情けない大臣たち・金を返せば潔白か?/他
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■[政治]情けない大臣たち
~金を返せば潔白か~
■[事件]中一殺害事件
~都会の隅で事も無げに起る恐怖~
~漫画、TVの暴力場面の氾濫~
■[唱歌]外国の曲を借りた唱歌の数々PART4(最終回)
~「早春賦」の曲は盗作!?~
~卓越した中田の選曲眼~
[今週の雑学講座]
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[政治]情けない大臣たち
金を返せば潔白か
政治資金規制法に触れた大臣は、次から次に出る。まさに芋ずる式。農水相に始まり、文科相、環境相、そして法の番人たる法相までも。彼等は押しなべて、政府からの補助金を受けた企業から臆面もなく寄付を受けている。何んとも悍(おぞ)ましい。
SMバーに使った経産相の団体もあったぞ。何のことはない国民の税金が、ぐるり回って政治家の懐へ入る仕組みだ。事が白日の下に曝されると、彼等は一様に「その寄付金は、全額返金しました」とすまし顔。
盗んだ金品を元に返却したから、潔白ですというわけだ。これが大臣の普通の感覚なのだ。これまた総理が「問題なし」と庇護するのだから呆れる。物の道理、善悪の区別もつかない一国の総理、いやはや情けない。
国政の最高府が「経世済民」など元よりなし、私利私欲の巣窟となって、その魑魅魍魎の輩が、憲法改正だ、集団的自由権だ、と声高らかに跋扈する。いよいよ、日本は危うい。
[事件]中一殺害事件
都会の隅で事も無げに起る恐怖
上村遼太君(中1=13)が殺害された事件は、容疑者が逮捕され、全貌が明るみになるにつれその残虐さに戦慄する。こうした痛ましい事件が、都会の隅で、事も無げに行われる現実が怖い。
不良グループのリーダー格無職の少年(18才)がどうやら殺害したらしいが、週刊誌などを見ると、カッターナイフを使い、まるで過激派組織ISの処刑をなぞったような凄まじい殺戮法である。
LINE(無料アプリ)で呼び出し深夜犯行に及んだというが、文明の利器は便利さと犯罪と表裏一体を為す。過激派組織ISなどは、あらゆるネット媒体を動員して、世界から兵士を募っているという。暴力もネットが武器になる時代。
そういえば事件に直接関係ないかも知れないが、日本は漫画やテレビでバイオレンス(暴力)が氾濫している。外国などでは、厳しい規制を設けているから、日本の動画を輸出する場合、暴力場面を削らないといけないそうだ。ドラゴンボールのはなし。
漫画、TVの暴力場面の氾濫
日本はその規制がない。従って子供らはそれが当たり前のように見て育つ。漫画誌などの活劇は、迫力を出すために、相変わらず人の首や腕が血しぶきと共に飛んだりするシーンが頻繁に出てくる。こうした現象を行政は、歯止めを掛けなくていけない時期にきている。
こういうと、またぞろ表現の自由とか申す先生が必ず登場するだろうが、そんなものに萎縮してはならない。少年たちの残虐な犯罪に繋がる可能性あり、とみるならば地道にでもいい、取り除いていく啓蒙活動をするのもまた、我々大人の役目ではないのか。商業主義に潰されてはいけない。
[唱歌]外国の曲を借りた唱歌の数々PART4(最終回)
「早春賦」の曲は盗作!?
私のこよなく愛する唱歌「早春賦」(作詞・吉丸一昌 作曲・中田章)が外国の、それも盗作の疑いがあるとの事実を知って吃驚した。
何と、かの有名なモーツアルトの作曲「春への憧れ」(k.596)と瓜二つ。「早春賦」は大正2年2月「新作唱歌(三)」に掲載された歌で、歌がが生まれた当時は、洋楽を識る者も少なく騒動には至らなかったようだが、今だったら間違いなく著作権侵害で訴えられよう。
YouTubeで閲覧できるので、あなたも聴いててみては。中田に多少の良心の呵責があったのか、ところどころ微妙に旋律を変えている節がある。しかし、よくもこの曲を中田は探し当てたものだ、と感心する。これも中田の才能だ。なお作詞の舞台は、長野県安曇野といわれる。
卓越した中田の選曲眼
因みに中田の三男・喜直はあの、夏が来れば思い出す~の名曲「夏の思い出」などを作曲した。それ「早春賦」は「春への憧れ」がベースにあったればこそ生まれたのだから、感謝しないといけないね。
中田の選曲の眼は確かであった、吉丸の詩にピッタリと当てはまる曲はこれしかないと選んだ。吉丸の詩を見事に活かし切っている。よって盗作だといまさら事を荒立たせることもあるまい。尚、中田章は福島県立福島高校の校歌も作曲しているが、父が会津藩士だったという縁だろうか。
春は名のみの 風の寒さよ
谷の鶯 歌は思えど
時にあらずと 声も立てず
全ては物真似より始まる、とはよくいったものだ。こうして西洋音楽を吸収して行く中で、日本にも山田耕作や土井晩翠といった本格的な作曲者が出た。
西洋音楽の楽譜も高価で、それが入手困難な明治・大正時代にあって、何はともあれ、後世に残る不滅の唱歌を残してくれた。彼等先人たちの身を焼くような苦労があったればこそだ。ただただ畏敬するのみである。
参考資料:
「童謡・唱歌みんなのうた」(新星出版)
「日本唱歌集」(堀内敬三&井上武志編 岩波クラッシック)
「You Tube」
「Wikipedia」
[今週の雑学講座]
マタギに学ぶ
山の神は、女神様(おなごがみ)で、二目と見られぬ醜女
ということで、自分より少しでも増しなおんなにはやきもちを焼くとのことで、好きな食べ物もあのグロテスクなオコゼ。マタギはこれを懐にしのばせて山に入るのだそうだ。
熊狩りの統領は、山に入る前に水垢離(みずごり)をして身を清める。山に入ったら女の話は厳禁。酒、煙草も。
熊は冬眠する際、ヒメコマツの幹を齧(かじ)り樹脂を滲みだす。この松脂食べて、冬眠の間排便しないように肛門を固く栓をする。排便しないのも体力を温存するための処置だという。
春先、雪解けが進むと冬眠から覚めた熊は数日間は足慣らしの運動をして、水芭蕉の柔らかな葉を沢山食べて肛門の栓を外す。
これは大変な難儀なことで、脱糞は数珠(ジュズ)のように固く、これを乾かして煎じて飲むと子供の夜泣き、疳の虫が治るという。マタギはこれを「ズボ外し」というのだそうだ。(以上、葉冶英哉著「春またぎ」文藝春秋より)
実際に熊と遭遇したGさんによれば、熊に出くわして驚いて逃げるのが最も危険で、どこまでも追ってくるという。一番いいのは、地べたに尻つけて、両足でやたらめったら蹴飛ばすことだ。熊も腰を落として叩こうとするところに、顏めがけて靴の底で蹴ると熊は嫌がり去って行く、のだという。
そうか、A猪木はM・アリと戦った時に使った「アリキック」戦法、あれは「熊退治」からヒントを得たんだ!アリは、熊だったんだ!
舟橋さん(※元テレ朝プロレスアナ)、私は遂に疑問が解けました!!
株分けしたシンビジュームの花が咲いて春到来!

DVD『カンムリワシ具志堅用高』 第1部&第2部
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白山から本郷菊坂辺りを歩いた/マー君の肘は?ダルは?/他
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■[散策] 白山から本郷菊坂辺りを歩いた
~明治の面影残す質店あり~
■[大リーグ] キャンプ始まる
~マー君の肘は?ダルは?~
■[唱歌] 外国の曲を借りた唱歌の数々 PART3
~「蛍の光」スコットランドでは再会の歌~
[今週の雑学講座]
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[散策]白山から本郷菊坂辺りを歩いた
東京・文京区白山は、私が30年以上も勤めていた会社のあったところで、当地域周辺は特に懐かしい。19日は朝から晴れ渡った、風もなく穏やかな日だったので散策を思いたった。
先ず白山神社に初詣、鳥居を潜り、石段を登ると直ぐ手水場(ちょうずば)がある。そこに、紅梅が1本、今まさに満開と咲き誇っていた。
参拝の後は春日町に出て菊坂をぶらぶら登っていくと、左手に文京区指定史跡の旧伊勢屋質店が在る。昭和57年まで営業していたとは、至近の会社に居ながら露ぞ知らなかった。
白壁の土蔵に、明治の面影を残す家屋は、何だか失われたものに出会ったような幸せな気分になった。しばし見惚れて、立ち尽くす。(写真あり)
明治の面影残す質店あり
毎年11月23日だけ一般公開されるそうだ。今年は忘れず来てみよう。菊坂を登りきると、本郷三丁目の交差点。「本郷も かねやすまでは江戸の内」(川柳)の「かねやす」(小間物屋)の看板がいまに残る。
なんでも、江戸市中は、火災が多いために茅葺屋根を幕府は禁じ瓦葺を奨励した。その境界が「かねやす」だったと言うわけで、この制度を定めたのが名奉行(南町)大岡忠相。
かねやすの向かい、本富士交番の横の鉄柵に私が腰を落して家内を待っていると、短い黒マントに、黒スーツ、ネクタイをびしっと決めた、ああそう、足元も黒革のショートブーツで決めた青年が足早に交差点を渡り、赤門の方に走っていた。多分東大の学生であろう。
痩身のすこぶる恰好いい青年で、夏目漱石の「三四郎」の世界にタイムスリップした気分になった。我々老夫婦も、ひょんな用事が東大にあり、ついでに東大構内を散策することになった。
東大は、日本のリーダーを育てる象牙の塔だ。銀杏並木一本、校舎一棟にも歴史を感じる。我々はお上りさんの如くに、安田講堂はどっち?ここはどこ?と迷いながらの散策で、銀杏食堂で蕎麦を食べては休憩、最後に三四郎池を見て回る。
畔には人影はなく池は早春の陽を浴びて、静かに眠っていた。夏目漱石の小説「三四郎」に因んで後に命名されたが単なる水溜り(心字池)だったものが、一小説によってかくも有名になってしまうとは、漱石先生も面映ゆい心境じゃなかろうか。
赤門を出て、ふと思い出したのは斜向かいにある善福寺。この寺には杉浦滋男さん(元テレ東スポーツアナ)が眠る。夫婦で御参りするのは初めてだが、いい機会だから寄る。二年振りだ。故人も喜んでくれるだろう。
帰途はまた菊坂を降り、家内に件の伊勢屋質店を案内して、春日町交差点にある岡埜栄泉の豆大福を買って帰る。よく歩いた一日は、白山、春日、本郷と史跡の散策でもあったが、心地よい疲れでもあった。
[大リーグ]キャンプ始まる
マー君の肘は?ダルは?
MLB(メジャーリーグ)がキャンプインした。やはり注目はマー君、肘の具合は果たしてどうなんだろう。ヤンキースのジラルディー監督によれば「問題はない。安心している」と、我々ヤンキースファンにとっては、これ以上の朗報もない。
昨季は地区優勝争いもできずに、苛々させたが今季の戦力は整ったのであろうか。キャプテン、ジーターが引退してチームのシンボルを失い、かつこれといった強打者もいない。本当に不安だが、一年間の出場停止処分が解けたA・ロドリゲス(一塁)が戻るといっても、そのブランクは、陰を落しそうだ。
ダルビッシュは、昨季後半は肘の痛みを訴えて、登板しなかった。彼の場合いまのような状態が続けば、チームメートから信用が受けられなくなる。レンジャーズのエースの自覚をなによりも求められる。
ダルビッシュ(28)自身のブログによれば、「ご報告」として、交際している元レスリング選手山本聖子(34)が妊娠したことを伝えてる。「私事ですが、かねてお付き合いを頂いている山本聖子さんとの間に新しい命を授かりました」とのこと。いやはや、ここぞの一球は、さすがダル、ズバッと決めたものだ。本業の野球もそういってもらいたいね。
[唱歌]外国の曲を借りた唱歌の数々 PART3
「蛍の光」スコットランドでは再会の歌
「蛍の光」は、当初「蛍」の表題だった。元々スコットランド民謡で、原曲は「久しき昔」。かの国では別れの曲ではなくて、親しい友人との再会の歌である。まさに真逆である。
明治10年、この「久しき昔」に東京師範学校教諭稲垣千頴(ちかい)が詩を付けた。(ことになっているが、複数説もあり定かではない)。いま朝ドラ「マッサン」にも挿入され盛んに流れる。
因みにあの、夕空晴れて、で始まる「故郷の空」しかり、スコットランドの音楽と日本の歌はなにやら音階が似ているという共通点が有るらしいのだが、私は音楽に無知なのでその点は何も言えぬ。
蛍の光 窓の雪
書読む 月日
重ねつつ
当初は卒業式などに歌われる式典用だったが、その後パチンコ店や商業施設、博物館などの閉店(館)を告げるのに欠かせぬ曲となったのも面白い。
漢詩を元に作った詩は、青雲の志を秘めて、故郷を離れる少年の情感を捉えた、いやが上にも感傷を誘う、格調高いものだ。外国の音楽を借りて、かくも荘厳に仕立て直した日本の先人たちの才能畏るべしである。
別れの曲で、これに勝るものはない。いま、卒業式に何故歌わない?戦後教育が日本文化を悉(ことごと)く否定しているのは、実に嘆かわしいことだ。
注:この項次週に続く。
参考資料:
「童謡・唱歌みんなのうた」(新星出版)
「日本唱歌集」(堀内敬三&井上武志編 岩波クラッシック)
「You Tube」
「Wikipedia」
[今週の雑学講座]
こんな試験もあった
戦前の話です。某大手会社の試験で、「これに会社の名前を書きなさい。」と受験者に一枚の白紙を渡した。会社名は極普通のものである。会社の名前を書くだけだ。受験者は6人で、結果合格者は、1名だけだった。
それによると、不合格者全員が、渡された裏返しのままの用紙を「改めもせず」に書いて不合格となった、ということである。(「季節の横顔」高山辰三著にある)出久根達郎著「本と暮せば」(草思社)から引用。)
菊坂の伊勢屋質店。母屋(右)と白壁の蔵(左)。

