二日間寝ずに、決勝トーナメントに進出しうる唯一の解を考えた。岡ちゃんは
何かを考えたり、想像したりするのは止めて、私の案を忠実に実行して欲しい。

真珠湾の様に試合開始前に奇襲攻撃し2点ぐらい取れれば一番良いが、そうも
行かないので「一勝一敗一分け、得失差±0での2位通過」を狙う。


1.カメルーン戦:基本的に1トップ、80分間は守備のみ。ひたすら引いて守る。
 地元(といっても遠いですが)アフリカでの初戦。日本相手に1点でも多く欲しい
 カメルーンに「落ち着け」と言ってもムリ。しかも日本が引いて守れば猛攻が続く。

 前半30分、攻め疲れてカメルーンの足が(少しだけ)止まった瞬間に全員攻撃。
 キーパー以外全員相手陣で攻める。後先考えず10分間だけ攻める。カウンターで
 点を取られたらその時点で大会終了。残り2試合は辞退して帰国。

 ・ミドルシュートが誰かの背中にあたりコースが変わって偶然入る、とか、
 ・ゴール前の密集でカメルーンのディフェンダーの手に偶然ボールが当たりPK、
 とか、そういう1点が入るのをひたすら「狙う」。恐らくワールドカップでは
 そういう偶然も狙わないと起こらない。先取点が入れば空気は一変する。

 後半はボールを取ったらひたすら前線に蹴り返し、誰も上がらない。トップの本田の
 仕事は相手コーナーの隅っこでキープし1秒でも時間を稼ぐ。シュートは打たない。
 フリーキックやドリブルやスルーパスでカッコ良く勝つ、といった贅沢は考えない。

2.オランダ戦:0-1で負ける。シュート0本。
 オランダ戦が三戦目(と勘違いしていたのでこの記事を書いたのだが)なら、
 まだ1%ぐらい決勝トーナメントに行ける可能性もあったが、厳しい。
 1秒も攻めずにキーパーとトップを除く「9バック」がペナルティエリア付近
 に密集。相手のミドルシュートが外れるのをひたすら祈る。

3.デンマーク戦:基本的にカメルーン戦と同じ。ただし、セットプレーなど、
 「物理的に防げない失点」が1点はある。最高にうまくいって引き分け。
 
 オランダ戦で恥も外聞も棄てて最小失点に防いだ事が最終戦で活きる。0-0か、
 1-1の引き分けを目指す。「引き分けが勝ちに等しくなる」典型的な例。

恐らくカメルーンは3敗。デンマークも1勝1敗1分けだが、初戦でオランダに
2点差以上で負けてると期待し、得失差で日本が2位突破、、。

・カメルーンに勝つ確率は10%ぐらい?
・オランダに0-1で許してもらうのは10%ぐらいは可能?
・デンマークに引き分けられる確率も10%?とすると

0.1×0.1×0.1=0.1%ぐらいの確率で決勝トーナメントに行けるかも知れない。
1000大会に一度起こる計算となり、約4000年に一度の偉業という感じ。

岡ピーの「高速パスサッカー」は韓国にすら読まれていた。算数の練習問題の様に
「答え」が決まっており、しかもそれが世界中に知れ渡っている。
私の案でも予選突破できる可能性は0.1%ぐらいだが、岡ピーの方針を貫ぬくと、
「1たす1が2になる」のと同じくらいの確率で3敗すると思われる。

近所でサッカーをして遊ぶ子供なんぞ殆どみかけない。私自身もJリーグを見に行ってない。
外国人看護師には嫌がらせをして帰国させる、、。そういう事の延長上に代表チームの
不振がある様な気がする。
そう言えば病院ばっかりで、この3年間Jリーグも代表戦も1試合も見に行ってない。
し、テレビでもあんまり見なかった。もうワールドカップが2週間あまりに迫っている。

後半44分35秒にボールを取られ、2本のカウンターパスでPK。秒殺。
後半44分45秒に実質的に試合終了、、、。

日本代表は噂で聞くよりはるかに酷かった。
・ディフェンスラインは低い、
・サイド攻撃も皆無、
・スピードもフィジカルも脆弱、
・攻撃のパターンが希薄、
・シュート力も無い、意外性も無い、
・60分で足が止まる、
・本田、森本もイマイチ、
・選手交代に意図が感じられない。終盤はロングボールで特攻ってこと?

