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Ternod Official blog

哲学思想研究、文人画。 反緊縮行動(Anti-Austerity Action)〔生ー政治(Bio-politique)に抵抗する自律労働者(Autonomia Operaia)〕。 ブラック・ミュージックをこよなく愛す。レコード/CD店、古本屋、美術館などで出没することが多いです。

 

今夜は、変則的な組み合わせの食事です。

スープ餃子に神戸風お好み焼きです。

 

スープ餃子は、珉珉食品のスープ餃子の餃子を添付のつゆ、小松菜と刻み青葱を加えて煮込んだものです。

仕上げにごま油をたらしています。

 

神戸風お好み焼きは、白だしで溶いた生地を流し込み、その上に千切りキャベツ、刻み青葱を乗せ、さらに玉子を乗せて黄身を潰し、天かす、豚肉を乗せて残りの生地をかけて両面を焼いたものです。

焼き上がったらソースを塗り、青のりとかつお節をかけています。

あと、紅しょうがを横に添えました。

 

どちらも見た目はこってりしていそうですが、食べて見るとあっさり素材の味を感じさせます。

 

今夜は、もりそばとはたはたの煮付けです。

 

もりそばは、ゆで麺のパックを湯がいて水で締めただけですので、はっきりいって駅の立ち食いそばと大差ありません。

そばつゆは、濃縮つゆを薄めたものです。

 

 

はたはたは、秋田のイメージがありますが、毎年秋になると地元のスーパーマーケットでもよく売られています。

主に鳥取産です。

 

このはたはたを、煮付けにしました。

鍋にお湯を沸かし、酒、生姜、砂糖、醤油、みりんを加えて、そこにはたはたを投入して15分ほど煮込めば出来上がりです。途中、灰汁取りはありますが、至って簡単です。

 

はたはたは、丸ごと煮込んでいます。

エラのあたりに刺があり、やや口当たりが良くありませんが、そのまま食べても問題はない程度には煮込みました。

壷抜きという、エラと内蔵を取る方法があるようですが、小魚を大量に処理するのは面倒ですね(笑)

 

今夜は、きびなごの焼きそばをつくってみました。

もともと焼きそばにする予定でしたが、当初は豚肉で考えていました。

だが、きびなごが安かったので、思い切ってきびなごで作ってみることにしました。

 

まず、きびなごに塩、白胡椒、五香粉を振ってパックごと振って混ぜておき、次に野菜を切ります。

ニンニク、生姜はみじん切り、玉ねぎは薄切り、あと小松菜、キャベツもざく切りにしておきます。

 

そしてフライパンに油を熱して、まずきびなごを焼きます。

しっかり火が通り、表面が焼けて来たら、ニンニクと生姜を入れて炒め、次に玉ねぎを入れて炒め、さらに小松菜とキャベツ、もやしを入れて炒めます。

そしてナムプラーを回しかけ、次に焼きそばを投入して炒め、醤油を回しかけて炒めたら完成です。

 

きびなごの焼きそばは、まったくの思いつきで作りましたが,はっきりいって美味いです。

とくに醤油、生姜、五香粉の味付けが見事に合います。

 

最近、きびなごを何度か食べています。

煮付けにしたり、焼いて野菜餡をかけたりしていましたが、やきそばもレシピに加えることにします。

先週末に米を切らしてしまい、しばらくはパン、麺類、コナモンの食事になります(笑)

 

 

そこで今夜は、神戸風のモダン焼きに挑戦しました。

東京や大阪のお好み焼きは、だし汁で溶いた粉に具材を混ぜて焼く「混ぜ焼き」が基本です(近年は大阪風のお好み焼きでも、玉子や肉は後で重ねて焼く焼き方が増えています)。

 

それに対して神戸風のお好み焼きは、だし汁で溶いた粉を熱した鉄板の上に薄くたらして、その上にキャベツをはじめとする具材を乗せて、最後に残った粉を具材の上にたらして崩れないようにして両面を焼く「重ね焼き」です。

