非小細胞肺癌に対してではないですが、EGFRなど「ある程度知っている」標的を狙った
分子標的剤や抗癌剤のうち、割と最近欧米で上市されたものを羅列します。

もしもALK陽性が当たればラッキーなのですが、殆どハズレでしょうから、
その場合の心づもりの一環としてメモしておきます。

肺癌に対しては既にイマイチな結果が報告されているものもありますが、治験など
がダメで個人輸入を考える場合、私ならこの辺りから進める様な気がします、、。

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とりあえず判りやすいのはアブラキサンイグゼンプラ。どちらもタキサンと同様の作用機序を
狙った細胞殺傷系の薬。タキソールが効いた人には良い後継薬品かも。ただし、副作用も
それなり?現状は個人輸入しかないかも、、。処方にはそれなりの慎重さが必要と想像します。


ネクサバール Nexavar(sorafenib) VEGFR 腎癌、肝癌 2006年
       非小細胞肺癌のIII相試験では結局ダメだったが、Rafやkitも狙うので、
       他癌腫もしくはそういう因子の人には多少期待できるかも?。


アブラキサン Abraxane(paclitaxel) tubulin 乳がん(細胞殺傷) 2005年

スーテント Sutent(sunitinib) VEGFR 腎癌 GIST 2006年
        ネクサバール同様、肺癌に対してII相試験までは期待されたが、
        タルセバと併用した2010年のIII相試験ではイマイチ、、。

パニツムマブ Vectinib(panitumumab) EGFR 大腸癌(K-ras野生型のみ) 2006年
        アービタックスの後継。K-ras異常のある方は絶対禁止!!

タイケルブ Tykerb(lapatinib) EGFR, HER2 乳がん 2007年
        ハーセプチンの後継。

トリセル Torisel(temsirolimus) mTOR 腎癌 2007年
        肉腫のところでメモりましたが、肺癌にはさすがにムリかも?
        やるとしても後発のエベロリムスを優先??


イグゼンプラ Ixempra(ixabepilone) tubulin 乳がん(細胞殺傷) 2007年

ヨンデリス Yondelis(trabectedin) DNA 肉腫、卵巣癌 (細胞殺傷) 2007年
        副作用はそれなりにきつそう。さすがに肺癌にはやらないかな??

エベロリムス Afinitor(everolimus) mTOR 腎癌 2009年
        肺癌には生存期間延長は見られなかったが、EGFR耐性がついた
        患者には試してみてもいいかも??でも肺癌にはあんまりぱっとしない?


パゾパニブ Votrient(pazopanib) VEGFR, c-kit 腎癌 2009年
        肺癌についても臨床データを収集中?の様です、、、。
        肺癌にもマルチターゲットで劇的なのが出て欲しいのですが、、、。
12月19日に第六回がん患者大集会がありました。

会の内容は公式ページでビデオ視聴できますしコメント等も見れますので私の
感想等を述べることは致しませんが、「患者会」について少しメモしてみます。

多くの反感を買うものであろうし、健常者が言うのは気が引けるでしょうから、
「これ以上は無い」程の悲惨な状態を経験した癌患者の一人として、
あえて言及しておきます。いつもより更に長文になります。(笑)
。。。。


私は恐らく200人近くの癌患者さんと同室になったり、あるいは
同室でなくてもお話を伺った事があります。ですがいわゆる患者会に
参加している人とお会いしたのは1度しかありません。

今回のがん患者大集会を主催したNPO法人がん患者団体支援機構は全国の
46の患者団体が会員になっています。

各患者会の登録人数は数十名から数百名(4~500人?)の患者、遺族、関係者、、
ということの様ですので、平均100~200人だとすると約5000人から1万人の
意見集約をした、ということになりそうです。

ですが国内の患者数は約150万人と推計されていますので99%以上の癌患者は
今回の集会のアピールには「無関係」ということになります。


これまでの集会で採択されたアピールは
第一回:がん情報センターの早期設立
第二回:患者主体の医療の実現
第三回:緩和ケアの拡充
第四回:がん拠点病院の充実
第五回:ピアサポートの拡充、がん患者の就労

そして今回が
第六回:・ピアサポート拡充、24時間コールセンターなど
    ・がん患者支援の地域診療情報、助成制度など
    ・がん患者の就労支援など

私自身、及びリアルに私が会ってきた癌患者さんの願望を私なりに集約すると
1.できれば治癒したい、それがダメならより効果のある治療・緩和を受けたい、
2.自己負担額を抑制して欲しい
の2点になると思います。

