毎年、毎年
3月になると思い出します。
28年ほど前の3月21日のこと。
職場のある、
ビルのエレベーターで
彼女とすれ違った。
エレベーターから降りた私と
これから乗る彼女。
すれ違いざまに
彼女は言いました
『雨だし、気が乗らないけど 行ってくるねー』
と
『うん、気をつけて行ってらっしゃーい!』
その会話を最後に
彼女は帰らぬ人となりました。
+++
彼女は私よりちょっと年下
まだ小さな子供がいました。
彼女は当時29歳だったかなー。
子供は
3歳と1歳
保険の仕事をしていた時の同僚です。
隣の席に座っていて
よく気があったので、話もよくしていました。
彼女とエレベーターですれ違ったあと
わたしもまた、外回りの仕事に出かけました。
それから
どれほどの時間が経ったか覚えていませんが
職場の先輩から
電話があり
『今すぐ 会社に帰ってきて』
と言われました。
先輩の声は落ち着いていましたが
今すぐ!って
なんかあったんかな?
いや、間違いなく
なんかあったんやろな
と直感で感じました。
そして
急いで会社に戻ると
他のメンバーもちらほら帰ってきていました。
何があったんだろう?
と考えていた瞬間
わたしの目に飛び込んできたのは
彼女の机の上に置かれた
白い百合の花。
え?
なに?
どういうこと?
白い花って…
チームの先輩が
『Hちゃんがな……
…事故で亡くなってん』
と。
うそやん。
お昼に、そこでしゃべったよ!
信じられませんでした。
ショックというより
信じられなくて
現実のことと受け止めるまで
ずいぶんと時間がかかりました。
雨が降っていたその日
1車線ずつの
狭い県道を原付バイクで走っていた彼女
大型トラックが彼女の原付バイクを
追い越す際に、
バイクに接触し事故になったそうです。
傷ひとつなかったのに
即死だったとのこと。
棺に入った彼女の顔を見て
初めて悲しさがこみあけてきて
Hちゃん〜
Hちゃん〜
と彼女の名前を呼びながら
号泣しました。
眠っているように
穏やかな顔でした。
1歳の息子ちゃんが
なんにもわからず
パパに抱っこされている姿を見ると
ほんとに
ほんとに、
辛くて悲しくて悔しくて
今でもその時のことを思い出すと
涙が込み上げてきます。
事故から数年間は
現場にお花を持って行ったりしていました。
その周辺の施設が工事とともに
事故現場に立ち寄りにくくなり
最近は年に数回
そこをとおるだけになりました。
通った時には 心の中で
Hちゃん元気にしてるー?
いつも見守ってくれてありがとう♡と
メッセージを送っています。
そして、
残された旦那さんと小さな子供たち。
しばらくは
ご実家に頼って生活されていたようですが
数年後
素敵な方と再婚されたと聞きました。
それがね
そのお相手の女性は
Hちゃんと会ったこともないのに
お相手の女性の方の夢に
Hちゃんが出てきたそうです。
『うちの主人をよろしくお願いします』
と。
3月になると思うこと
それは天国にいるわたしの友達。
いつも
思い出すのは
Hちゃんが笑っている顔。
今日もみんな
元気で無事で
平穏な日でありますように。
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