舟木昭太郎の日々つれづれ -103ページ目

映画・ファッション・美容・グルメ・・・、「UPPER CLASS」はオールカラー40ページ!

 Free paper「UPPER CLASS」の校了も無事終わりました。あとは11月1日リリースを待つばかりです。いわゆる無料雑誌と言われるものは、「有料に比べて内容の薄いもの」と思われがちだが、我々が目指したものは書店やコンビニでも充分売れるものです。従って、オールカラー40ページは、全て入魂の1頁、1頁です。それだけに、新雑誌を制作するのと同じようなエネルギーと苦労を痛感しました。その結晶をどうぞ格闘技ファンの皆さんも手にとって我々と共に実感して頂きたいものです。
 表紙にも山本"KID"徳郁選手とその仲間…アッパー巻頭ならではの企画と自負しております。映画あり、ファッションあり、美容あり、そしてグルメありと多彩です。プレ創刊号は、首都圏中心にデイリーヤマザキ、美容店、不特定飲食店に置かれます。もし地方の方でご希望の方は、小社宛にお申し込み下さい。若干、取り置きでストックしております。
 その場合、100円切手を同封の上、住所、氏名、電話番号を明記して〒101-0051 東京都千代田区神田神保町3-10松晃ビル8階「UPPER CLASS」宛へ。
 12月初旬に創刊号を予定しております。地方の方には1年間分(1,000円)の申し込み下されば毎月、格闘技情報たっぷりの「UPPER CLASS」をお届け致します。いずれにしましても、UPPERが初めて発行、制作の文字通り完全手作りの雑誌がデビューするわけです。これは、私の永年の夢でもありました。皆さんのご支援を切にお願いします。

FREE PAPER「UPPER CLASS」、11月1日プレ創刊!

 UPPERの創業理念は「志(こころざし)を高くもて」であります。従って、常に高い処を求め他人がやらないことに挑戦し続けております。
 ご承知のようにゴング格闘技を離れてからは、白夜書房との二人三脚で「KAKUTOUGI GRAPHIC UPPER」を世に出しました。これは本格的なDVD付きということで読者に支持され、かつその反響の大きさにあらためて驚いています。次号は12月15日を予定しておりますが、次も何か斬新な付録と新しいことを企画中です。
 さて、そんな中、いま我々はFREE PAPERをこの11月1日にリリースすべく最後の追い込みに入ってます。オールカラー40ページを越すクオリティーの高いもので、巻頭企画は勿論格闘技です。その他美容あり、ファッションあり、料理、通販ありと多彩に誌面で飾ります。
 雑誌編集のかたわら、私は広告取りに駆けずり回り、テンテコまい。誰か広告の仕事を手伝ってくれる人がいると助かるんだけど。本当に!
で、FREE PAPERの名前は「UPPER CLASS」(プレ創刊号)。首都圏を中心にデイリーヤマザキ、ホテル、飲食店等に置かして頂きますが、将来はパチンコ店にも置く方針です。
 もし地方の方でご希望の方は、送料の切手(100円)を送って頂ければお送りします。又、どなたか、お店等に置きたい人は申し出て下さい。
 とにかく全力投球! 来年1月から月刊を考えております。
チャレンジするUPPERにどうぞご声援を! 尚、広告を快く下さった田吾作、武蔵、ウエルファンカフェ、花市場、インナーコスモ、そして、よらんしょの皆さんまずは感謝です。凄い雑誌作ります! ご期待を!

