前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト -122ページ目

パリ市水道再公営化のホントの話〜資産経営・公民連携首長会議

資産経営・公民連携首長会議に出席しました。
冒頭、鈴木浜松‬市長からの挨拶で、パリの水道事業の再公営化について、お話がありました。
パリ市が社会党政権になり、その象徴として再民営化が行われた、ということ、そして、事業の大部分は引き続き民間が担っており、公営となった経営体も大多数はこれまでも民間水道事業者から来た職員、という現状だそうです。
もっとも、和光市の水道事業も運転管理、料金収納等を民間に委ねており、計画や施設の更新の設計や工事の入札など、役所の職員の直営の仕事は一部にとどまっています。いわば公民ハイブリッド経営。これが世間の水道事業のリアルな姿。
また、和光市の場合、コンパクトシティということで、料金は圏内で二番目に安く、広域化のメリットはあまりなく、当面は今の体制を維持しつつ、様々な手法を調査検討する、というイメージになります。

議論のお題は水道法の改正、公共施設マネジメントと公会計。どちらも議員時代から長年取り組んでいるテーマでした。


総合振興計画は総合空間計画に!?~都市分権政策センターの会議にて

都市分権政策センターの会議に出席しました。
早稲田大学大学院創造理工学研究科教授の後藤春彦先生の講演「総合的な土地利用について」を受講後、意見交換を行いました。
我が国の土地利用計画の概要から、欧米における土地利用の歴史、近代都市計画の祖としてのトニー・ガルニエによるゾーニング、これを批判したジェイン・ジェイコブズが提唱した多様性やその結果ゾーニングではなく多様性を維持した現代都市としてのニューヨークの混沌とした魅力、欧州の空間計画、さらには我が国の目指すべき方向まで、非常に興味深く、示唆に富んだお話でした。
特に、人口フレーム方式の限界、縦割り行政&多重行政の弊害などを指摘され、今後は計画無くして開発なし、の理念のもと、一元的な主体として基礎自治体(あるいはその連合体)が包括的に都市と農村を管理すべきであるとし、仮称都市農村計画法という概念を示されました。
また、総合計画(基本構想+基本計画)を総合空間計画へ昇華させるという、計画の復権、さらに、混在の適正化という、計画を超えた市民による街のマネジメントという示唆をいただきました。

意見交換では、「今後、総合振興計画のリバイスにあたり、具体的にできることは?」と質問させていただきましたが、「施策をマップに落とし込むことから始めては!?」というお話などいくつかのヒントをいただきました。

総合振興計画が義務付け枠付けという範疇から外れ、やりたいようにできるようになったため、有効と判断しやろうと思えばすぐにできる時代。
実は長寿あんしんプランなどでは施策を地域に落とし込むため、マッピングを重視してきましたので、非常に胸に落ちる話であり、早速検討してみようと思います。

 

大変有意義なひと時でした。

地方自治と住民投票3~そしてこれは和光市の問題でもある

いよいよ前回の記事がプチ炎上し、これを機に「国と地方の関係」や「都道府県と市町村の関係」のあり方について、多くの人に真剣に考えていただけるチャンスが来たのではないかと期待しています。
ちなみに、沖縄の県民投票条例13条は「市町村が処理することとする」という「統制条例」の書きぶりになっていますが、地方分権改革一括法の成立により都道府県の統制条例制定権にかかる項目は削除されました。
これは地方分権改革の中で、「国と地方」「都道府県と市町村」はそれぞれ対等である、という考えを貫徹するために実施されたことです。
今般の県民投票条例13条のしんどさは、いったん地方分権一括法で削除された統制条例政権を地方自治法第二百五十二条の十七(職員の派遣)という規定を使ってウルトラC的に復活させている点にあります。事務をやるべきかどうかは別問題として、事務をやらせる制度は廃止されているにもかかわらず、です。
つまり、「地方分権一括法でいったん市町村に命令するのはやめたけど、やっぱ市町村は県には従ってもらうわ。根拠?下記を見とけ!」みたいなお話。

 
さて、ご案内の通り、和光市には米軍の未返還地があります。11.8ヘクタール、高校が5~6校は入る面積の一等地をAFNアンテナに占領されているのです。市域の1%に当たります。先人たちが基地対策協議会で長年戦ってきました。まさしく沖縄の問題は和光市の問題。

なのに何をやっているのだ、と。しかもご都合主義で地方自治を弾圧するとか最悪です。

https://ryukyushimpo.jp/news/entry-862194.html?fbclid=IwAR2Ryelo_cQpgF-3Qps7kIMTMeVdRAWNnoYAkFfYEK4FZkwx2S99UrOfTPQ

リンク先の記事を読むと、いろいろと裏のある話であることがよくわかりますね。

今回の住民投票のような詰めの甘いドタバタをやっている限り、基地問題は進展しなのです。絶対に(ごめんなさい、何も言わないといったけどやはり言わせてもらいます)。
最低でも県外、と鳩山総理が言うから「じゃあ和光市も何か動きがあるか」と当時の民主党代議士に頼んだら、なしのつぶて。その後、政権交代直後の自民党に代議士にも頼むも何も動きなし。

いや、そんなに簡単な問題ではないことは誰でも知っています。
それでも和光市はもちろん、諦めずに返還を訴え続けます。

(このシリーズはいったんここで終わります)