以上を踏まえるとがん患者大集会のアピールで、的を得ているのは第一回の
「がん情報センター」のみで、二回目以降はどんどん的外れになってきている
と言わざるを得ません。

その最たるものが「24時間コールセンター」です。

癌という病気の性質として、終末期や機能への侵襲が酷い場合を除き、
数時間で容態が急変することは希です。勿論そのような患者や状態の場合は
通常「(病院もしくは在宅で)入院」しています。

夜中に急に不安になる様な要素があれば、昼間病院できちんと医師に相談し、
処置なり薬なりを準備するのが患者としての最低限の「作法」です。

複雑な経過を辿る癌について、夜中、初見の相談相手に自己申告で口頭で相談し
画像データも血液データも抜きで何を相談するのでしょうか?

「より多数の意見が通る」のが民主主義の原則ですが、癌患者に必要なのは
「より正しい判断」だと私には思えます。



また最も重要な「癌治療や医療制度の不備の指摘」という主題を意図的に避けている
印象も受けます。つまり医師・医療者もしくは行政への遠慮やおもねりが感じられます。

「医療改革に行政やお医者さんの協力は不可欠」という感覚は美しいですが、残念ながら
現在の日本では手遅れだと思います。より実効的で現実的な手段が必要だと考えます。

現状のノーチェック方式による保険制度と保護主義、開業医優遇制度の中で
適正な医療は物理的に実現不可能です。もしも適正な治療と雇用を望むのであれば
患者団体としてやれることは究極的には1つしかありません。

(病気の性質上、人の入れ替わりはありますが)150万人の癌患者とその家族、
及び関係者の投票権300万票程度(最大それぐらいいけるか?)をとりまとめ、
民主と自民に政策コンテストをしてもらうことだと考えます。例えば、

もしも第七回以降があるならば民主、自民の幹事長と厚労大臣か副大臣、もしくは
政務官の3人だけが壇上にあがり、治験や医療費、就業補償や検診、タバコ、、、
などの問題をディベートしてもらう。支持率を会場にリアルタイムで表示する、、。


患者の属性は様々ですので、政治的な側面に触れるのは本来はタブーかも知れません。
会社や仕事や卒業校のつながり、バカ息子の裏口入学、飲酒運転のもみ消し、
縁故採用の口利き、、、、しがらみを上げればキリがありません。

ですが、ひとたび癌に罹ると政治的なデメリットによる家計の損失は数百万円レベル
になりますし、助かるハズの命も現状失われ続けています。最近ではノーベル賞も
一つ取り逃がたと想像しています。



もしも癌患者が自分の治療の経験や体験を真に社会に還元したいと願うならば、
また、より高い治療効果と費用負担の削減を望むならば、

合理的な医師とのコミュニケーションがはかれない、もしくはその努力をしない
1%の患者の愚痴や気休めにつきあう機関を税金や保険料で作ることを要求したり、
さらにはその「相談員」に廻ることで幾ばくかの「既得権益」を得ようとする事ではなく、

より合理的で高精度な医療制度を提案したり、政党に圧力をかける「行政チェック型」
の政治的なグループを目指すことだと考えます。

ただ、厚労省はさすがに医療行政の経験が長く患者会の使い方も熟知している様です。
都合の良い団体や代表者を選び、都合良く利用する事で患者側の「実力」が結集する
のをうまく妨げている様に感じます。

ただでさえ具合の悪い癌患者が、病気を押して会合や勉強会を開いている事に対し、
通常は誰も批判はしません。ただスルーするだけです。もしも患者側がそれに甘え
優先度の低い要求を出したり、実効性の乏しいアピールを毎年繰り返すとすれば、
それはひいては患者の利益を損ねることになると考えます。



、、とtwitterで書きたかったのですが、字数制限があって書けませんでした。泣
ナイナイの岡村さん復帰したんですね。

なんの病気だか公表されていないようですが、
いま「めちゃイケ」をぼけー、と見ていたところ

背中に粒子線治療の後の様な?あざが有った様な気がしました。

よく裸になる芸人さんでしたので、以前からあったら
気付くような気もするんですが、、、


アザの濃さや形からなんとなくですが、
肺門部原発の肺癌(扁平上皮癌?)ステージIIぐらい?
に対する陽子線治療、、、??といった感じに見えました、、。


気のせいかもしれませんが、まるで自分の背中のあざを
見たような気がして、はっとさせられました。
明日12月19日 東京医科歯科大におきまして

「第六回がん患者大集会」が行われるそうです。
(12時30分~17時の予定)