格闘技Week end ~K-1World GP、PRIDE武士道、坂口道場・完成披露宴~

sakaguchi  

 先週末はさながら格闘技Week end。23日(秋分の日)は、大阪でK-1World GP2005開幕戦。それにしても、ボブ・サップ×チェ・ホンマンは、正直いって格闘技の醍醐味は味わえずメインの看板が泣いた。サップは1R終わったところ、肩で息をつく有さま。チェも、そんなサップのローキックにもたついた。ヘビー級は迫力が売りもの。それを期待してテレビに釘付けになった人も多い。これではせっかく長年にわたって、培ってきたK-1GPも将来は危うい。A・フグ、アーツ、ホースト、佐竹ら全盛時のスピードとパワフルな試合がいまさらながら懐かしい。出よ! 第2のフグ、第2の佐竹よ。
 で、開幕戦のあと、11月19日は東京ドームで、一足飛びに決勝というのも何か物足りない。12月31日はDynamite!!(TBS)があり、PRIDE男祭り(フジ)があり、日程を繰り上げたのもわかるが、例年12月がGP決勝だったから、いま一つ気分が湧かない。
 あとは出場選手に予想を超えるスーパーファイトを期待するのみ。準々決勝、ボンヤスキー×チェは興味がある。この試合は、ボンヤスキーが蹴り技でチェをほんろうする予感あり。大樹は根本から切り崩せ・・・そうすればチェのモロさが露呈しよう。とはいっても、チェの巨体は魅力的だが・・・。
 で、ズバリ優勝候補は、武蔵とボンヤスキー。レ・バンナもアーツも老い、武蔵とボンヤスキーはGPの闘い方を熟知する。武蔵は最後のチャンスだが、いま一つ決め手に欠けるのが不安。


■「K-1 WORLD GP 2005 in TOKYO ~決勝戦~」
11月19日・東京ドーム 14時30分開場、17時開始

<第1試合 K-1ルール3分×3R延長1R>
レミー・ボンヤスキー(オランダ/メジロジム)×チェ・ホンマン(韓国/フリー)

<第2試合 K-1ルール3分×3R延長1R>
レイ・セフォー(ニュージーランド/レイ・セフォーファイトアカデミー)×セーム・シュルト(オランダ/正道会館)

<第3試合 K-1ルール3分×3R延長1R>
ジュロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner X tream Team)×ピーター・アーツ(オランダ/チーム アーツ)

<第4試合 K-1ルール3分×3R延長1R>
武蔵(日本/正道会館)×ルスラン・カラエフ(ロシア/マルプロジム)

※準決勝は、第1試合の勝者vs第2試合の勝者、第3試合の勝者vs第4試合の勝者の組み合わせ。


 「PRIDE武士道」-其の九-(有明コロシアム)は、ライト級が五味とマッハが決勝に駒を進めて、注目の日本人対決となったのは歓迎すべきこと。共に木口道場門下、先輩(マッハ)、後輩激突が、大晦日の男祭りを飾る。五味隆典に分ありと思うがどうか。HERO'SでもKID×須藤がそのまま大晦日で決勝戦―共に日本人対決で内容を競う。ウェルター級はヘンダーソン×ムリーロの外国人対決。互角の展開で好勝負が期待できる。
 

 25日は、先に報じたように坂口道場の完成披露宴が道場で盛大に行われた。
 東京・狛江に設立した道場は、世田谷通りに面して狛江駅(小田急線)から徒歩3分と足の便がよい。明るく、高い天井。一階が柔道場、二階レスリング道場となっている。月曜日が休館。パーティには坂口征二氏の人柄、人脈を反映して多くの関係者、友人が列席。鏡割りでは長男・征夫、次男・憲二(俳優)さんを従えて親子で華やかにセレモニー。ぎっしり満員の会場から拍手が沸き起こった。
「プロの選手は団体を問わず誰でも受け入れる。強い格闘家を育てることが夢、オリンピックに出るような選手を1日も早く育てたい」と63歳の坂口代表は高らかに宣言した。
 コーチ陣が素晴らしい。柔道部門は岩釣兼生7段(拓殖大学出身)、格闘技部門は柳澤龍志、レスリング部門は永田克彦。そして、小学生、初心者の指導として坂口征夫さん、憲二さんも当たる。勿論、道場主の坂口征二さんも。
 事務方には、元新日本プロレス管理部・中村孝之氏も加わったことは心強い。
坂口道場が真の格闘技界のリーダーになる日を待ち望み、かつ応援したいと思う。


■坂口道場
〒201-0014 東京都狛江市東和泉1-34-25
(小田急線「狛江駅」徒歩3分)
TEL.03-5438-5201 FAX.03-5438-5202
http://www.sakaguchi-dojo.jp/