東京・白山神社満開の紅梅。

DVD『カンムリワシ具志堅用高』 第1部&第2部
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白井・具志堅ジム+帝拳ジムに期待/トヨタだけが何故一人勝ちする?/他
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■[変化]それぞれの変化&改革
~トヨタだけが何故一人勝ちする?~
■[期待]白井・具志堅ジム+帝拳ジム
~具志堅会長と村田が対談した~
■[条例]我が渋谷区が、同性愛を公認?
■[唱歌]外国の曲を借りた唱歌の数々PART2
[今週の雑学講座]
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[変化]それぞれの変化&改革
トヨタだけが何故一人勝ちする?
トヨタの今期(2014年4月~9月)の利益は 2兆7000億とみられる。円安の恩恵を受けた部分も有るにせよ、この数字は突出したものだ。何故トヨタだけが、このような大幅な利益を生み出すのだろうか。
勿論トヨタ方式なる徹底した合理化、コストカットはあるだろが、突き詰めれば、間断なき挑戦にあると、素人目には映る。私は経済学者でもないし、浅学である。よってここで、トヨタ論などという大袈裟なことを申すつもりは毛頭ない。
私は車の運転免許を有していない。それでも新型トヨタクラウンのフロント(顏)の部分(専門用語ではラジエーターグリルというのかな)を見たときに、私は「これは斬新だ!!」と吃驚したものだ。あの面相を見よ!喩えていうなれば、まさしく米国のハードロックバンド「KISS」のテースト!大胆にして、不敵。
よくも容赦なくギザギザ切り込んだものだ。過去をバッサリと全て捨て去る勇気、社風があればこその心意気なくば、あんな八方破れなデザインは生まれない。
しかもCMではド派手なピンク車で街を走らせて、意表を突く戦術。これはトヨタの常識にとらわれない「血気」が為せる業である。「血気を失った会社は衰退する」(ケインズ)
ハイブリットで世界の自動車市場を牽引し、そして今度は水素自動車を世界に先駆け発売、驚嘆せしめた。しかも全ての特許権を公開して、他社にその特許を無償で使わせるという離れ業を演じた。
世界に水素自動車を普及させることが狙いだというが、よほど自信がなければ、こうも気前よく虎の子の特許を手放せまい。想像するに多分「他社に絶対真似のできない技術」を同社は持ち、かつ揺るぎない自信を有するのだろう。
常に改良、変化。先頭を走る勇気。そして破壊と創造を繰り返すこのフロンティア精神こそ私は、トヨタ世界一の企業たる秘訣とみる。「蛇は脱皮し続けなければ生きられない」ビジネスも同様か、トヨタから学ぶ点は多い。
[期待]白井・具志堅ジム+帝拳ジム
具志堅会長と村田が対談した
今度はボクシングの話をしたい。ここにもある種の変化があった。具志堅用高さん(白井・具志堅ジム会長&タレント)が、村田諒太選手(帝拳=ロンドン五輪金メダリスト)と対談したことがスポーツ紙に載っていた。
その一部終始は、WOWOWで連続放送されるそうだが、村田選手も偉大なる先輩と対談して、得るものが有る筈だ。どんなボクシング談義が展開されるか私も楽しみにしている。将来性ある後輩ボクサーに己の体験を語り、エールを送るのも、また具志堅会長の役目である。
村田選手は、本田明彦の運営する帝拳所属。これまで帝拳ジムと白井・具志堅ジムの目立った交流が無かったのでこれを機に、更なる交流をと老婆心ながら私は願うものだ。昨年、「世界ボクシング殿堂博物館」入りを具志堅会長は、故大場政夫さん(帝拳)と一緒に選ばれた。これも縁だろう。
世界のボクシング界に大きな影響力を持つ本田会長と、世界13度防衛のカリスマ具志堅会長が、手を携えれば1+1ではない。5にも6にも増幅する、と私は信じる。
そもそも日本のボクシングは、世界戦の多さで一見盛況なようだが、その実は、砂上の楼閣のようなものだ。IBF、WBOの市場公開でチャンプが乱立、視聴率も最悪の状態で、テレビ局もファンもボシング離れが続いている。
最悪の情況といっていい。御二方には改革の先鋒になって業界の発展に力を注いでもらい、かつての栄光あるボクシングを取り戻して欲しいものである。
[条例]我が渋谷区が、同性愛を公認?
日本で初めて我が住む渋谷区で、同性愛カップルを「結婚に相当する関係」として認める条例案を3月に議会に提出する事を決めた。これも大きな変化だろう。何となく気になるが、これも時代の趨勢だろうか。
渋谷区に続き世田谷区でも検討しているというから、またたくまに全国へ波及するのではないか。皆で渡れば恐くないか。条例案が通れば、渋谷区に同性愛者が流れ込んでくだろうな。
だがねえ...(現実、法案が通ったら)同性愛者が歩きながらチューをしたりする姿を見るのは、やっぱ抵抗があるよね。なるべく家の中でやって貰いたいなあ。チューするのはカラスの勝手だけど。これ、差別に当たるの?だって、婆ちゃん、爺ちゃんが、卒倒したら困るもの!
[唱歌]外国の曲を借りた唱歌の数々PART2
「雪山讃歌」が生まれた背景
「雪山讃歌」もアメリカ民謡の曲に詩を付けた。唱歌ではないが、原題は「いとしのクレメンタイン」(Oh my darling clementine)で山登りとは関係ない。これに詩を付けたのは、西堀栄三郎(第1次南極越冬隊長=登山家&科学者)。
作詞が生まれた背景にはこんなことが有った。京都帝大山岳部に籍を置いていた西堀ら山岳部員が、雪で群馬県嬬恋村の鹿沢温泉に足止めをくった折り、西堀が「山岳部の歌を作ろうよ」と呼び掛け書き上げたのが、この歌。
♪雪よ岩よ 我らが宿り
俺たちゃ 街には
住めないからに
「雪山讃歌」先ずタイトルがいい、山男にはピッタリ雄大な音楽になった。仲間うちで歌っていたら、じわじわ人気が波及した。余りの流行に桑原武夫(京大教授、仏文学者)が著作権登録を助言し、登録に到った経緯がある。
これによって(その著作料で)貧乏山岳部は大いに潤ったという逸話がある。鹿沢温泉には「雪山讃歌」の歌碑が建立され今に残る。
注:この項次週に続く
参考資料:
「童謡・唱歌みんなのうた」(新星出版)
「日本唱歌集」(堀内敬三&井上武志編 岩波クラッシック)
「You Tube」
「Wikipedia」
[今週の雑学講座]
虹の色は何色?
前週は太陽の色は、国によって違うという事を綴った。今回は「虹の色」について、これも文化・国によって違うらしい。「日本では七色で、これは中国伝来の分け方。」
フランスも同じく七色、ところが英語圏では、六色が普通で、独逸は五色、ショナ語(ジンバブエやザンビア南部に居住する民)は、三色で、バッサ語(カメルーン=ニュジュール・コンゴ族)は何と二色!だという。(鈴木孝夫「言葉の人間学」)「漢詩のレッスン」文中より引用。
所変われば品変わる、全く世の中は知らないことが多すぎる。世界は広い、驚き桃の木だ。
代々木大山公園の夜明け前、煌々と自販機が闇を照らす。
一周350㍍ほどのジョギングコースの周りに同機が5台もある。これは幾らなんでも多すぎる。もう電力は有り余っているの?