オシムはスカパーで解説するくらいに復活したみたいだし、今からでも監督復帰して
貰いたいぐらい。ま、イングランド戦も見てみよう。

韓国代表は多分アジアで最強っぽい。ギリシャ戦次第では勝ち点もあり得るかも?
・パクチソンはフィジカルも強くなって群を抜いている、
・リスクを取った攻めと守りの意志統一が徹底している、
・他の若い連中も結構よさそう、
・キーパーは完全に世代交代に失敗。3試合で2点はミスりそう、
・昔のメキシコに近い感じがする、ただしフォワードは不在?
同じ3敗でも恐らく内容は雲泥の差になりそう。

3年前に告知された時は南ア大会はおろか、組み合わせ抽選すらムリかと
思っていたので見れるだけ有り難いですが、アルゼンチンも調子悪そうだし、
結局ブラジルって事になるんでしょうかね、、、。
2010年5月22日、23日開催中のリレーフォーライフ茨城に行ってみました。
http://rfl.guianikei.com/
つくば市での開催。「もしかしたら石川遼とか、サプライズで居ないかな~~~?」的な
不純な動機でカメラ持参。つくばエクスプレスの改札を出て左奥の出口から地上へ。
転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ-rfl1

駅出口の横が交番、で、その奥が会場の中央公園。
転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ-rfl2

薄曇り。暑くも無く、寒くもなく。丁度良い感じ。
転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ-rfl3

会場?では何とかレンジャー系の催し物。子供が結構多い。
転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ-rfl4

公園の周囲は救護所とか各出場者の休憩用テントなどが一杯。中央に変なバルーン?が、、
転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ-rfl5

どうも大腸の巨大風船モデルの様。大腸だけにアバスチンで有名な中外製薬さん提供?(^-^)/
転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ-rfl6

これが良性腫瘍とのこと。まあ、このくらいだったら何でも無いんでしょうが、、。
転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ-rfl7

悪性化したのが手前?消化器系だと拡がりよりも「深さ」が問題なんでしょうかね、、。
転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ-rfl8

会場の周囲には色々なキーワード。「私のようにならないで」もその一つ。素直な意味は、
・検診を受けましょう、
・タバコはやめましょう、
・病院や医者は選びましょう、
・患者本人も治療方針には積極的に意見しましょう、
など。ただし、これらは言わば素人向けで、、、
転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ-rfl9

ガン患者歴が長くなると別の用法がある事も判るようになり、
・いやいや医者の言うことには従いましょう、じゃないとガン難民になりますよ、とか、
・「、、なって欲しく無い」、ので言ってるんだから、とにかく俺の意見は正しい!聞け!!
といった、脅迫まがいのクレーマーもちょくちょく見かける様になる。(‐^▽^‐)

RFLのそもそもの姿は「24時間歩いてみるから募金して下さい」というもの。
癌治療で最も必要なモノは断トツで「カネ」であり、私も募金という理念には賛同する。
2008年も2009年も死にそうだった為参加できなかったが、今年やっと行けた。
転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ-rfl10

ただ、参加者はどうやらこのテントで寝泊まりする?らしく、驚愕。ガクガクブルブル( ̄□ ̄;)!!。
皆さん元気ありますな。向こうに見えるのはロケットの模型?
転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ-rfl11

当然、石川遼は居なかったが、国内RFL発起人のシュウさんにもご挨拶できたし、
大変楽しかった。患者の皆さんはくれぐれもご自愛下さいますように、、。
ちなみに私の募金額は3000円。(少ない?多い?よく判りませんが、、)

study2007
肺や脊椎などへの放射線治療において、回転照射系IMRT(トモテラピーなど)における
低線量部位の肺炎リスクは未だ評価が定まっていない。にも関わらず、近年の高性能
リニアックの機器性能の向上から、簡便で多数カ所同時照射可能な「最先端治療装置」
として普及されつつある。本ブログでも以前紹介記事を書いた。
http://ameblo.jp/study2007/entry-10447955248.html

