけです。
カタチに表すことで、会社の考えが現場に徹底されていきます。
ところでこのお話しを聞いた別のメーカーの社長さんは、
工場の作業服を、白に
変えてしまいました。
普通の作業服は、汚れが目立たない色にします。
それを、白にするのは、よほどの覚悟が要ります。
でも、「工場をきれいに」「5S運動」とスローガンを掲げ、
ガミガミ言うよりも、これは効きます。
ものすごく深いところで、前述の話しを理解され、
自社に適用されたわけです。驚きました。
{補足}
ちなみに 白とは、
純粋、無垢、清楚、誠実などの心理的な意味合いを持ち、
何色にも染まっていない、虚心坦懐、素直な心、という事でも
あります。
色彩も使い方です。
◆ザック監督を経営的視点で分析(その2)
遠藤選手がザッケローニ監督の特徴を聞かれ、
次のように語っていました。
「監督は 『日本人はボール回しが非常に上手い。しかしゴールに向
かう動きが極端に少ない』 と言っていた。」と。
この発言は遠藤選手にとって印象的だったのでしょう。
ザッケローニ監督は、とても端的に、わかりやすい表現で日本の
サッカーの問題点を指摘しています。
巷間によく聞かれるような、「決定力不足」などの問題指摘からは、
解決の糸口が見えてきませんが、彼のこの表現のしかたはとても素
晴らしいと思います。
つまり、
批判ではなく、「強み」を認識させつつ、
その「強み」を活かした問題解決方法を提示
しています。
人を動かすために。この一言の発し方は、見習うべきものがあります。
それと、この
『日本人はボール回しが非常に上手い。しかしゴールに向
かう動きが極端に少ない』 というのは、実は、
多くの日本の企業の「営業姿勢」とも符合します。
真面目で、技術もある。しかし、受注というゴールに、動きのベクトルが
なかなか向かっていない。
サッカーで言えば、タテに向かう意識の徹底。
もっと受注というゴールにたどり着くことを意識させる。
そして、そこに向かう道筋(仕組み)を組み立てる。
手段を目的化させない。
そこが大事。
ねんのため、言い換えておきましょうか。
『あなたの会社は、ボール回しが非常に上手い。
しかしゴールに向かう動きが極端に少ない』
◆営業白熱カフェ!第4回参加者募集♪
参加者限定でじっくり行う、営業の勉強会
営業白熱カフェ!
次回は、2月9日(水)18:30~20:30
渋谷(渋谷駅徒歩約8分)にて行います!
初参加歓迎!
まだ席がありますので、お早めに!
◆ザック監督を経営的視点で分析(その1)
「選手の性格を知らないと、どのような指示を出してよいかわからない」
これはザッケローネ監督の言葉です。
プレッシャーのかかる試合中はもちろんのこと、
選手の心に刺さり、その選手に、そして組織にとって、最高のパフォー
マンスをしてもらうためには、「性格を知る」「その上で言葉をかける」
これが、不可欠だと言っているわけです。
これを、ビジネスに置き換えて考えてみると、
「社員の性格を知らないと、どのような指示を出してよいかわからない」
さらには
「顧客の性格を知らないと、どのような説得を出してよいかわからない」
ということでしょう。
では、あなたは社員の性格をつかんでいるのか、顧客の性格をつかん
でいるのか。
そう問われれば、「それなりには、つかめていますよ」と言いたくなります。
恐らく、他のサッカーの監督も、同じように答えるでしょう。
「性格を把握することはもちろん大事なことだ」と。
しかし、ザッケローニ監督の発言は、
「性格を知らないと、指示さえ出せません。」という事。
わたしたちは本当にそこまで、性格をつかむことを、重要なことだと、
理解しているでしょうか。
ところでザッケローニ監督のことを、「日本人の性格にあっている」など
という分析だけでは、彼の本質を見誤りかねません。
というか、そんな視点では、いつまでたっても、日本≠世界と
なってしまいます。
◆目からウロコと言われたノウハウ
すごく大事、どんな企業にも必要不可欠な営業の仕組み
のひとつ。それは、
過去一度お会いしたお客様に対し、
継続的に情報をお届けする仕組み。
それをあなたの会社では構築できているでしょうか。
ただしここで言うお客様とは、その企業からの情報が役に立つ
可能性のあるお客様に限ります。でないと迷惑ですから。
(賀詞交換会で名刺交換しただけとか、そういうのは除外。
基本的には商談をしたことのある相手ですね)
メールマガジンを発行されている企業もあります。
ただし、明らかに一斉に同報メールを発信していると分かる
メールの場合、
なかなか相手に刺さりません
それは情報を受け取る側で考えればすぐ分かることです。
もちろんこれもひとつの手段であり、使いわけなのだと思いますが、
OUTLOOKを使用している場合、差し込み印刷が出来ます。
つまり、メール本文にも、お客様の名前を入れることができますし、