DVD『カンムリワシ具志堅用高』 第1部&第2部
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■[旅券]シリア渡航希望のカメラマン旅券返納の是非
~「報道の自由」は無制限か~
~自己責任も最後は国家を煩わす~
■[唱歌]外国の曲を借りた唱歌の数々 PART①
~あれ、「真白き富士の嶺」も外国の曲?~
[今週の雑学講座]
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[旅券]シリア渡航希望のカメラマン旅券返納の是非
「報道の自由」は無制限か
今回は、外務省がシリア渡航希望の男性フリーカメラマンのパスポートを強制的に返納させたことに対する是非を採り挙げてみた。
同省は「(男性)は隣国を経由して、シリアに渡航する旨を表明して折り、警視庁とともに渡航の自粛を強く説得したが、意思をかえなかった」として、返納を命じた。(2/8朝日新聞朝刊)結局は外務省に旅券を没収された。
本人は、難民キャンプの取材などのためシリア入国を予定していたということで、「憲法が保障している渡航と報道の自由はどうなるのか」と憤慨しいるようだ。
外務省は旅券を押さえた理由を「シリアで日本人2人が拘束され、殺害されたとみられ、過激派組織「イスラム国」は、日本人に更なる危険を加えると宣言している」からと説明している。
自己責任も最後は国家を煩わす
私は浅学だが、今回ばかりは外務省に利がある。難民キャンプの悲惨な状況を取材して、それを世界の人々に発信するという尊い使命感は分からぬものではないが、ここは生命安全を優先して潔く従うべきだ。「イスラム国」による邦人2人の殺害はいまだ生々しい、いま行くのはまさに「蛮勇である」(高村正彦自民党副総裁)。
同地帯の情況が地獄の様相を呈していて、過激派集団は公然と日本人を殺害すると宣言している。そういう危険な地域に、報道の名のもとに踏み込んでいって、同様な事件が起これば、結局、国の責任を国民は問うだろう。自制が望ましいのは論を待たない。
自己責任といっても最後の所は、日本国家がまた莫大な国費を使って奔走することになる。その危険が充分起こり得るのに、「報道の自由」を盾に、強行に主張するは些か傲慢に思いる。報道とはそんなにオールマイティーなものなのでしょうか。
スキー場の「コース区域以外で滑ってはいけません」の看板を無視して遭難したスキーヤーも同類。遭難して結局多くの人を煩わし世間を騒がしている。ダメなのはダメなのです!
[唱歌]外国の曲を借りた唱歌の数々 PART①
注:明治以来の唱歌は国が「初等、中等の学校で教科書用にもちいられて、日本語で歌われる、主として洋楽系の短い歌曲であり、徳性の涵養と情操の鍛錬」を主目的とした。
(日本唱歌集より)
あれ、「真白き富士の嶺」も外国の曲?
真白き富士の嶺 緑の江の島
仰ぎ見るも 今は涙
帰らぬ十二の 雄々しきみたまに
FMラジオ聴いていたら唱歌「真白き富士の嶺(根)」の原曲はアメリカのものであると聞かされ、ええ?と思わず唸ってしまった。当たり前に日本の歌と思っていたので、これは私にとって少なからずカルチャーショックだった。
明治43年1月23日、逗子開成中学の生徒12人が乗るボートが転覆遭難、全員溺死した。この悲報に接した系列校の鎌倉女学校教諭三角錫子さんが、一夜で詩を作り、当時女学校などで盛んに歌われてた「夢の外」(米国ガードン作曲)に、その詩をつけて「七里ヶ浜哀歌」とした、と。
同年2月6日、逗子開成中校庭での大法要の席上、哀悼歌として鎌倉女子校生徒により合唱、初演された。原曲が賛美歌だったこともあり、鎮魂歌として、そのメロディーが心に浸み忽ち歌は広まる。
後に「真白き富士の嶺」改題、流行歌手によって歌われに伴い曲は、全国に流布された。さぞ、三角教諭も「この曲しかない!」と夢中で曲に合わせて詩を紡いだことだろう。外国の曲と日本の詩との見事なまでのマッチング、これなぞ究極の組み合わせだ。
注:この項来週につづく。
参考資料:「童謡・唱歌みんなのうた」(新星出版)「日本唱歌集」(堀内敬三&井上武志編 岩波クラッシック)「You Tube」「Wikipedia」
[今週の雑学講座]
太陽の色は何色?
日本では「太陽」といえば”赤”です。
♪白地に 赤く 日の丸 染めて~の唱歌にもあるように、太陽は赤色が当り前です。
ところが、中国は”白”なのを知っていましたか?
台湾の国旗も「青天白日旗」(せいてんはくじつき)で、白なのです。
国の文化によって、太陽の見える色の受け止め方が異なります。(出典:漢詩のレッスン)
DVD『カンムリワシ具志堅用高』 第1部&第2部
DVD『日本ボクシング不滅の激闘史』いずれも絶賛発売中!!
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[惜別]山口洋子さんお別れ会/我が懐かしの新宿歌舞伎町「セピア」閉店/他
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■[惜別]山口洋子さんお別れ会
~業界から幅広い出席者300名!~
~それぞれの々の弔辞~
~キックボクシングのファン~
■[殺害]湯川、後藤さん二人の邦人を殺害
~イスラム国の真の狙い~
■[閉店]我が懐かしの「セピア」
~これも時代の流れ…~
[今週の雑学講座]
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[惜別] 山口洋子さんお別れ会
業界から幅広い出席者300名!
直木賞作家で作詞家、はたまた銀座「姫」のママとして昭和史を華やかに彩った「山口洋子さん お別れ会」(出版社、新聞社など11社が発起人)が1月28日、ホテルオークラ東京別館のオーチャードルームで行われた。
私も御縁あり招待を受けた。山口洋子さんは昨年9月6日に死去(享年77才)していたもので、幅広い親交ぶりをうかがわせるように、出版、芸能、スポーツ界ら多くの著名人が出席(約300名)して、最後の別れを惜しんだ。
伊集院静さん、作曲家・平尾昌晃さん(風邪で中条きよし代読)野坂昭如さん(友人の代読)権藤博さん(元大洋ホエールズ監督)らの弔辞があり、五木ひろしさんの献歌ありで、誠に心暖まるお別れの会だった。
それぞれの々の弔辞
弔辞は、其々のウィットに富んだエピソードを紹介した。
伊集院さん「山口さんは気風のいい人だから、風邪の平尾さんも皆さんも(あの世に)呼びこまれないように。」とブラックユーモアで。
野坂さん「生まれながらの作家だった」。
権藤さん「”よこはま・たそがれ”あれは、俺がモデルかと言ったら、「バカ」と言われた。山口さんは我々プロ野球人からは、飲み代(クラブ姫の)は1万円しか取らなかった。」
山口さんは熱狂的な”虎キチ”で、野球をこよなく愛し、取材に訪れたプロ野球のキャンプ地での写真パネルが壁に飾られ、それらは、いずれも嬉々としたした表情が印象深かった。また、球団から贈られたユニホームなど遺品が並び、さながら野球博物館を思わせた。
献花で祭壇に手を合わせたら、にこやかに見つめる山口さんの遺影と目が合った、とたん香港で御一緒したおりのことが甦った。「女らんめい」を長期に亘り連載したデイリースポーツではこの日「ありがとう山口洋子さん」の12ページのタブロイド版追悼特集号出して、故人の業績を称えた。
キックボクシングのファン
出版された著書127冊、作詞した主な歌謡曲31曲!県立富里高校の校歌まであった。
女優(東映ニューフィス佐久間良子と同期)、姫のママ、作詞家、小説家、まさに昭和を動かしたマルチ人間である。
才能あふれる、こんな女性は二度と現れまい。「度胸も愛嬌も携えて、駆け抜けた77年の一生 ありがとう、そしてさようなら 山口洋子さん」(デイリースポーツ追悼号より)
キック界からは、元野口プロモーション野口修、元日本キックボクシング事務局長遠藤晴丈、元野口プロマネジャー遠藤晴大、新日本キックボクシン代表伊原信一、藤本ジム会長藤本勲と私で、しばし歓談して故人を懐かしむ。山口さんは、キックも大好きな人だった。忘れられぬ方である。御冥福を心からお祈りします。
<主な列席者>
[スポーツ界]江夏豊、星野仙一、田淵幸一、権藤博、衣笠祥雄、古葉竹識、山本浩二、小早川毅彦、北の富士、川渕三郎
[芸能・出版界]伊集院静、五木ひろし、カルーセル麻紀、北方謙三、坂本冬美、デヴィ夫人、中条きよし、林真理子他(敬称略、順不同)
[殺害] 湯川、後藤さん二人の邦人を殺害
イスラム国の真の狙い
先週から今週にかけては、なんだかイスラム国の話題で一色だった。そんな中、私は30日から1日まで白内障(今回は右目)の手術で、東京医科大に入院した。雪が降る朝の入院だった。
1日、午前自宅に戻る日は、一転突き抜けるような雲一つない青空。電車の中でスマホを覗くと「後藤さんは殺害されたようだ」のニュース。ヨルダンのパイロットはどうしたんだろう?生存も危ぶまれる。
どうもイスラム国は、当初から世界を揺さぶる狙いがあったと見る。湯川さんに続いて後藤さんの殺害は、日本はイスラム国の敵とみなされた結果だ。安倍総理の言ってることは正論だが、必要以上に彼等を刺激しない方がいい。
イスラム国の焦りが見える。空爆は彼等には相当こたえているのかも知れない。残虐な殺害は今後一段と増える可能性がある。中東はますます兵馬倥偬(へいばこうそう=戦争がたえないこと)の様相だ。
日本は否応なく有志連合の一員とみなされ、イスラム国のテロに巻き込まれた。中近東に在留する人、旅行する人は特に警戒が必要だろう。
[閉店] 我が懐かしの「セピア」
これも時代の流れ…
27日は新宿歌舞伎町の「セピア」の閉店で藤原敏男会長、友人Eさん、Oさんと繰り出す。思えば懐かしい店で最近は全く寄りつかなかった。
私たちが通ってから20年、もう二昔。これも時代の流れ。日本は少子高齢化で何もかも先細る。飲み屋街も例外ではない。私もあの熱き心を疾うに失っている。
さらば、さらばよ、我が遊びし「セピア」」よ。岡本ママ、従業員の皆さん、お疲れさまでした。感謝!
[今週の雑学講座]
六根清浄(ろっこんしょうじょう)の意味
六根とは迷いを生ずる元となる、眼・耳・鼻・舌・身・意をいう。俗念(六根)を抑えて清らかな心になること。
お別れ会で「渚の女」(作詞:山口洋子、作曲:五木ひろし)を献歌する五木。

