最近、「お!このシューズ、いい動きするねぇ!」って思ったのはサッカニー・SPEEDROLL。
そう思ったのもつかの間で、
後に続くモデルはだんだんロッカー式みたいな形になってしまいました。残念。
最近ロッカー構造のシューズが盛況ですね。
ロッカー構造のシューズとは、靴底がロッキングチェアーのようになった形状で、転がって進むシューズの事を言うようですが、
人の足は靴を履かなくても、ヒールロッカー、アンクルロッカー、トゥーロッカーと、転がって前に進む構造を持っています。
広告を見ると、良いことばかりが書いてありますが、シューズのロッカーにはデメリットもあります。
ロッカー構造のシューズのデメリット
一つは、シューズのセット位置が悪いと、足や膝を壊しやすいことです。
人の足に備わったロッカーシステムは、つま先の方に向けて転がります。
しかし、シューズを履いたロッカー機構は、シューズのつま先の方に転がります。
つまり、足の爪先の方向と、シューズのつま先の方向が一致していない場合、本来転がる方向と違う方向に足は転がるので、足や膝を壊しやすいことがあります。
もう一つは最後に書きます。
2019年3月(厚底シューズの販売が始まった頃)に、
「新しい道具が出ると、新しい痛みが出るから注意が必要です」
こんな記事を書きした。
翌年 1月、箱根駅伝はピンク色に染まり、インターハイ予選がある5月には、なぜか?「腸脛靱帯炎」の検索数が伸びました。
コロナ禍であったにも関わらず、半月板損傷の検索数は伸びました。
記事中にある、大根おろしのようなスパイク。
このスパイクも、中足骨骨折や半月板損傷を起こした選手がよく履いてたように思います。(主観です)
消えてゆくもの、新しく生まれるもの。
いろいろあるのは世の中の常ですが、
消えない痛みはどうすればいいんでしょうね?
僕は、踵(かかと)接地推奨派ですが、
踵(かかと)から落ちる靴を作るなら、ヒールの角は落として欲しかったと思います。
何十年も前に、そういう靴を作っているから、そんなことは、メーカーも知ってるはずだけど、デザイン的にウケないよね
ロッカー式シューズのデメリット
人の足の踵の骨は、L型ではなくT型で作られています。
踵の骨が地面に当たると、テコの原理を利用して、前に転がる回転運動を起こします。
コレをヒールロッカーといいます。
もっと細かく言うと、踵の骨の外側を上手に床に当てると、
体制反射が発生し、人の意識では行えない速度でスネの骨は前に倒れ込む動きをします。
職人のような上手なヒールコンタクトは、シューズの外側を綺麗に地面に当てて、
旅客機の着陸のように着地します。
車のタイヤが地面を蹴るでも、反発するでもなく転がって進むように、
上手なヒールコンタクトは前に進みます。
ヒールコンタクトのデメリット
ヒールコンタクトの最大のデメリットは、シューズの踵の形状が運動軸になることです。
簡単に言うと、シューズの踵の形状によって、踵を着いたとき、前に転がらずに、
横にコケる場合があることです。
シューズが前に転がらずに、横に転がったとき、
膝は大きく内側に捻られることになります。
あと、足を前に出さずに、
ただ踵から落としていると、着地の位置はかなり後ろになり、足が後ろに流れるので、いろんな事が発生します。
ロッカーが強いシューズは購入していきなり使わずに、
ちょっとづつ慣らしてから使うといいですよ。
踵やふくらはぎ、膝に痛みが出たら、要注意と思います。
2023-09-26