◆共同経営は是か非か
先日受けたご相談から。
友人と共に事業を起こした社長さんのお話しです。
月日が経ち、社員も雇い、会社も組織化されてきたのですが、
その友人は、従業員に対しては、あたかも自分が社長と同等の権限が
あるようかのようにふるまう。
そして、社長に対しては、大事なところは任せて逃げを打つ。
そういう態度が目に余るようになり、しかし、創業の仲間であり、
さてどうしたものか・・・ということでした。
そこで私は次のようなお話しをしました。
ふたりにてひとつの路を行くこと無かれ
これは釈迦が、弟子を諸国遍歴の修行の旅に送り出す時に、
弟子達に戒めの言葉として伝えたことだといわれています。
厳しい道のり、仲間と一緒ならば心強い。
しかし、それは同時に甘えにもなる。「依存」もする。
だからこそ、
ひとつの路を行くときは、一人で行かねばならない。
その覚悟。
私は、その社長さんに、敢えてそれ以上、
「こうすべき」とか「こうすれば」という言いかたはしませんでした。
この問題に対しては、やはり、
たったひとりで結論を導かねばならないことですから。