東京医科大の入院食(昼)、メンチかつ、酢のもの(左)、切干大根の煮つけ、五穀米の御飯、お茶。いずれも低カロリー、薄味。

1日午前病院からの帰宅途中、自宅付近の碧く澄んだ空と雲照寺の正門。

27日は新宿歌舞伎町の「セピア」が店終いで、藤原敏男会長(右より二人目)、友人たちと繰り出した。従業員と記念に1枚。

DVD『カンムリワシ具志堅用高』 第1部&第2部
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~業界から幅広い出席者300名!~
~それぞれの々の弔辞~
~キックボクシングのファン~
■[殺害]湯川、後藤さん二人の邦人を殺害
~イスラム国の真の狙い~
■[閉店]我が懐かしの「セピア」
~これも時代の流れ…~
[今週の雑学講座]
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[惜別] 山口洋子さんお別れ会
業界から幅広い出席者300名!
直木賞作家で作詞家、はたまた銀座「姫」のママとして昭和史を華やかに彩った「山口洋子さん お別れ会」(出版社、新聞社など11社が発起人)が1月28日、ホテルオークラ東京別館のオーチャードルームで行われた。
私も御縁あり招待を受けた。山口洋子さんは昨年9月6日に死去(享年77才)していたもので、幅広い親交ぶりをうかがわせるように、出版、芸能、スポーツ界ら多くの著名人が出席(約300名)して、最後の別れを惜しんだ。
伊集院静さん、作曲家・平尾昌晃さん(風邪で中条きよし代読)野坂昭如さん(友人の代読)権藤博さん(元大洋ホエールズ監督)らの弔辞があり、五木ひろしさんの献歌ありで、誠に心暖まるお別れの会だった。
それぞれの々の弔辞
弔辞は、其々のウィットに富んだエピソードを紹介した。
伊集院さん「山口さんは気風のいい人だから、風邪の平尾さんも皆さんも(あの世に)呼びこまれないように。」とブラックユーモアで。
野坂さん「生まれながらの作家だった」。
権藤さん「”よこはま・たそがれ”あれは、俺がモデルかと言ったら、「バカ」と言われた。山口さんは我々プロ野球人からは、飲み代(クラブ姫の)は1万円しか取らなかった。」
山口さんは熱狂的な”虎キチ”で、野球をこよなく愛し、取材に訪れたプロ野球のキャンプ地での写真パネルが壁に飾られ、それらは、いずれも嬉々としたした表情が印象深かった。また、球団から贈られたユニホームなど遺品が並び、さながら野球博物館を思わせた。
献花で祭壇に手を合わせたら、にこやかに見つめる山口さんの遺影と目が合った、とたん香港で御一緒したおりのことが甦った。「女らんめい」を長期に亘り連載したデイリースポーツではこの日「ありがとう山口洋子さん」の12ページのタブロイド版追悼特集号出して、故人の業績を称えた。
キックボクシングのファン
出版された著書127冊、作詞した主な歌謡曲31曲!県立富里高校の校歌まであった。
女優(東映ニューフィス佐久間良子と同期)、姫のママ、作詞家、小説家、まさに昭和を動かしたマルチ人間である。
才能あふれる、こんな女性は二度と現れまい。「度胸も愛嬌も携えて、駆け抜けた77年の一生 ありがとう、そしてさようなら 山口洋子さん」(デイリースポーツ追悼号より)
キック界からは、元野口プロモーション野口修、元日本キックボクシング事務局長遠藤晴丈、元野口プロマネジャー遠藤晴大、新日本キックボクシン代表伊原信一、藤本ジム会長藤本勲と私で、しばし歓談して故人を懐かしむ。山口さんは、キックも大好きな人だった。忘れられぬ方である。御冥福を心からお祈りします。
<主な列席者>
[スポーツ界]江夏豊、星野仙一、田淵幸一、権藤博、衣笠祥雄、古葉竹識、山本浩二、小早川毅彦、北の富士、川渕三郎
[芸能・出版界]伊集院静、五木ひろし、カルーセル麻紀、北方謙三、坂本冬美、デヴィ夫人、中条きよし、林真理子他(敬称略、順不同)
[殺害] 湯川、後藤さん二人の邦人を殺害
イスラム国の真の狙い
先週から今週にかけては、なんだかイスラム国の話題で一色だった。そんな中、私は30日から1日まで白内障(今回は右目)の手術で、東京医科大に入院した。雪が降る朝の入院だった。
1日、午前自宅に戻る日は、一転突き抜けるような雲一つない青空。電車の中でスマホを覗くと「後藤さんは殺害されたようだ」のニュース。ヨルダンのパイロットはどうしたんだろう?生存も危ぶまれる。
どうもイスラム国は、当初から世界を揺さぶる狙いがあったと見る。湯川さんに続いて後藤さんの殺害は、日本はイスラム国の敵とみなされた結果だ。安倍総理の言ってることは正論だが、必要以上に彼等を刺激しない方がいい。
イスラム国の焦りが見える。空爆は彼等には相当こたえているのかも知れない。残虐な殺害は今後一段と増える可能性がある。中東はますます兵馬倥偬(へいばこうそう=戦争がたえないこと)の様相だ。
日本は否応なく有志連合の一員とみなされ、イスラム国のテロに巻き込まれた。中近東に在留する人、旅行する人は特に警戒が必要だろう。
[閉店] 我が懐かしの「セピア」
これも時代の流れ…
27日は新宿歌舞伎町の「セピア」の閉店で藤原敏男会長、友人Eさん、Oさんと繰り出す。思えば懐かしい店で最近は全く寄りつかなかった。
私たちが通ってから20年、もう二昔。これも時代の流れ。日本は少子高齢化で何もかも先細る。飲み屋街も例外ではない。私もあの熱き心を疾うに失っている。
さらば、さらばよ、我が遊びし「セピア」」よ。岡本ママ、従業員の皆さん、お疲れさまでした。感謝!
[今週の雑学講座]
六根清浄(ろっこんしょうじょう)の意味
六根とは迷いを生ずる元となる、眼・耳・鼻・舌・身・意をいう。俗念(六根)を抑えて清らかな心になること。
お別れ会で「渚の女」(作詞:山口洋子、作曲:五木ひろし)を献歌する五木。

