『悲しみは悲しみのままで─五年間の心の記録─』八田圭子さんの本 | 富田林・じないまちの 本と雑貨 『緑の小道』日記

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富田林市には大阪府唯一の重要伝統的建造物群保存地区の寺内町があります。古本&雑貨屋店主の日々の雑記や愛読書紹介のブログです。2021年に母を亡くした後から苦しい日々となり、心はまだ鬱状態で動悸もありしんどいですが、毎日なんとか乗り越えてます。






『大切な存在はいつも、
失ってからその大切さを痛感するのです。
空が、私のかわりに泣き続けています。』

『どんなに近い存在だったとしても、
ひとの人生が幸せだったかどうかを
判断するなんて誰にも出来ないのかもしれない。
...略... 

結局、命ある日々を生きていく、
それだけのことかもしれない。
何があっても、何を考えたとしても、
毎日生きていく。
時にはひたすら耐えて乗り越え、
時には過ぎるのを惜しみながら─。』

『命の大切さをお話や、歌や絵や音楽で表現する人たちも、本当のところを知る人ばかりとは限らないと思う。
だけど、命という目には見えない一番大切なものを、何か見える形で表現したいという衝動に、
ひとは突き動かされるのだろう。
私の中でも、何か分からないかたまりが、
何ものかになりたがっている。
手探りで進んで行きながら、
そのかたまりが何ものかになるのを待ちたい。』

.....私、小道店主も、何か分からないかたまりを、
昔からずっと抱えている気がします。

ずいぶんご紹介が遅れましたが、
インスタのつながりで知り合えた、
(まだお会いできてませんが)
八田圭子さんの著作本を 販売中です。




『悲しみは悲しみのままで
─五年間の心の記録─』
糺書房 (1300円。郵送の場合は1400円+送料)






八田さんは、2015年、
ご主人を突然亡くされて─。

その後は 遺されたお子さんたちとの生活。
5年ほど経ってからまとめられた文章の本。

今では8年経たれたのですね..

私の場合は、配偶者ではなく
母を亡くしてからの打撃による
心身の不調だけど、
同感・共感する言葉がたくさんあり、
私用にと頂いた1冊には、付箋をたくさん貼ることに─。


『決して答の得られない問いをくり返すことが
私の人生の一部になってしまった。』
 
『くり返し思う。
夫に甘えすぎていた、もっと親身になるべきだった、私は我が儘だった。』

『夫の死とともに、自分は一旦死にました。』

『なぜ彼が生きているうちに、
彼のことをもっと知ろうとしなかったか。』

『彼の優しさや愛情に、
少しでも応えられていただろうか。
彼に言うべき言葉を、何ひとつ言えていないように思う。』

などなど、これらはそのまま、
私が亡き父と母に対して思うことでもある。
本当に同感。

すでに幸せだったことに気づかず、
不満をもったり
いそがしく過ごしていた自分のあり方を悔やむ記述にも、共感する。


『指のすき間』という詩にも共感。

『大事なものを両手で持っていたはずなのに、
いつの間にかすき間のできた指の間から、
少しずつサラサラこぼれていた
そして、気づいたらこの手の中からなくなっていた

大きくて丈夫なものだと思い込んでいた
まさか、こぼれてしまうものだなんて思いもしなくて....

大事なひとはもう戻らない
もうこの世にはいない
探す場所がない
私には、ごめんなさいの言葉しかない』


『思えば、「自分」とは
積み上げたものが崩されてはまた積み直し、
を何度でも繰り返しているものなのかもしれない。
当然、最初の自分とは違っていく。
再生することに生きる意味がある。 
大切なのは、崩れてそこで止まってしまわないこと。
それを、昔から「試練」と呼んできたのかもしれない。』

『陶芸家は、崩れることもまた良しとする。』という部分も 励みになる。

『』内

八田圭子さん
『悲しみは悲しみのままで─五年間の心の記録─』より

私も、亡き父と母に、なぜ話しておかなかったか、
なぜ聞いておかなかったか─😞と思う事が
いっぱいです。

八田圭子さんは
ご主人の他界から8年経たれたので、
これを書かれた頃より、
お子さんも成長されたでしょうし、
心境の変化は おありかもしれないですが...

故人がもう、肉体として存在せず、
二度と戻ってこないという辛さは変わらないものですよね..

大事な存在を亡くされた方、
他人事ではないと感じる人に 読んでいただきたいです。
必要な方のもとへ旅立ちますように🙏

八田圭子さん、有難うございました🙇

八田圭子さんのインスタ



私のような、死別による長い間の心身の不調は
「※遷延性悲嘆症 」というらしいけど
医療の現場では使われてない疾患名のようで。

私の疾患名は現在は「神経症」ということになってるそうです。
※ 



★緑の小道、経済面はいよいよ崖っぷちですが
頭を抱えず、根拠は無くとも信念をもち、
運命に立ち向かうしかないですね。
応援して下さる方に、何か希望を与えることが
できていたらいいですが─。

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お話会、24日までやってますが
夕方からなら、25日以降も対応できそうですから、ご相談くださいね

★高橋幸子さんの木版画絵ハガキ
10枚お助け企画も、よろしくお願いします🙇

これも残ってます。
すばらしく良い本でした。


このDVD持ってる人、いませんか?

死別に関しては
こちらの記事も─。






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