今回のテーマはスプレー塗装です!

 

カブター 塗装4

 

スプレー塗装するにあたって、ABSの割れ問題やサーフェイサー利用の有無など、ある程度の前知識があると絶対に良いです。

まずは以下の記事をお読みください。

 

 

 

 

色を決めよう

基本的には自分が好きな色を好きなように塗れば良いと思います。

ですが迷われている方も多いと思いますので、私の考えを紹介したいと思います。

 

基本は3色

骨格で1色(ベースカラー)、装甲で1色(メインカラー)、キャップで1色(アクセントカラー)がオーソドックスなカラーバランスです。

あくまで基本ですし色の使い方によっても変わってきますが、色数が少ないとメリハリがなくのっぺりとした印象に、色数が多いとゴチャゴチャと雑多な印象になりやすい事に注意してください。

 

装甲の色について

装甲の色がゾイドのメインカラーとなるので、一番初めに決めてみましょう。

 

骨格の色について

個人的な印象では、装甲より明るい色にするとゾイドっぽくなくなります。

少し暗めの色を選んだほうが、どっしりとした安定感のある印象となります。

装甲を赤にした時の骨格色サンプル例

●黒やグレー、ガンメタ、黒鉄色などメカの一般的なフレーム色を使用するとスッキリとしたスマートな印象になり、装甲の色がよく引き立ちます。

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●装甲の赤に対し、骨格を青や緑など反対の色にするとカラフルでパンチの効いた印象になります。色選びが難しいですが個性的なゾイドを作りたい場合はやってみるのも面白いと思います。

■■■■■■■■(装甲より明るい青)

■■■■■■■■(装甲より明るい青)

■■■■■■■■(装甲より暗い青)

●装甲の赤に対し、骨格をオレンジや暗い赤などの近似色にすると、統一感がありおしゃれな印象になります。3色目となるキャップカラーのセンスが一番問われます。

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キャップの色について

キャップカラーはアクセントカラーとして機能させやすく、面積こそ狭いものの全体の印象に大きくかかわります。

ですがキャップの塗装は少しだけ敷居が高く、クリアカラーの綺麗なキャップは塗装するのがもったいない^^;

塗装は最後の手段にして、まずは他ゾイドとのキャップ付け替えから検討してみてください。

 

上記の色選びはあくまで迷った時の参考程度に捉えて、自分がこれだと思った色で塗ってみてください!

 

迷った時の調べ方

どんな色にしようかと迷ったら、ファッションのカラーコーディネートを検索してみると参考になりますよ。

骨格はボトムス、装甲はトップス、キャップはシューズやバッグなどの差し色として考えて、まず装甲色を決めてから、その色でコーディネートを検索してみてください。


下地色を決めよう

この講座では缶スプレー(ラッカー塗料)によるABS(ゾイドに使われているプラスチック)の破損を防ぐために、サーフェイサーの使用を推奨しています。

塗料は下地色の影響を受けて、最終的な色見が決まります。

缶スプレーのキャップ色はあくまで参考で、下地(サーフェイサー)の色によっては全然違う色になります。

また、スプレーを吹く回数や距離によっても色見がかわります。

ここらへんは経験がとても重要な部分なので一言では言い表せません。

私のゾイド紹介記事では塗装レシピを全て乗せているので、参考にしてみてください。

また、いきなりゾイドに塗らず、プラスチックの端材などでテストする事もおすすめです。

100均で売っているプラスチックのアイススプーンがテストピースとしてよく使われます。

 

使う道具

●塗装ベースとパーツ持ち手棒

 

●ビニール手袋

塗料が手についてもいいように、100均にも売っている使い捨てビニール手袋の使用をおすすめします。

●マスク

塗料は体に悪いので、呼吸によって吸い込まないようにマスクをしましょう。

100均の不繊維マスクは余裕で通過してしまうので、2~3枚重ねて付けましょう。

 