東京医科大の入院食(昼)、メンチかつ、酢のもの(左)、切干大根の煮つけ、五穀米の御飯、お茶。いずれも低カロリー、薄味。

1日午前病院からの帰宅途中、自宅付近の碧く澄んだ空と雲照寺の正門。

27日は新宿歌舞伎町の「セピア」が店終いで、藤原敏男会長(右より二人目)、友人たちと繰り出した。従業員と記念に1枚。

DVD『カンムリワシ具志堅用高』 第1部&第2部
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人命と自己責任/山縣有朋という大元帥の評価/他
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■[拘束]自己責任の教え
~人命と自己責任~
~軽薄な行動が迷惑を産む~
■[歴史]山縣有朋という大元帥の評価
~生涯に九つの別荘を造る~
~非業の死、志士たちが浮かばれぬ~
[今週の雑学講座]
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[拘束]自己責任の教え
人命と自己責任
イスラム国が日本人二人を拘束したとして、我国に2億㌦(約236億円)の身代金を72時間の期限付きで要求した事件は、四方八方手を尽くしての救助作戦の甲斐もなく湯川遙菜さん(42)は、殺害された信憑性があると政府は申した。残念なことである。
もう一人のジャーナリスト後藤健二さん(47)は、ヨルダンに拘束されている死刑囚(サジダ・リシャウィ女史=2005年アンマンでの同時爆破事件の実行犯の一人)との交換を釈放条件にされて、緊迫した情況が続いている。全く卑劣極まりない行為で、許せない。
とはいっても、拘束された日本人二人に非が無かったわけではない。例えば湯川さんは、機関銃を手に得意気なポーズをネットに流すなど、あれは軽薄なピクニック気分に見えた。民間軍事会社の経営者だそうだが、イスラム国へ行く大義が果たして有ったのか、私は疑う。
軽薄な行動が迷惑を産む
こうした軽い気持ちが結果的に国や国民に多大な迷惑を掛けている。日本政府はこの地域を危険だとして、渡航を禁止している。禁を犯して行った。自己責任は少なくとも逃れられない。これが現実だろう。
ここは何があろうとも、情に流されることなくしっかり総括すべきだ。哀悼の言葉や同情論だけでは、これからも国が振り回されるだけだ。教訓を生かしてこそ犠牲者も浮かばれる。
後藤さんの場合「友人の湯川さんを助けるため行きます、何があっても自己責任です」との動画メッセージが流された。しかしその行動は尊くても、ジャーナリストとしてイスラム国で拘束されれば、どんな事態になるかは熟知していたはず。
自重してほしかった。欧米のマスコミ人が当地で何人も標的にされ、そして拘束され殺害された無惨な事件の数々は、いまだ生々しいのだから。
挙句アンマンの爆破事件の女と交換条件に利用され、ヨルダン政府にものっぴきならない迷惑が及んだ。それにしても、後藤さんには不可解な部分がある。やがて週刊誌等で、つまびらかにされるだろうと思うが、酷なようだけど私は敢て言いたい。美談だけでこの事件を語ってはいけないと思うのだ。
事件は昨年10月に遡る
降って湧いたような事件だが、何と事の始まりは昨年10月に遡るというから驚く。後藤健二さんの連絡が途絶えたのは、シリア入りした昨年10月末で、夫人は外務省に相談したという。その後夫人の元にイスラム国からメールが10通も届いて、結果「拘束している。身代金20億円払え。」(情報・朝日新聞)と脅迫されていたという。
ということは、政府・警察は水面下で必死で解決の糸口を探っていたことになる。総理の中東歴訪は、多分にこの事件も何かしら関係があったと今になって分かった。とは言え、勿論一日も早く後藤さんの解放を願うのは吝(やぶさか)でない。
50人のヨルダン市民の命を奪った同時爆破事件の実行犯と引き換えに、捕虜になっているヨルダン人パイロットと後藤さんの解放を公言するイスラム国。日本国とヨルダンとの板ばさみにあって最も苦慮しているのは、他ならぬヨルダン政府だろう。
どのような解決策に辿り着くのだろうか。その解決の鍵はいまやヨルダン側が握っている。大きな借りを日本国はヨルダン国に作ってしまった。今度の件で、国の名誉を損(そこな)わなければいいが、と私は危惧している。
[歴史]山縣有朋という大元帥の評価
生涯に九つの別荘を造る
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」が始まった。吉田松陰(役・伊勢谷友介)の妹・杉文(役・井上真央)をモデルにしたものだ。文は久坂玄瑞(役・東出昌大)と結婚、久坂は禁門の変で僅か24才の若さで切腹する、こうした激動の幕末維新を文は生き抜いていくのだが。
さて、ここではドラマを論じるわけではない。日本陸軍の創始者といわれる元陸軍大将山縣有朋(やまがた・ありとも1838年6月14日~1922年[大正11年]2月1日)のことを綴りたい。元老の中の元老、山縣有朋の光と影を。
山縣も長州藩の足軽の子として生まれ、高杉晋作に見いだされ、奇兵隊の軍監に抜擢され出世への糸口を掴んだ。明治政府では「国軍の父」と仰がれ総理大臣(第3代、8代)、枢密院議長などを歴任した。さながらその一生は黄金燦然。
と、ここまでは、山縣公の出世街道ストーリー。次からは作家・小島直記の著書「人生はまだ七十の坂」(新潮社)を元に進む影の部分。「(山縣が)怪しい金で九つもの大別荘造るような生き方に、反発を覚える」と著者は憤慨している。そのくだりを書きます。
毀誉褒貶は人の常、そこを考慮してもその実体は異常と言わざるを得ない。軍監時代の慶応三年(三十才の頃)先ず長州吉田村に最初の別荘「無鄰菴」を作る。この資金は近郊の豪商・豪農に資金を出させた、ものだといわれる。
これで別荘に取り付かれ、以後十年ごとに別荘を造る決心をしたと。十年目に造ったのがあの有名な目白・椿山荘(今はホテル)、敷地一万八千坪。山縣が四十才、陸軍中将のとき。
十年後(五十才)、今度は大磯に「小淘庵」(敷地五千坪)を、それから四年後五十四才(陸軍大将)の時に京都鴨川に「無鄰菴」(旧支倉邸)を買い上げ、更に四年後(五十九才・日清戦争第一軍司令官)には京都南禅寺に「無鄰菴」を購入。(伊藤博文、山縣有朋、小村寿太郎らと日露戦争の決断をした名庭園)。
非業の死、志士たちが浮かばれぬ
続く六年後(六十五才)時に小石川水道橋に「新々亭」(さらさらてい)、その五年後(七十才・公爵)古稀の記念に小田原に敷地一万坪の「古稀庵」、続く六年後元首相清浦奎吾の小田原別荘「皆春荘」(二千坪)を買い取る。それでも飽き足らずその四年後、八十才(傘寿)のときに東京麹町に「新椿山荘」(敷地七百坪)に西洋館と日本館を造った。計九つの大別荘。これ自慢できますか?
山縣の陸軍中将時の給料が400円、果たして建設資金はどこからでたのかと誰もが疑問を持ちます。事実彼が陸軍大将のとき「山城屋和助事件」(明治5年、陸軍省から無担保で金を借り、金を返せず山城屋が陸軍省内で自殺)があり、山縣も汚職の嫌疑を受けた。この時彼を助けたのは西郷隆盛。この西郷を西南戦争で追い詰めたのは参謀山縣である。
「七十にして心の欲する所に従って矩(のり)を踰(こ)えず」(論語・孔子)、つまり七十才になったら心のままに行動しても、人道を踏み外すことはなくなった」という解釈だが、山縣はそんなことは眼中になかったようだ。
幕末維新前夜の長州藩は、多くの替え難い志士たちが非業の死を遂げ屍(しかばね)累々。吉田松陰、久坂玄瑞、高杉晋作らその屍の上で、山縣は八十四才まで生き、かくのごとき生涯を送った。
「一つ陸海軍人は質素を旨とすべし」(勅諭)。早逝した幕末の志士たちは、草葉の陰でさぞ嘆いていたことだろう。これが山縣有朋の実像である。
[今週の雑学講座]
鼎(かない)の軽重を問う
鼎とは、天下の宝物を指す。天下に徳のあるときは重く、得が無ければ軽くなると伝えられていた。転じて人の実力を疑うこと。【問鼎軽重】
DVD『カンムリワシ具志堅用高』 第1部&第2部
DVD『日本ボクシング不滅の激闘史』いずれも絶賛発売中!!
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■[拘束]自己責任の教え
~人命と自己責任~
~軽薄な行動が迷惑を産む~
■[歴史]山縣有朋という大元帥の評価
~生涯に九つの別荘を造る~
~非業の死、志士たちが浮かばれぬ~
[今週の雑学講座]
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[拘束]自己責任の教え
人命と自己責任
イスラム国が日本人二人を拘束したとして、我国に2億㌦(約236億円)の身代金を72時間の期限付きで要求した事件は、四方八方手を尽くしての救助作戦の甲斐もなく湯川遙菜さん(42)は、殺害された信憑性があると政府は申した。残念なことである。
もう一人のジャーナリスト後藤健二さん(47)は、ヨルダンに拘束されている死刑囚(サジダ・リシャウィ女史=2005年アンマンでの同時爆破事件の実行犯の一人)との交換を釈放条件にされて、緊迫した情況が続いている。全く卑劣極まりない行為で、許せない。
とはいっても、拘束された日本人二人に非が無かったわけではない。例えば湯川さんは、機関銃を手に得意気なポーズをネットに流すなど、あれは軽薄なピクニック気分に見えた。民間軍事会社の経営者だそうだが、イスラム国へ行く大義が果たして有ったのか、私は疑う。
軽薄な行動が迷惑を産む
こうした軽い気持ちが結果的に国や国民に多大な迷惑を掛けている。日本政府はこの地域を危険だとして、渡航を禁止している。禁を犯して行った。自己責任は少なくとも逃れられない。これが現実だろう。
ここは何があろうとも、情に流されることなくしっかり総括すべきだ。哀悼の言葉や同情論だけでは、これからも国が振り回されるだけだ。教訓を生かしてこそ犠牲者も浮かばれる。
後藤さんの場合「友人の湯川さんを助けるため行きます、何があっても自己責任です」との動画メッセージが流された。しかしその行動は尊くても、ジャーナリストとしてイスラム国で拘束されれば、どんな事態になるかは熟知していたはず。
自重してほしかった。欧米のマスコミ人が当地で何人も標的にされ、そして拘束され殺害された無惨な事件の数々は、いまだ生々しいのだから。
挙句アンマンの爆破事件の女と交換条件に利用され、ヨルダン政府にものっぴきならない迷惑が及んだ。それにしても、後藤さんには不可解な部分がある。やがて週刊誌等で、つまびらかにされるだろうと思うが、酷なようだけど私は敢て言いたい。美談だけでこの事件を語ってはいけないと思うのだ。
事件は昨年10月に遡る
降って湧いたような事件だが、何と事の始まりは昨年10月に遡るというから驚く。後藤健二さんの連絡が途絶えたのは、シリア入りした昨年10月末で、夫人は外務省に相談したという。その後夫人の元にイスラム国からメールが10通も届いて、結果「拘束している。身代金20億円払え。」(情報・朝日新聞)と脅迫されていたという。
ということは、政府・警察は水面下で必死で解決の糸口を探っていたことになる。総理の中東歴訪は、多分にこの事件も何かしら関係があったと今になって分かった。とは言え、勿論一日も早く後藤さんの解放を願うのは吝(やぶさか)でない。
50人のヨルダン市民の命を奪った同時爆破事件の実行犯と引き換えに、捕虜になっているヨルダン人パイロットと後藤さんの解放を公言するイスラム国。日本国とヨルダンとの板ばさみにあって最も苦慮しているのは、他ならぬヨルダン政府だろう。
どのような解決策に辿り着くのだろうか。その解決の鍵はいまやヨルダン側が握っている。大きな借りを日本国はヨルダン国に作ってしまった。今度の件で、国の名誉を損(そこな)わなければいいが、と私は危惧している。
[歴史]山縣有朋という大元帥の評価
生涯に九つの別荘を造る
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」が始まった。吉田松陰(役・伊勢谷友介)の妹・杉文(役・井上真央)をモデルにしたものだ。文は久坂玄瑞(役・東出昌大)と結婚、久坂は禁門の変で僅か24才の若さで切腹する、こうした激動の幕末維新を文は生き抜いていくのだが。
さて、ここではドラマを論じるわけではない。日本陸軍の創始者といわれる元陸軍大将山縣有朋(やまがた・ありとも1838年6月14日~1922年[大正11年]2月1日)のことを綴りたい。元老の中の元老、山縣有朋の光と影を。
山縣も長州藩の足軽の子として生まれ、高杉晋作に見いだされ、奇兵隊の軍監に抜擢され出世への糸口を掴んだ。明治政府では「国軍の父」と仰がれ総理大臣(第3代、8代)、枢密院議長などを歴任した。さながらその一生は黄金燦然。
と、ここまでは、山縣公の出世街道ストーリー。次からは作家・小島直記の著書「人生はまだ七十の坂」(新潮社)を元に進む影の部分。「(山縣が)怪しい金で九つもの大別荘造るような生き方に、反発を覚える」と著者は憤慨している。そのくだりを書きます。
毀誉褒貶は人の常、そこを考慮してもその実体は異常と言わざるを得ない。軍監時代の慶応三年(三十才の頃)先ず長州吉田村に最初の別荘「無鄰菴」を作る。この資金は近郊の豪商・豪農に資金を出させた、ものだといわれる。
これで別荘に取り付かれ、以後十年ごとに別荘を造る決心をしたと。十年目に造ったのがあの有名な目白・椿山荘(今はホテル)、敷地一万八千坪。山縣が四十才、陸軍中将のとき。
十年後(五十才)、今度は大磯に「小淘庵」(敷地五千坪)を、それから四年後五十四才(陸軍大将)の時に京都鴨川に「無鄰菴」(旧支倉邸)を買い上げ、更に四年後(五十九才・日清戦争第一軍司令官)には京都南禅寺に「無鄰菴」を購入。(伊藤博文、山縣有朋、小村寿太郎らと日露戦争の決断をした名庭園)。
非業の死、志士たちが浮かばれぬ
続く六年後(六十五才)時に小石川水道橋に「新々亭」(さらさらてい)、その五年後(七十才・公爵)古稀の記念に小田原に敷地一万坪の「古稀庵」、続く六年後元首相清浦奎吾の小田原別荘「皆春荘」(二千坪)を買い取る。それでも飽き足らずその四年後、八十才(傘寿)のときに東京麹町に「新椿山荘」(敷地七百坪)に西洋館と日本館を造った。計九つの大別荘。これ自慢できますか?
山縣の陸軍中将時の給料が400円、果たして建設資金はどこからでたのかと誰もが疑問を持ちます。事実彼が陸軍大将のとき「山城屋和助事件」(明治5年、陸軍省から無担保で金を借り、金を返せず山城屋が陸軍省内で自殺)があり、山縣も汚職の嫌疑を受けた。この時彼を助けたのは西郷隆盛。この西郷を西南戦争で追い詰めたのは参謀山縣である。
「七十にして心の欲する所に従って矩(のり)を踰(こ)えず」(論語・孔子)、つまり七十才になったら心のままに行動しても、人道を踏み外すことはなくなった」という解釈だが、山縣はそんなことは眼中になかったようだ。
幕末維新前夜の長州藩は、多くの替え難い志士たちが非業の死を遂げ屍(しかばね)累々。吉田松陰、久坂玄瑞、高杉晋作らその屍の上で、山縣は八十四才まで生き、かくのごとき生涯を送った。
「一つ陸海軍人は質素を旨とすべし」(勅諭)。早逝した幕末の志士たちは、草葉の陰でさぞ嘆いていたことだろう。これが山縣有朋の実像である。
[今週の雑学講座]
鼎(かない)の軽重を問う
鼎とは、天下の宝物を指す。天下に徳のあるときは重く、得が無ければ軽くなると伝えられていた。転じて人の実力を疑うこと。【問鼎軽重】
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日本人は「私はシャルリー」になれない/ばらまき外交をストップせよ/他
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■[デモ]日本人は「私はシャルリー」になれない
~宗教と風刺の間~
■[俳諧]俳句の勧め
■[政治]総理の中東歴訪・ばらまき外交をストップせよ
[今週の雑学講座]
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[デモ]日本人は「私はシャルリー」になれない
-反テロデモと言論の自由-
パリの風刺新聞「シャルリー・エブド」がイスラム教の預言者ムハマドを風刺したとして、7日イスラム過激派2人によって銃撃され、記者ら12人が殺害されたテロ事件は、内外に大きな衝撃を与えた。
その後12日にはスーパーや工場の倉庫に人質を取って立てこもり、4人が殺され結局17人もの犠牲者がでた。これに対してフランス国民は、凡そ350万人!とも言われる空前の反テロデモを起こした。
言論の自由と建国の精神(自由、平等、友愛)を守るためにと。さすが民衆蜂起で革命を為した御国、ここ一番の活力は健在だ。羨ましく思う。
日本では考えられぬことだ。あの原発事故でさえも国民の中には他人事のような人もいた。「自分達の国は自分達で守る」と、かの国はここぞという時には団結して行動を起こす。「私はシャルリー」に、残念だが日本国民はなれない。
宗教と風刺の間
でもどうなんだろうな、社会の公器として、勿論表現の自由は保証されるべきものであるが、そこにも自ずと抑制されてしかるべきものがあると、私は思うのだ。特に宗教に関しては。敬虔な信者がいることも忘れてはいけない。
矛盾しているけど。平和はいつも危ういものだ。報道する側もされる側も共に「寛容」であることが求められると私は思う。報道だからといって、高慢になってはいけない。過激派テロ集団は勿論論外だ、要はイスラム教徒というだけで、迫害してはならないということ。賢明なフランス国民は既にお分かりだと思うが。
日本の大新聞では、宗教を風刺した漫画を殆ど見られないのは、宗派との間のトラブルを畏れての事だと推察するのだけれど、このような事件が起きたればこそ、イスラム教のタブーの実体を読者に分かり易く解説して欲しかった。
シャルリー・エブド紙は、事件後に刷り部数が700万部まで伸びて、引っ張りだこらしい。その勇気を讃えるべきだろうが、今回のテロ事件を怨嗟が怨嗟を産む負の連鎖にしてはいけないのだと、心からメッセージを送るものである。
[俳諧]俳句の勧め
-井上井月に添う日々-
このところ少しばかり真面目になって俳句作りに励んでいる。とても他人に見せられるような代物じゃないが、読書に倦んだりして、ぼやーっとしたときに句を編む。推敲というやつだ、切字も季語も、一番大事な決め事も、原則さえでたらめだが、なんだか一場の気慰めになる。
17文字に宇宙を押し込むなんぞ、これは世界一短い文学で、それだからこそ奥行きがあり難しい。私の田舎の同級生のM女史が、東京に住み俳句結社に所属して、高名な先生に指導を受け、知らぬ間に素晴らしい作品を生み出している。彼女に触発された。
私も元々俳句は好きで、芭蕉とか子規とか、一茶とか読書に倦んだときには、ぱらぱらめくっては楽しんでいた。最近はもっぱら井上井月(いのうえせいげつ)に興味がいき、新刊「漂泊の俳人 井上井月」(伊藤伊那夫著 角川学芸)を購入した。平明な解説で分かり易し、お勧めの本。
句はもとより、酒と漂泊の俳人と知り、より興味をもった。井月は信州の人、生一本で、漂泊の末ボロボロになって滅した。酒が手に入ると「千両!千両!」と言って無邪気に喜び、芥川龍之介や種田山頭火に影響を与えたそうである。そんな偉大な俳人であるとは、私も最近知った。
鶺鴒(せきれい)や飛び石ほしき朝の川
朝寒や人の情(なさけ)は我が命
川風も松風も来て夏祭り
(井上井月)
以上がプロの詠んだ句。下がアマチュアの我が愚作。
白妙(しろたえ)の畠や葱(ねぎ)の誇らしげ
初春(はつはる)の箱根路跳ぶや山の神
(1月3日午後1時30分頃、宮ノ下富士屋ホテル前で駅伝を詠む)
[政治]総理の中東歴訪・ばらまき外交をストップせよ
-国の財政は火の車だというに-
相変わらず外向きがいい日本外交。安倍総理は、最初の訪問国エジプトで、先ず「日本は中東の伴走者」と演説して、新たに25億㌦(約2940億)の支援を約束した。
同国へは、13年にも22億㌦を支援した。新たにといったのはそのことだ。我国の借金は、1月18日午前9時45分現在で、約1004兆1155億、家庭の負債額は約1932万円強だという。(経済ジャーナリスト財部誠一のWEBサイト「日本の借金時計」より)
ことほど左様に、国家財政は火の車。果たして、こうしたばらまきは許されるのかどうか。支援するにしても、別の方法を模索するべきだ。
ある経済評論家は「こまま推移すれば、東京五輪が終る2020年頃には国家財政は破綻する」と警告する。例え消費税を30%にアップしたとしてもだという。安閑としていられぬ問題だ。
誰かこのばらまき外交をストップする政治家はいないものか。雪だるま式に借金が増えて、或る日、気が付けば預金も国民年金も屑となる日…リーマンショックなどのスケールでは済まない。本当、他人事ではないぜ。「日本は危うい」とは、久坂玄瑞(NHK大河ドラマ”花燃ゆ”での言葉)、まさしく。
[今週の雑学講座]
人生は皆夢~夢の中(うち)、又其の夢を占う~
【夢之中、又占其夢】(荘子)
「人生のこと一切は皆夢にほかならない」という意味だそうです。
初春のビル群の黄昏

