1968年9月7日~24日にかけて行われたニュー・ヤードバーズ名義での初となる北欧ツアーに続き,10月4日~12月20日まで行われた英国ツアー.

 英国ツアーに続き,1968年12月26日コロラド州デンバーはデンバー・オーディトリウム・アリーナ公演を皮切りに,2月15日フロリダ州マイアミ・ビーチはジー・イメージ・クラブ公演まで年を越して 2ヶ月弱行われた北米ツアー.

 本音源は,この北米ツアーから 1969年1月23日マサチューセッツ州ボストンは,ボストン・ティー・パーティー公演をオーディエンス収録した 『 Boston Tea Party 1969 1st Night (No Label) 』 です.
 今回は,最近登場した 1st Gen のコピーを元にプレスCD化との事です.

 既発では 2001年頃に Empress Valley Supreme Discレーベルからリリースされた『 Boston After Dark (EVSD 65) 』 が有名です.

 当時 北米を中心に精力的なツアーを行っていた レッド・ツェッペリンの音源として,アナログ時代から有名な公演であり,当時の勢いを垣間見る事ができる演奏です.また1969年1月と言う時期を考えると非常に高音質に記録された音源と言えます.
 因みに ”I Can’t Quit You Baby” の 4分04秒~06秒にマスターの劣化に起因していると思われるドロップ・アウトと言うか音が乱れる個所が存在します.

 メーカー情報では
 『1968年の秋に結成されたZEPにとって、最初のアメリカ・ツアーはバンドが迎えた最初のピークと呼べるものでした。
 68年の内にスカンジナビアと母国イギリスを回っていたZEPの次なる命題、それはアメリカでの人気を獲得するということ。そこで彼らは年末からアメリカに向かい、そのまま同地で年を越して本格的なアメリカ襲撃を開始しました。
 アメリカ初上陸に際し、マネージャーのピーター・グラントから「一回一回のショーでアメリカの人々に強い印象を残すように」と命じられています。つまり、それくらい懸命にやってもらいたい。そうすることによって、何としてもアメリカでの人気を獲得しなければならない。それこそが、1969年ZEP最初の命題だったのです。
 現在ではこの時期の音源もピンポイントで存在し、ZEP最初のアメリカ上陸の様子を辿ることができるようになりました。最古のライブ音源として有名なゴンザガ大学から始まり、ここ十年の間に発掘されたウイスキー・ア・ゴーゴー、フィルモア・ウエスト、そして今回アッパー版がリリースされるボストン・ティー・パーティー。
 それら現存する音源をリストアップすると、以下にようになります。
  1968年
   12月30日 ゴンザガ大学
  1969年
   1月5日 ウイスキー・ア・ゴーゴー
   1月9日-12日 フィルモア・ウエスト
   1月23日、25-26日 ボストン・ティー・パーティー
 まだファースト・アルバムが出るか出ないかのタイミングでアメリカを訪れたバンドのオーディエンス録音がこれほどまで残されているということ自体が驚きですが、順を追って聴いていくと、ZEPがアメリカのオーディエンスを瞬く間に虜にしていった様子が伝わってきます。

 中でもボストン・ティー・パーティー(以下BTPと称します)はそんな時期においても決定的な時期となりました。最終日の26日(ギターが爆音の音源が有名です)にもなると、通常のセットをZEPが終えてもアンコールを求める声が止まず、結果として四時間を超えるライブを行うまでになったのです。

 もっとも、そんな伝説の長時間ステージの様子は音源が残されておらず、BTP各日の音源もZEP通常のステージを記録したものしか存在していません。そんな中でもっとも高音質を誇るのがBTP初日のステージであった23日。程よいクリアネスはモノラル録音ながらも驚くほどに聴きやすく、69年1月のオーディエンス録音においてはウイスキー・ア・ゴーゴーに次ぐ優良なクオリティ。その証拠として、この音源はLPの時代にその名も「BOSTON TEA PARTY」としてリリースされていたもの。とはいってもLPがジェネ落ちコピーを元にしていたことは明らかで、演奏内容よりもその音源状態のせいで正当な評価が得られなかったように記憶しています。
 むしろ23日の音源はCD時代に入ってからロージェネレーションな状態の音源が出回るようになり、先のLPの存在を誰もが忘れてしまうほどに聴きやすい状態へと進化を遂げて何度もアイテムがリリースされてきました。とにかく1969年としては驚くほどクリアネスに富んだオーディエンス録音ですので、この時期ならではの驚異的なZEPのパフォーマンスぶりが鮮明に記録されているのが大きな魅力でしょう。
 ショーはこの時期の定番である「The Train Kept A Rollin'」からスタートしたものの、演奏中にペイジのテレキャスターの弦が切れてしまうというハプニング。いつもなら間髪入れずに雪崩れ込む「I Can't Quit You Baby」を始められず、代わりにプラントがMCで場をつなぐという緊急事態。見かねたボンゾが何となくイントロ代わりのようなリズムを叩いていますが、それもあえなく終了。
 しかしBTPのオーディエンスはそんな様子に苛立つこともなく、むしろ固唾を飲んで見守っている様子が伝わってくる。何しろ音質が良いので、そんな臨場感もリアルに感じられます。
 いざ準備が整って「I Can't Quit You Baby」が始まると、そこからは69年ZEPならではの驚愕な演奏がオーディエンスを圧倒。中でも69年前半のステージにおけるマニアの楽しみと言っても過言ではない「As Long As I Have You」はここでも素晴らしい。
 当店が数週間前にリリースしたデンマークほど完成度の高い展開には至っていませんが、それでもハイパーなテンションであっとう間に駆け抜ける演奏には言葉を失ってしまいそうなほど。正に爆裂するかのような演奏ぶり。
 残念ながら録音は「You Shook Me」の終了直後にテープが尽きてしまったかのような波打ちと共に終わってしまうのですが、ここまでの録音でも69年序盤ZEPの魅力がクリアーな音質で凝縮されているのです。そもそも、ここでの「You Shook Me」のディープな演奏がまた壮絶。