「柔道一直線」の永島先生宅を訪問

 「柔道一直線」という漫画は、雑誌やアニメで皆さんもよくご存じと思われます。あの巨人・梶原一騎作、永島慎二画で一世を風靡したものです。もちろん、現在も根強い人気を誇る超ロングセラー。最近では2年前、ネコ・パブリッシングから全7巻に渡って、小社制作によって発売しております。アッパー創業のお祝いにと、梶原一騎先生の篤子未亡人が、プレゼントしてくれたものです。それが縁で、永島先生宅を訪問し、出版の許可を快くいただいたのです。
 当時、永島先生は体調を崩されていたこともありあまり他人に会いたがらないと聞いていましたが、まるで天使のような笑顔で接してくれました。ちょうど、「柔道一直線」を併せてパチンコ&スロットでも発売したい、という話もあって窓口となるべくセイブシステムリンクの沢村忠さんも同行しました。“キックの鬼”が来たというので、先生はことのほか喜んでくれました。二階のリビングで、30分以上も格闘技のことを話し合ったことが今でも忘れられません。沢村さんも、いたく喜んでおられました。
 雑誌が無事発表され、そのお礼に「柔道一直線」特製Tシャツをお送りすると、シャツを着て微笑しておられる写真をハガキに貼って私のもとへ送ってくれました。
 その先生が永眠されたのは今年6月10日のことでした。密葬ということで焼香にも行けなくて、お借りした原画類もそのままになっていたため、吉川編集長を伴って先週お宅にうかがいました。
 残暑厳しい昼下がりで、小百合夫人が変わらぬ笑顔で迎えてくださいました。で、私と沢村さんに、劇画の複製を立派な額に入れて「主人からです」とプレゼントしてくれた。
そのうえ、お持ちした白黒の原画を我が社に寄付していただいた。「物欲があまり無かった人ですから、主人となんらかつながりがあった人には、お礼の印として何かしら差し上げているんですよ」と…。それにしても大事な原画をポンと他人に無償で贈ることなんて、誰でもできることではない。
 「私は幸せ者でしたよ。主人と結婚して、ほんとうに幸せでした。漫画家っていう方は、みんな仲よくて、何かあると心配しあって。主人は油絵から紙ヒコーキまで、趣味もたくさんありましたから毎日充実した人生を送りました。今は鎌倉のほうに安らかに眠っております。ついでがあったら、お墓へいっていただいたら本人も喜ぶと思います。」
 ちなみにお墓の在所は、鎌倉二階堂、瑞泉寺です。
 永島先生、安らかにお眠りください。そしてお世話になりました。合掌。

不肖・舟木、「アサヒ芸能」にて「最強格闘王! 決定戦」を予想!

 いま発売の「アサヒ芸能」(9.22特大号/330円)に、「最強格闘王! 決定戦」というタイトルでグラビア7頁にわたり特集されている。不肖・舟木もその一角に加わって立ち技編を担当。大晦日に対戦が濃厚な魔裟斗vsアンディ・サワーを予想しています。もちろん魔裟斗が6-4で有利と。で、シュートボクシングのシーザー武志創始者は「絶対にサワーが強い。これからまだまだ伸びる末恐ろしい選手。専門家は過小評価しています」というのだが・・・。
 但し、記事中で重大な誤りが一ヶ所あり。
魔裟斗が「マイク・ザンビディス戦での敗戦をプラスに変えるため」とある。断っておくが、魔裟斗はザンビディスに勝っている。しかし、その試合で左足を骨折したために魔裟斗は準決勝サワー戦を棄権せざるを得なかった・・・というのが正解です。念のために。
 話を元に戻します。このアサ芸の特集は、ヒョードルvsヒクソン戦での実現率50%としながらも、私がズバリ真の夢の対決として企画、そして予想しました。老いても尚、ヒクソンがヒョードルを破る! と断言しました。
 読者の皆さんはどう考えるか。こんな大胆企画、予想もたまにはいいんじゃないかと、一読者としての立場で思うのだが・・・。
 それより、さすがアサ芸さんです。山口組六代目の記事は他誌を圧倒してます。
 今号も迫力、充実の特集で、つい私も買ってしまいました。
 さて、この一章を書き終ったら一杯飲んで帰ります。神保町に一軒、いい店見つけました。「明治屋」というスタンドバー。オーナー・マスターは格闘技が大好き、100年も前から続く酒屋さんの御曹司です。従って、格闘技の話題は尽きません。先日「キックの鉄人 藤原敏男」のDVDを差し上げたら大喜びでした。
 あ、そう衆議院選挙、ケンカ上手な小泉総理に民主党はすっかり手玉にとられましたね。でも、自民党は正直いって勝ちすぎ。反動は必ずあるから、勝って奢らずだね。
 かつて「山が動いた!」って大勝してその後鳴かず飛ばずの党もあるから。
さて、さて、もう飲みに行く時間!まず今日はBass(ビール)を飲み、次になにを飲もうか・・・じゃ又です。