 

「重ね焼き」というと、広島風のお好み焼きと同じだと思う方もおられるでしょう。

だが違いとして、広島風のお好み焼きは大量のキャベツを乗せますが、神戸風はそこまで大量に乗せません。崩れない程度の適量です。

そして、広島風のお好み焼きは標準で味付けをしていない焼きそばが乗りますが、神戸風は本来は焼きそばは乗せません。焼きそばを乗せる時はモダン焼きになり、ソースで炒めた焼きそばを乗せます。

 

本来は、神戸風のお好み焼きはソースを塗るだけで、青のり、マヨネーズ、かつお節は乗らないそうですが、なんとなくかけました。

 

さて、食べて見ると……。

大阪風とも広島風とも違う独特の味です。

そして、具材の食感をダイレクトに味わえるのがいいところです。

混ぜ焼きは、個々の具材の味が溶け込んでしまいますが、重ね焼きだと具材を直接味わうことができます。

 

今回はイベリコ豚の豚玉で、ソースは神戸のオリバーソースです。

 

今夜は、久々にお好み焼きを焼きました。

豚玉です。

 

みそ汁を付けています。

コナモンには、汁物があった方が食べやすいです。

 

さて具材は、ボウルに薄力粉、白出汁、水を加え、そこにキャベツ、小松菜、青ねぎを加えて混ぜ、フライパンに油を熱して焼く直前に具材の中に天かすを入れて混ぜてから流し込んで焼きます。

その上にくぼみを付けて玉子を割り入れて黄身を潰し、豚肉(今回は鹿児島県産茶美豚)を広げて乗せたら蓋を閉めて焼き、片面が焼けたらひっくりかえして蓋を閉めて裏面を焼き、焼けたら再度ひっくりかえして蓋を閉めずに焼き、ソースを塗り青のりをふりかけ、紅ショウガを脇の方に乗せたらマヨネーズを絞って菜箸か何かで引っ掻き、かつお節をふりかけて完成です。

 

久々のお好み焼きは美味いです!

 

次は、神戸名物ぼっかけ(牛すじとこんにゃくを甘辛く煮たもの)のお好み焼きを食べたいです。

 

 

本日のブランチです。

昨晩食べた鯛と茄子の煮付けの残りは、鯛の頭が1つしか残っていないので、だし巻き玉子を焼きました。

 

 

だし巻き玉子を焼いたのは数年ぶりです。

焼き目が付いたり、形が崩れたりするなど、かなり下手な焼き方ですが、味は問題ありません。

大根おろしを添えました。

 

味付けは、みりん、白出汁、水、香り付けの醤油です。

出汁の味が広がり、ほんのりみりんの甘さが残るような味わいです。

醤油をかけた大根おろしと一緒に食べると、さっぱりとして玉子の味が控えめになります。

 

焼き色については、玉子焼き鍋によるところが大きいです。

なんせ昔100円ショップで買ったもので、薄くて焦げやすいという問題があります。

東京にいた頃は、電気コンロだったのでこれでもなんとか焼けましたが、ガスレンジでは焦げやすいので、もっと本格的な玉子焼き鍋を買いたいと思います。

 

形が崩れたのは、焼き終えて取り出すときに菜箸で持ち上げたからです。

簀巻きで形を整えるのなら、玉子焼き鍋に簀巻きを乗せてひっくりかえせば崩れません。

形を整えないのなら、玉子焼き鍋からまな板の上に転がすようにして移せば崩れません。

うっかりミスです(笑)

 

本日のブランチです。

昨晩食べた鯛と茄子の煮付けの残りは、鯛の頭が1つしか残っていないので、だし巻き玉子を焼きました。

 

 

だし巻き玉子を焼いたのは数年ぶりです。

焼き目が付いたり、形が崩れたりするなど、かなり下手な焼き方ですが、味は問題ありません。

大根おろしを添えました。

 

