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東京ヤクルトスワローズの燕日記帳

公式戦の各試合振り返りとオフの補強やドラフトなどについて、気ままに書くブログです

●対巨人(東京D)第11回戦G4-3YS(6勝5敗0分)

カード3連勝を狙ったものの、簡単に先制を許してしまい、後手後手に回ってしまいました。

 

高津監督は「初回の攻防が試合の流れを決めたかなと思います」とコメント。

 

初回1死2、3塁と先制の好機を作りながら無得点。その裏、牽制悪送球からあっさりタイムリー。

 

初回終わって、単に1点ビハインドに思えない空気ができてしまい、最後まで払拭できなかったです。

 

こういう風に同じ1点差でも試合によって空気は変わります。前日零封された巨人は普通以上に勇気づけらたように見えました。

 

敗因は投打にあり、先発ヤフーレは低めに制球出来ませんでした。ヘルナンデスの2ランは低めであれば防げたと思います。

 

また5回の1死1,2塁で山田のセンターフライで2走村上が3塁を回る走塁己すでダブルプレーも痛恨でした。

 

他にも1番から4番が左、5番から8番が右という並びも、巨人にとっては左キラー高梨を使いやすくしていたと思います。

 

光明を何か見出すとすれば山田の打撃がだいぶ上がって来たところでしょうか。

 

ゲッツーになったものの、ケラーの150Km/h超のストレートを弾き返せてたのは、状態がよい証拠だと思います。

 

また外角に逃げる球に三振が減って来たようにも見えます。これならクリーンアップも行けそうです。

 

もしかすると村上と山田の打順を入れ替えることで、打線がうまく回るかもしれません。

 

○対巨人(東京D)第10回戦G0-3YS(6勝4敗0分)

両軍7回まで得点できない緊迫の展開。8回に1点先取したものの、1点では心もとない状況でした。

 

そこで飛び出したサンタナの2ラン。2死1塁でしたので、HRが欲しいところでの千両役者の1本でした。

 

村上の気迫のヘッドスライディングで1点もぎ取り、つないだことで生まれた一撃でもあったと思います。

 

村上のところで流れが切れなければ、得点力が上がるということが見えた攻撃でした。

 

さらに言えば、サンタナの後ろが続けば大量得点になるわけで、山田、オスナの確実性=打率が上がってくればという感じです。

 

またサイスニードは序盤不安定でしたが、徐々に制球がよくなり、得点を許さなかったのも大きかったです。

 

カード勝ち越しを決め、ここまでくれば3連勝を狙いたいところです。

 

ただ巨人も死に物狂いで来るでしょうし、田口と大西が連投で使いずらいため、劣勢にあると思います。

 

それでも借金がある以上は勝たなくてはなりません。しかもリリーフを酷使することなく。しかも先発は苦手の菅野。

 

しかしそういう悪条件でも勝ててこそ上位が見えてくるというもので、注目の一戦になると思います。

 

○対巨人(東京D)第9回戦G2-4YS(5勝4敗0分)

8回吉村が2連続四球で崩れたときは、ひっくり返されることも覚悟しましたが、大西が抑えて事なきを得てよかったです。

 

交流戦を9勝7敗2分と勝ち越せたことで、5割以上をキープできるところまで立て直しができた状態でのリスタート。

 

ここから巨人、広島、阪神と上位チームとの9連戦は、優勝争いに入る最後のチャンスと思います。

 

高津監督は「打つ方も投げる方もよくできた」と難敵戸郷相手に勝てたことに満足のコメント。

 

ただ吉村は魔の7回こそ超えたものの8回に崩れて不安がよぎったのは、8回のセットアップが確立されてないことの表れです。

 

9回も石山が2失点したことで、首脳陣のイメージ通りの試合がまだできていないことが見て取れました。

 

打線も速攻の先制、失投をHR,意表を突くスクイズなど多彩なところは見れたものの、中軸の村上は4三振と未だ復調せず。

 

打率が高ければ四球でもよいと思えるのでしょうけれど、打率を上げたいと思えばヒットを打つしかなく、自ずと強振に。

 

超投高で、今や3割以上打つなら軽打でヒットすることも必要な状況です。

 

勝って5.5差に詰めたものの、村上4番で打線を組む以上、勝負所で打たなければ上位に食い込むことは困難です。

 

悩める4番が超投高に対して、どう自分の打撃をアジャストさせられるかにチームの命運がかかってるといえるでしょう。

 

○対オリックス(交流戦)(京セラD)第2回戦Bu4-5YS(2勝1敗0分)(通算9勝7敗2分)

パリーグ3連覇中のオリックスと言えども、戦力が整わないとナカジマジックも不発になるものと思いました。

 