DVD『カンムリワシ具志堅用高』 第1部&第2部
DVD『日本ボクシング不滅の激闘史』いずれも絶賛発売中!!
Upper Official Siteへ
■[デモ]日本人は「私はシャルリー」になれない
~宗教と風刺の間~
■[俳諧]俳句の勧め
■[政治]総理の中東歴訪・ばらまき外交をストップせよ
[今週の雑学講座]
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[デモ]日本人は「私はシャルリー」になれない
-反テロデモと言論の自由-
パリの風刺新聞「シャルリー・エブド」がイスラム教の預言者ムハマドを風刺したとして、7日イスラム過激派2人によって銃撃され、記者ら12人が殺害されたテロ事件は、内外に大きな衝撃を与えた。
その後12日にはスーパーや工場の倉庫に人質を取って立てこもり、4人が殺され結局17人もの犠牲者がでた。これに対してフランス国民は、凡そ350万人!とも言われる空前の反テロデモを起こした。
言論の自由と建国の精神(自由、平等、友愛)を守るためにと。さすが民衆蜂起で革命を為した御国、ここ一番の活力は健在だ。羨ましく思う。
日本では考えられぬことだ。あの原発事故でさえも国民の中には他人事のような人もいた。「自分達の国は自分達で守る」と、かの国はここぞという時には団結して行動を起こす。「私はシャルリー」に、残念だが日本国民はなれない。
宗教と風刺の間
でもどうなんだろうな、社会の公器として、勿論表現の自由は保証されるべきものであるが、そこにも自ずと抑制されてしかるべきものがあると、私は思うのだ。特に宗教に関しては。敬虔な信者がいることも忘れてはいけない。
矛盾しているけど。平和はいつも危ういものだ。報道する側もされる側も共に「寛容」であることが求められると私は思う。報道だからといって、高慢になってはいけない。過激派テロ集団は勿論論外だ、要はイスラム教徒というだけで、迫害してはならないということ。賢明なフランス国民は既にお分かりだと思うが。
日本の大新聞では、宗教を風刺した漫画を殆ど見られないのは、宗派との間のトラブルを畏れての事だと推察するのだけれど、このような事件が起きたればこそ、イスラム教のタブーの実体を読者に分かり易く解説して欲しかった。
シャルリー・エブド紙は、事件後に刷り部数が700万部まで伸びて、引っ張りだこらしい。その勇気を讃えるべきだろうが、今回のテロ事件を怨嗟が怨嗟を産む負の連鎖にしてはいけないのだと、心からメッセージを送るものである。
[俳諧]俳句の勧め
-井上井月に添う日々-
このところ少しばかり真面目になって俳句作りに励んでいる。とても他人に見せられるような代物じゃないが、読書に倦んだりして、ぼやーっとしたときに句を編む。推敲というやつだ、切字も季語も、一番大事な決め事も、原則さえでたらめだが、なんだか一場の気慰めになる。
17文字に宇宙を押し込むなんぞ、これは世界一短い文学で、それだからこそ奥行きがあり難しい。私の田舎の同級生のM女史が、東京に住み俳句結社に所属して、高名な先生に指導を受け、知らぬ間に素晴らしい作品を生み出している。彼女に触発された。
私も元々俳句は好きで、芭蕉とか子規とか、一茶とか読書に倦んだときには、ぱらぱらめくっては楽しんでいた。最近はもっぱら井上井月(いのうえせいげつ)に興味がいき、新刊「漂泊の俳人 井上井月」(伊藤伊那夫著 角川学芸)を購入した。平明な解説で分かり易し、お勧めの本。
句はもとより、酒と漂泊の俳人と知り、より興味をもった。井月は信州の人、生一本で、漂泊の末ボロボロになって滅した。酒が手に入ると「千両!千両!」と言って無邪気に喜び、芥川龍之介や種田山頭火に影響を与えたそうである。そんな偉大な俳人であるとは、私も最近知った。
鶺鴒(せきれい)や飛び石ほしき朝の川
朝寒や人の情(なさけ)は我が命
川風も松風も来て夏祭り
(井上井月)
以上がプロの詠んだ句。下がアマチュアの我が愚作。
白妙(しろたえ)の畠や葱(ねぎ)の誇らしげ
初春(はつはる)の箱根路跳ぶや山の神
(1月3日午後1時30分頃、宮ノ下富士屋ホテル前で駅伝を詠む)
[政治]総理の中東歴訪・ばらまき外交をストップせよ
-国の財政は火の車だというに-
相変わらず外向きがいい日本外交。安倍総理は、最初の訪問国エジプトで、先ず「日本は中東の伴走者」と演説して、新たに25億㌦(約2940億)の支援を約束した。
同国へは、13年にも22億㌦を支援した。新たにといったのはそのことだ。我国の借金は、1月18日午前9時45分現在で、約1004兆1155億、家庭の負債額は約1932万円強だという。(経済ジャーナリスト財部誠一のWEBサイト「日本の借金時計」より)
ことほど左様に、国家財政は火の車。果たして、こうしたばらまきは許されるのかどうか。支援するにしても、別の方法を模索するべきだ。
ある経済評論家は「こまま推移すれば、東京五輪が終る2020年頃には国家財政は破綻する」と警告する。例え消費税を30%にアップしたとしてもだという。安閑としていられぬ問題だ。
誰かこのばらまき外交をストップする政治家はいないものか。雪だるま式に借金が増えて、或る日、気が付けば預金も国民年金も屑となる日…リーマンショックなどのスケールでは済まない。本当、他人事ではないぜ。「日本は危うい」とは、久坂玄瑞(NHK大河ドラマ”花燃ゆ”での言葉)、まさしく。
[今週の雑学講座]
人生は皆夢~夢の中(うち)、又其の夢を占う~
【夢之中、又占其夢】(荘子)
「人生のこと一切は皆夢にほかならない」という意味だそうです。
初春のビル群の黄昏

