魔王「うわーーー,やめてくれー!!たすけてちゅー!!!」
臼「本当にネズミになったウッス。」
ユキ「蝙蝠って英語だとBATだけど、ドイツ語だとFledermaus 飛びネズミって意味だって聞いたことがあるわ。」
法師「ユキさん博学ですね。」
ミー「どうりで美味しそうに見えたわけだにゃあ。生で食べるかウエルダンで食べるかどちらにするかにゃあ?」」
魔王「ちゅちゅちゅ--、くわー、、止めてくれー!!俺は美味しくない!」
その時声がしました。
うぐいす姫「ミー助けてあげなさい。魔王はもういないのですから。そこにいるのは元のネズミですよ。」
ゆき「もともと野ネズミだったのね。」
うぐいす姫「人間が山を切り開き住む場所も無くなったの。迷っていたところに”あやし”の心に侵されてしまったのね。」
ユキ「でもなんかあんなことされて、まだ気持ち的に許せないわ。て、魔王はどうなったの?死んだの?」
うぐいす姫「死んでないわ、まだいます。」
臼「どこでウッス!戦うウッス!」
うぐいす姫「ここはあやしの世界、隠れ里と同じ”存在”の場所。存在は永久に消えないわ。」
ゆき「本来人間界も同じなのよ。でも人間は時を無駄にしてしまったの。限りある時間でしか生きられなくしてしまったの。」
法師「善人が悪をなすように、悪人が改心して善人になるように、人の心に善も悪もあるように、異界でも同じです。」
ゆき「人でも動物でも物でも、善にも悪にもなるのよ。」
ユキ「そっか、、。」
うぐいす姫「ユキさんも、あやしに操られたこともあったわよね。」
臼「ユキさんイケメンに弱いウッス」
ユキ「それを言われるとよわい。(゜д゜;)」
ゆき「魔王は姿を変え力を変え心に隙間のできた「もの」に入り込むのよ。でも今ここにはいない。少なくともこの瞬間、そして野ネズミにはね。」
黒梅「私も悲しさから黒梅になってしまったわ。」
飛梅「でも私たちは一心同体。」
ミーはしばらく考えていました。
ミー「そうかあ、じゃあ食べるのやめるニャア。その代り後で川魚をお礼に持ってきてニャア。」
ネズミ「分かりました、この御恩は一生忘れません。」
そいうと元魔王のネズミは鬼火だった子ネズミを連れて去っていきました。
ユキ「さようならイケメン魔王のマオ。」
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