未塗装時
【キット名称】
ZOIDS ゾイドワイルド ZW45 バーニングライガー
【キットレビュー】
ゾイドワイルド3期となるYoutubeアニメ「ゾイドワイルド戦記」に登場するライオン種ゾイド。
今までのワイルドシリーズの基本であったボーン形態が廃止され、緻密なディテールやレイヤー機構による色分け(赤・シルバー)が特徴的です。
ゾイドワイルドの特徴であるボーンと解放ギミック、目玉造形などが全て廃止されているのでゾイドワイルドの正当進化とは言えないかもしれませんが、、動力連動・手動のどちらも可能にした口の開閉機構や肩パーツの動力連動、ボールジョイント接続の尾、手動で動かせる顔下のパーツ、肉抜きを上手く隠した脚部内側の構造、念願のコックピット仕様など、玩具としては間違いなく進化しており良キットだと思います。
玩具の売りであるコアドライブシステムによる様々な形態や成型色と同色の追加武器セットなど、量産機設定も手伝って色々な装備で並べたくなります。
造形は顔やどっしりとした足先に今までのどのゾイドよりも私はライオンらしさを感じますが、もう少しタテガミにボリュームがあるとより良いかなと思います。人によっては見た目がゾンビのようだと一部賛否両論あるようです^^;
ディテールは緻密ですが全体のシルエットは武器盛り前提なのか単体で見るとスマートで小柄に見えます。
成型色にチープ感は無く未塗装でも十分恰好良いですが、塗装しようとすると特に脚部の塗り分けがかなり大変です^^;
ZW53|コアドライブウェポンイグニッションブースター
ブースターが前後に動き、上部カバーが上下に動く。3次元的で大きな動きがとても良いのですが、ブースター前方の迫り出す部分がバーニングライガーのタテガミに干渉して、バーニングライガーの動力連動口開閉が潰れてしまいます^^;
ブースター側の干渉部を削る事で解決はするのですが、個人的にかなりのマイナスポイントです。
ブースターの動きが良いだけにもったいないですね^^;
≪装備について≫
動画で加工良かったブースター+ソードの近接装備にしてみました。
ソードを取り付ける反対が寂しかったので、機動力を損なわない小型の銃を装備させることにしました。
≪改造ポイント≫
ブースターの干渉部を削る
バーニングライガーは首を手動で一番上まで上げた時のみ口が動力連動し開閉します。
ですがブースターを装備させると写真(未改造時)のようにタテガミがブースターの一部に干渉してしまい開閉ギミックが潰れてしまいます。
ブースターの干渉部分を削り、ブースター装備時でも口が自動開閉するようにしました。
ハードポイントを埋める
武器を取り付けるためのハードポイント(3.1ミリ軸)や同径の穴が各所にあります。
見た目をよくするためにハードポイントは全て一旦切り取り、同じ場所に穴を開けて埋没させました。3.1ミリのピンバイスは中々無いので3ミリで穴を開けて、穴の内側をピンバイスで少し削ってやると丁度よいです。接着していないので後から外す事もできます。脚部などの穴しかない箇所は別売り武器セットの今後使わなそうな武器からハードポイントを移植しました。
ソードのブレードを金属化
鞘から出し入れする際に塗装剥がれを気にしたくなかったのでアルミを削り出してブレードにしてみました。
家にあった端材を使用しましたが、100均のアルミバターナイフなんかが素材として良さそうです。
金属用のニッパーである程度形を出したら少し根気がいりますがクラフトナイフやカッターナイフで削れます。
模型用のヤスリでも削れますが、金属用の棒ヤスリがあったほうが捗ります。
パーツの高さ調整
ブースター装備時は腰につけるこのパーツ、そのまま取り付けると写真のように少し浮いてしまいます。
軸穴部分を削って、目立たない程度の隙間で取り付けられるようにしました。
【塗装について】
