クハ85-100番台の全金属車の加工を進めます。

更に加工が必要な箇所がありました。

イメージ 1
手前からクハ85-300番台の屋根板,クハ85-100番台に使う床下セット,クハ85-100番台の車体パーツ,一番奥がクハ85-300番台の運転台部分を切断した残りの車体です。各パーツは、位置関係を合わせて置いてあります。
 
上の写真で、手前から2番目の床下セットに付いたライトユニットのケースが先端寄りで高さ方向に盛り上がっており、次の3番目のクハ85-100番台の車体の先端寄りにこれを回避するための切り欠きが必要です。最後の4番目のクハ85-300番台で運転台を切断した余剰車体から、必要となる切り欠きサイズが判ります。

上方から見た全体の位置関係も参考に載せておきます。
イメージ 2

 


先回判明の連結面妻板の撤去、屋根板の固定用の穴開け、および上記切り欠きは、クハ85-100番台の車体パーツで前方から2番目になる元サハ87-300番台から切り取った短い車端部分での加工作業になります。

 

イメージ 3

連結面妻板の撤去は、車体側板側を残して内側だけを切り取ることにします。すると、車体側面の少し内側には不要な縦方向の雨樋が残るので削り取りますが、妻板を除去した後では車体がフニャフニャになり作業性が悪くなります。また、天井部分の切り欠き作業も同様です。以上から、次の手順で進めることにしました。
(1) 雨樋を削り取る、(2) 屋根板の固定穴を開ける、(3) 天井部分の切欠き穴を開ける、(4) 妻板を撤去する。

 

イメージ 4

屋根板の固定穴は現行穴を運転台側に2mm拡張すればよく、0.6mmのドリル刃で2個の下穴を開けて、更に0.8mmで拡大してからカッターナイフで加工します。天井の切り欠きは、妻板の内側に5mm×7.5mmの角穴を開けておけば良いので鉛筆でケガキ線を入れ、多数の0.8mm穴をケガキ線に沿って開けてからカッターナイフで切り継いでヤスリで角穴に仕上げます。

 

イメージ 5

妻板の撤去前までの作業が終わりました。ここまではスムーズにできました。
 

イメージ 6

次は妻板部の撤去ですが、妻板は厚さが1mmあり単純に屋根カーブの部分まで一挙に除去すると、天井部分の水平方向に1mm分の凹みが出来てしまいます。そこで先に妻板を整形して天井部分を作ってしまいます。
 

イメージ 7
 
イメージ 8

天井板よりはみ出している部分をニッパーで切断しヤスリで仕上げることとし、側面の雨樋を傷めないように注意して作業します。天井の上面側が難なく完成しました。
 

イメージ 9
車体内側の天井部分も同様に残す必要がありますので、注意しながら妻板をニッパーで少しずつ切断します。
 
イメージ 10
天井部分の仕上げに失敗して一部欠損してしまった箇所もありますが、外からは見えない部分ですのでパテ等で補修することにして、ほぼ思惑通りに仕上がりました。妻板がなくなったことで、やはりフニャフニャした状態となり、破損を恐れて運転台部分と接着してしまいました。しかし、妻板撤去後の写真を撮り忘れていたことに気付き、接着剤が固まる前に大慌てで分離して、この写真を撮ることができました。
 

3個に分かれたパーツを接着して、クハ85-100番台の車体に組み上げます。

イメージ 11

 

イメージ 12

車体はABS樹脂製ですので、ABS用の接着剤を使用して接着しました。継ぎ目が目立つのでこのままでとはいきませんが、運転台部分と客用ドアとの境目でオレンジ色(黄かん色)の塗装に段差があるのが目立ちます。本来の製品で確認してみました。

 

 

イメージ 13

左側がクハ85-300番台(品番:4347-1),右側がサロ85-300番台(品番:4355・・東海・比叡セット)です。製品のクハ85-300番台はサロ85-300番台からの改造車であり、サロ客室窓の高さ方向の幅からオレンジ色の幅が決まっており、改造の前後とも同じ塗り分け高さであることが判ります。

普通車とでは、どうでしょうか。

イメージ 14

左側がクハ85-300番台(品番:4347-1),右側がモハ80-300番台(品番:4350-1)です。普通車窓は高さ方向の寸法が長いので、やはり塗り分け高さが違うことが判ります。

実物のクハ85-100番台でサハ85-300番台から改造された車番104~111の写真をネット検索してみると、前面手摺りより下方に塗り分け線があることが判りました。サハ87-300番台の塗り分けに揃えるのが正しいことが判明しましたので塗替え決定です。これで側面の切継ぎ加工跡の平滑化作業が心おきなくできそうです。まだ車体を接着したばかりですので、確実に固着してから作業再開することにします。

他に残作業として、次の加工をする必要があります。車体と並行して作業することにします。
(1) 屋根板の切継ぎ加工,(2) 座席パーツの接合(接着),(3) 窓ガラスの切継ぎ加工,(4) ライトユニットのLED交換(ヘッドライト用の朱色→電球色、テールライト用の赤色高輝度化)

今夜も遅くなりましたので、これにて失礼します。

 

 

【関連記事】

 KATO製品になかったクハ85-100番台の全金属車を作る(14・完)

 KATO製品になかったクハ85-100番台の全金属車を作る(13)

 KATO製品になかったクハ85-100番台の全金属車を作る(12)

 KATO製品になかったクハ85-100番台の全金属車を作る(11)

 KATO製品になかったクハ85-100番台の全金属車を作る(10)

 KATO製品になかったクハ85-100番台の全金属車を作る(9)

 KATO製品になかったクハ85-100番台の全金属車を作る(8)

 KATO 80系旧製品の加工仕掛りの黒歴史

 KATO 屋根板では、また悲惨な一日となりました。

 KATO製品になかったクハ85-100番台の全金属車を作る(7)

 KATO 80系旧製品の改造仕掛品

 KATO製品にないクハ85-100番台の全金属車を作る(6)

 KATO製品にないクハ85-100番台の全金属車を作る(5)

 KATO製品にないクハ85-100番台の全金属車を作る(4)

 KATO製品にないクハ85-100番台の全金属車を作る(3)

 KATO製品にないクハ85-100番台の全金属車を作る(2)

 KATO製品にないクハ85-100番台の全金属車を作る(1)