味付けは、みりん、白出汁、水、香り付けの醤油です。

出汁の味が広がり、ほんのりみりんの甘さが残るような味わいです。

醤油をかけた大根おろしと一緒に食べると、さっぱりとして玉子の味が控えめになります。

 

焼き色については、玉子焼き鍋によるところが大きいです。

なんせ昔100円ショップで買ったもので、薄くて焦げやすいという問題があります。

東京にいた頃は、電気コンロだったのでこれでもなんとか焼けましたが、ガスレンジでは焦げやすいので、もっと本格的な玉子焼き鍋を買いたいと思います。

 

形が崩れたのは、焼き終えて取り出すときに菜箸で持ち上げたからです。

簀巻きで形を整えるのなら、玉子焼き鍋に簀巻きを乗せてひっくりかえせば崩れません。

形を整えないのなら、玉子焼き鍋からまな板の上に転がすようにして移せば崩れません。

うっかりミスです(笑)

先週の9月14日(金)、本ブログに以下の記事を投稿したが、今回はその続報である。

 

金子勝によるデタラメな「反緊縮」批判
2018-09-14 22:53:00

https://ameblo.jp/ternod/entry-12404771165.html

 

この問題について、松尾匡・立命館大学経済学部教授より以下の記事をご紹介いただいた。


 

このブログ主のCargo氏に金子勝批判は、マクロ経済学にもとづく精緻な反論である。

その批判にはまったく同感であり、多くの人に読まれることをすすめたい。


他方、私が行った金子勝批判は、マクロ経済学的な議論よりも、再分配政策や給付金批判に対する政治的な批判にウェイトを置いている。

 

なぜなら、この問題は経済論戦にとどまる問題ではなく、明確な階級闘争の問題であると考えているからである。

 

むしろ階級的政治闘争ないし党派闘争といってもよいかもしれない。

 

たとえばCargo氏が上記ブログの中で「彼らは本動画で、山本太郎議員の経済政策を批判する体をとって、松尾匡先生の理論を批判しているということになるのでしょう」と指摘されているように、私も金子勝らによる山本太郎批判は、その真意は山本太郎批判という体裁を取った松尾匡批判であると見ている。

つまり金子勝らによる山本太郎批判(ないし松尾匡批判)とは、政治的な意図を含んでいると考えてよい。

 

その上で、私としては、以下の視点をあげておきたい。

第1に、月給16万円の社員が月5万円もの家賃を払えば失業できなくなること。

第2に、不況で求人が激減すれば、勤め先がどんなにブラックでも「辞める自由」がなくなることは、ちょっと考えればすぐに分かること。

第3に、日銀の金融緩和がデフレ脱却もできていない段階で打ち切られたら、再びかつてのようなデフレと不況が訪れて派遣切りや解雇、就職難がやってくるであろうこと。

 

そもそも、まともな感覚を持った人であれば、くだんの動画の中での金子勝らの発言を聞いて、「経済弱者の視点のない特権階級の上から目線による批判」と思うのが当然である。

 

 

ゆえに、金子勝らの批判に対しては、一方には緻密な経済学的な反論も必要であるが、いわゆる経済論戦の域にとどまらず、階級的視点にもとづく政治的党派闘争が不可欠であり、この闘争を通じた主体の形成および結晶化が必要だとも考えている。

 

前にレーニンの『なにをなすべきか』と福本和夫の『方向転換はいかなる諸過程をとるか』を高く評価し、その立場から立憲民主党を批判したように、私の立場は明確な分離結合論者であることを、あらためてここに記しておきたい

 

 

今夜は、鯛と茄子の煮付けです。

兵庫県産の天然真鯛のアラが安く、昨日買っておいた緑茄子で煮浸しが食べたかったので、一緒に炊くことにしました。

 

 

