この記事は2143文字です。(読破予想時間:約5分6秒)
■童話『カタツムリくんの相談事と相談相手のお馬くん』
「どうして僕はこんなに足が遅いのだろう」
カタツムリくんの悩みは、速く走れない事なのです。
ある時、草原を颯爽と走る馬を見て、カタツムリくんは思いました。
「そうだ!お馬くんに相談してみよう!あんなに足が早いんだからきっといい知恵を貸してくれる筈!」
カタツムリくんは、お馬くんに相談しました。
「どうすれば、お馬くんの様に速く走れる様になるの?」
お馬くんは、言いました。
「4本の足を、こんな風にほら!やってごらん。そして後は力一杯走ればいいだけさ」
カタツムリくんは、精一杯足を動かそうとしました。
しかし、カタツムリくんには、お馬くんの様なスラっとした長い足はありません。
一向に速く走れないカタツムリくんを見て、お馬くんは一生懸命に檄を飛ばします。
「ほら!もっと素早く動かして!もっともっと速く走って!」
カタツムリくんは、そっと胸の中で思うのでした。
「それが出来るなら、相談なんてしないよ・・・」
おしまい。
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■自分と全く違うタイプに相談してもあまり意味はない
堅苦しいエッセイばかりだと、読んでる人も疲れるかもしれないので、今日は、童話スタートです。( ̄▽+ ̄*)
以前、愚痴の話でも、愚痴る相手を間違ってはならないと言う話をしたが、今度は、相談する相手を間違うと意味がないよと言う話。
もう、解説なんていらないってくらいほとんどの人には、この物語だけで話の真意は伝わってる様な気がしますが、まぁ、聞いて下さい。(*^ー^)ノ
この物語は、元々、馬として生まれたお馬くんは、カタツムリくんに比べると足が速くて当然って話で、カタツムリくんは、根本的に自分とは違う相手に相談した事がそもそも間違いだって話です。
生まれた時から馬だったお馬くんには、カタツムリくんがどうして速く走れないかも分からないし、当たり前過ぎて自分がどうして速く走れるのかすら分からないのです。
だって、馬だから。(・_・;)
相談相手を間違うなって言う教訓めいた話で、分かり切った当たり前の話なのかもしれませんが、案外、このパターンって世の中に多いんですよ。
■モテない君の恋愛相談相手選び
例えば、なかなか彼女が出来ないあまりモテない少年が、そこそこモテる友人達に相談するなんて光景は、珍しくありません。
一見、モテない同士でああだこうだ言い合ってるより、実際に恋愛経験が豊富な友人達に相談した方がいい様な気はしますが、結局、馬にはカタツムリへのアドバイスは無理なのです。
確かに、友人達は一生懸命に自分の経験の中から、自分が上手くいった時の事例などを交えてアドバイスしてくれる事でしょう!
でも、その両者にはキャラが違うと言う根本的な問題があるのです。
そのモテない彼が、そこそこモテる友人達から教わった様な台詞を女の子の前で言ったとしても、あまりにキャラが違いすぎて、「気持ち悪い」「痛い」などと思われるのが関の山かもしれません。
■気弱な少年にガキ大将が喧嘩指南
或いは、気の弱い少年がいたとします。
その少年は強くなりたくて、ガキ大将とまではいかないまでも、そこそこしっかりしたそこそこ強い友人に相談するなんてのもよく見かける場面です。
大抵、友人達は自分の武勇伝を参考に聞かせる訳です。
舐めた真似をされたら、すかさず、こう言えだとか、こんな風にしてやれば相手は必ず黙るだとか。
それは、その友人のキャラだから成り立つ話で、違うキャラの弱々しい少年がそんな行動に出れば、余計に酷い目に遭わされるのがオチです。
■天才には他人が何故それを理解出来ないのかが理解出来ない
勉強だって同じです。
全然、勉強が出来ない子が、天才肌の友人に相談したって、その友人は彼が何故そんなに勉強が出来ないかすら分からないのです。
分からない事を質問するだけならその天才肌の友人は質問に答えてくれるでしょう。
しかし、天才肌の友人に彼とと同じ様に成績を上げる方法を訊いた所で、勉強が出来ない子の参考になる様な答えは、きっと返ってきません。
それは言うもでもなく、なぜ、友人が勉強が出来ないのかすら、天才肌の友人には分からないからです。
■結論
結局、モテないくんが彼女を作りたいのなら、相談する相手は、自分と同じ様なタイプでモテなかったのに、彼女が出来て幸せにやってる人に話を聞く方が参考になるし、気の弱い少年は、元いじめられっ子に話を聞く方がいいし、勉強も元々勉強が出来なかったのに成績をアップさせた子に訊く方がいいのです。
カタツムリの気持ちはカタツムリにしか分からないし、馬の事情は馬にしか分からないのです。
相談する相手を間違うと、参考にならないだけで済めばいいけど、より酷い事になる事もあると言う事です。
本当に当たり前の話なんですが、その場になると案外見落としがちになる盲点です。
誰かに相談する時は、今一度、冷静に考えてから相手を選びましょう!(°∀°)b
ま、そんな話。('-^*)/
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