HERO'S雑感

 HERO'Sは予想以上におもしろかった。レナード・ハーンズ、デュランらボクシングの中量級黄金時代にたとえ「総合の中量級時代を築く!」を高々と旗印に掲げたHERO'Sは、その標示通り、スピーディで、しかも破壊力満点のファイトを次から次へ繰り広げてみせた。ヘビー級の迫力に対して、HERO'Sはスピードとテクニックの競演が決めて・・・これがHERO'Sが生き残る全てと思っていたので、まさにマッハのファイト可能性ありだ。
 須藤―宮田も激しい攻防、しのぎ合いの中、一瞬に決めた腕ひしぎ十字固めは鮮やかさで須藤の完成の高さを証明してくれた。高谷のアグレッシヴな攻撃は目を奪うものがありレミギウスをTKOに葬った。個性豊かな、こうした勢いのある選手が自然に現れるところにHERO'Sの未来は明るいと思うのだ。
 山本KIDの間一髪の右フックは、KIDならではの「神技」。まかり間違えば、ホイラーにKOされていたかも知れない顎への膝蹴り。一瞬の勝負の見切りは、神の子ならではのものと感じた。
 準々決勝戦、宇野×所も見応え十分。二人の動きを見るだけでワクワクした。絵になる、とくに宇野の構え、にじり寄る姿は。お互いに死力を尽くしたが、所の思い切った打撃、突撃精神はフレッシュ・ジュース絞りたての如く、気持ちよい。終わったあとの二人の交歓もさわやか。
 高谷も所も準決勝で姿を消したが、その印象はファンの胸にずっしりと印したはず。次回が楽しみ。
 さて、KIDは準決勝で宇野に前半苦戦しながらも、2R4分、流血TKOで宇野をなんとか倒した。これも右フックの破壊力!宇野はやはり老かい。体も一回り大きく、KIDが苦戦したのも無理はない。
 いずれにせよ、KIDはスタンドで得意のパンチを駆使すれば、優位に立てるという自信があり、いつも戦局を有利に進めることが出来る。この打撃力はKIDの大きな魅力だ。
 さて、12月31日は決勝戦はKIDと須藤。おもしろい組み合わせとなった。トリックスター相手に、KIDの打撃が炸裂するか・・・魔裟斗×サワー、KID×須藤。大晦日にはや売りものカード2試合が決定したのだからDynamite!は今年もブレイクしそう。

「坂口道場」開設おめでとうございます

 新日本プロレス相談役坂口征二さんから、道場開設のご案内をいただいた。ほんとうに嬉しい。他人事のように思えない。週刊ゴング編集長時代からずっと公私ともにお世話になった。たまに、プロレスの会場に行くと、もう5、6年前のことだが、若いレスラーに向かってこう言ってくれた。「舟木さんだよ。この人は週刊ゴングの編集長やってた人なんだから、大事にしないといけないよ」と、控え室で、さも我が子を諭すように語ってくれたものだ。
 温厚で誠実ーープロレスラーとはあまり付き合いのない私だが、坂口さんとは同年代ということもあり親近感を覚え今日まで親しくさせてもらっている。UPPERの創業パーティーでも、発起人として乾杯の音頭を取ってくれた。その折の恩も忘れません。で、Judo、Wrestling、Athletic「坂口道場」(看板文字自筆)は、目出度く9月25日道場開きをかねた披露パーティーを開く。東京都狛江市駅から5~6分のところと聞く。坂口さんの人柄を慕って、多くのレスラー、関係者、マスコミが集まることだろう。盛大であってほしい。
 「定年退職して、うちでゴロゴロしてたら女房に邪魔だと言われるから道場でもやるよ」と言って照れていたが、道場経営は坂口さんらしい最後の着地点だと思う。どうぞ気楽に、愉しみながらやってほしい。
 ある時は純白の柔道着で、ある時は短パンでレスリングを教える坂口さんの姿が今から目に浮かぶ。私は代々木上原に住み、狛江は近いので、時々遊びに行かせてもらいます。お父さんもいいんだけど、息子の憲二さんにも会えたらよりいいんだけど。

PRIDE29雑感―ヒョードルの次なる相手、あの男はどうだろうか?