まず鍋に油を熱して茄子を焼き、茄子が油を吸って焼き色が付き始めたら鯛のアラを加えて日本酒を回しかけ、水、砂糖、醤油、みりん、生姜を加えて煮込みます。

鯛のお頭ということで20分近く煮込んだら、茄子が柔らかくなってしまいましたが、美味しくできました。

 

他は、湯がいた小松菜に塩昆布とポン酢をかけたおひたし、小松菜のみそ汁です。

 

 

 

 

先日、このようなブログ記事をアップした。

 

デフレ脱却給付金による消費喚起と内需拡大を!
 2018-09-13 23:45:06
https://ameblo.jp/ternod/entry-12404770809.html


同記事の中で私が導入すべきと書いたヘリコプターマネーに対して、真っ向から批判する財政学者らがいる。しかも「リベラル左派」の論客として知られている人物である。

金子勝なる財政学者(慶応義塾大学教授)がそうだ。


金子勝の批判は、直接には山本太郎参議院議員の「反緊縮」経済政策に対して向けられたものだが、金子勝によれば、再分配政策はナチスであり、ヘリコプターマネーはメフォ手形(ナチス・ドイツで軍事費調達のために創出された割引手形)や旧日本軍が発行した軍票と同じだそうである。

 

このことは、以下の動画の中で述べられている。

 

【山田厚史のここが聞きたい 熱夏スペシャル】

ホントはどうなの?日本経済 後半戦:アベ対抗策は「反緊縮」?
 

 

動画より、問題となる発言を書き出しておこう。

 

4:17(※数字は時間の目安)
金子 僕はね、これはね、ほとんどナチスと同じだと僕は思うんですよ。現代版金融資本主義のナチス張り。なぜかというと出口がないので。
4:34
山口 出口がないというのは、どういうことですか?
金子 かっぱえびせんと同じで、やめられない、止まらないということです。
荻原 すでに止められない状況にあります。


続いて金子勝は、国債発行額とGDPの比較による財政赤字を指摘するが、GDPの統計方法の改定を「安倍政権による統計操作」という陰謀論に立った上で、まったくの財政均衡主義を説く緊縮派であることが明らかである。

金子勝には、税と分配の視点しかなく、公開市場操作をはじめとする金融政策の観点がまったくない。つまりケインズ経済学をはじめとする近代経済学に無知であるといっても過言ではない。

 

続けよう。

金子勝は、ヘリコプターマネーをナチスのメフォ手形や日本の軍票と同じといい、恐慌からの景気回復は公共事業や再分配政策ではなく戦争だったと発言をしている。

 

6:33
金子 最近はヘリコプターマネーといって、お金をばらまけばいいという議論があるのですけど、それってナチス……。
山口 お金ばらまくって、本当にみんなに配ってやるの?
金子 ナチスのメタフォ手形とか、あるいは日本の陸軍の軍票と同じですよ。自分の言っていることが何だか分かっていないんですよ。つまりナチスの時も、アウトバーンを建設して雇用をつくったと言いながら、実態としてフォルクスワーゲンは民間に売られた数は少ないわけですよ。結局、軍備拡張と戦争で景気回復をした。バーナンキー(第14代アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)議長(在任:2006年 - 2014年)とか、ああいう人たちが金融緩和で大恐慌が立ち直ったというのですが、アメリカが本格的に景気回復をするのは1942年なんですよ。戦争なんですよ。

 

まず第一に、アウトバーン建設は公共事業であり、公共事業とは建設や土木を通じた雇用創出に経済効果がある。建設にあたっては、あえて機械化率を抑制し、失業者を多く雇用して人力による建設工事を行っている。

アメリカのニューディール政策については、通貨政策の足かせとなっている金本位制の離脱に時間を要しており、連邦議会では反対派の抵抗も多く、ニューディール政策を後退させるなど紆余曲折を経ている。

公共事業や再分配政策は様々な抵抗勢力との闘争が伴うのに対して、戦争については、戦争世論で開戦状態となれば、表立った抵抗は少ない。

だからといって景気回復は戦争によって起きたとの理由で再分配政策を否定するのは、そもそも戦争をちらつかせて緊縮政策に誘導しようとする経済右派か、戦争世論を煽ろうとする極右の言うことであって、「リベラル左派」の論客が言うことではない。

