◆ザック監督を経営的視点で分析(その1)
「選手の性格を知らないと、どのような指示を出してよいかわからない」
これはザッケローネ監督の言葉です。
プレッシャーのかかる試合中はもちろんのこと、
選手の心に刺さり、その選手に、そして組織にとって、最高のパフォー
マンスをしてもらうためには、「性格を知る」「その上で言葉をかける」
これが、不可欠だと言っているわけです。
これを、ビジネスに置き換えて考えてみると、
「社員の性格を知らないと、どのような指示を出してよいかわからない」
さらには
「顧客の性格を知らないと、どのような説得を出してよいかわからない」
ということでしょう。
では、あなたは社員の性格をつかんでいるのか、顧客の性格をつかん
でいるのか。
そう問われれば、「それなりには、つかめていますよ」と言いたくなります。
恐らく、他のサッカーの監督も、同じように答えるでしょう。
「性格を把握することはもちろん大事なことだ」と。
しかし、ザッケローニ監督の発言は、
「性格を知らないと、指示さえ出せません。」という事。
わたしたちは本当にそこまで、性格をつかむことを、重要なことだと、
理解しているでしょうか。
ところでザッケローニ監督のことを、「日本人の性格にあっている」など
という分析だけでは、彼の本質を見誤りかねません。
というか、そんな視点では、いつまでたっても、日本≠世界と
なってしまいます。