羽毛装甲装備時
通常装甲時
【機体名】
ラプトールF ヴェロキラプトル種
【概要】
ツイッターで開催された非公式企画「獣脚類縛りコンテスト」用に作ったゾイドです。
獣脚類(陸上2足肉食恐竜)モチーフ限定という事で、前々から作りたかった羽毛恐竜のゾイドを作ってみました。獣脚類の特徴として羽毛恐竜が多いんですよね。
恐竜の研究が進み復元図も昔と大きく変わった令和の時代、ゾイドにも羽毛は無視できない要素なのかなと思い作ってみました。
ゼンマイ歩行はもちろん残してあります。
【モチーフ&ベースキット選定】
羽毛恐竜で何か製作心をくすぐられるような恐竜はいないかと調べてみたところ、ヴェロキラプトルの復元図が自分のイメージと大きく異なる事がわかりました。
ヴェロキラプトルってジュラシックパークの姿がイメージとしてあったのですが、実際はもっと小型(尾を除くと七面鳥程度)で羽毛の存在が確実視されており、さらにヴェロキラプトルモチーフのラプトールも骨格を比べると全然似ていないんです。
ラプトールを現在の復元図に近づけた姿にしようと、ラプトールベースで制作する事にしました。
【改造概要】
製作途中図
≪頭部≫
面長な印象だったので装甲・骨格を削り小顔化しました。
ラプトールは目の上側が少し隠れて眠たい印象だったので、目がぱっちり見えるように少しだけ角度を変えて頭部装甲を後ハメ加工・合わせ目消ししました。
冠羽は角度を寝かせて取り付けるように加工しました。
下あごが貧弱な印象だったので、出っ張っているところを削り、薄いところをパテで肉付けしました。結構格好良くなったんじゃなかな。
≪頸部≫
実際の化石と見比べると首が短く寸詰まりな印象を受けました。
頭部から胴体にかけて逆S字を描くラインを目指しました。
首パーツの取り付け位置がもっと前方になるように取り付け軸を追加し、胴体の中に隠れている部分を露出させる事で首を延長しました。
頭部骨格は切り離しボールジョイント接続、首上装甲が付いているパーツもボールジョイント接続。頸部と胴体は軸接続で首を上下に軸可動できます。
≪前腕≫
ラプトールの前腕は切り取り周辺をパテで整形、ギルラプターの前腕をボールジョイントで取り付けました。前腕は出来るだけ体に密着できるように取り付け部を削り、キャップから上の突起を削除しました。装甲取り付けピンは羽毛装甲を付ける為に残してあります。キャップ部に大きな円形のくぼみがあるので、隙間埋めにクワーガのデュアルシザース取り付けパーツの円形部分を使用しました。
≪脚部≫
羽毛装甲の取り付け部を目立たないように追加。
親指に鉤爪追加(ギルラプターから移植)
羽毛装甲を取り付けると重くなってしまうので、歩行への影響も考えて肉抜きは埋めませんでした。
≪ドスクロー≫
頸部の取り付け箇所を変更した都合で角度がイマイチになるので、基部を切り取り独立可動させました。羽毛装甲時とは基部ごと交換する仕様です。
≪尾≫
化石と比べるとかなり短い印象だったのでニコイチ延長しました。
こんな感じにカットした2つの尾を継いでいます。
接続は軸に2ミリプラ棒を使用しています。
真鍮線が行方不明だったので家にあるものを使用しましたが2ミリは少し太かったです。
軸穴を少し大きく開けて遊びを設け、軸を差して良い感じの位置に接着しました。
可動が欲しかったので根元に上下関節も追加してあります。
関節を追加した事により胴体と尾の間に隙間が出来てしまい歩行時の尾振り動作が無くなってしまうので、尾振り機構部を延長しました。これにより隙間も隠しています。
≪羽毛装甲≫
製作途中図
羽毛装甲は全てビーストライガーのパーツを切った貼ったで作りました。
羽毛恐竜といっても、ここまで羽毛でフサフサしているわけではないので当初は前腕の翼と尾にのみ装甲を付ける予定でした。
ですが最新復元図そのままではなく、強調すべきところは強調してメリハリを出そうと思い羽毛を増やしました。
羽毛無しの姿も破綻が無いようにしたかったので羽毛装甲の取り付け箇所は出来るだけ目立たないようにしました。
尾の装甲は上下から挟み込む形にして、尾には取り付け穴や軸を設けてありません。
≪ブースター≫
高機動な感じにしたかったのと、装甲が追加される事で機体重量が増す事に対する回答としてブースターを装備させました。
ガンプラのジャンクパーツから拝借し、ボールジョイントで接続してあります。
普段は羽毛に隠れていれ、兵器解放時にブースターが露出する感じにしてあります。
≪塗装≫
骨格 黒サフ→ミスターカラー黒鉄色→スーパースムースつや消し
装甲 灰サフ→ミスターカラーコバルトブルー→スーパースムースつや消し
コバルトブルーは極少量の赤が混ざった青のような色で良い感じ。
装甲2 灰サフ→ミスターカラーシャインレッド→スーパースムースつや消し
シャインレッドは少量の黄色が入ったような少しオレンジがかった赤で良い感じ。
爪や尾の先など 黒サフ→ミスターカラーシルバー→スーパースムースつや消し
ブースター 黒サフ→タミヤライトガンメタル→半光沢クリア
部分塗装 エナメルつや消し黒、黒を混ぜたゴールド、シルバーなど
【名前について】
Fはfeather(フェザー・羽毛)のFです。
当初はフェザードラプトールって名前のつもりでしたが、羽毛無しの姿の際に整合性が取れなくなるので没にしました。
次はラプトールF型装備って名前を考えましたが、検索したらエヴァンゲリオンと被っていたのでまた没に。
最終的にドシンプルな名前になりました^^;
【感想】
1か月程度で完成した丁度良いボリュームの改造で楽しかった!
ラプトールは歩行機構がコンパクトで腰位置に収まっており胴体部が空洞なので、改造のベースキットとして可能性をかなり感じました。
応募したコンテストでは優勝(技術うんぬんではなく主催者の好みにより選出)をいただきました^^
ラプトールベースのエントリも多く、ラプトールの前腕を巨大化するにあたりどのパーツを使用するのかってところが個人的に注目ポイントでした。
スコーピアやクワーガの脚などを使用している作品には目から鱗が落ちました。
尾と首の延長はスラットした小型獣脚類らしさを出すのに効果的なので、改造を考えている方は是非参考にしてみてください。