総合振興計画は総合空間計画に!?~都市分権政策センターの会議にて | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

総合振興計画は総合空間計画に!?~都市分権政策センターの会議にて

都市分権政策センターの会議に出席しました。
早稲田大学大学院創造理工学研究科教授の後藤春彦先生の講演「総合的な土地利用について」を受講後、意見交換を行いました。
我が国の土地利用計画の概要から、欧米における土地利用の歴史、近代都市計画の祖としてのトニー・ガルニエによるゾーニング、これを批判したジェイン・ジェイコブズが提唱した多様性やその結果ゾーニングではなく多様性を維持した現代都市としてのニューヨークの混沌とした魅力、欧州の空間計画、さらには我が国の目指すべき方向まで、非常に興味深く、示唆に富んだお話でした。
特に、人口フレーム方式の限界、縦割り行政&多重行政の弊害などを指摘され、今後は計画無くして開発なし、の理念のもと、一元的な主体として基礎自治体(あるいはその連合体)が包括的に都市と農村を管理すべきであるとし、仮称都市農村計画法という概念を示されました。
また、総合計画(基本構想+基本計画)を総合空間計画へ昇華させるという、計画の復権、さらに、混在の適正化という、計画を超えた市民による街のマネジメントという示唆をいただきました。

意見交換では、「今後、総合振興計画のリバイスにあたり、具体的にできることは?」と質問させていただきましたが、「施策をマップに落とし込むことから始めては!?」というお話などいくつかのヒントをいただきました。

総合振興計画が義務付け枠付けという範疇から外れ、やりたいようにできるようになったため、有効と判断しやろうと思えばすぐにできる時代。
実は長寿あんしんプランなどでは施策を地域に落とし込むため、マッピングを重視してきましたので、非常に胸に落ちる話であり、早速検討してみようと思います。

 

大変有意義なひと時でした。