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ボクシング再考・年末のボクシング視聴率低調で/権威を失墜したWBA/他
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■[サッカー]“岡ちゃん”の冒険心に拍手
■[大相撲]チンギス・ハーンの末裔たち
~相撲は文化を欠落した~
■[ボクシング再考]年末のボクシング視聴率低調で
~WBAもWBCも「キム王朝」と同じだ!~
[今週の雑学講座]
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[サッカー]“岡ちゃん”の冒険心に拍手
元日本代表監督岡田武史さん(58)が四国リーグ社会人「FC今治」の代表、つまりオーナーに就任した。喜ばしいことだ。これこそまさに「地方創生」の見本。今治といえばタオルの町として有名だが、さぞや地元のファンは期待を膨らませていることだろう。
岡田監督といえば、二度の日本代表監督を務めたあと中国杭州緑域のクラブチームの監督になった冒険心旺盛な人だ。この度もFC今治のオーナーを引き受けるに際し「自らの実験」とうたっている。いつも変わらぬ挑戦者魂が、マグマのように沸々と湧いている。
私はこういう人を尊敬してやまない。朝ドラ「マッサン」でエリーも言っているではないか。「マッサン、人生はボウケン」と。
昨年末、監督には今後一切ならないといった御仁が、PS4「ワールドサッカー ウイイレ2015 日本代表」の監督を引き受けた。己に対する鼓舞とサッカー界が盛んになるようにとの応援のつもりであろう。地味に、コツコツ歩む“岡ちゃん”に乾杯!
[大相撲]チンギス・ハーンの末裔たち
1月場所が国技館で始まった。横綱白鵬が、大鵬の持つ33回の優勝記録を一気に抜き去るかが注目されるが、私は白鵬に限らず、依然またモンゴル勢の優勝争いとみるから食傷気味で、興味が薄い。
横綱は東・白鵬、同・日馬富士に同西・鶴竜と3人、関脇逸ノ城、東前頭二枚目照ノ富士、同前頭七枚目旭天鵬とざっと上位はモンゴル勢で占めている。これじゃ、どうみてもモンゴル場所である。
私のようなオジサンは、若乃花(初代)や栃錦、千代の海に時津山、信夫山、そうだ大内山や松登もいたっけ。ラジオ放送から聴こえる取り組みに熱狂したものだ。あの頃の熱い思いはとうに無い。まさに大相撲が大相撲であった時代。
相撲は文化を欠落した
いま、チンギス・ハーンの末裔たちが大草原を疾走するように土俵を蹂躙して、日本の力士には防ぎようもない。第二の蒙古襲来、あの神風を期待すべくもない。大関琴奨菊や稀勢ノ海や遠藤(東枚頭3枚目)あたりが奮起して、せめて国技の意地を見せて欲しいものだ。
国技がいつの間にか、趣(おもむき)のない文化という大事なものが欠落した、単なる「競技」になってしまった気がしてならない。あの日馬富士の勝てばよいという張り手を見ると。
これって単なる感傷か。
[ボクシング再考]年末のボクシング視聴率低調で
前週「安売り商品となったボクシング」と題して、ボクシングがいかに凋落しているかについて書いた。2日間で計8試合の世界戦。盛況、花盛りの目出度い状況かと言えば、とんでも錯覚。(前回世界戦9試合としたのは8試合の間違いでした)
試聴率を視れば簡単明瞭。30日のフジテレビ、井上尚弥(大橋)がナルバイス(亜)を2回KOでプロ8戦目の2階級制覇と話題になった。井上の快勝に絶賛する声もあるが。
またロンドン五輪ゴールドメダリスト村田諒太(帝拳)も出場して、話題に事欠かないのに何と7.6%、テレ東(内山高志、河野公平ら)の試合は5.8%、TBS(高山勝成、天笠 尚の世界戦に井岡一翔のノンタイトル)は、天笠、井岡が9.0、高山が3.4%と平均視聴率は総崩れ。
年末のボクシング放送にも何らかの影響は避けられまい。
WBA,WBC,IBF,WBOと4団体の世界戦が乱立した結果が、この顛末。さながら「ボクシング芋煮会」もファンにソッポを向かれたのは明瞭な数字だ。
4団体が等しく17階級を擁して17人の王者がいることは前回紹介した。然るに4団体×17王者=68人の世界王者。こんなにチャンピオンがいて、価値が問われるのは当然。知らないファンは、へぇ~そんなに世界王者がいるの?と驚き愛想をつかすだろう。
WBAもWBCも「キム王朝」と同じだ!
WBA(世界ボクシング協会)という組織は最古の歴史を持ち元をただせば、WBCもIBFもWBOもここから分派した組職である。本部はベネズエラ、中南米のとりわけパナマ、とベネズエラが主導権を握り会長職をこの二国で独占している。
WBAの次期会長にはヒルベルト・メンドサ・ジュニア(ベネズエラ)が有望とか。父親が亡くなりその後釜に座る。WBCは本部がメキシコ。凡そ40年も会長職に君臨「スライマン王国」を築いたホセ・スライマンが、昨年1月に82才で逝去すると、これまた四男マウリシオ(メキシコ)が受け継いだ。
何のことはない、両団体とも北朝鮮の「キム王朝」と同じ。世襲して、私物化、利権を貪っている。タイトルマッチはその認定料がオイシイ収入源だから、次々に増やし17階級。
WBAはそれに暫定王者に、UD(比類なき)王者やSC(スーパー王者)などわけのわからぬものまで作った。UDかSCかは、後世の人々が決めるもの。
それを敢て設けたのは全て金儲けのため。挙句WBCはムエタイ王者も認定する有様は目を覆いたくなる。何処まで続く泥濘(ぬかるみ)ぞ、だ。
WBAはかつての権威を失って他の団体とドングリの背比べ。そうした団体にとっては、日本は「黄金の国、ジパング」だった。芸者、温泉旅行の接待、秋葉原での最新電気・電子機器のお土産付、ファイトマネーの支払もテレビ局が付いているから間違いなし…それもこれもやがて出来なくなる。
そうして、ボクシングは凋落して行った。全ては身から出た錆び。マスメディアも阿諛追従して、一緒になって踊っては御終いだ。ボクシング、この素晴らしい格闘技を未来へ引き継ぐために、各々が現状憂い、真正面から強く物申すべき時である。
[今週の雑学講座]
端的只今(たんてきただいま)
武士の要諦を表した「葉隠」の中の一節で、その言葉の意味は、人生は「現在の一瞬に徹して生きなければならない」ということである。
これに気が付けば、たとえどんなことが起きても、右往左往することもないと教える。時代制度は変われどこのコトバは、いまに通ずるものだ。私は「毎日が大晦日」と考えている。
ついでに、葉隠が唱える究極の恋とは「忍ぶ恋」なそうな。参考までに御紹介します。
恋ひ死なん 後の煙にそれと知れ
終(つい)にもらさぬ中の思ひは
ですと、武士社会というものに人権というものがない。恋も愛も出来ないとはねえ、現代に生まれて良かったニャ!
【P.S.】
私事で恐縮ですが、今年も夜のイベントや宴会は控え
させて頂きます。朝型に生活を完全に切り替えていますので...。
申し訳ございません。
夜明け前の公園の寒月

DVD『カンムリワシ具志堅用高』 第1部&第2部
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■[サッカー]“岡ちゃん”の冒険心に拍手
■[大相撲]チンギス・ハーンの末裔たち
~相撲は文化を欠落した~
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[今週の雑学講座]
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[サッカー]“岡ちゃん”の冒険心に拍手
元日本代表監督岡田武史さん(58)が四国リーグ社会人「FC今治」の代表、つまりオーナーに就任した。喜ばしいことだ。これこそまさに「地方創生」の見本。今治といえばタオルの町として有名だが、さぞや地元のファンは期待を膨らませていることだろう。
岡田監督といえば、二度の日本代表監督を務めたあと中国杭州緑域のクラブチームの監督になった冒険心旺盛な人だ。この度もFC今治のオーナーを引き受けるに際し「自らの実験」とうたっている。いつも変わらぬ挑戦者魂が、マグマのように沸々と湧いている。
私はこういう人を尊敬してやまない。朝ドラ「マッサン」でエリーも言っているではないか。「マッサン、人生はボウケン」と。
昨年末、監督には今後一切ならないといった御仁が、PS4「ワールドサッカー ウイイレ2015 日本代表」の監督を引き受けた。己に対する鼓舞とサッカー界が盛んになるようにとの応援のつもりであろう。地味に、コツコツ歩む“岡ちゃん”に乾杯!
[大相撲]チンギス・ハーンの末裔たち
1月場所が国技館で始まった。横綱白鵬が、大鵬の持つ33回の優勝記録を一気に抜き去るかが注目されるが、私は白鵬に限らず、依然またモンゴル勢の優勝争いとみるから食傷気味で、興味が薄い。
横綱は東・白鵬、同・日馬富士に同西・鶴竜と3人、関脇逸ノ城、東前頭二枚目照ノ富士、同前頭七枚目旭天鵬とざっと上位はモンゴル勢で占めている。これじゃ、どうみてもモンゴル場所である。
私のようなオジサンは、若乃花(初代)や栃錦、千代の海に時津山、信夫山、そうだ大内山や松登もいたっけ。ラジオ放送から聴こえる取り組みに熱狂したものだ。あの頃の熱い思いはとうに無い。まさに大相撲が大相撲であった時代。
相撲は文化を欠落した
いま、チンギス・ハーンの末裔たちが大草原を疾走するように土俵を蹂躙して、日本の力士には防ぎようもない。第二の蒙古襲来、あの神風を期待すべくもない。大関琴奨菊や稀勢ノ海や遠藤(東枚頭3枚目)あたりが奮起して、せめて国技の意地を見せて欲しいものだ。
国技がいつの間にか、趣(おもむき)のない文化という大事なものが欠落した、単なる「競技」になってしまった気がしてならない。あの日馬富士の勝てばよいという張り手を見ると。
これって単なる感傷か。
[ボクシング再考]年末のボクシング視聴率低調で
前週「安売り商品となったボクシング」と題して、ボクシングがいかに凋落しているかについて書いた。2日間で計8試合の世界戦。盛況、花盛りの目出度い状況かと言えば、とんでも錯覚。(前回世界戦9試合としたのは8試合の間違いでした)
試聴率を視れば簡単明瞭。30日のフジテレビ、井上尚弥(大橋)がナルバイス(亜)を2回KOでプロ8戦目の2階級制覇と話題になった。井上の快勝に絶賛する声もあるが。
またロンドン五輪ゴールドメダリスト村田諒太(帝拳)も出場して、話題に事欠かないのに何と7.6%、テレ東(内山高志、河野公平ら)の試合は5.8%、TBS(高山勝成、天笠 尚の世界戦に井岡一翔のノンタイトル)は、天笠、井岡が9.0、高山が3.4%と平均視聴率は総崩れ。
年末のボクシング放送にも何らかの影響は避けられまい。
WBA,WBC,IBF,WBOと4団体の世界戦が乱立した結果が、この顛末。さながら「ボクシング芋煮会」もファンにソッポを向かれたのは明瞭な数字だ。
4団体が等しく17階級を擁して17人の王者がいることは前回紹介した。然るに4団体×17王者=68人の世界王者。こんなにチャンピオンがいて、価値が問われるのは当然。知らないファンは、へぇ~そんなに世界王者がいるの?と驚き愛想をつかすだろう。
WBAもWBCも「キム王朝」と同じだ!
WBA(世界ボクシング協会)という組織は最古の歴史を持ち元をただせば、WBCもIBFもWBOもここから分派した組職である。本部はベネズエラ、中南米のとりわけパナマ、とベネズエラが主導権を握り会長職をこの二国で独占している。
WBAの次期会長にはヒルベルト・メンドサ・ジュニア(ベネズエラ)が有望とか。父親が亡くなりその後釜に座る。WBCは本部がメキシコ。凡そ40年も会長職に君臨「スライマン王国」を築いたホセ・スライマンが、昨年1月に82才で逝去すると、これまた四男マウリシオ(メキシコ)が受け継いだ。
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WBAはかつての権威を失って他の団体とドングリの背比べ。そうした団体にとっては、日本は「黄金の国、ジパング」だった。芸者、温泉旅行の接待、秋葉原での最新電気・電子機器のお土産付、ファイトマネーの支払もテレビ局が付いているから間違いなし…それもこれもやがて出来なくなる。
そうして、ボクシングは凋落して行った。全ては身から出た錆び。マスメディアも阿諛追従して、一緒になって踊っては御終いだ。ボクシング、この素晴らしい格闘技を未来へ引き継ぐために、各々が現状憂い、真正面から強く物申すべき時である。
[今週の雑学講座]
端的只今(たんてきただいま)
武士の要諦を表した「葉隠」の中の一節で、その言葉の意味は、人生は「現在の一瞬に徹して生きなければならない」ということである。
これに気が付けば、たとえどんなことが起きても、右往左往することもないと教える。時代制度は変われどこのコトバは、いまに通ずるものだ。私は「毎日が大晦日」と考えている。
ついでに、葉隠が唱える究極の恋とは「忍ぶ恋」なそうな。参考までに御紹介します。
恋ひ死なん 後の煙にそれと知れ
終(つい)にもらさぬ中の思ひは
ですと、武士社会というものに人権というものがない。恋も愛も出来ないとはねえ、現代に生まれて良かったニャ!
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私事で恐縮ですが、今年も夜のイベントや宴会は控え
させて頂きます。朝型に生活を完全に切り替えていますので...。
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夜明け前の公園の寒月