成型色が悪くなかったので成型色活かしにしようと思っていましたが、なんだかんだで脚部の肉抜きを埋めてしまったので塗装する事にしました。キットでは明暗差のある2種類の赤成型色が使われているのですが、アニメではキットほど明暗に違いがなかったので、そこら辺を意識しています。各部の塗り分けもアニメ準拠です。部分塗装箇所が多く、細かすぎてマスキングもしにくいので部分塗装は全て筆。どうしても筆跡が出てしまう箇所があるので、そこら辺をごまかすために久しぶりにウェザリングもしてみました。
【塗装についての注意点】
私はパテで肉抜き埋めをしたので、深く考えずにサーフェイサーを使用しましたが、もしこれから成型色準拠の塗装をしようとしている方がいましたらサーフェイサーは使用しないほうが良いです(ABSを割る可能性があるので自己責任ですが)
赤は発色が悪いので3~5回ほど重ね塗りする必要があり塗膜が厚くなります。
サフ無しなら成型色と色合いが近いので1~2回で発色し、サフが無い分も含めて塗膜を薄くすることができます。
肉抜きをする場合もグレー系のパテを使用するとサフが必至となるので、黄色系のパテのみにしたほうが良さそうです。
≪ベース塗装≫
≪成型色が明るい赤のパーツ、脚部内側のシルバーパーツ≫
ピンクサフ→ミスターカラーレッド
最終的にウェザリングをして暗めに仕上げているのですが、塗りっぱなしだとかなり明るい赤です。
少し落ち着いた赤にしたい場合はミスターカラーのあずき色(赤2号)が良さそう。
脚部内側のパーツはレッドで塗ってはいますが、後からシリンダーやパイプをなどほとんどの部分を部分塗装しています。
部分塗装する箇所はマスキングできるならしておいたほうが良いです。
≪成型色が暗い赤のパーツ、動力ユニット≫
ピンクサフ→ミスターカラーあずき色(赤2号)
アニメCGを見ると明るい赤の部分と色合いに大きな差がなかったので通常レッドより少し暗いあずき色にしてみました。
2~3回の塗り重ねだと普通のレッドと殆ど色合いに差がなく4~5回重ねて発色しましたが塗膜が厚くなってしまいました。
サフを吹くならグレー、またはサフ無しが良いかなと思います。
もっと成型色に近い色にした場合はタミヤのマルーンが近いと思います。
動力ユニット下部が露出してしまうので、動力ユニットも塗装しました。
≪顔側部のシルバーパーツ、肋骨パーツの後ろ部分、ブースターの台座・前に飛び出る部分≫
グレーサフ→タミヤヘイズグレー
≪牙パーツ、ブースター本体、足先≫
ブラックサフ→ミスターカラーシルバー
≪ブースター上部パーツ≫
ブラックサフ→タミヤメタリックブラック
≪部分塗装≫
アニメCGを見ながら全てエナメルでクロームシルバー(シリンダー、牙など)、黒を混ぜたメタリックグレー(太めのパイプなど)、少し白を混ぜた黒(黒に近い灰色 シリンダーや他多数)、ゴールド(脚部パイプ一か所アクセントに)などを筆塗りで
部分塗装箇所が多くて大変ですが、キットのポテンシャルが発揮されてとても恰好よくなりますよ!
≪ウェザリング≫
●第1工程 つや消しを吹く
ウェザリング塗料が乗り易く落ちにくくするためにつや消しを吹いて表面をザラザラさせます。
●第2工程 ウェザリングカラーマルチホワイト(3倍希釈)でウォッシング
経年による退色の表現です。綺麗な面にウェザリングをしても違和感が大きく、これをしておくとしないとではかなり差がでます。
ムラを残すように拭き取り、スジボリモールドや凹部分に白く溜まらないように注意します。
●第3工程 つや消しを吹く
乾燥させたら一旦つや消しを吹き定着させます。
●第4工程 ウェザリングカラーグランドブラウン(3倍希釈)でウォッシング
スミ入れも兼ねています。
●第5工程 アクリジョンの焼鉄色でスポンジチッピング
本当は水性ホビーカラーが良かったけど家になかったのでアクリジョンにて。
●第6工程 ウェザリングマスターで仕上げ
ススで装甲のエッジなど、赤サビでシルバー部分を汚してみました。
ブースター上部のメタリックブラック部分はシルバーでドライブラシ。
≪トップコート≫スーパースムースつや消し
【感想】
思ってたより3倍時間がかかりました^^;
ですがその分、キットがもっている魅力を引き上げる事ができたかなぁと思います。