できるだけForYou化した情報をお届けすることが出来ます。
たとえば次のようなメール文面。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
鬼頭様
12月13日の打合せでは大変お世話になりありがとうございました。
さて、この度当社では、新しいサービスとして、○月○日より、
○○○を提供させて頂くこととなりました。
そこで鬼頭様には、一ヶ月間の無料体験版を試用して頂ければと
思い、リリース前にご一報入れさせて頂いた次第でございます。
云々・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この内容だと、かなり個人宛のメールという感じになりますよね?
さて、このメール文のどこを差し込み可能か、青文字で
以下に再掲してみます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
鬼頭様
12月13日の打合せでは大変お世話になりありがとうございました。
さて、この度当社では、新しいサービスとして、○月○日より、
○○○を提供させて頂くこととなりました。
そこで鬼頭様には、一ヶ月間の無料体験版を試用して頂ければと
思い、リリース前にご一報入れさせて頂いた次第でございます。
云々・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
氏名の差込は当然として、
どうやって接点を築いたのか、(12月13日の打合せ)
この属性の人には、何をご案内するのか(一ヶ月間の無料体験版)
などを、元データをちょっと工夫するだけで差し込むことが出来ます。
※会社ごとで内容は変わってきます。あくまでも事例です!
と、いうことで、先日、この指導をさせて頂いた企業様から
次のようなメールを頂きました。
先日お教えいただいたOutlookでの差し込みメールですが
テストしたところ、上手くできました。ありがとうございます。
お礼メールなど一人一人入力していましたので、目から鱗です。
つまり、作業効率的にも、お客様への刺さり方も、
この機能を知っているのと、そうでないのでは、えらい違い。
この方にとっては、まさに目からウロコだったわけです。
でもここまでは、単なるツールの話しです。
ここまでは、誰でも真似ができます。
しかし、だからこそ、そこから先、
どういうメール文面を送信するかが、勝負
なわけです。
ちなみにそのメール文面は、私が、営業改革コンサルタントとして
クライアントと一緒になって練り上げていきます。
一字一句が大事。
というわけで、まずは知らなければ目からウロコの、
OUTLOOKの差し込み印刷、ぜひ使ってみてください^^
◆共同経営は是か非か
先日受けたご相談から。
友人と共に事業を起こした社長さんのお話しです。
月日が経ち、社員も雇い、会社も組織化されてきたのですが、
その友人は、従業員に対しては、あたかも自分が社長と同等の権限が
あるようかのようにふるまう。
そして、社長に対しては、大事なところは任せて逃げを打つ。
そういう態度が目に余るようになり、しかし、創業の仲間であり、
さてどうしたものか・・・ということでした。
そこで私は次のようなお話しをしました。
ふたりにてひとつの路を行くこと無かれ
これは釈迦が、弟子を諸国遍歴の修行の旅に送り出す時に、
弟子達に戒めの言葉として伝えたことだといわれています。
厳しい道のり、仲間と一緒ならば心強い。
しかし、それは同時に甘えにもなる。「依存」もする。
だからこそ、
ひとつの路を行くときは、一人で行かねばならない。
その覚悟。
私は、その社長さんに、敢えてそれ以上、
「こうすべき」とか「こうすれば」という言いかたはしませんでした。
この問題に対しては、やはり、
たったひとりで結論を導かねばならないことですから。
◆展示会の招待券の送り方
先日、クライアントから以下のようなメールを頂きました。
(守秘義務があるため、文面はそのままではなく加工してあります)
> 展示会事務局より、招待券および封筒が送られてきましたが
> ご案内はメールで行う予定ですので、招待券はどの様に活用したらよいでしょうか。
> ご教授頂ければと思います。
通常の展示会であれば、事前登録すれば、当日は無料で入場が出来ます。
なので、効率を考えれば、わざわざこちらから送らなくても良い、となります。
また、招待券を送る場合でも、主催者が作った封筒をそのまま利用される
ケースがほとんどだと思います。
でも、ちょっとまってください。
恐らく、その封筒、あなたの会社の
ライバル企業も同じものを出している可能性が大
それだと「その展示会には来てくれる」かもしれませんが、
「あなたの会社のブースに、期待を持って来てくれる」可能性は?