こちらで、
ネット中継もあるらしく、私もネットで視聴します。
http://canps.tv/



集会での話題は「心のサポート」・「がんとお金」
・がん患者の仕事・収入
・がん治療費
・混合診療
・がん患者の相談・支援体制

その際、twitterなどに登録しておくと意見なども書き込めるらしいので、
今更ながらですが、私もtwitterのアカウントを取りました。笑
(ただ、各方面のひんしゅくを買いそうなので控えるとは思いますが、、(≧▽≦))


がん医療に対する私の個人的な希望は2つ
1.技術的に治せる患者は治すこと
2.技術的に治せない患者は希望に添った延命と緩和がうけられること
です。

それを実現する為に必要と思われることを羅列すると

<医師・医療側への要請>
・開業医制度の見直し:診療科、地域性を考慮した統計的な管理
・レセプトの全公開・チェックの強化:重複診療、ムダ診療の削減
・医師報酬の見直し:開業医も勤務医も年収1000~1500万円に制限
・癌治療病院の集約化・高度化:症例を集積し、技術水準を維持する
・予防医学・検診の拡充
など、、、

<患者・国民側への要請>
・禁煙:喫煙者の保険料、医療費は別扱いにして欲しいぐらい、、、笑
・介護:病院を「うばすて山」として利用しない
・医師や看護師に「自分のこころの問題」を押しつけない
・インチキな病院や医師に行かない:
 そこでのムダにより救えるハズの新生児が死んでいる現実を知るべき
・インチキな水やキノコや気功とかにひっかからない:
 ドブに捨てるお金があるならBNCTの開発費として私に寄付して下さい。爆

もしも、このぐらいの効率化がはかれれば混合診療やドラッグラグの問題も、
そもそも存在しなくなると考えます。
イレッサの様に画期的に効く感じではないが、何かの抗癌剤か分子標的剤に併用する
形で効果が期待される化合物としてIGF-1R抗体もしくはその低分子がある様です。

以前本ブログでも
「癌化学療法における分子標的剤と臨床試験(1.骨・軟部肉腫)」
の中で少し言及しました、、。

IGF-1R(もしくは胎児など初期には2R)とはインスリンに配列が似たポリペプチド
(タンパク質ほど多数ではないがアミノ酸が鎖状につらなった高分子)の1つで
細胞成長と発達を調整する、、、。とのこと。

で、その働きを抑制する?化合物が抗癌剤として開発されていて、
2007~2009年頃まで臨床試験が進められているとのこと。

IGF-1R抗体として
・IMC-A12
・figitumumab
・MK0646
・AMG-479
・R1507
・Sch717454
・AVE1642

などがあり、figitumumab(ファイザー)については3つのフェーズ3試験が
進行中とのこと。
・カルボプラチン+パクリタキセルへの上乗せ効果があるか?
・シスプラチン+ジェムザールへの上乗せ効果があるか?
・タルセバへの上乗せ効果があるか?

というもので非小細胞肺癌に対しても効果がありそうとの「噂」は聞きます。
結果の中身はおろか製品化、保険適用の時期についても私には見当がつきません。
結局良く判らないのですが、メモ代わりに記載しておきます。

2010年現在、治験募集はあらかた済んでしまった様で、、、

「プラチナを含む前の化学療法に不応であった病期IIIA,IIIB,またはIV非小細胞肺癌患者を対象とした、抗-IGF-1R組み換え型モノクローナル抗体IMC-A12併用と非併用の塩酸エルロチニブに関する第II相ランダム化比較試験」(コロラド大&ニューヨークのロズウェル癌センター?)