が、今回は肺を含む照射野における低線量被爆のリスクについて明記しておく。
以下の図は論文からの転載。
http://www.ro-journal.com/content/4/1/71
・55歳、男性、胸椎T8~T10に30グレイ照射終了後、2週あけてジェムザール+5-FU。
・広範囲に肺炎が生じ、1ヶ月間集中治療室。なんとか一命は取り留める。
下図がどれほど危ない状態か、癌患者なら誰でも判ると思う。
転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ-トモテラピー肺炎

トモテラピーによる線量計画図とよく一致し「5グレイ以上」の部位は真っ白。
転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ-トモテラピー線量図

照射後2週間でジェムを開始しており、ちょっと早いかな?という意見もあるかと
思うが私の見解ではむしろ「照射後3ヶ月~半年で無くて良かった」という印象。

放射線性の肺炎が最悪になるのはたいてい3~6ヶ月後である。その時期にイレッサや
タルセバ、昔なら強めの抗癌剤をやるのは相当覚悟の要る事と考える。

私の経験でも、20グレイ以上あびた場所はそれなり炎症を起こし、やがて肺繊維化
している。また8ヶ月程度経過すると沈静化するが、5グレイ以上の照射レベルでも
充分肺炎は起こしている。

左肺下葉への重粒子線治療計画図
http://ameblo.jp/study2007/entry-10194360067.html
左肺への重粒子照射後の有害事象(肺炎、肺繊維化)の推移
http://ameblo.jp/study2007/entry-10195882795.html

合理的でコンセンサス有る評価はまだ無いと思う。が、私が自分の命を守る為に
自主的に規定している安全基準は、
・20グレイ以上の領域が肺全体の1/3を越えないこと。
・5グレイ以上の領域が肺全体の1/2を越えないこと。
・照射後8ヶ月は強い抗癌剤(強くは無いがイレッサ、タルセバも含む)をしないこと。

などである。1グレイ以下なら大丈夫?との流言もあるし、実際そうかな??と
いう気もするが、あくまでも体調や追加治療との兼ね合いによると考えている。

勿論、前立腺や子宮癌などの場合、周辺組織の低線量被爆のダメージは肺より
はマシだと想定されており、保守的な病院ではトモテラピーは前立腺癌専用機
として扱われたりしている。やはりもっとも注意すべきは肺とその周辺だろう。

多くの失敗例が「元気だったのに肺炎であっさり、、、」というパターン。

私の知る限り、国内施設では
・前立腺癌専用機としてしか使わない。
・骨転移などに緩和的な治療も行うがあくまでも最大でも30グレイ以下。
・リスクにはある程度目をつぶり、結構ムリな照射もやる。
の3種類に分けられるかな?と思っている。(具体的な病院名は伏せますが、、)

さらにトモテラピーでは呼吸同期をとらない為、腫瘍の動く範囲を丸ごと撃つ。
ノバリスも追尾機能はあるが日本の保険制度のせいで金属マーカーが入れられず、
マージンを広く取らざるを得ない。

例えば腫瘍径5cmであれば腫瘍マージンと誤差、呼吸変動等をカバーするため、
片側2cm近く広めに撃つであろう。つまり10cm近い患部に60グレイ近い
線量を与えるとすると、肺のかなり広範な部分が「被爆」すると予想される。

癌治療において高性能リニアックを考えている方には線量分布の確認を推奨する。
軟部肉腫の罹患率は10万人に2人、骨肉腫で10万人に0.8人。組織分類も多様で、
大分類だけでも軟部肉腫で11種,骨肉腫で7種+分類不能タイプ。がある。当然、
製薬会社は「儲からない」。薬は開発されにくく、治療は難しい。

私は骨・軟部の医師と相談した事もないし、実際の抗癌剤治療も殆ど見たことが
ないが、将来選択肢になり得る?かも知れない薬剤を幾つかメモってみる。

先ずは1stラインの細胞殺傷系抗ガン剤。
軟部肉腫
1.CyVADIC 3週間隔
・シクロフォスファミド(エンドキサン) 500mg/m^2 (day1)
・ビンクリスチン(オンコビン)     1.5mg/m^2 (day1, and day5)
・ドキソルビシン(アドリアシン)    50mg/m^2 (day1)
・ダカルバジン(ダカルバジン)     250mg/m^2 (day1~5)
の4剤併用か
2.MAID 4週間隔
・ウロミテキサン(腎、膀胱の保護)   1500mg/m^2/24時間持続(day1~day3)
・ドキソルビシン(アドリアシン)    20mg/m^2/24時間持続(day1~day3)
・イフォスファミド(イフォマイド)   2500mg/m^2/24時間持続(day1~day3)
・ダカルバジン(ダカルバジン)     300mg/m^2/24時間持続(day1~day3)
の3剤併用。