 既に23日の音源は高音質のアイテムがリリースされてきたものですが、今回は近年登場したファースト・ジェネレーションのコピーを元に限定プレスCD化。これがマニアの間でベスト・バージョンとされるものであり、実際にそのナチュラルな音質は格別。今回も音質を変化させるようなイコライズは一切加えていません。ただしこのファースト・ジェネレーション版ですが、ショー冒頭のバンド・イントロダクションが欠けてしまっていたのです。そこでこの部分は以前から出回っていた別ソースにて補填。
 それもまたロージェネレーションなものだったのですが、今回のファースト・ジェネレーションとの差は歴然。演奏部分でない箇所の補填だったにもかかわらず、今回の音源本体へと切り替わる「The Train Kept A Rollin'」から、突如として一皮むけたかのような見通しの良さへと豹変するのです。このバンド・イントロからの経路を聴いてもらうだけで、今回のファースト・ジェネレーション・マスターがいかにずば抜けた状態であるかを実感してもらえること間違いなし。
 そしてこの音源における致命的な問題でありながら、これまでおざなりにされていた徐々に下降してゆくピッチも緻密にアジャスト。音質面だけでなく、再生面においてもストレスのない完璧な仕上がりとなりました。
 69年初頭ならではの躍動感あふれるパフォーマンスを捉えた定番BTP音源の決定版かつ文句なしのアッパー版リリースが実現します!』

Boston Tea Party 1969 1st Night (No Label)
 
 Live At Boston Tea Party,Boston,MA,USA 23rd January 1969

   1. Introduction
   2. Train Kept A Rollin'
   3. I Can't Quit You Baby
   4. As Long As I Have You
   5. Dazed And Confused
   6. You Shook Me 
   TOTAL TIME (46:04)

 Train Kept A Rollin' 
 
 As Long As I Have You 
 

[参考]
 Boston After Dark (EVSD 65)
 

1968 - 1969 North American Tour Dates
 December
  26 Denver Auditorium Arena,Denver,CO,USA
  27 Seattle Center Arena,Seattle,WA,USA
  28 Pacific Coliseum,Vancouver,BC,CANADA
  29 Civic Auditorium,Portland,OR,USA
  30 Gonzaga University,Kennedy Pavilion,Spokane,WA,USA

 January
  02 Whisky a Go Go,West Hollywood,CA,USA
  03 Whisky a Go Go,West Hollywood,CA,USA
  04 Whisky a Go Go,West Hollywood,CA,USA
  05 Whisky a Go Go,West Hollywood,CA,USA
  09 Fillmore West,San Francisco,CA,USA
  10 Fillmore West,San Francisco,CA,USA
  11 Fillmore West,San Francisco,CA,USA
  12 Fillmore West,San Francisco,CA,USA
  13 Fox Theater,San Diego,CA,USA
  15 Iowa Memorial Union – Ballroom,Iowa City,IA,USA
  16 Baltimore Civic Center,Baltimore,MD,USA
  17 Grande Ballroom,Detroit,MI,USA
  18 Grande Ballroom,Detroit,MI,USA
  19 Grande Ballroom,Detroit,MI,USA
  20 Wheaton Youth Center,Wheaton,MD,USA
  21 Hunt Armory,Pittsburgh,PA,USA
  22 Cleveland Public Hall,Cleveland,OH,USA
  23 Boston Tea Party,Boston,MA,USA
  24 Boston Tea Party,Boston,MA,USA
  25 Boston Tea Party,Boston,MA,USA
  26 Boston Tea Party,Boston,MA,USA
  27 Symphony Hall,Springfield,MA,USA
  29 Electric Factory,Philadelphia,PA,USA
  31 Fillmore East,New York City,NY,USA

