ライブハウスの衰退 | 皆見つかさ 公式ブログ 〜ソロアーティストの脳内と日常

皆見つかさ 公式ブログ 〜ソロアーティストの脳内と日常

ソロの音楽アーティスト・皆見つかさの
気付きや悟り、音楽の話、いろいろな体験や、
人生哲学など、日々の脳内と日常を公開して
います。
まずは僕を知って下さい。
それから覚えて下さい。
そして、忘れないでね(o^-')b

皆見つかさ公式ブログ汎用アイキャッチ画像

この記事は3282文字です。(読破予想時間:約7分48秒)

 

ライブハウスの衰退が止まらない。

 

どうしてこんな事になってしまったのだろう。

 

しかも、この現象が始まったのは最近の事ではない。

 

そして、ここ10年や20年の話でもない

 

実際の統計も何も分からないので、あくまで僕の感覚的なものだが、1990年前後くらいからそれは始まってた様に感じている。

 

丁度、バンドブームの末期くらいだろうか。

 

老舗と言われたライブハウスや、各地域でアマチュアバンドの憧れの存在であった様なハイレベルな箱が、徐々に閉店を始めたのは。(※箱とはライブハウスの俗称)

 

当時、僕が出演していたライブハウスの大半が今はない。

 

 

それより、ずっと昔の話。

 

ライブハウスは理想で経営されてる事が多かったと聞く。

 

例えば、ライブハウスのブッキングマネージャーや経営者がいいと思ったバンドは、例えお客さんが少なくても出演させる。

 

そして、売れるまで徹底的にバンドを可愛がって大事にする。

 

何度となく、そんな時代だったと聞いた。

 

しかし、理想だけで飯を食う事はやはり叶わず、たくさんのライブハウスが潰れたとも聞いた。

 

その影響があったのかなかったのか、80年代のバンドブームの頃には、あまりに極端にビジネスライクに経営をする箱がかなり増えた様に思える。

 

出演するバンド側から見える部分で言うと、僕達がライブハウスに出演を始めた頃は、チャージバック制を採用してる箱が多かった

 

それが、80年代のバンドブームの途中くらいからだろうか?

 

チケットバック制が増え始めたのは。

 

チャージバックとは、店がチャージ制を採用してて、入ったお客さんから頂いたチャージを店と出演バンドで分けると言うシステムで、特にノルマはなかった。

 

その分、箱側にはリスクが大きく、毎回、集客努力もせずお客さんも増えないバンドには、店から辛口のコメントが入ったり渋い顔をされたりはしたものだが。

 

チケットバックとは、ノルマを決めてバンドにチケットを買い取らせる制度の事で、その中からバンドの取り分が出演バンドにバックされるやり方で、ライブハウス側は最低限の売り上げは確保される。

 

こういう明確な違いがある。

 

今は、チャージバック制を採用してる箱はほとんどなくなったが、いまだにいくつか、ある事はある。

 

その箱に集客能力もない、自己都合しか考えない様な、箱の色と全然違うバンドが大挙して押し掛けても迷惑がかかるので、その店の情報は伏せておく。

 

 

大昔は、皆が理想で経営してビジネスよりバンドを大事にしすぎて、次々に失敗。

 

そして、次には、バンドをないがしろにして、ビジネスライクにやりすぎて、今、苦境立たされているライブハウス業界。

 

90年代以降はどこも、リスクは全てバンドに背負わせて、バンドを食い物にした結果、今であるという、まさに、必然としか思えない状況が今のライブハウスの氷河期なのだろう。

 

多くの箱がリスクの少ないチケットバック制を採用した結果、箱側が集客の努力を全くしなくなり、お客さんと言えば、バンドが連れて来た客のみになり、その結果各ライブは身内ノリばかりになり、たまたまその会場に居合わせた人間にとっては、とても居づらい空間となってしまった

 

 

既にバンドの演奏を聴きに行くちょっとイカした場所ではなく、友達が出てるので見に行く場所に成り下がってしまった。

 

どんなバンドが出てるか知らなくても、足を運びさえすれば絶対に楽しめるという空間ではなくなったのだ。

 

むしろ、知り合いでもないのに足を運ぶと損をする場所と言っても過言ではない。

 

 

その頃と言えば、丁度、ディスコが廃れてクラブシーンにスポットが当たり、クラブ全盛時代に突入して間もない頃だったが、僕達は、その頃、ライブハウスに見切りを付けてクラブでの出演を中心に活動をする様になっていた。

 

クラブと言っても、DJの選曲で踊ったり飲んだりに特化したクラブと生演奏にこだわったクラブがあって、生演奏のクラブはどちらかと言えば主流ではなく、数も少なかった。

 

当時、僕達は京都の『メトロ』と言うクラブを中心に活動していたのだが、既にライブハウスはいろんな意味で厳しいと判断していた。

 

ヘルプのバンドや、自分のメインでないバンドでは相変わらず、ライブハウスを中心に活動していたが、その両方を見比べやすい環境から、冷静に分析出来た。

 

クラブは固定のファンでなくても、踊る為やバンドの生演奏を見る為に訪れてくれるお客さん達なので、変に閉鎖的な空気ではなく、いつでもノリのいい、そして質のいいお客さんで、満たされていた。