パーツの洗浄

パーツには手の脂や工場生産時の離型剤などが付着しています。

これらは塗料を弾いてしまう事があるので、中性洗剤と歯ブラシで洗いましょう。

小さいパーツが流れていかないように、タライとザルの使用をおすすめします。

洗ったらパーツ持ち手にセットして乾かします。洗ったパーツに触らないように注意してください。

塗装する日を決めよう

塗装は専用の塗装ブースがなければ、玄関やベランダ、窓際、庭など屋外・半屋外で行いましょう。

その場合、天候が重要です。

まず、風が強い日は塗料が舞ってしまうのでNGです。

そして湿度が高いと塗料乾燥時に白っぽいつや消しになってしまう白カブリという現象がおきます。

これは特に高温多湿時におこりやすいので、雨の日や雨上がりは避けましょう。

予め天気予報サイトなどで風量や天気・湿度を確認しておくことをおすすめします。

 

塗装前色々

●パーツにホコリなどの付着が無いかチェックしましょう。

●ゾイドは動く玩具なので動作時にパーツ同士の干渉が発生します(胴体骨格への脚部骨格取り付け部や解放ギミック等)。基本的にそのまま塗装しても動かなくなるという事はありませんが気になる場合はマスキングをしてその部分に塗料が乗らないようにしましょう。

小型ゼンマイゾイドにはやったほうが絶対に良いです。

●スプレー缶は使うと段々中のガスが少なくなり、ガス圧も下がります。ガス圧が下がるとムラが起きやすくなるので事前に40度くらいのお湯で温めておくと一時的にガス圧を高める事ができます。これは特に冬場に有効です。また、缶スプレーは使うと急激に冷えていく事も留意してください。

●缶を振ってよく混ぜましょう。縦に振るだけでなく中のボールを転がすようにクルクル回します。私は3分くらい振っています。塗装中も要所要所で缶を振りましょう。

●↓のようにノズル部分に5円玉を挟むと、一度に噴き出す量が減りタレにくくなります。

塗料の節約にもなりおすすめです。

 

塗装してみる

文字より動画の方がわかりやすいので、私の動画ではありませんが以下をどうぞ。

まとめ・補足をすると、

●缶をよく振る

●パーツとの距離は20センチくらい。

●パーツを横切るようにスプレーを動かす、吹きながら往復させない。

●吹き始めと吹き終わりはムラになりやすいのでパーツに塗料を乗せない。

さらに動画では触れられていませんが、一度で終わらそうとすると塗料が乗りすぎてタレてしまうので、1回目は軽く→乾燥→2回目で発色させ→乾燥→3回目で仕上げというように数度に分けて行いましょう。隠ぺい力(下地色を隠す力)が低く発色が悪い塗料は4~5回に分ける事になります。

 

キャップの塗装について

キャップにスプレーで塗装しても塗料がポロポロ剥がれてしまいます。

ミッチャクロンというプライマー(塗装の定着を良くする効果がある)を吹くと、上手く塗装できるようです。

 

 

 

部分塗装・スミ入れもしてみよう

折角なので部分塗装もしてみましょう。

基本的にはスプレー塗料(ラッカー塗料)に影響を与えないエナメル塗料で部分塗装するのですが、スプレーの色によってはエナメル溶剤で溶けてしまうものがあるのでパーツの裏など目立たないところをエナメル溶剤を含ませた綿棒でこすってテストしてみましょう。

もしスプレー塗料が溶けてしまったら、クリアカラー(ラッカーの光沢トップコート)を吹いておくと保護膜となり安心して部分塗装やスミ入れを行う事ができます。

 

 

 

トップコートもしてみよう

塗装の最終仕上げとしてトップコートもしてみましょう。

トップコートをする事で塗装面の保護と最終的なツヤをコントロールする事ができます。

例えばメタリック塗装の場合は光沢トップコートが一般的ですが、つや消しにしても渋い魅力があります。私はしっとりとした光沢となる半光沢にしています。

結局は好みなので常識にとらわれず色々試してみましょう。

つや消しトップコートは白カブりしやすいので、特に天候に注意です。

 

色々種類がありますが、以下がおすすめです。

 

●光沢トップコート

 

 

●半光沢トップコート(つや消しよりも光沢感のほうが強め)

 

●つや消しトップコート(水性のプレミアムトップコートつや消しは白カブリしやすいのでおすすめしません)

 

 

 

次回はウェザリング編です!