骨肉腫
・メトトレキセート(メソトレキセート)8~12g/m^2
 (ロイコボリン(核酸合成を補助))
・シクロフォスファミド(エンドキサン)
・ドキソルビシン(アドリアシン)
・イフォスファミド(イフォマイド)
・シスプラチン(CDDP)
・エトポシド(VP-16)
・カルボプラチン(CBDCA)
などからの多剤併用が一般的、との事。、、見ただけでいかにもキツそうナゾの人
それでも治ればまだ良くて「術後抗癌剤をやった後、再発」となると更に難しくなる。

以下、ネットで検索しただけであるが、考えても良さそうな情報を羅列する。
現状、入手すら難しいものが多いが、こういった研究的課題に取り組むのが
国立がんセンターのサルコーマセンターの責務だと考える。

1.ムラミル・トリペプチド(MTP)
Journal of Clinical Oncology, Vol 26, No 4 (February 1), 2008: pp. 633-638
日本語の記事はこちら
骨肉腫に対する試験薬により全生存率が改善される(海外癌医療情報)
シスプラチンなどの化学療法にこのペプチド製剤を併用すると少し良さそう。
という内容。

2.WT1ペプチドワクチン(全国数カ所)
ペプチドのみで、ある程度維持できれば一番楽だが、やはり「まだまだ」な感じ。
何か抗癌剤があり得るなら、当然抗癌剤優先と考えられている。
とはいえ膵癌や肉腫など、それほど選択肢の無い癌種の場合は検討の余地あり。

3.トラベクテジン(Yondelis)
2007年に欧州承認。軟部肉腫向け抗癌剤。未承認薬使用問題検討会議では
「まあまあ効きそう。副作用も従来のレジメン程度。(でも様子見、結局何もしない)」
との事で、いまだに国内未承認。がん情報サービスの解説はこちら、
http://ganjoho.ncc.go.jp/professional/med_info/drug/trabectedin.html

4.がん情報サイトのNCI日本語版での臨床段階にある選択肢としては、
http://mext-cancerinfo.tri-kobe.org/database/pdq/summary/japanese.jsp?Pdq_ID=CDR0000062698#Reference_278.37
・COG-ADVL0413:ソラフェニブの第I相試験。
・COG-ADVL0525:ペメトレキセド二ナトリウムの第I相試験。
・COG-ADVL0821:抗IGF1受容体モノクローナル抗体cixutumumabの第II相試験。

まあ、今は「何でもかんでもネクサバール(ソラフェニブ)?」という風潮なので
I相試験ぐらいは誰かがしそうなもんだが、むしろ注目は抗IGF1レセプター抗体。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/asco2008/200806/506805.html
もしもこんなのがホントに効くんだったら、
・figitumumab(ファイザー)
・AVE1642(サノフィアベンティスなど)
・BMS-754807(BMS)
・OSI-906(OSI)
・BVP-51004(Biovitrum)
・XL-228(Exelixis)
なんかも使える様になるかも知れない。

いつの間にか同サイトで日本語検索もできる様になっているので、
http://cancerinfo.tri-kobe.org/clinicaltrials/search/index.html
試しに「骨肉腫」といれて検索してみると6件ある。分子標的剤は、

「局所進行,転移性,または再発性軟部組織または骨肉腫患者を対象とした、テムシロリムス(Temsirolimus)/シクスツムマブ (cixutumumab)の第II相試験」
New York
Memorial Sloan-Kettering Cancer Center
Robert Maki, MD, PhD

テムシロリムス(Temsirolimus)とは、いわゆる「トリセル」(ワイス社)のことで、
2007年上市、腎がん向け、mTORターゲット、売り上げ1.2億$といったところ。
担当者はRobert Maki、、もしかして日系??