 

埼玉県基地対策協議会

https://www.pref.saitama.lg.jp/a0101/kichitaisaku/kichitai.html

 

地方自治法(抜粋)

(職員の派遣)
第二百五十二条の十七1. 普通地方公共団体の長又は委員会若しくは委員は、法律に特別の定めがあるものを除くほか、当該普通地方公共団体の事務の処理のため特別の必要があると認めるときは、他の普通地方公共団体の長又は委員会若しくは委員に対し、当該普通地方公共団体の職員の派遣を求めることができる。
2. 前項の規定による求めに応じて派遣される職員は、派遣を受けた普通地方公共団体の職員の身分をあわせ有することとなるものとし、その給料、手当(退職手当を除く。)及び旅費は、当該職員の派遣を受けた普通地方公共団体の負担とし、退職手当及び退職年金又は退職一時金は、当該職員の派遣をした普通地方公共団体の負担とする。ただし、当該派遣が長期間にわたることその他の特別の事情があるときは、当該職員の派遣を求める普通地方公共団体及びその求めに応じて当該職員の派遣をしようとする普通地方公共団体の長又は委員会若しくは委員の協議により、当該派遣の趣旨に照らして必要な範囲内において、当該職員の派遣を求める普通地方公共団体が当該職員の退職手当の全部又は一部を負担することとすることができる。
3. 普通地方公共団体の委員会又は委員が、第一項の規定により職員の派遣を求め、若しくはその求めに応じて職員を派遣しようとするとき、又は前項ただし書の規定により退職手当の負担について協議しようとするときは、あらかじめ、当該普通地方公共団体の長に協議しなければならない。
4. 第二項に規定するもののほか、第一項の規定に基づき派遣された職員の身分取扱いに関しては、当該職員の派遣をした普通地方公共団体の職員に関する法令の規定の適用があるものとする。ただし、当該法令の趣旨に反しない範囲内で政令で特別の定めをすることができる。

地方自治と住民投票2〜準備は十分だったのか

引き続き沖縄の住民投票を題材にした‪頭の体操です。
普天間移転の件、私は住民投票の賛否については言いませんけど、これだけは言えます。
投票推進側の論理的な態度としては、実務的に事前の市町村との協議で態度を保留した市があった時点(実際にあったと報道されている)で、その後の今回のようなことを想定して代執行について制度と実務の両面で詰めていなかったということを本来、問題視すべきだと思うんですよ。
事務を断った市にしても、代執行に当たって名簿を出さないとか、会場を貸さないとかいうところまでは多分、やらないと思うんです(この件の参考になる裁判例を見たことがあるのですが見つけられない。いずれにしても貸さない首長はいないと思います)。
そこまでやる理由もないし、やって裁判となったら確実に負けるでしょう。なぜなら、これは意思表明の機会を奪うから。どう見ても違憲です。
わかりますよね!?この違い。

そして、自ら事務を行うことまで見越して十分に準備したなら、県は代執行をこなせたはずです。‬
だからこの問題は、突き詰めると憲法問題ではなく、知事たちの作戦の誤りだと私は認識しています。
私もミスはやりますけど、この準備をしていなかったことはまさに大きな失敗。あらゆる可能性を想定して準備するのが仕事だとすると、ちゃんと仕事をしていない。
なぜ、そんなに大切な住民投票なら、綿密に計画しないのか。「いい加減にしろ!」と。
斬りつける相手が違うのではないですか、と。

そして、じゃあ国政選挙の事務でも断れるのか、という声がありますが、国と地方の協議の場に関する法律は第三条で下記のようなことを書いています。費用負担等、協議の対象となることについてまともな協議をしていないと違法行為となります。協議の結果の尊重についても規定があります。ですから、費用負担等、ことと場合によっては事務返上をチラつかせて交渉することになりますよ。
何しろ、今でも国政選挙の経費の全額は支払われていないのです。


国と地方の協議の場に関する法律(抜粋)

(協議の対象)

第三条 協議の場において協議の対象となる事項は、次に掲げる事項のうち重要なものとする。

 一 国と地方公共団体との役割分担に関する事項

 二 地方行政、地方財政、地方税制その他の地方自治に関する事項

 三 経済財政政策、社会保障に関する政策、教育に関する政策、社会資本整備に関する政策その他の国の政策に関する事項のうち、地方自治に影響を及ぼすと考えられるもの

(協議の結果の尊重)

第八条 協議の場において協議が調った事項については、議員及び第二条第八項の規定により協議の場に参加した者は、その協議の結果を尊重しなければならない。

追悼と鎮魂の日

あの阪神淡路大震災からはやくも24年です。
明石市生まれの私にとっては、青春の街である神戸三宮が壊滅的な被害を受け、防減災ということを強く意識するきっかけとなりました。
和光にいて、ただ呆然とテレビの前で惨状を見守ったあの日。
翌週、両親の手伝いのため、明石市に向かい、途中、神戸市中心部の鉄道が寸断された地域を歩いて通りました。
震災の日に亡くなった親族はいませんでしたが、身内からも関連死が出たり、復興住宅に入った者もいました。
あのとき感じたこと、経験したことは決して忘れることはないし、この日が来るたびに、地域の災害対策について、決意を新たにするところです。