金子勝にとっての「経済左派」とは、財政均衡主義の下で部分的な再分配で我慢しろ、仕事はえり好みするな、という旧陸軍ないし体育会レベルの認識しかないのだろう。

 

そもそも「再分配政策はナチス」という理由で否定するのなら、児童手当などの子育て支援策もナチス政権下のドイツ国家社会主義公共福祉が導入した児童手当にはじまるものとして否定されることになり、高速道路の建設もナチス政権が建設をすすめたアウトバーンと同じだから高速道路は廃止して撤去せよ、ということになる。あるいは禁煙運動を始めたのはナチス・ドイツだからどんどん喫煙を奨励し受動喫煙も省みなくてよいといっているのと同じである。

はっきりいって噴飯物である。

 

しかも、金子勝は一方では山本太郎参議院議員による定額給付金を徹底批判しておきながら、民主党政権による子ども手当ては奨励するというダブルスタンダードの持ち主である。

金子勝は、過去に民主党政権によるマニフェスト転換を批判するツイートの中で、子ども手当ての見直しを「子供手当を所得制限付きの児童手当化に戻します」などと批判している。

 

 

https://twitter.com/masaru_kaneko/status/42730138726694912

 

繰り返すが、ヨーロッパ諸国における児童手当制度は、ナチス政権下のドイツ国家社会主義公共福祉が導入した児童手当にはじまるものであり、その後に先進各国で導入がすすめられている。

見方を変えれば、ナチス政権とは「ドイツ民族のうち優良な人々」とナチ党及びその政府が認めた人々のみを構成員とする一種の社会民主主義政権であるのだから、他の社会主義ないし社会民主主義政権における経済政策が類似するのは当たり前なのである。

 

他方、英国における社会保障政策は功利主義哲学の考え方と富国強兵策の一環として導入され、社会民主労働党政権下でのスウェーデンでも優生学の影響から障碍者に対する不妊手術が御行われた「負の歴史」を持つ。

こうした「負の歴史」の存在は批判すべきだが、だからといって再分配政策や社会保障政策そのものを否定するというのは短絡思考でしかない。

おそらく金子勝は、日本のリベラル左派の一般的な心情である「反戦平和」におもねっているのだろう。だがそれは、経済学とは無縁の、俗情と結託した印象操作にほかならない。

 

さて、山本太郎参議院議員によるヘリコプターマネーを否定し、民主党政権の子ども手当てを認める金子勝のダブルスタンダードは、どこから出て来るのだろうか?

ひとつには、民主党寄りのリベラル左派系の論壇で発言をしているという、党派性によるものだろう。悪くいえば、「政治屋」の振る舞いである。

だがこのダブルスタンダードは、より悪い見方を導き出すことにつながりかねない。

なぜなら、子ども手当ては子育て世帯に対する給付であり、育児という「種の再生産=将来の労働力の生産」につながる生産的行為に対する支援策である。だが育児を含まない一般的な給付制度は「生産に寄与しない人々を税金で支えるから否定する」という違いを導き出すことになる。

子どもを産まないLGBTは生産に寄与しないから税金で支援するのはおかしいといった政治家の言動が問題となったが、ヘリコプターマネーは否定して子ども手当ては肯定するのなら、この政治家のような人々の分断にもとづいた見方を導き出すことにしかならない。

つまり金子勝によるヘリコプターマネーの否定論は、つきつめれば「生産性のない人々にはカネをばらまくな」といっているのと同じであり、くだんの政治家と同じ立場にあることを表明したようなものである。

 

金子勝の論理のデタラメさについて、さらに続けよう。

たとえば金子勝は、民主党政権時代は消費税増税を容認するツイートを行っている。

 