ニューヨークなんてメシがまずいので行きたくない、、という場合は個人輸入も
できる様であるが、30mgで22万円?!毎週20万円の出費って、、

mTOR阻害剤としては、いわゆる後発のエベロリムスの方が効くと噂されており、
Afinitor(everolimus) ノバルティス、腎がん、2009年欧州上市。
http://www.novartis.co.jp/news/2009/pr20090603.html

mTORターゲットの臨床試験(できれば国内が良い)が無いかな?と検索すると、

5.がん情報サービスで
http://ganjoho.ncc.go.jp/professional/med_info/clinical_trial/ct0090.html

・固形がん患者におけるE7050の経口投与による臨床第1相試験
エーザイ株式会社
年齢: 20歳以上 74歳以下

とか、
・日本人進行固形癌患者を対象としてmTORキナーゼ阻害剤AZD8055の経口投与時の安全性及び忍容性を検討する非盲検単施設第I相試験
アストラゼネカ
年齢: 20歳以上

などが募集されている。どっちもI相試験ではあるものの、良さそうな気がするが
20歳以上の制限付きプンプン。小児癌もなんとかならないものでしょうか、、。

本ブログはなるべく信頼性の高い情報を提示することを意図して来た。
分子標的剤については開発中だったり、効き目も不確実なことが多く、
かなり、いい加減な情報の羅列になってしまう為、これまで余り触れずに
来たが、2nd、3rdラインを終え、「何か無いの?」という場合も多い。

また「よく判らない」のは何も私に限ったことでは無く、恐らく専門医の方でも
それほど違わない状況かも知れない。仮に大部分の内容が将来否定される事に
なるとしても、現時点での「粗い情報」を羅列してみることにする。
study2007
セツキシマブ(アービッタクス)の死亡例に関する記事があった。

・アービタックスはK-ras変異があると無効な事が判ったので09年は売り上げが
 落ちたと予想される。なので「1年で1500人」となっているが、それは09年
 の推定値であり実際は、これまでに7000人以上が登録したと公表されている。
 http://www.erbitux.jp/shiyou.html#sinchoku

・と、すると死亡率は0.02~0.03%ということになる。勿論、全然高くない。

・むしろ2件の死亡例がどの様な経過の投与だったか?
 K-ras変異検査を経たものか?
 どこの病院のどういう医師の元で死亡したのか?
 などを取材で明らかにするのが報道機関の役目ではないだろうか。

記事では単に「抗癌剤で死んだ」という発表を右から左に言いふらしているに過ぎない。
しかも統計的事実すら捉えきれていない。癌関係者や国民にとって何ら教訓にも、
注意喚起にもなっていないばかりか誤った印象を与えるだけの結果になっている。

ネットの普及で新聞社の経営が厳しいと言われているが、こんな安い記事
しか載せられないのであれば、新聞など売れなくて当然、という気がする。
study2007

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抗がん剤:セツキシマブ投与で2人死亡 副作用か…厚労省

 末期の大腸がん患者に使われる抗がん剤「セツキシマブ」(商品名「アービタックス」)の投与が原因とみられる副作用報告が08年9月~10年2月に7件あり、このうち2人が死亡していたことが分かった。厚生労働省は、患者の観察を十分に行い、異常があった場合は投与を中止するよう、薬の添付文書の改訂を製薬会社に指示した。

 厚労省によると、セツキシマブは08年9月から販売され、年間約1500人が使用している。事前に遺伝子変異の有無を検査することで抗がん剤が効くタイプの患者かどうかを確認できる「個別化治療」に用いられている。変異がある場合は有効性がないため、改訂される添付文書では使用する際に変異の有無を考慮するよう求めた。

 死亡したのは共に70歳代の男性。それぞれ結腸がんと直腸がんの治療中で、投与後に呼吸困難となったという。他の5人は重い下痢や脱水症状がみられた。【佐々木洋】

毎日新聞 2010年4月28日 20時49分
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5月5日頃?発売の「ビッグコミック スピリッツ オリジナル」に読み切りで
「看護助手のナナちゃん」野村知紗著:というマンガが載ってました。