営業の仕組み作りは、
常に、顧客側の心理・シチュエーションで考える
これが大事。
そして、もう一手間、もう一工夫。
ちなみに、招待状の発送先が1,000件とか大量にある場合、
その全てに対して同じ手間をかけようとするのは愚の骨頂。
今回、なにをすべきかまでは書きませんが、
ここまで書けば、実現可能なアイデアが浮かんでくると思います。
それで来場前から、ライバルに差をつけることが出来るとしたら。
勝負はここから始まっています。
◆ブログテーマ一覧の見せ方を改良♪
このブログ最近、デザインを変えました。
すでにお気づきの方はお気づきかと^^
バナーのデザインも変えましたが、
もっと大事なのは、
必要な記事にいかにすばやく到達してもらえるように
デザインするか?です。
以前から、↓ のようなINDEXを作っていました。
こちらも、なかなか評判がよいのですが、
更に今回、改良したのはこちら↓
ブログの大きなネックは、「階層化」が出来ないこと。
テーマ分類をしても、たくさんのテーマが並んでくるとうっとうしい^^
・・・ずっとどうしたものかと考えておりました。
そこで、今回試したのがこれです。
アタマにカギ記号を入れることで、
「大見出し」と、「小見出し」の区別がつきやすくなったのではないでしょうか。
経営で大事なことは、
継続的な改善が出来ること。
特にフロント部分(顧客との接点部分)で
ずっと同じままで停滞しているものがないか?
ここは要注意!
ついでに、この記号をコピペできるようにしておきますね。↓
└─ コンサルティング活動
◆文系にもワカル数学の重要性
数字で表せるものに拘泥するな!と、このブログでは何度か
言ってきました。
ただし、営業(経営)をやる上で、数字の大事さ、数学的思考
の重要性は当然ながら重視せねばなりません。
ちょうど2年ほど前のこと。当時小4だった息子の話から。
『3つまでの数字を1から順番に言っていき、
最後に25を言った方が負け』というゲームを長女から
しかけられた息子は、「4の公倍数をいっていけば勝てる」
とすぐに見抜きました。
25の一つ前の24を自分が必ず言えば勝てるわけですから、
そこから逆算して考えたようです。
4の公倍数、つまり、4、8、12、16、20、24のいずれかで自分
の番を終えられれば、必ず勝てるわけですね。
たとえば相手が、1,2,といえば、自分は、3,4と言ってここでやめる。
すると、次に相手が5~7のいずれで止めても、こちらは次に必ず
8で終えることが出来ます。それを繰り返すと最後は24!