 February
  01 Fillmore East,New York City,NY,USA
  02 Rockpile,Toronto,OT,CANADA
  07 Kinetic Playground,Chicago,IL,USA
  08 Kinetic Playground,Chicago,IL,USA
  10 Elma Roane Fieldhouse,Memphis,TN,USA
  14 Thee Image Club,Miami Beach,FL,USA
  15 Thee Image Club,Miami Beach,FL,USA  

1969 UK & Scandinavian
 March
  01 Fishmonger's Hall,London,UK
  02 Van Dyke Club,Plymouth,UK
  03 Playhouse Theatre (BBC),London,UK
  05 The Locarno,Cardiff,UK
  07 Hornsey Wood Tavern,London,UK
  10 Cooks Ferry Inn,Edmonton,UK
  12 Leicester University,Leicester,UK
  13 De Montfort Hall,Leicester,UK
  14 Stockholm Konserthuset,Stockholm,SWEDEN [Afternoon Show]
  14 Uppsala University,Stockholm,SWEDEN [Evening Show]
  15 Teen Clubs Box 45,Egegaard Skole,Gladsaxe,DENMARK [Afternoon Show]
  15 Brøndby Pop-Club,Norregard Hallen,Brøndby,DENMARK [Evening Show]
  16 Tivolis Koncertsal,Copenhagen,DENMARK [2 Shows]
  17 TV-Byen (Danish TV),Gladsaxe,DENMARK
  19 Maida Vale Studios (BBC),London,UK
  21 "How Late It Is" (BBC TV),London,UK
  22 Mother's Club,Birmingham,UK
  23 Argos Butterfly Jazz and Blues Club,Peterlee,UK
  24 Cooks Ferry Inn,Edmonton,UK
  25 British Supershow,Staines,UK
  27 Beat Club,Bremen,GERMANY
  28 Marquee Club,London,UK
  29 Bromley College of Technology,Bromley,UK
  30 Potter's Bar,Southall,UK

 April
  01 Klooks Kleek,Hampstead,UK
  02 Top Rank Ballroom,Cardiff,UK  
  03 Swan Hotel,Bolton,UK
  05 Roundhouse,London,UK
  06 Nottingham Boat Club,Nottingham,UK
  08 The Cherry Tree,Welwyn Garden City,UK
  12 Toby Jug,Tolworth,UK
  14 The Place,Stoke-on-Trent,UK
  17 The Bay Hotel,Sunderland,UK

1969 North American Tour Dates
 April
  24 Fillmore West, San Francisco, CA, USA
  25 Winterland Ballroom, San Francisco, CA, USA
  26 Winterland Ballroom, San Francisco, CA, USA
  27 Fillmore West, San Francisco, CA, USA

 May
  01 Crawford Hall (UC Irvine), Irvine, CA, USA
  02 Rose Palace, Pasadena, CA, USA
  03 Rose Palace, Pasadena, CA, USA
  04 Santa Monica Civic Center, Santa Monica, CA, USA
  05 Santa Monica Civic Center, Santa Monica, CA, USA
  09 Edmonton Gardens, Edmonton, BA, CANADA
  10 PNE Agrodome, Vancouver, BC, CANADA
  11 Green Lake Aqua Theater, Seattle, WA, USA
  13 Civic Auditorium, Honolulu, HI, USA
  16 Grande Ballroom, Detroit, MI, USA (Two Shows)
  17 Convocation Center, Athens, GA, USA
  18 Guthrie Theater, Minneapolis, MN, USA
  23 Northern California Folk-Rock Festival, San Jose, CA, USA
  24 Kinetic Playground ,Chicago, United States
  25 Merriweather Post Pavilion, Columbia, MD, USA
  27 Boston Tea Party, Boston, MA, USA
  28 Boston Tea Party, Boston, MA, USA
  29 Boston Tea Party, Boston, MA, USA
  30 Fillmore East, New York City, NY, USA
  31 Fillmore East, New York City, NY, USA

[関連記事]
Gonzaga University 1968 (No Label)
 
Fillmore West 1969 Final:Audience Recording
(Gift CD)

 
Denmark 15th March 1969 (No Label)
 
Stockholm 1969 (No Label)
 
Texas International Pop Festiva 1969 (No Label)
 
Fillmore East 1969 DAY 2 (Gift CDR)
 
Fillmore West 4.24.1969 (No Label)
 
Fillmore West 1969 Final:Audience Recording (No Label)
 
Fillmore West 1969 Final:Soundboard Recording (No Label)
 
Winterland Ballroom 1969 Day 2 (No Label)
 
Fillmore West 1969 Off Reels (IMP-N-040F)
 
Newport Jazz Festival (MASTER PORT-219)
 
Olympia 1969 Pre-FM Master
 $cinnamon の裏音楽、そしてときどき競馬予想-LZ -  Olympia 1969
Chatenay - Malabry 1969 (No Label)
 $cinnamon の裏音楽、そしてときどき競馬予想-Led Zepplin Chatenay - Malabry 1969