もう売り切れているかも知れませんが、「患者」経験者の皆様には
ツボにはまるかも知れませんので告知致します。ヾ( ´ー`)
単行本などはなく雑誌を買うしか読む方法はありません。

ちなみに2008年?の黒潮マンガ大賞で準大賞だった時の作品は
http://www.kochinews.co.jp/08manga/080801taisyo02.htm
でご覧頂けます。
抗癌剤に関する学会発表やニュースは殆どが「そのうち消えて無くなる」が、
分子標的剤に関する少し気になる報道があったので記載しておく。

奏効率とかはアテにならないものの、
「(K-RAS変異のある)肺癌患者にもソラフェニブ(ネクサバール)がちょっとは効きそう、、」
というもの。そう言えば私はK-rasはまだ検査していなかった。これまで2回生検をやったが

2007年3月はまだEGFRすら一般的でなく、一切未検査。
2008年6月はEGFR, HER-2, C-kitは依頼したものの、骨盤転移の痛みで
       意識が混濁しており?ついウッカリ頼み損ねてしまった。

次に生検をやる時はK-rasとVEGFRを忘れずにやることにしたい。
study2007
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米テキサス大学M.D.アンダーソン癌センター(ヒューストン)胸部/頭頸部臨床腫瘍学教授のEdward Kim博士らは、「BATTLE Trial」において患者255例の腫瘍から検体を採取し、KRASまたはEGFR(上皮成長因子受容体)など、肺癌細胞増殖に影響を及ぼすシグナル蛋白の遺伝子変異を探索した。

その後、分子標的治療薬エルロチニブ(商品名:タルセバ)、ソラフェニブ(同ネクサバール)、vandetanib(Zactima)または合剤のTargretin(エルロチニブ+bexarotene)を用いた4つ強力な化学療法のうち1つを選択し、長期生存のよい予測因子となる8週間疾患コントロールを評価項目とし、検討した。その結果、個別化療法による患者の生存期間中央値は9カ月、1年生存率は38%であった。

特定の薬剤-腫瘍の組み合わせが特に有効であり、ネクサバールをKRAS変異と組み合わせた場合、2カ月時に患者の61%で疾患コントロールが得られたが、他の薬剤では32%のみであった。また、EGFR変異にはタルセバ、VEGF-2と呼ばれる遺伝子の高発現(活性)にはZactima、サイクリンDという蛋白産生に障害がある腫瘍でTargretinが良好な結果を示した。同氏は「今回の研究は、治療中の肺癌の生検によるルーチンの検体採取の道を開くのに役立つ可能性がある」と述べている。(HealthDay News 4月18日)

http://www.healthday.com/Article.asp?AID=638223
Copyright © 2010 HealthDay. All rights reserved.
2010年4月28日 11:07 [治療]|[癌(がん)]
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「家電」の話のついでにちょっと目についた記事を紹介する。
九州電力が佐賀の重粒子施設に40億円近い寄付をしたという記事があった。

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重粒子線がん治療施設 九州電力が39億円寄付

 九州電力は28日、佐賀県鳥栖市に2013年春開業を目指している「九州国際重粒子線がん治療センター(サガハイマット)」の医療運営法人に、39億7千万円を寄付すると発表した。同社の寄付額としては最高額で、来年度から複数年かけて拠出する予定。今回の寄付で総事業費約150億円のうち117億円が確保できる見通しとなった。

 九電は施設を整備・管理する特別目的会社(SPC)に出資しているほか、医療運営法人の顧問に松尾新吾会長が就任するなど事業推進の中核を担っている。

 県庁で会見した大坪潔晴佐賀支店長は「公益性の高い事業で、重要な電源立地地域である佐賀県の振興に協力することが地域との信頼強化につながると考え寄付を決めた」と説明。額については「医療運営法人側からの要請額を満額出した」とした。既にSPCに3千万円を出資しており「これ以上のことは考えていない」とした。

 寄付金は治療装置の整備、医療スタッフ確保の資金に充てる。医療運営法人によると、事業の進ちょく状況は、5月中に治療装置の購入契約を交わし、年度内に建物を着工する見通し。
佐賀新聞 2010年04月28日更新
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成る程、言われてみれば九電にとっても大口の「お客さん」であるし、誘致・建設に
協力しても悪い話では無いだろう。加速器はとにかく「オール電化」である。