9回2点リードで逃げ切れないのは投手王国オリックスでは考えられないことです。

 

守護神マチャドは村上に156km/hの速球で空振りを取る剛腕。なかなか打てません。

 

しかし足を絡めてかき回し、山田と武岡のタイムリーで逆転に成功しました。

 

その裏田口でなく、木澤が出てきたのは何か理由があるのかもしれませんが、打たれていたら大変なことでした。

 

しかし3者凡退に打ち取り1点差を逃げ切り。走者ありでもこういう投球ができればクローザーが務まるという内容でした。

 

こういう好ゲームを続けられる力がつけばいいのですが、投打ともなかなか好調を持続できないのが現状です。

 

それでも交流戦は9勝7敗2分と勝ち越しに成功。借金は6で首位広島には6.5ゲーム差。

 

これであればオールスターまでに5割に戻せば優勝争いに加われる余地はあると思います。

 

リーグ戦再開後のキーマンは、個人的には村上。村上が打って投手を育てるような流れを作っていきたいところです。

 

解説の武田さんも、村上は速球に差し込まれていることに注目していました。

 

本来しとめなければならないストレートを仕留められずにカウントを悪くし、ボールになる変化球に打ち取られています。

 

HR、打点はそこそこなのに、率が上がってこない理由はそこにあるような気がします。

 

今季中にどこまで課題を克服できるかわかりませんが、メジャーを目指すなら避けて通れないところです。

 

R・マルティネスや栗林のストレートを弾き返す打撃を見せてほしいものです。

 

 

 

●対オリックス(交流戦)(京セラD)第2回戦Bu9-3YS(1勝1敗0分)(通算8勝7敗2分)

前回今季初白星を挙げたサイスニードは、これから波に乗っていけると思いましたが、4回4失点KO。

 

先週は5勝1敗、今週も鈴木叶の鮮烈デビューや奥川の復活白星などチームが上昇するための材料は揃っています。

 

しかし高橋やサイスニードの乱調、打線も爆発したかと思うと次戦では鳴りを潜めると、好調が持続してくれません。

 

開幕から60試合経過しても打線はベストのオーダーをいまだ模索していて今季の正解が見出せていません。

 

先発投手も軸になる投手が見定められないため、波に乗ろうとしては失敗という状況。

 

これではいまだにOP戦で戦力を見極めている状態から脱していないということになります。

 

阪神、巨人が失速しているものの、今度は広島が貯金8と混戦を抜け出しつつあります。

 

何とかしようという気持はあっても空回りの悪循環。借金7をうろうろしているのも当たり前としかいいようがありません。

 

○対オリックス(交流戦)(京セラD)第1回戦Bu3-5YS(1勝0敗0分)(通算8勝6敗2分)

2軍の成績だけを見れば、投げてみないとわからないという状況だったと思います。

 

しかし7安打浴びたとはいうものの5回を杉本のソロHRの1失点に抑えたのはさすがといったところ。

 

7回に石山が2失点して1点差に詰められ、8回は木澤が1死満塁のピンチを招きましたが、何とかしのぎ勝ち星がつきました。

 

7安打浴びたという点では故障前の出力に戻っていないのかなと思います。

 

ただ奥川の真骨頂は制球緑とスライダーのキレ。この試合では無四球が示す通り制球力で要所を締めた感じです。

 

勝てたのは非常に良かったですが、期待の大きい投手であるだけに、今後も勝ち続けてほしいと思ってしまいます。

 

チームは勢いが落ちると、それを止める快投をしてくれる投手を欲しています。

 

奧川はチーム内でそれができる数少ない投手の1人だと思っていますので、5回1失点では満足できません。

 

気になるのは次回登板。2021年シーズンはカードの頭を任されるなど主戦投手の活躍でした。

 

早くそのときの状態に戻ってほしいですし、ここから勝ち続けて2桁勝利するくらいの活躍を期待したいです。

 

●対福岡ソフトバンク(交流戦)(みずほpaypay)第3回戦H6-3YS(1勝2敗0分)(通算7勝5敗2分)

前日の勝ちはチームにいい雰囲気をもたらし、今度こそ勢いをつけたい、そんな一戦でしたが……。

 

前回7回1失点の好投を見せた高橋が4回途中7四死球で降板。序盤で5失点してはパリーグ首位に勝てません。

 

チーム状態が悪いからなのか、高津監督は2軍監督気質になっているように見えます。

 

高橋の状態を見れば大量失点は明白なので、勝ちに行くなら投手を代えなくてはなりません。

 

それでも、2軍監督時代から期待をしているからなのか、引っ張ってしまったように思います。

 