がヒットしますが、もう終わった感があります。
まあ、製品化や承認を待つといった段階でしょうか。


尚、同様にIGF-1Rを阻害することを狙った「低分子(鎖が短い)」化合物として
・BMS-754807
・BVP-51004
・OSI-906
・XL-228
などが有るようですが、2009年にフェーズIに入るかどうかという報道で、
現状ではまだ噂以前の段階の様です。
非小細胞肺癌に対するALK阻害剤の臨床試験情報をお寄せ頂いたので転載しておきます。
臨床試験情報のページ
http://www.clinicaltrials.jp/user/cteSearch.jsp

で、以下の番号を入力すると検索できます。
(何故かURLは表示されず??リンクが貼れません)

ファイザーか中外にメールして、、という事ですが、
国内の実施医療機関としては
自治医科大?
癌研有明?
愛知がんセンター?
あたりで割り振りされているのではないか?との噂です。
(正式には下記連絡先で提示されると思いますが、、)

目標症例数は
ファイザー、中外とも国内で30~45人前後ですが、ALK融合遺伝子陽性患者
が対象ですので、関心の有る方は積極的に応募・協力してはどうかと存じます。

私自身が情報を確認した訳ではないので、本来は本ブログで記載しない内容ですが、
「当った人にはすごく御利益がある」様ですので羅列しておきます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
JapicCTI-101071
試験名称
未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)遺伝子座に転座または逆位がある進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者を対象としてPF-02341066と標準的化学療法剤(ペメトレキセドまたはドセタキセル)を比較し,その有効性と安全性を評価する無作為化,非盲検第3相試験
適格条件
・組織学的または細胞学的に診断の確定した非小細胞肺癌
・ALK遺伝子融合が陽性
・過去に白金製剤を含む化学療法を1レジメンのみ受け,疾患進行(PD)となった患者
・測定可能病変の存在
連絡先
ファイザー治験情報窓口
clinical-trials@pfizer.com
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
JapicCTI-101102
試験名称
未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)遺伝子座に転座または逆位がある進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者を対象としてPF-02341066を投与した場合の有効性と安全性を評価する非盲検,単群,第2相試験
適格条件
・組織学的または細胞学的に診断の確定した非小細胞肺癌患者
・ALK遺伝子融合が陽性
・A8081007試験の対照群(ペメトレキセドまたはドセタキセル)に割付けられ,PDと判定され治療中止となった患者
連絡先
ファイザー治験情報窓口
clinical-trials@pfizer.com
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
JapicCTI-101264
試験内容
ALK 融合遺伝子を有する非小細胞肺癌患者を対象として,AF802の安全性,忍容性及び薬物動態パラメータを検討し,推奨用量を決定する(第I相)。第I相において決定された推奨用量でのAF802の有効性,安全性を検討する(第II相)。

適格条件
-組織学的あるいは細胞学的に診断の確定した非小細胞肺癌
-組織検体又は細胞検体においてALK 融合遺伝子を発現
-前化学療法を2レジメン以上受けた患者(第I相)
-前化学療法を1レジメン以上受けた患者(第II相)
除外規定
ALK阻害剤の投与経験
連絡先
中外製薬臨床試験窓口
clinical-trials@chugai-pharm.co.jp
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
龍馬伝の視聴率が100%では無かったという話を聞き、
少なからずショックを受けたので、念のため告知しておきます。笑

12月12日「坂の上の雲」第7回でついに正岡子規(香川照之)が死にます。
私から見てここまでの香川照之さんの演技は100点だと思います。

「龍馬伝」での汚れ具合も従来のあらゆるドラマや映画の中でも突出して
優れていましたが、脊椎カリエス(結核菌が骨に浸潤し壊死する)
の痛がり方は現実に限りなく近いと思います。

2008年の骨盤転移で私は人間が感じる事のできる「痛みの極限」を
体験した
つもりですが、当時の私の様子は来週の香川さんの演技と恐らく
そう遠くないはずです。

興味のあるかたは是非その部分だけでもご覧下さい。笑



正岡子規は、その最晩年(と言っても34~35歳ですが)に「仰臥漫録」
という「耐病ブログ」を遺しています。苦痛と(恐らく酸欠による)疲労の限界を
越えた領域で生き続けながら創作を続けた不屈さに驚嘆します。

正岡子規に関する専門家は世の中に沢山いると思いますが、彼の苦痛や絶望や嫉妬、
焦り、不満、感謝、そして精神の強さ、を子規本人と同じ深さと重さで感じられる
人は殆ど居ないのでは?と思います。


転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ



「仰臥漫録」の中で子規は小刀と千枚通しを眺めながら自殺について考え、
堂々巡りをしています。この部分も「極限の痛み」を体験したことの無い人には、
たとえどんなに明晰であっても理解できないと確信します。

私は重粒子線の普及に賛成です。そしてそれと同じ強さで「安楽死」にも
賛成します。倫理的、宗教的、そして技術的もしくは手続き論的な反対意見
が根強くあることは承知しています。