例えば放医研の平成20年度の財務諸表によると研究系の「水道光熱費」は約13億円。
殆どが電気代なはずなので、仮に12億円が電気代として、その1/3は医療用運転電力。
(医療用マシンタイムは1日8時間程度)

重粒子治療の電気代が約4億強?年間患者数が600人とすると1人あたり約70万円。
300万円の自己負担のうち約1/4が電気代!?という事になる。(最大400MeV)

jesterさんのコメントを元に少し調べてみると、粒子線治療の電気代は以下の様な感じ。
(兵庫粒子線センター、村上副医院長の2008年学会発表によると)
               装置費用      年間電気代
陽子線           約60億円     6000万円
陽子・重粒子(320MeV) 約120億円   1億8000万円
兵庫では1人平均の電気代は30万円程度でほぼjesterさんの聞いた値と一致する。

が、質量が6倍の重粒子は建設費もかかるが電気代もかかる。兵庫では患者の2~3割
が重粒子であり、明確な区分は無い様だがあえて計算すると、2007年の場合で、
陽子線:465人×20万円?=9300万円
重粒子:125人×60万円?=7500万円
小計            =1億6800万円
+検査機器など合計し、、、、大体1億8000万円という感じの様な気がする。 

こうして考えると、40億はちょっと思い切った額ではあるが、九州で年間4~5億円
使ってくれそうな大口契約先に「投資」するという判断も充分あり得るかも知れない。

加速器系の医療マシンの普及と費用負担において、電気代の占める割合は結構大きい
要素になりそうである。「エネルギー問題はコストを通じて医療問題にも反映する」
、、と、いったところですか。

ちなみに兵庫の場合、人件費を含めた年間維持費は10億円で、電気代は18%。
年間333人治療すると「トントン」とのこと。感覚的には放医研は高すぎるし、
兵庫は安すぎる様な気がする。マスが大きいのがそんなに効くのか、あるいは
単価契約が違うのか?勿論定格エネルギーも違うが全員が400MeVでも無いし、、。
家電話のついでに、癌患者に推奨される?ウォシュレットについて、、。
「絶対使わない」と心に決めていたが、2008年ついに自宅に設置した。

ボルタレン座薬を使うと、排便の際に薬の成分がどうしても出てしまう。
例えば水洗トイレでは平均3回くらい流さないと油分?のようなモノが浮いて残る。
当然おしりにもついてしまう。

2008年は臀部に激痛があり、半径1m以内に人が近寄るだけで痛みを感じる状態だった。
「紙でおしりを拭く」など、普通の便でも絶対に不可能。

また、痛みが無くとも「痔」は癌患者にとって死活問題である。血小板が落ちると出血は
止まらないし、白血球がダメな時は簡単に化膿してしまう。口内炎同様、配慮すべきである。
(一応断っておきますが、、)私は痔ではないが予防の意味でも役に立っていると思う。

以下は決して公告ではないが、機種はナショナル(当時)のビューティ・トワレを「厳選」。
TOTOは、商品名「ウォシュレット」が一般化する程普及してはいるが、選ばなかった。
転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ-pana090110

あちこちの病院や駅、デパートのトイレなどでテストしたがTOTOのは「痛い」のである。
水流が細く、強い。「弱め」にすると今度は水量が減る。これでは洗いきれない。

「節水」に拘るあまり肝心の「使用感」が失われている。病院には不向きだと思う。
INAXは残念ながら全くダメ。細く、痛く、しかも位置が「ズレて」いるものが多い。

結局公共のトイレでこの2社以外の機種は無かった。が、ダメ元でナショナルに決めた。
が、結果的に大正解だった。価格は工賃込みで57000円ぐらい。1時間弱で簡単に着いた。

「ワイド」にすると数珠状の水流が良い感じで当たる。「ムーブ機能」も絶妙である。
去年くらいから「パナソニック」に改名したが、後継機は電気屋に並んでいた。
TOTOとINAXは過去の実績とシェアにあぐらをかき「勘違いしたまま」と、いう感じ。