 やっぱりというか、予想通りというか、ヒョードルは強かった。ミルコの左ハイキックは全て想定内だったようだし、何よりも彼の凄いところは格闘技において最も基本的な相手を恐れない―という「闘魂」を忘れなかったことだった。
 ゴングが鳴ってのファーストコンタクト、最初に仕掛けたのは、なんとヒョードル。
ミルコもこれには当然、肝を冷やしたはず。なんとなれば普通、パンチャー、キッカー相手だと、相手は間合いを取り、タイミングをずらして隙をうかがうのが相場。ところがヒョードルは攻撃に打って出た。このファーストコンタクトとがこの試合の全てを物語る結果となった。
 あの立ち上がりにおいて、ヒョードルがアウトファイトに徹する耐久戦法を取っていたら、ミルコはストレート、ハイキックというコンビネーションを駆使して、ヒョードルをどんどん窮地に追いやって、早い回でKOに結び付けていたかも知れない。それほどヒョードルのファイティング・スピリットはミルコの攻撃のリズムそのものを狂わせたように思う。
 しかし、まかり間違えば、カウンターパンチを食らって、一発撃沈というあやうい場面がヒョードルには何度もあった。それを間一髪で乗り越えられたのはミルコより闘魂が上回り、先手先手と相手の懐に入って攻めたからだろう。まさに「虎穴に入らずんば虎児を得ず」のたとえそのもの。ミルコからテイクダウンを取れば、もうヒョードルのものだと思っていたが、パウンドに徹して殴りまくる姿勢もミルコの反撃の闘志の芽を掴んでしまった。
 とにかく「絶対に勝つ」という精神力の権化を見るような戦慄に私はとらわれた。凄い!これでノゲイラ、ミルコと制して、文字通り総合No.1! ミルコが勝てば様々なマッチメイクも可能だったが、さて、ヒョードル、次は誰とやるのか。リマッチはあるけど新鮮なカードは見当たらない。
 だからこそだ、「最強」を賭けてヒクソンとやったらどうか。ヒクソン本人も「大晦日には出たい」といって、5年ぶりの復活を宣言している。
 今までのヒクソンの試合は、どちらかというと試合前に大抵、結果予想がつくようなマッチだったが、ヒョードルはそうはいかない。
 45歳のヒクソン、29歳のヒョードル、確かに年齢差はあるが、試合となれば私は未だヒクソンが有利と見る。「闘う精密機械」ヒクソンはやはりモノが違う。UPPER第2号で、ヒクソン本人が「ヒョードルも、ノゲイラもミルコも私から見たらまだ足りないものがある」と断言した。その足りないものとは一体何なのか・・・是非、リング上で証明して欲しいと思うのだ。
 最も「100%勝てる相手としか戦わない」と酷評されるヒクソンが危うい相手と闘うのかどうか・・・、これも興味がある。ヒクソン×ヒョードルこそ、総合NO.1を決める一戦であると私は信じるがみなさんは如何か。
 アローナは予想通りシウバを倒したが、優勝は出来なかった。やはりシウバ戦で全てが燃え尽きた感がある。ショーグンとのリマッチが楽しみ。
 今回はテレビ観戦だが、PRIDEの放送は構成がしっかりしていて、観ていて愉しいし、わかり易い。

