心の状態を整えられるようになって良かったと感じることのひとつに
人を観察できるようになったというのがあります.
それまでは
悲しそうな顔をしている人,落ち込んでいる人
不機嫌そうな人
そんな人たちが周りにいたら
気をきかせようとしたり,気を遣ったり
その人たちの気分が良くなるように,振舞っていました.
ただ,それって,『周りの人たちの居心地=自分の居心地』だったということ.
つまり,常に周りの人たちの機嫌を見張っていて
自分の居心地が良くなるように,周りの人をコントロールしようとしていたということ.
言い換えると
自分と他者に境界線が引けず
周りの人の気持ちに,自分の居心地が左右されて
わざわざ自分で巻き込まれに行っていたということ.
息子が不登校になってからしばらくの間
僕は,息子を不登校にしてしまったという罪悪感がありました.
だから,不機嫌そうな息子を見ると
気を遣って,少しでも機嫌よくしてもらおうとしていました.
心の中で自分を責めているから
本当にその人が責めてくるかもしれないという恐怖に怯えていたんです.
実際にはそんなことは起きていないのに
その恐怖を感じ切れない脆弱な心の器でした.
今ならわかるのですが
不機嫌になる権利は誰でも持っていて
その不機嫌を自分で昇華する力を,ちゃんと持っています.
そして,自分で昇華できるようになるということが
その人の心の器が育っていく過程でもあるんです.
過度に気を遣って,息子の心の状態を何とかしようとすることは
息子が経験から学ぶことを邪魔していただけで
彼の課題を奪っていただけなんですよね.
そして,彼の課題を奪わないためにも
自分の課題を何とかする
つまり,境界線を引いて,自分の機嫌は自分でどうにかできるように
自分に向き合って,自分の心の器を育てていきました.
もちろん,近くにいる人がネガティブモードになっているのは
気分は良くないですよ.
そりゃ,僕だって神様じゃありませんからね(笑)
でも,他人のネガティブ感情はその人のものであって
その人が何とかできるもの
他人がネガティブ状態でも,自分は機嫌よくしてていい
と思えるようになってからは
「この後,どうやって昇華するのかな?」と
その人を観察し,自分のモヤモヤと切り離せるようになりました.
それに,無駄に気を遣わないから,自分は消耗しないし
変に気を遣わないから(コントロールしようとしないから)
周りの人もいつの間にかネガティブモードから脱出できていて,楽ちんですよ.
大切なことは,ネガティブ状態の人を何とかしたい思いには
罪悪感が隠れているということです.
「そうしなければ,自分はそこにいてはいけない」という自分がいるということです.
自覚は無いかもしれません.
そして,自覚がないほど,罪悪感を持っている自分は今に始まったことではなくて
子供の頃からのクセになっている可能性が高いです.
親との出来事の中で,傷ついた自分が昇華されずに,潜在意識の中に残っている場合が多いです.
その思いに気付いて,昇華してあげるのがいいのだけど
まずは,今の自分にベクトルを向けてみるといいですよ.
もし,今,あなたの周りに,「何とかしてあげたい」と感じる人がいるならば
何とかしてあげないと,どうなりそうなのか?
実際にそれが起きたら,どんな気持ちになりそうか? どうなりそうか?
それは,必ず起きることなのか?
未然に防ぐ方法,起きたとしたら対処する方法は無いのか?
などなど
その不安,恐怖を具体的に書き出してみるといいですよ.
書き出すだけでも,不安や恐怖が昇華されますから.
そして,不安や恐怖の正体がわかると
どうにかなることだったり,自分が背負うべきことではないことがわかって
少しずつですが,境界線が引けるようになりますからね.
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