が、安楽死に反対する人達には、
「取り除くことの出来ない極限の痛みを自分達は原理的に理解できていない」
という事実を知って欲しいと思います。

そして、それに比べれば自分達が「単なる思いつき」で述べている理屈や意見の
殆ど全てが稚拙で空虚な事も、たとえ理解は出来なくても想像して欲しいと考えます。
報道ステーション12月6日の放送を見ました。

ノバリスと炭素線治療の紹介ということで、
数分間の特集という意味では「まあまあ」と感じました。


ノバリスについては国内に数台ありますが、昨年私があたった限りでは
殆ど頭頸部と前立腺の専用マシンとして「宝の持ち腐れ状態」でした。
体幹部の癌に対しては、ほぼ全施設で門前払いでした。

番組でも出た都島クリニックでは当時から自由診療でやってくれるとの
ことでしたが、150万円~240万円払うなら粒子線の方が良いかと思い、
実施には至りませんでした。

現在の保険適応の条件は私は把握していませんが、当時は
体内に(イリジウムなどの)マーカーを仕込んでいることが条件で、
この内視鏡によるマーカー設置が保険適応されてなく、、、。

頭頸部と前立腺のIMRT的な使用?を除き、結局自由診療だったと思います。
最近の様子を把握されている方はコメントなど頂けますと幸いです。


この治療費が安いか高いか??簡単に収支を想像しますと、、、
<支出>
装置費用:ブレインラボ社のノバリスが5.25億円。
ランニングコスト:年間1億円?(電気代、人件費込み?)

<収入>
年間:250日営業×1日20回照射ですと=のべ5000回照射
患者あたりの平均照射回数:10回とすると
年間収入:平均200万円?×(のべ5000回/平均10回)=10億円

歩留まりもあるでしょうが、恐らく初年度の後半から利益が出る感じでしょうか?

医療制度がこの調子で向こう数十年も改善されないようですと
放射線科医も悪くないかも知れません。(笑)
宣伝さえ上手くすれば、年利25%で借金して開業しても返せそうです。


炭素線治療の方は番組として特に可もなく不可もなく、といった印象でしょうか?

ただ、鎌田先生の説明で「5年生存率6~7割」との説明がありましたが、
できれば「5年制御率」をお聞きして「(当然癌腫によりますが)8~9割」
などのお話をして貰えば、より良かった様に感じます。
以前本ブログでも紹介したPRRT治療に関する情報が豊富なブログ

まことinサンフランシスコ

が更新されましたので、紹介しておきます。
まことさん御本人は膵内分泌腫瘍を患い、さまざまな治療を経た後
PRRTが繰り返し奏効し、(恐らく、笑)非常に体調良く過ごされております。

今回のブログではカルチノイド腫瘍の方も適応に入ることが示唆されており、
もし私、もしくは私に近しい方がこれらの癌に罹患した場合は、
第一選択肢として検討するだろうと考えます。

スイスのバーゼル大での治療とはなりますが、極めて有用な情報源として
勝手ながらリンクさせて頂きました。

尚、まことさんのブログではダルメシアンのコナー君の元気な訓練の
様子とおそらくまことさんと思われる「Good boy!!」という叫び声も
動画で見れますので楽しめることと思います。笑

是非ご一読下さい。

study2007
変更があるかもしれませんが、

12月6日月曜 報道ステーション 22時45分以降
        松岡修造コーナー

で、重粒子治療に関する特集が放送されるそうです。
興味のある方はご覧下さい。


報道ステーションは以前「ガン難民コーディネータ」で最悪の放送をした
実績があるので、今回どんな感じに紹介されるのか興味があります。

せっかくなので、私の考える「正しい報道」の目次を視聴前に羅列してみます。
1.重粒子線治療の説明
2.効果と副作用の実績、歴史
3.重粒子の弱点、普及を妨げる真の原因
  ・医療制度、医師・医療費の偏在
  ・消化器系や転移癌への技術的限界
4.BNCTなど次世代技術の紹介、開発目標の提案


勿論「専門家」の監修は必要ですが、「誰に聞くか?」というのも
取材者のセンスが顕れるポイントだと思います。興味深く見たいと思います。

え?視聴率が取れない??、、なるほど、それならレポーターを松岡修造でなく
イビョンホンか福山雅治にすれば25%くらい行けるでしょう。笑

とりいそぎ
study2007