ボクシング界の超新星・亀田興毅に思うこと

 「1人のスーパースターは1000人の並のボクサーを凌駕する」・・・とはけだし名言か。畑山、辰吉らのスターが引退、リングを離れて以来、沈滞していた日本のボクシング界にやっとというか、待望の新星が現れたように思える。亀田興毅(協栄)のまさに闘犬を思わせるファイトは、その型破りなキャラクターと相まってスター性十分だ。
 ワンミーチョーク(タイ)の東洋太平洋フライ級王者に挑戦して、圧倒的なパワーで3回KO、OPBFの王座に手中にした。さて、そこからが亀田親子らしい。ベルトを腰に巻くのを拒否した。「目標は世界のベルトだから」と。「あるべき結果」を明確にし、その目標に向かってバク進する親子―これはやはり並みではない、鉄の誓いだ。とにかく亀田親子は周囲の雑言なんか気にせず、我がスタイルを押し通してもらいたい。テーゼ(体制)に対するアンチテーゼ(反体制)として。時代を切り開いたのは、いつの世も型破りな男達だった。織田信長しかり。とにかく格闘技に最も必要な「闘争心」をこれほど満たしている選手もいまい。行く手に待ち構えるであろう多くのハードルをものともせず、是非夢を実現させんことを!
 UPPERの第4号は、9月6日に発売されますが、付録のDVDは力道山のスクープカラー映像と、竹山晴友vs鈴木秀男の"龍虎決戦"です。竹山vs鈴木はその第1戦・・・なぜあんなに盛り上がったのか、今思うと不思議ですが、やはり昇り龍の二人を惜しげもなくぶっつけた、その関係者の心意気が好影響を及ぼしたのではないか。
 格闘家の旬の時期は短い。ライバルがいつまでもライバルのままいられるのはごくマレ。で、多くは対戦するチャンスを逸して、ライバル対決は幻に終わるケースがほとんど。その点、竹山vs鈴木は「鉄は熱いうちに。」の思いで実現させたからこそ価値があったと。
 第1戦は竹山が一瞬のヒザ蹴りを決め、KO勝ちした。
 第2戦はミドル級タイトルを賭けた試合だった。結果は鈴木が雪辱。 日豊MAキックボクシング連盟は短い間だったが、この竹山vs鈴木に限らず、向山vsパーヤップなど多くの名勝負を残した。それらを一本のDVDにまとめ、10月下旬小社から発売する。特製ミニチュアベルトも特典につける。UPPER創立3周年記念事業の一環。それにはじない最高級のものをと編集作業は暑い中、進行中。お愉しみください。

桃にアームレスリングに甲子園・・・私の夏の風物詩

 福島県福島市在住の私の同級生・高橋敏子さんから桃が今年も我家に送られてきた。今年の桃は天候に恵まれたせいか、極めて風味が良く感じられた。いつものご好意に甘んじて美味しく頂きました。いつもすみません。
 さて、皆さん、福島県が果物王国だということを知っていますか。これ、意外に知られていないのが残念です。桃、梨、リンゴと福島の名産品は多いんです。どうぞ一度ご賞味を。
 同級生(福島県鮫川村で小・中学)の高橋さんは、永年高校に勤務していた関係で教え子が沢山いる。その中には農業高を卒業後、実家の果樹園を継ぐ者もいて、定年退職した高橋さんは折にふれて手伝いに行くという。従って、生産者の情熱、肥料の有・無害など、どれだけこだわって育成するか全てを知る・・・美味しいだけでなく、安心して食べられるものをと、そんな気配りで高橋さんはいつも私に送ってくれるのだ。有り難い同級生だとつくづく思う。
 UPPERの本も第1号が出たときは、わざわざ2冊も買ってくれた。売れ行きを心配してくれているのだ。同級生というのは、何年経っても変わらない。うれしい。
 さて、お盆も終わり東京には、喧騒が戻って来ました。残暑がつづいてます。夏になると、恒例の「アームレスリング大会」が御宿で行われていたけど、あれもいい思い出だ。
 夏が終わったら、静かな御宿海岸に行ってみたいと思う。あの、いつも大会の折にお世話になったレストランのオバチャン元気かな・・・。
 それにしても今年の夏の甲子園高校野球はレベルが高い。スケールが大きいというべきか。大阪桐蔭は桑田、清原の頃のPLの迫力がある。ピッチャー辻内、4番の平田は将来プロ野球を背負う逸材、そう確信する。二人共オーラがある。特に東北戦で3本もホームランを打った平田は、清原、松井クラス。久しぶりの超スラッガーには心躍るものあり。さて、優勝校は?