日本人は、世界一の免疫力を持っていることを誇りに思え No.369 12月26日発
コロナパンデミックで、世界のシンクタンクや学者が不思議がることがあります。それは、世界的に見て、日本人の感染率や死亡率が極端に低いということです。それについては、日本人の体には何か特別の要素があるのではないか、という意見がアメリカやヨーロッパで強くなってきていました。
その要素のことを、世界の学者は「ファクターX」と名付けてきました。
*ファクターXの正体ついに突き止められる
わが国の理化学研究所が2021年にファクターXの正体を突き止めました。その研究によると、コロナウイルスが体に侵入して細胞に感染を起こすと、細胞の表面にアミノ酸の分子が連鎖状につながって、ペプチドという分子を生み出します。このペプチドは、抗菌バリアの役目を果たします。そのペプチドが発生したことに呼応して、リンパ球の中にあるキラーT細胞が増え始めます。そして、このキラーT細胞が、コロナウイルスに襲い掛かります。
この表面にペプチドを作る細胞ができる人が、日本人には60%もいるということがわかりました。欧米人にはわずか10~20%しかいないのです。
これで日本人の細胞が、いかにコロナウイルスに強いかということが証明されました。
*キラーT細胞という強い味方に守られている日本人
体を外敵から守るために、血液の白血球の一成分であるリンパ球の中には、いろいろな免疫細胞が存在しています。その中の一つにT細胞があります。このT細胞は働きによっていろいろな種類があります。第4章でもすでに述べましたが、次のような種類のT細胞が分担をして免疫を守っています。
それらはキラー細胞、ヘルパーT細胞、制御性T細胞、アルファ・ベータT細胞、ガンマ・デルタT細胞、ナチュラルキラー細胞などです。
なかでもナチュラルキラー細胞とキラーT細胞が有名です。その名前から想像できるように、非常に殺傷力が強く、まさに外部からの侵入者に対するキラー、つまり殺し屋なのです。ともかく、我々日本人がこうした免疫細胞に守られていることを感謝しなければなりません。
「病院にかかるお金がありません!最もかしこい医療費捻出の裏ワザ(幻冬舎)」
本の一部より