KATO製の80系旧製品のサハ87-300番台(品番4351-1)のボディに、クハ85-300番台(品番4347-1)の前頭部を切り継いで改造していたクハ85-100番台が完成しました。

 

前回に継ぎ目の隙間処置を終えた屋根板の再塗装を行いました。

継ぎ目の隙間処置前(上)と隙間処置後に再塗装(下)で、継ぎ目は殆ど判らなくなりました。

 

切り刻んだ窓ガラスは、薄手の両面テープ(白色の裏紙を剥離する前の状態)で貼付けることにしました。一方、前方の下回り固定部ガラスを何処に保管したのか思い出せず、撮影時には省略しています。

 

完成したクハ85-100番台(クハ85108)です。

 

奥側がサロ85-300番台をベースとする旧製品のクハ85-300番台(品番4347-1),手前側が旧製品のサハ87-300番台(品番4351-1)をベースに加工したクハ85-100番台です。元々の客室窓の縦寸法の違いから、窓下の塗り分け線の高さが異なります。

 

側面での塗り分け線の高さの違いは、正面にも及び表情が異なって見えます。左側がクハ85-300番台の製品,右側が今回加工したクハ85-100番台です。

 

 

今回の加工・改造車は、飯田線で2両編成の増結車として使用されていたクハ85108を想定していますので、ペアを組むモハ80373のパンタ側貫通路は塞ぎ板で塞がれていました。

塞ぎ板は、kitcheN製のエッチングパーツ(→こちら)を使用していて、KATO製のホロ枠にピッタリ嵌る造りになっており、緑2号に塗装して周囲をゴム系ボンドでホロ枠に接着してあります。なお、エッチングパーツには左右にテスリが表現されていましたが、好みから撤去しています。

 

左側が旧製品のモハ80-300番台(品番4350-1),右側が貫通路を塞ぎ板で塞いだ姿です。右側の車両も旧製品であり、本来は台車マウントの密連形カプラーBとなるのですが、下回り(床下セットと台車)だけ現行製品のASSYパーツ(品番74102-1C,74102-1D)を装着(→こちら)したことから、密連形カプラーは床板装着(ボディマウント)になります。更に、現行製品はフックなしタイプですので、私の80系は旧製品主体であることから、フック付きタイプに交換しています。

 

増結用2両編成は、クハ85108(左:辰野方)+モハ80373(右:豊橋方)で連結されており、基本編成と連結する側の貫通路(パンタ側)は、塞ぎ板で塞がれていました。

 

右側の基本編成と連結した際に、基本編成の先頭部には貫通路がないため、転落防止の観点から塞ぎ板(貫通路閉鎖板)が設置されていたのです。

 

 

今回のクハ85-100番台への改造に着手したのは、2015年10月のことでした。その当時のKATO製の80系先頭車には、クハ86-300番台(品番4348-1)と、サロ85-300番台から先頭車化改造されたクハ85-300番台(品番4347-1)がありましたが、サハ87-300番台から先頭車化改造された全金属車のクハ85-100番台が欲しくなり、既存製品を切り継ぎして1週間程度で加工作業をほぼ終えています。後は、ベンチレーターの移設と継ぎ目処理、塗装を残すのみとなりました。並行してブログ記事のタイトルを「KATO製品にないクハ85-100番台の全金属車を作る」として投稿していました。

 

ところがその直後に、KATOの80系は飯田線シリーズとしてフルリニューアルして製品化することが発表され、新たにクハ85-100番台も加えられることになりました。2016年12月に「80系300番台 飯田線6両セット」(品番10-1385)の構成品として発売されています。

 

モタモタしている内に追い越されてしまい、ASSYパーツを組み立てるだけで実現できることになったのもあって、意気消沈してお蔵入りになってしまいました。2019年6月になり、心機一転、加工を再開すると共に、ブログのタイトルを「KATO製品になかったクハ85-100番台の全金属車を作る」に改めて投稿再開。なんとか塗装も終えて、2023年2月に漸く陽の目を見ることが出来た次第です。本来ならば、車番はKATO製品とは違うもの(クハ85104,モハ80391)にしたかったのですが、改造ベースにした車両の前面窓位置を変更せずに使用しており、実車の塗装イメージからリニューアル製品と同じ車番(クハ85108,モハ80373)になりました。

 

加工着手から7年半の歳月を経て、漸く完成させることが出来ました。(完)

 

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【こちらは現行製品です。10-1385の6両セットに、クハ85-108とモハ80-373が入っています】