――――――――――――――――――――――― ■不動産は、原価価値が高く、付加価値が少ない ☆2020年12月21日発行 ――――――――――――――――――――――― こんにちは!「ゆめたか大家」と申します。 不動産業者を中心とした 「国家財閥連合軍」の「悪しき体質」を知って あなた自身の対応に役立てて下さい。 私の渾身の力作です。 「スクラップ&ビルド 国家財閥連合軍の陰謀」 【パソコン閲覧用】 http://scene-ex.jp/L2485/b0/1t1921 【スマホ閲覧用】 http://scene-ex.jp/L2485/b0/2t1921 ゆめたか大家の今までの道のりはこちらです。 http://scene-ex.jp/L2485/b0/3t1921 過去の記事はこちらよりご覧いただけます。 http://scene-ex.jp/L2485/b0/4t1921 「財務三表解説編」のバックナンバーはこちらです。 http://scene-ex.jp/L2485/b0/5t1921 ――――――――――――――――――――――― ■本文 ――――――――――――――――――――――― 前回は 「新築アパートは、跡形もなく消滅?」 http://scene-ex.jp/L2485/b0/6t1921 と題して アパートを建てて、経営して、壊して 結局、お金が1円も残らない場合がある。 という話を書きました。 そして今回は、その理由として 「不動産は、原価価値が高く、付加価値が少ない」 と題して その続きを書いて行こうと思います。 【授業】 先生 「前回は 最初に土地があって そこへアパートを建てて、経営して、壊すと 結局、お金が1円も残らない場合がある。 という話をしました。」 生徒 「それはひどいと思いました。 でも今回は その理由を説明してもらえるのですよね。」 先生 「その理由は 「不動産は、原価価値が高く、付加価値が少ない。」 という事です。」 生徒 「それは、どういう事なのでしょうか?」 先生 「一般的に、価格というものは 価格=原価価値+付加価値 となっています。」 「例えば キャラクター人形が1000円で売っていた場合 人形のプラスチックの原価価値は100円で 残り900円が人気のための付加価値です。」 生徒 「なるほど。」 先生 「だからキャラクター人形に 人気が出れば1000円で売れますが 人気が出なければプラスチックの塊として 100円で引き取られてしまうのです。」 生徒 「かわいそうですが そういう事になってしまいますね。」 先生 「だから 「いかにして付加価値を高めるか」 というのが、一般的な事業の生命線です。」 生徒 「それは、わかるような気がします。」 先生 「しかしですね 不動産では、この付加価値が少ないのです。」 生徒 「そうなのですか!」 先生 「前回の授業の計算を思い出して下さい。 建物の価格3300万円で 表面利回り10%としましたので 満室家賃収入は330万円ですが 空室を約10%と見積もって 家賃収入は300万円としました。」 「そして木造アパートは22年で減価償却ですので 3300万/22年=150万/年 を毎年、減価償却します。」 「今回の不動産賃貸業において 原価価値というのは 木造アパート3300万円の事ですので 毎年、150万円を減価償却するという事は 毎年、150万円の原価でアパートを仕入れて 毎年、300万円の家賃を得る。 という事と同じです。」 生徒 「なるほど、そのような解釈もできるのですね。」 先生 「だからこの場合 「価格(家賃)=原価価値+付加価値」 において 原価価値(毎年の減価償却)150万円は 価格(家賃)300万円の 50%にもなるのです。」 生徒 「キャラクター人形の場合は 原価価値は10%でしたが 新築アパートの不動産賃貸業の場合は 原価価値が50%なので 5倍にもなってしまうのですね!」 先生 「そうです。このように 「原価価値が高く、付加価値が少ない。」 のが、不動産の特徴です。」 「そして不動産の原価価値つまり 新築アパートの価格およびその後の減価償却は 買った後に経営努力をしても下げられない 固定経費のようなものです。」 「家賃の50%を占める減価償却に加えて 管理費や固定資産税などに 20%の経費がかかると 残りは30%ですが さらに家賃が下がったり空室が出たりすると 事業の収支を表すPLは マイナスになる事もあるのです。」 「以上が 最初に土地があって そこへアパートを建てて、経営して、壊しても 結局、お金が1円も残らない場合がある。 という話の理由です。」 「新築アパートは 原価価値が大きくて、減価償却が大きいので さらに経費や家賃下落や空室があると 事業の収支を表すPLは 最初はプラスでも途中からマイナスになり このためBSにおける純資産は 最初は増えて行っても途中から減って行き トータルでプラスマイナスゼロになる事がある。 という話です。」 生徒 「そういう事だったのですね。 これでわかったような気がしました。」 先生 「でも 「原価価値が高く、付加価値が少ない。」 というのは、悪い事ばかりではないのです。」 生徒 「そうなのですか どのようなメリットがあるのでしょうか。」 先生 「今日はここまででも長くなりましたので それについては、次回に説明します。」 生徒 「わかりました。 では次回に説明を どうぞよろしくお願い致します。」 今回は 「不動産は、原価価値が高く、付加価値が少ない」 と題して、説明を書かせていただきました。 今回の内容が参考になりましたら 以下を応援いただければ幸いです。 http://scene-ex.jp/L2485/b0/7t1921