これを考えついた息子は、長女に圧勝してました^^
さて ここまでは前フリ です。
そして先日のこと。息子(現在小6)と風呂に入っていたら、
XとかYを学び始めたとのことだったので、それを思い出し、
改めて問いかけてみました。
「あのゲームってさ、なんで4の公倍数で勝てるわけ?」と。
「たとえば条件を変えて、22を言った方が負けとか、
4つまで数字を言ってもよいとかの場合は、どうなるの?」
そこからあれやこれやと、話を進めていき、
一緒に結論として導き出した数式は、
(x-1)-n(y+1)
x=最後に言ったら負けの数(25とか、21とか)
y=連続で言ってよい数字の数(3つとか、4つとか)
n=yの数字を言う回数
となりました。
この式を使えば、たとえば30を言ったら負け、
4つまで数字を連続して言えるという条件に変えた場合、
(30-1)-n(4+1)=29-5n なので、
nに0から順に整数を入れて計算していくと、
勝つために言うべき数字は、29、24、19、14、9、4 となります。
もう少し完璧な数式に出来ると思いますが、小6レベルならここまで
で十分でしょう。(ちなみに私は数学が得意ではありませんしね^^;)
ところでこのゲーム、
大人に仕掛けた場合でも、楽しみはしますが、
「なぜ?」「どうすれば勝てるか?」とまで考えようとする人はあまり
いません。
さらに、『勝利の方程式』まで見出そうとする人は、更に減ります。
ここで申し上げたいこと、大事なことは、
「何だか良くわからないこと」に対して、
法則性(原理原則)を見出そうとする志向
を持っているかどうか。
(志向=心がある方向に向くこと。思考のクセ)
そして、その答えを見出すためのツールとして、数学は極めて重要。
つまり、
課題解決力の向上に、数学は不可欠。
というわけです。
そして、上の数式のように、小中レベルでも、使いこなせればかなり
役に立つ。文系でも、少なくともそのレベルでの数学的思考は必須。
というわけです。
と、そんなことを息子にも説いてみましたが、果たしてどこまで理解
できたことやら。
・・・ちなみに風呂でふたりして、
のぼせそうになりました^^;
◆自社の強みを鮮明にする顧客調査方法(続き)
先日の記事に続いて。
具体的に大事なノウハウをひとつ開示しましょう。
調査項目の中には、段階的な評価を聞きたいものがあります。
(「ややそう思う」とかってやつですね)
特に、心理的な評価を聞きたい場合は、
リッカートの5段階尺度 を用いるのが一般的です。
(質問表の設計をなんとなくやってしまっていた方は、
ネットなどでこの用語を調べてみてください)
↓たとえばこんな質問の仕方です。
問:あなたは、○○社のことをスピード感のある会社だと思いますか?
1.全くその通り
2.まあその通り
3.どちらともいえない
4.やや違う
5.全く違う
さて本題はここからです。
これを顧客に質問した集計結果を皆さんはどう処理しますか?
「何%の顧客が、どう答えた」とか、一般的にはそうした分析をします。
そして、悪い回答結果に関心が向きがちです。
でもちょっと待ってください。これは
自社の強みを鮮明にしたいがための調査です。
であるならば、
ここで把握すべきは、
「全くその通り」にどれだけの回答があったか。
です。
回答者は極端な選択肢を避けようとする傾向があり、
やはりこうした調査の際にも、「まあその通り」くらいを選ぶ人が多いわけです。
しかし、「まあその通り」とたとえ80%の顧客に回答いただいたとしても、
それは 鮮明な差別化にはなりません。
確かに「良い会社」ではありますが、所詮、ほどほどの会社。
圧倒的な強みとはまで認識されていないということです。
恋愛に例えるなら、「良い人」なだけでは、あまり魅力がないのと同じです。
故に、
「全くその通り」にどれだけの回答があったか?
しか見ないわけです。
そしてさらには、
なぜそう答えたのか?そこを掘り下げて聞いていきます。
シンプルですが、ここに極まれり。
ただし、ここに至るまでには、相関係数を算出して考察したり、いろいろ、
”それらしい”分析をやったりもしました。
そうするとずいぶんとクレバーでかっこいい感じになります。
そうなると報告書は分厚くなるし、”もっともらしい”
いかにも大企業が好みそうなレポート出来上がります。
でも、だから何なの?
なわけです。
統計学は、”数字のお遊び”に陥りやすい傾向があるので注意せねばなりません。
(注:統計学が無益だと言っているわけではありません。)
ところで。
この分析をやると、中には「強みがない」という会社も、もちろん出てきます。
でもご安心下さい。
「まあその通り」との答えの中にも、きちんと掘り下げて聞いていくと、
「もっと磨けば強みになりうる」ものが見えてきます。
ここでしっかりと問答を繰り返して、「答え」を見出す聞き取りの力を
持っていることがとても大事になります。