 

https://twitter.com/masaru_kaneko/status/30490205299412993

 

他方、日本共産党系の商工団体である全商連が2009年4月、自民・公明政権と民主党がともに消費税増税を公約していることに対して、消費税増税運動を行った時の文化人らのメッセージがまだWebサイトに残っている。
そこで金子勝は、次の理由で増税反対のメッセージを寄せている。

 


http://www.zenshoren.or.jp/zeikin/shouhi/090511-01/090511.html

 


はっきりいって、そこには財政学者のカケラもみられない。

 

また上記の動画の中で、金子勝をはじめとする出演者たちは、驚くべき意見を交わしている。
長くなるが、目安となる時間と発言内容をテキストに書き起こしておこう。
 

13:08
金子 山口さん(山口義行(立教大学名誉教授))の言っていることがすごく当たっているのは、消費税増税分の8割くらいが法人税減税に流れているでしょう。結果としてみると、財政赤字が増えた分、民間企業の民間債務が減り内部留保の額が増えて溜まり込んでいる。たとえば2013年の国の財政赤字は991億円だったのが、2016年度つまり2017年3月末で1071兆円になるのです。80兆円も借金が増えたわけです。企業の内部留保、法人事業統計の利益需要預金はちょうど同じ期間、328兆円から406兆円になります。82兆円の内部留保が積み上がっただけで、山口さんが言ったように、お金がぐるぐる回らないと。需要や投資が生まれているのでなく、財政赤字にしてとにかく企業を救って潰れないようにしていこうというやり方なのです。
14:19
山口 そこで止まったら需要にならないのです。いくら日銀がお金をつくっても、需要はつくれないのです。それを日銀をバックにして紙幣を刷れば世の中の景気が良くなるというのは、昔の成長率が高い時期はそうなのです。みんな暮らしがいいからお金を使います。いまの中国の人などがそうです。今の日本では、明日の方が暮らしがいいとは思っていないので、お金が入ったら貯めちゃおうとか、企業も将来不安があるから設備投資をやめて貯めておこうとか。これに対して、お金を使いなさいとは日銀は言えないのです。だからカネはつくれても需要はつくれないという当たり前のことを、ちゃんとした経済学者が理解していないのです。
15:00
金子 このインフレ・ターゲットというシナリオは、人々の物価上昇期待が上がって、消費をしないと損しますよ、というふうに動くはずが、全然シナリオ通りに動いていない。
15:18
荻原 国だけじゃなくて、一般庶民も小渕さんのときも、ふるさと基金(注:地域振興券のこと。当初案では「ふるさとクーポン券」と仮称されていたので、その間違いだろう)とかいってばらまいたでしょう。その、ばらまいたお金をみんなが使って景気がよくなるはずだったじゃないですか。でも統計結果的に見たら、みんな貯金してしまった。味噌醤油などの日用品に使って観光に使わないというふうになりましたね。
15:42
山口 福祉にお金を使いましょうというのは、福祉政策が整っていて将来の見通しがついていて、年を取っても心配がいらないとなればお金を使うじゃないですか。そういう福祉の行政をきちんとやるのならいいけど、福祉にお金を使い、それも日銀のマネーでお金を使えば需要政策で景気が良くなるというふうに説明をされても、私はそういうことではないだろうと。
16:10
金子 これを見ても分かるように、マクロの需要が成長を引っ張るということはないのです。一時的に需要の落ち込みを防げるけど。さっき言ったように半導体であるとか、液晶、スーパーコンピューター、携帯音楽プレーヤーなどの競争力が落ちて来て、自動車も危ない、何で食べていかなければならないという産業そのものを壊していることの方が問題なのです。
山口 そうです。だからぼくは、需要政策よりも産業構造が今の産業構造のままで食べて行けるかどうかというのが、本当の成長戦略として必要です。たとえばEVってあるでしょう。電気自動車だって、トヨタが車の土台のシャーシを買って来たら、あとは女性が4人いたら車が1台つくれてしまう。トヨタの優位性はなくなってしまう。