 

 

クラブとディスコとライブハウス。

 

3つのキーワードが出たが、ディスコシーンは僕らの様なミュージシャンの活動とはあまり関係がないが、当時のトレンディードラマと言われたドラマのシーンで、イケてる遊びとして何度もドラマのシーンにディスコが登場したりで、着実にその地位を掴んでいた。

 

ディスコが老舗のディスコの大事故を境に急激に下火になっていく中、今度は、クラブが新しいと、ドラマは勿論いろんなメディアで取り上げさせる事を怠らなかったクラブが、ディスコの地位を奪い去る事に成功した。

 

そういう努力をした形跡が一切なく、バンドに大半のリスクを背負わせたのが、ライブハウスだったのだと、そういう風に僕は分析している。

 

そして、老舗だとか地元で最もハイレベルだとか言うライブハウスより、演奏やステージングに関しては、クラブの方がシビアで、バンドに対して厳しく接してた。

 

ライブハウスは敷居が低くなりすぎたのではないかと言う事もライブハウスの衰退の一因だと思っている。

 

ライブハウスと言えば、いつかうまくなって出たいと夢見て頑張る、そんな憧れの場所だったのが、バンドブームの頃から、そこらのヘタクソな高校生なんかが、普通にあちこちで出演出来る様な場所に成り下がってしまったのが、丁度、バンドブームの頃だったと思う。

 

確かに、確実にクラスメートや同級生を動員出来る学生は、ライブハウス側にしてみれば赤字を生まない安定のカモだったと思う。

 

敷居の高さが下がった事とか、チケットバックで身内ノリだらけの空間を生み出したりだとか、そういうライブハウス側のたくさんの自己都合が、ライブハウスをバンドマンとバンド関係者だけが集う、閉鎖された空間にしてしまったのだろう。

 

最低限の演奏を聴かせる観せると言う、保証と安心がない、無名のアマチュアが演奏してるそんな場所を、若者達が集うイケてる空間として、売り込むには、既にかなり厳しい所まできている

 

正直、ライブはしたいが、今は、ライブハウスそのものに魅力があると言う訳ではない。

 

まだ、わずかながら、魅力のある素晴らしい箱も存在はしてるが、業界全体としては相当厳しいと見て取れる。

 

好き勝手に書いてる様だが、実はこの記事は、祈る様な気持ちで書いてる応援メッセージの様なものでもある。

 

無論、ライブハウスを叩いたり愚痴ったりするつもりは全くない

 

ブームが終わったからとか、CDが売れない時代とか、時代の流れだとか、そんなぼんやりした分析をしている様では、絶対に浮かぶ背はない。

 

 

状況のせいとは、正直、僕には思えない。

 

その音楽界の状況を作り出す役割の中核を担ってたのが、ライブハウスな筈だ。

 

ここまでいろいろ書いた通り、箱側自身の問題が何より大きいと僕は思う。

 

バンドからも一般のお客さんからもライブハウス離れが加速して行く中、自分達を取り巻く状況のせいになんかしないで、しっかりと分析して、再び夢のある場所を提供して、元気な音楽界を取り戻して欲しいと心底願っている。

 

 

フォローしてね…

☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*

 

もし、こんな僕に興味を持ったと言う方がいらっしゃったら、是非、この下のリンクをクリックしてみて下さい。

 

ミュージシャン、皆見つかさの世界が広がっています。o(゜∇゜*o)(o*゜∇゜)o~♪

 

 

皆見つかさ・ディスコグラフィー

 

皆見つかさ 公式Facebookページ

皆見つかさ 公式Twitter

YouTube:皆見つかさ - トピック

YouTube:皆見つかさ 公式チャンネル

ご連絡先:シェイク・エンターテインメント™

 

 

関連記事:CDはまだ生きている、CDを生かし続ける為には

関連記事:知り合いだとどうしてタダだと思うの?

関連記事:今のご時世、前例がないとか言い出すとけっこう危ない

関連記事:アーティストに評論や批評はいらない

関連記事:”弾き語りライブはつまらない??”

関連記事:永遠のネットミュージシャンではダメだと思う

関連記事:何人に聴いて貰えば、何枚CDが売れるのか

関連記事:バンドマンやミュージシャンのSNSは、正直面白くない

関連記事:これからのミュージシャンと音楽業界

関連記事:音楽アーティスト「皆見つかさ」について【情報まとめ】

関連記事:月間PVランキング、発表してみました。

関連記事:ブログを始めるにあたって

 

 

Yodo Big River Blues ジャケット/皆見つかさ 皆見つかさの『Yodo Big River Blues』を普段使っているストア・サイトで試聴・購入

 

・通常版配信:255円(税込み)
・ハイレゾ版:489円(税込み

 

皆見つかさ・1stアルバム『解放』ジャケット写真 皆見つかさの『解放』を普段使っているストア・サイトで試聴・購入
CD:2,500円+消費税
通常版配信:255円(税込)/1曲 2,444円(税込)/アルバム
ハイレゾ版:489円(税込)/1曲 3,210円(税込)/アルバム