打ち出の小づちで小さなくなったみんなは穴の中に入りました。
ユキ「なんか怖いわ。」
暗いトンネルを抜けると目の前には地下の広場が広がっていました。薄暗いのですが確かに町です。
それぞれの家には高級車、でもよく見るとおもちゃでした。
法師「ここに住んでいるのも”たわむれ”の住人なのですよ。」
ゆき「ねずみ、もぐら、あり、ミミズ、の化身ね。」
ユキ「いやだあ(ノ゚ο゚)ノ」
「号外号外!」
通りの向こうからネズミが号外を撒いていました。
ネズミ「号外号外、大ニュース!もぐらに春来る!今夜結婚式、お相手はジパングの梅子様。号外号外!」
法師「ネズミさん、号外ください。」
ネズミから号外をもらうとそこにはもぐらと梅子のこと、二人のなりそめと、結婚式の詳細、が書いてありました。
モゲラ新聞速報!
もぐら建設代表、モグラ福蔵氏(愛称地下将軍)ついに結婚!お相手はジパングの美少女梅子様。留学中に知り合い、互いに共通の趣味がありもぐら氏のプロポーズを梅子様快諾。今夜もぐら邸にて挙式。徳のあるもぐら氏,パーティーを無料招待。ドレスコードは無し。さすが平等を歌うもぐら福蔵氏。注意事項、お腹がすいても共食いはしないこと。
ゆき「みな嘘ばっかりだわ。飛梅は捕まったのよ。」
ユキ「もぐら邸ってどこにあるの?」
法師「地図を見ると個の通りの先ですね。あれですね、あの大きな家。」
道の先には大きな屋敷。ご自由にお入りくださいの看板。
ユキ「立派な家だわ、人間でこんな家に住んでいたら結婚したいって思う女の子確かにいるわね。」
家の中の大きな壁をユキは触ってみました。
ユキ「あれ?これ、、写真だわ!」
ゆき「そうなんです、みな見せかけです。」
よく見ると家具も、食器もおもちゃ。大きな鏡は缶詰のふた、窓ガラスはスマホフィルター。
ユキ「壁のキラキラした装飾、あれってスマホのデコだあ。」
法師「食べ物や飲み物を勧められても口にしてはいけませんよ。地下の住人になってしまいますから。」
ユキ「怖い!!まるで黄泉の国だわ。」
ゆき「それに食べ物は皆地上で捨てられたものよ。」
ユキ「(@_@)」
ゆき「見てあれがもぐらよ。」
広間の真ん中にいるタキシードを着てサングラスをしたもぐらがいました。もぐらはみんなのそばにやってきました。
もぐら「ようこそ私の結婚式へ。もぐら福蔵です。おおあなたはお美しい。もう少し早く出会えばあなたにプロポーズしたかもしれませんなあ、ここでは奥さんは何人でももらえます、いかがかな?。屋敷も沢山あります。足らなければどんどん穴を広げます。私は何しろ地下の町の建築者ですから、うひひひ。」
ユキを見てもぐらはにたにた笑いました。
ユキ「結構です、(^^;),遠慮します、いやNGです。」
もぐらは会釈をすると別の客のところに挨拶に行きました。
ユキ「うう、なんていけ好かないやつ。」
そばをネズミの執事が通りました。
法師「梅子様はどうされているのですか?」
執事「今お支度をされています。皆様の格好、もしかして里の方ですか?」
法師「はいおなじ里のものです。今日はお祝に来ました。」
執事「そうでしたか遠路はるばるご苦労様です。今梅子様はお二階でメイク中です。後ほどお出になられますのでそれまでお待ちください。」
ユキ「場所は分かったわ、何とか助け出さなくちゃ。でもまさかこの階段上れないよね、ガードマンもいるし。」
法師「大丈夫です、さらに小さくなりましょう。そしてゆきさんに風を起こしてもらいましょう、それに乗って飛んで行くのです。小さくなれば一瞬の木枯らしでも目立ちませんし、私たちを二階の部屋まで運んでくれます。
皆はさらに小さくなりました。
ゆき「ふけよ木枯らし!」
周囲には送風機の風にしか感じなかったでしょう。みんなは風に乗り二階の部屋に着きました。
ユキ「中で歌が聞こえるわ、悲しそうな声。」
ゆき「可哀想にうぐいす姫と離れて意識が混乱している時にもぐらの言いなりになってるのね。時々は意識が戻るのでしょう、今がその時だわ。」
法師「私たちおなじ里の者が近づいたので、意識が戻ったのでしょう。」
そっと中にはいりました。
いつか行った隠れ里① いつか行った隠れ里② いつか行った隠れ里③
いつか行った隠れ里④ いつか行った隠れ里⑤ いつか行った隠れ里⑥
いつか行った隠れ里⑦ いつか行った隠れ里⑧ いつか行った隠れ里⑨
いつか行った隠れ里⑩ いつか行った隠れ里⑪ いつか行った隠れ里⑫
いつか行った隠れ里⑬ いつか行った隠れ里⑭ いつか行った隠れ里⑮
いつか行った隠れ里⑯ いつか行った隠れ里⑰ いつか行った隠れ里⑱
いつか行った隠れ里⑲ いつか行った隠れ里⑳ いつか行った隠れ里㉑
いつか行った隠れ里㉒ か行ったいつ隠れ里㉓ いつか行った隠れ里㉔
いつか行った隠れ里㉕ いつか行った隠れ里㉖ いつか行った隠れ里㉗
いつか行った隠れ里㉘ いつか行った隠れ里㉙ いつか行った隠れ里㉚
いつか行った隠れ里㉛ いつか行った隠れ里㉜ いつか行った隠れ里㉝
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