 

動画の座談会は、ほとんど床屋政談と大差のないレベルといってもよいが、それにしても酷い内容である。

だが、さらに批判を続けたい。
 

まず、このうち荻原博子なる経済評論家は、ひたすら資産防衛、節約などの家計防衛を言い続けることで、さも「庶民の味方」のごとく振る舞っている人物だが、その内実はつきつめれば「デフレの方が資産価値が上がる」、「インフレになると資産価値が下がる」という立場を導き出すものでしかない。デフレは労働者に解雇や労働強化などの犠牲を強いるものであり、低インフレが安定的な景気上昇や経済成長につながるというのが経済学の基本的な立場だが、荻原とは、デフレに乗じて経済論壇を立ち回っているだけのエコノミストと大差ないものである。

また荻原は、小渕政権下で給付された地域振興券を「貯金してしまった」と、その消費効果を否定するが、一回限りの給付であれば、デフレ下の将来不安から貯蓄に回るのが当たり前だろう。一定期間、継続的な給付であれば消費に回るわけで、そういう視点がまったくない荻原の頭の中はひたすら節約を説く緊縮脳そのものだろう。

 

次に金子勝は、「財政赤字にしてとにかく企業を救って潰れないようにしていこう」という政策を、悪しき経済政策として語っている。
その上で、「半導体であるとか、液晶、スーパーコンピューター、携帯音楽プレーヤーなどの競争力が落ちて来て、自動車も危ない、何で食べていかなければならないという産業そのものを壊していることの方が問題」との見方は、言い換えれば需要政策よりも構造改革を重視するとも読める。

 

金子勝をはじめとする床屋政談の出演者らの論調は、つまり「企業が潰れなくなった」という金融緩和を打ち切って国際競争力の弱い企業はどんどん倒産させて淘汰し、国際競争力に強い産業を育成することに重点を置くべきということになる。

彼らの視点には、経済弱者はまったく見えていない。

こうした構造改革を実行すれば、町工場などの中小零細企業が次々と倒産し、失業者が路頭を彷徨い、不安定な非正規雇用から次々と雇い止めが行われて経済弱者が次々と自殺に追い込まれるであろうことは明らかである。

新卒の学生も就職難で非正規雇用かブラック企業しか求人がなくなる。

 

もしこのような状況が到来しても、彼らは「就職率の改善は生産年齢人口の減少によるものだから、すぐに回復するから我慢しろ」と言い続けるのだろう。

 

小泉純一郎や竹中平蔵らが構造改革路線を行った時期が、景気は底冷えと呼ばれるまでの不況となり、失業率が急増した時期であった。

 

彼らは「改革するには景気が悪い方が都合がよい」といって、総理就任早々、公共事業の削減と構造改革によりデフレ・スパイラルを深刻化させて完全失業率5%に迫る大量失業を生み出し、さらに派遣労働の全面解禁により製造業派遣や日雇い派遣、スポット派遣まで状態化させて「ネットカフェ難民」と呼ばれる、日々生活していくのがやっとの極度の不安定な就労形態を生み出し、正社員も長時間労働の常態化につながっていった。

金子勝らの論も、論理的には同じようなものにしかなりえない。

 

もっとはっきりいおう。

動画の中でルーズベルト大統領のニューディール政策を批判していた金子勝は、フーヴァー大統領に近い人物である。

かつて金子勝は「反新自由主義」として金融批判を行っていたが、フーヴァー大統領も金融批判論者であり、大統領就任直後に金融市場の規制に乗り出したことがジョン・K・ガルブレイスの『大暴落1929』(日経BP)で克明に描かれている。

 

そして、このような反労働者的で反階級的な人物、むしろ新自由主義者と言ってもよいほどの人物が「リベラル左派」の論客であることに対し、満腔の怒りを込めて弾劾し、「論客」の位置から徹底的に引きずり降ろすべきである。