DVD『カンムリワシ具志堅用高』 第1部&第2部
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宮ノ下で感動体験/安売り商品となったボクシング世界戦/他
平成27年最初のブログです。
今年も宜しく御願い申し上げます。
舟木昭太郎
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■[正月]元旦のラジオ体操
■[箱根駅伝]宮ノ下で感動体験
■[読書]あの時代の平均寿命は20才
■[ボクシング]安売り商品になった世界戦
[今週の雑学講座]
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[正月]元旦のラジオ体操
大晦日は近所の雲照寺にて家内と鐘を突き、開けて元旦は氏子である代々木八幡神宮に初詣しました。参拝が終わり帰ろうとすると、鈍色(にびいろ)の空からひらひら雪が舞ってきました。
「ほら、雪だよ」と私がいうと家内は、「あら本当、元旦の雪は縁起がいいのよ」天を仰ぎいった。何でと理由は聞かなかったが、多分汚れた大地を清めるからなのだろう、と私は勝手に解釈した。理由がなくとも、正月に降る雪は何となく清々し映るものだ。
また松の内はなぜか心が高揚して、酒も普段より量を重ねてしまうものだ。「酒は天の美禄なり」(貝原益軒)というが、自分を甘やかすことになり、元旦はいつものように早朝5時半公園に出かけ一人体操をして帰って来た。公園は森閑として、他に老男性が独りだけであった。
2日から4日までは箱根は仙石原の深まったところにある会員制のリゾート施設で静かな正月を過ごした。2日は9時のロマンスカーに乗り、登山電車を宮の下で下車。箱根駅伝の往路を家内と見物。
[箱根駅伝]宮ノ下で感動体験
富士屋ホテルの入口付近は熱心な駅伝ファンで身動きがとれないほどだった。我々夫婦は1時間半前から待機していた。天気は晴れ、昨日降った雪も道路は溶けていた。
この区域は大学関係の応援団は入れず、一般の見物客だけ。ディスクジョッキーみたいな掛け合いトークがスピーカーから終始流れ、ときに選手たちがどの辺りを通過したかを随時知らせてくれる。とても臨場感溢れるスポットでした。
ここは小田原中継点からの過酷な山登りの五区、予め通過ランナーの簡単な名前の入った選手一覧プリントとメガホンが我々に配布され、係員が名前をボードに掲げる段取り。
刻一刻とその時間が近づき、まさに選手の姿が見えると花火が3発立て続けに上がる。先頭を走っているのは青山大の神野選手。一斉に「神野(かみの)!神野!」の大コール。神野はあっという間に見物の目の前を通過。叫んでいる本人が、何故か胸に込み上げてくるものがありました。
次に駒沢の馬場。また花火が三発。「馬場!馬場!」の連呼、そうして順々に最終走者が通過するまで公平に名前を呼び続けた。校名じゃない、それだ!感動を覚えたのは。
得難い感動を経験した。箱根駅伝を支えているのは、あるいはこうした名もないファンかもしれない。皆さん、宮の下で一度は声援を送ってみて下さい。熱い思いを得られるはずです。年の初めの御利益でした。
[読書]あの時代の平均寿命は20才
年末年始は予め図書館で借りてあった本を濫読できた。「中世文化の美と力」(中央公論新社)、「人間自身考えることに終わりなく」(新潮社=池田晶子著)「遥かな道」(河出書房新社=津村節子著)他、藤沢周平文庫本二冊。
中世は、文学、芸術、仏教が花と開いた時期で読む程に目を開かれるが、室町時代の平均寿命が20才だったとは初めて知った。戦乱が絶えなかったことも主要な原因だろう。日本は戦後70年、平和であることが世界に冠たる長寿国になった、と改めて痛感した。
[ボクシング]安売り商品になった世界戦
年末はさながら「ボクシングの御徒町」、バーゲンセールの様相だった。30~31日の2日間でタイトルマッチが9試合もあった。加えてWBA,WBC,IBF,WBOと団体ベルトが犇めいて、もう誰がどの組織のチャンプなのか、とんと分からない有様。
4団体が同じ数の17階級を有しているわけだから、チャンピオンの総数も17×4=68人!これじゃ有難味もない。ましてや名前も覚えきれるものではない。
これに暫定王者のおまけまで付くのだから、とんでもない。一興行に世界戦はメインイベントは1試合だけ、という昔日の格調はもう泡と消えた。
こんな状況下で2階級、3階級制覇したと吠えても世間は承知する訳がない。玉石混交とはこのことだ。折角の優秀な選手もバーゲンセールに埋もれて輝きを失っている。嗚呼、昔の栄光いま何処。
大晦日は東西であり、これも紅白に対抗する番組が組めずに手っ取り早くボクシングを垂れ流すという、テレビ局の安易な手法に問題もある。ボクシング界は一見盛況のごとくにあるが深層部分は、実は腐りかけているのである。
バラエティー番組とごっちゃにして、視聴者取り込もうとする魂胆、それだけボクシングの格と質が下落したという証であろう。こんな安易な方法続ければ、いずれ両者は共倒れすることになるだろう。ボクシング界は真剣に現状を把握せねばならない。この項、また後日。
[今週の雑学講座]
旬(じゅん)とは
十(トオカ)間、一カ月を十(トオカ)ずつに分けたたときの(それぞれの)十日間。初旬、中旬、下旬。
旬(しゅん)のものとは
「旬(しゅん)のもの」といえば、野菜や魚が一番おいしいとき、または市場に沢山出回る時季をいう。食物の「旬の時季」も最も美味しとされる10日間を意味するらしい。
(参考:三省堂国語辞典+Wikipedia)
箱根駅伝、宮ノ下富士屋ホテル前を通過する選手の力走。
沿道では選手に声援を送る。

箱根神社の初詣の賑わい

晴れ渡った芦ノ湖、富士山と赤い鳥居。(3日)
DVD『カンムリワシ具志堅用高』 第1部&第2部
DVD『日本ボクシング不滅の激闘史』いずれも絶賛発売中!!
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今年も宜しく御願い申し上げます。
舟木昭太郎
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■[正月]元旦のラジオ体操
■[箱根駅伝]宮ノ下で感動体験
■[読書]あの時代の平均寿命は20才
■[ボクシング]安売り商品になった世界戦
[今週の雑学講座]
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[正月]元旦のラジオ体操
大晦日は近所の雲照寺にて家内と鐘を突き、開けて元旦は氏子である代々木八幡神宮に初詣しました。参拝が終わり帰ろうとすると、鈍色(にびいろ)の空からひらひら雪が舞ってきました。
「ほら、雪だよ」と私がいうと家内は、「あら本当、元旦の雪は縁起がいいのよ」天を仰ぎいった。何でと理由は聞かなかったが、多分汚れた大地を清めるからなのだろう、と私は勝手に解釈した。理由がなくとも、正月に降る雪は何となく清々し映るものだ。
また松の内はなぜか心が高揚して、酒も普段より量を重ねてしまうものだ。「酒は天の美禄なり」(貝原益軒)というが、自分を甘やかすことになり、元旦はいつものように早朝5時半公園に出かけ一人体操をして帰って来た。公園は森閑として、他に老男性が独りだけであった。
2日から4日までは箱根は仙石原の深まったところにある会員制のリゾート施設で静かな正月を過ごした。2日は9時のロマンスカーに乗り、登山電車を宮の下で下車。箱根駅伝の往路を家内と見物。
[箱根駅伝]宮ノ下で感動体験
富士屋ホテルの入口付近は熱心な駅伝ファンで身動きがとれないほどだった。我々夫婦は1時間半前から待機していた。天気は晴れ、昨日降った雪も道路は溶けていた。
この区域は大学関係の応援団は入れず、一般の見物客だけ。ディスクジョッキーみたいな掛け合いトークがスピーカーから終始流れ、ときに選手たちがどの辺りを通過したかを随時知らせてくれる。とても臨場感溢れるスポットでした。
ここは小田原中継点からの過酷な山登りの五区、予め通過ランナーの簡単な名前の入った選手一覧プリントとメガホンが我々に配布され、係員が名前をボードに掲げる段取り。
刻一刻とその時間が近づき、まさに選手の姿が見えると花火が3発立て続けに上がる。先頭を走っているのは青山大の神野選手。一斉に「神野(かみの)!神野!」の大コール。神野はあっという間に見物の目の前を通過。叫んでいる本人が、何故か胸に込み上げてくるものがありました。
次に駒沢の馬場。また花火が三発。「馬場!馬場!」の連呼、そうして順々に最終走者が通過するまで公平に名前を呼び続けた。校名じゃない、それだ!感動を覚えたのは。
得難い感動を経験した。箱根駅伝を支えているのは、あるいはこうした名もないファンかもしれない。皆さん、宮の下で一度は声援を送ってみて下さい。熱い思いを得られるはずです。年の初めの御利益でした。
[読書]あの時代の平均寿命は20才
年末年始は予め図書館で借りてあった本を濫読できた。「中世文化の美と力」(中央公論新社)、「人間自身考えることに終わりなく」(新潮社=池田晶子著)「遥かな道」(河出書房新社=津村節子著)他、藤沢周平文庫本二冊。
中世は、文学、芸術、仏教が花と開いた時期で読む程に目を開かれるが、室町時代の平均寿命が20才だったとは初めて知った。戦乱が絶えなかったことも主要な原因だろう。日本は戦後70年、平和であることが世界に冠たる長寿国になった、と改めて痛感した。
[ボクシング]安売り商品になった世界戦
年末はさながら「ボクシングの御徒町」、バーゲンセールの様相だった。30~31日の2日間でタイトルマッチが9試合もあった。加えてWBA,WBC,IBF,WBOと団体ベルトが犇めいて、もう誰がどの組織のチャンプなのか、とんと分からない有様。
4団体が同じ数の17階級を有しているわけだから、チャンピオンの総数も17×4=68人!これじゃ有難味もない。ましてや名前も覚えきれるものではない。
これに暫定王者のおまけまで付くのだから、とんでもない。一興行に世界戦はメインイベントは1試合だけ、という昔日の格調はもう泡と消えた。
こんな状況下で2階級、3階級制覇したと吠えても世間は承知する訳がない。玉石混交とはこのことだ。折角の優秀な選手もバーゲンセールに埋もれて輝きを失っている。嗚呼、昔の栄光いま何処。
大晦日は東西であり、これも紅白に対抗する番組が組めずに手っ取り早くボクシングを垂れ流すという、テレビ局の安易な手法に問題もある。ボクシング界は一見盛況のごとくにあるが深層部分は、実は腐りかけているのである。
バラエティー番組とごっちゃにして、視聴者取り込もうとする魂胆、それだけボクシングの格と質が下落したという証であろう。こんな安易な方法続ければ、いずれ両者は共倒れすることになるだろう。ボクシング界は真剣に現状を把握せねばならない。この項、また後日。
[今週の雑学講座]
旬(じゅん)とは
十(トオカ)間、一カ月を十(トオカ)ずつに分けたたときの(それぞれの)十日間。初旬、中旬、下旬。
旬(しゅん)のものとは
「旬(しゅん)のもの」といえば、野菜や魚が一番おいしいとき、または市場に沢山出回る時季をいう。食物の「旬の時季」も最も美味しとされる10日間を意味するらしい。
(参考:三省堂国語辞典+Wikipedia)
箱根駅伝、宮ノ下富士屋ホテル前を通過する選手の力走。
沿道では選手に声援を送る。

箱根神社の初詣の賑わい

晴れ渡った芦ノ湖、富士山と赤い鳥居。(3日)
DVD『カンムリワシ具志堅用高』 第1部&第2部
DVD『日本ボクシング不滅の激闘史』いずれも絶賛発売中!!
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新年の御挨拶
2015年が、皆様にとって明るく希望に満ちた年となりますようお祈り致します。
今年最初のブログは1月5日(月)を予定しております。
本年も引き続きご愛読の程、宜しくお願い申し上げます。
初詣で賑わう渋谷区の代々木八幡神宮。

DVD『カンムリワシ具志堅用高』 第1部&第2部
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