もちろんペナントは長いですからリリーフは酷使すべきではないという考え方もあります。

 

しかし時期的にはそうも言ってられないですし、まだ6.5ゲーム差に踏みとどまっています。

 

育てながら勝つことも大事ですが、育てる以前の投球では話になりません。

 

ポテンシャルが高く、期待も大きいとはいえ、勝つことを最優先にすれば高津監督の采配は2軍監督の者に見えました。

 

○対福岡ソフトバンク(交流戦)(みずほpaypay)第2回戦H3-9YS(1勝1敗0分)(通算7勝5敗2分)

ローテの順番は小川でしたが、体調不良で抹消となり、1軍に合流していた山野が代理先発になりました。

 

さらに中村も故障なのか登録抹消になり、1軍に上がって来た高卒ルーキー鈴木叶がスタメンマスクという緊急事態。

 

パリーグ独走首位のホークス相手にどうかと思いましたが、山野が7回1失点の好投、鈴木叶も2安打と大活躍でした。

 

山野は昨季の巨人戦初登板時に好投したように、初見キラー的なところがあります。

 

今回もそうだったのかはわかりませんが、低めに集めてうまく打ち取れていたと思います。

 

そして鈴木叶。高卒1年目ながらファームで打てる捕手として評価を上げてきました。

 

辛口の谷繁さんが捕手の基本はできていると、かなり褒めている記事を目にしましたので、また1つ評価を上げたと思います。

 

今季は古賀、内山と昨季の2、3番手捕手が離脱中なだけに鈴木叶はアピールに成功したと思います。

 

このまま1軍で使うのか、それとも中村が戻ったら2軍で強化するのか迷うところです。

 

個人的には2軍で強化するとしても、1軍での課題が明確になるまでは1軍に残しておいていいのではないかと思います。

 

 

●対福岡ソフトバンク(交流戦)(みずほpaypay)第1回戦H4-2YS(0勝1敗0分)(通算6勝5敗2分)

打撃の状態が上がらない村上を打撃に専念させるためか、3番DHで起用。しかしこれが完全に裏目で4三振という結果に。

 

先発吉村も6回まで2安打無失点と好投も、またも7回に崩れてKO。逆転を許してしまい、痛い逆転負けとなりました。

 

今季の村上は数字的には2019年の時の状態に見えます。HR、打点は高いが、打率は低いというものです。

 

当時の村上の課題は速球への対応。変化球への対応が上手いのに対し、速球に差し込まれていました。

 

スラッガーと認識されたせいか、最初はストレート系に強いという印象を持たれていて変化球攻めが目立ちました。

 

しかしアウトコースへの変化球をうまく逆方向へスタンドインさせてしまうため、投手側も内角ストレートで攻め始めました。

 

HRバッターに内角ストレートは怖いものですが、投げてみると意外と打たれない、そんな感じだったと思います。

 

昨季くらいから相手投手が迷うことなく、強気に内角を攻めてくるようになった気がします。

 

それを打ち返せないと速球への意識が強くなりすぎて、得意なはずの変化球も打てなくなる、そんな印象を受けます。

 

村上もホームベースから距離を取って打席に入るなど工夫はしているようですが、まだ結果は出ていません。

 

速球系への対応ができないと、2019年のように6番あたりで自由に打たせるレベルの打者になってしまう気がします。

 

○対北海道日本ハム(交流戦)(明治神宮)第3回戦YS1-0F(2勝1敗0分)(通算6勝4敗2分)

今季は1点差ゲームに弱いだけに、最後までどうなるかと思いましたが、田口が締めて逃げ切り成功、カード勝ち越しです。

 

打線が打ってくれないと勝てないチーム状況であるとはいえ、超投高ではこういう試合を取らないと浮上できません。

 

今週は松元以外、吉村、小川、高橋、サイスニード、ヤフーレといずれもゲームメイクし、安定感が見られました。

 

もちろんこの後ずっと安定していくかはわかりませんが、2軍調整中の奥川など、先発陣は名前が挙がってきます。

 

心配なのはリリーフの方で、9回田口は見えてきましたが、毎試合投げられるわけではありません。

 

個人的には石山を田口3連投回避用のクローザーに当ててみるのも一手かなと思います。

 

石山は連投を回避して、年間30イニング程度で回せればクローザーも行けると思います。

 

心配なのはセットアップ。7、8回はまだ流動的。木澤、星、大西あたりで回してますが、まだ安定感がありません。

 

2軍には清水、今野、嘉弥真ら実績組がいるものの、まだ上がって来れそうにありません。

 

日替わりセットアップで凌いでいる間に、清水らが1軍に上がって来れるかどうかが今後の展開を左右しそうです。