studio7の映像実験室 -19ページ目

「原点」が出てきた

 探し物をしていたら、こんなものが出てきた。

studio7の映像実験室-編集機

 8mmフィルムの編集に使うビューワーである。
 これとスプライサー(フィルムをテープで切ったり繋いだりする機具)で高校時代にアニメーションなどを編集していたのだ。

 当時、カメラや映写機は友人から借りたのだが、編集する道具を持っているヤツはいなかったので(今思えば映画研究部のを借りればよかった)小遣いをはたいたか前借りしたか踏み倒したか忘れたが、とにかく買ったのである。

 同じ段ボール箱に、現像済みのフィルムも何本か入っていた。
 残念ながら我々が撮った作品は無かったものの、幼稚園時代の自分が雪合戦をやっているロールがあったので試しにかけてみると…おお、ちゃんと作動する。よく生きてたなあ。

 幼稚園時代の私が写っているわけであるからして、ウチには8mmカメラがあったのである。
 「鉄」だった父親が蒸気機関車を撮影するために買ったもので、残念ながら私には触らせてもらえなかった。
 なので、多少なりともマトモに8mmカメラを使ったのは高校に入ってからのことだった。

 
 このフィルムってヤツは撮影してから現像に出さなくてはならないわけである。
 現像から上がってくるのを待つ数日間が、もどかしくも楽しい時間だった。
 で、このビューワーとか映写機にドキドキしながらフィルムをかける。
 「動いてる、動いてる」…って、当たり前なのだが、この瞬間の感動は(特にアニメーションだと)たまらない。

 その経験が無かったら、今、(例えゆるゆるでも)映像作品なんて作ってはいなかったのではないかと思う。


 動いているものを記録(=撮影)して、それっぽくまとめる(=編集)という楽しみは、フィルムでもデジタルビデオでも変わらない。

祝『チビセブンファイト』300回再生

 YouTubeでの再生回数が半月で300回なんてレベルは、一般的に大した数では無いことはわかっている。

だが、そもそも『チビセブンファイト 』は、ウルトラなお子さんのお誕生会向け映像である。
 従って、当初想定していたターゲットは30人程度(しかも1回上映のみ)…学校の文化祭よりも志(?)が低い。

 それが、インターネットという「場」と、何よりもウルトラつながりの輪のおかげで想定した以上の方々に観ていただくことができた。ありがたいことである。

 
 それだけでなく、こうやって一緒におバカな映像を作ってくれる仲間と出会えたことに感謝せねばならない。
 
 
 ずっとおバカな映像作品を作りたかったのだが、私は言い出しっぺになれない。
 誰かが「お前はこれをやれ!」と言ってくれて初めてアタマも回るし手も動くのだ。

 また、根本的な企画には向いていない。
 これまた誰かが「こんなことをやりたいんだけど」と振ってくれると「だったらこうしましょう!」というアイデアが湧く。

 なので、以前このブログ記事に貼り付けた『東京レバーハッツ』のライブ映像 は「頼まれもしていない完全自主企画」という、極めて例外的なパターンだった。


 で、『チビセブンファイト』。

 詳細は省くが、もともとは2008年3月に開催されたケイパパさん のご子息のお誕生会がきっかけで生まれた作品である。このお誕生会で私は(今にして思えば)簡単な映像を作り、チビセブンさん が演じる「チビセブン」というキャラとマック&シュンカナさん が自作のお面を被って演じた「ごどら」というキャラがライブで死闘(?)を展開したのだ。
 同年秋にチビセブンさんのご子息のお誕生会開催が決定し、それに伴って「チビセブン」と「ごどら」が映像で戦う設定で『チビセブンファイト』の企画が上がった。

 ついでに、この時点で鬼プロデューサー2人(ケイパパさん&チビセブンさん)と下請け2人(マックさん&私)という、歪んだ(笑)制作体制も確立した。

 私からすると、前述の「お前はこれをやれ!」という人と「こんなことをやりたいんだけど」と言ってくれる人たちと出会ったわけである。
 この初めての出会いが2007年秋に募集がかかった『大決戦! 超ウルトラ8兄弟』のエキストラ撮影現場であったというのは出来過ぎたハナシだが、事実である。

 さらに、『チビセブンファイト』と同時にお誕生会で流すその他の映像やメイキング映像も作った(ネットでは公開出来ない)。そちらの映像制作には、多くのウルトラなお友だちが撮影現場の仕切りをしてくれたり歌手やナレーターとして出演してくれたり、録音場所の提供をしてくれたりしている。
 また、個別にカメラの扱いや撮影のノウハウを教えてくれる“その道に通じたウルトラなお友だち”もいる。
 我々の作品を見て笑ってくれているウルトラなお子さんたちの存在も欠かせない。


 そんな皆さんへの感謝の気持ちを込めて…。

 私は「作品としてまとめる」という作業でしかお返しが出来ないので…。

 1月にチビセブンさんから突然「3月にクランクインします!」と発表があった次回作。
 また、ゆるゆるでおバカな作品を目指して、制作に入ってます。
 またまた一発ギャグ的ネタばかりなので細かい事前レポは出来ませんが、あんまり期待せずに公開をお待ち下さい。

アクション研究(笑)〜ウルトラと東映

 「アクション監督」を志願しちゃったもんで、ドロナワで研究をしている。

 以前、ウルトラなお友だちの一人・ケイパパさんとオトナげない激論(?)を交わしたことがあった。

 ケイパパさんは某所で東映ヒーローショーを観戦。その派手な立ち回りや激しいアクションを見て「ウルトラのステージショーもこうあってほしい…」とつぶやいた。
 が、私は「や。東映ヒーローは人間と同じ大きさですけど、ウルトラヒーローは(設定上)40mを超えてるんですよ! それが東映ヒーローみたいな動きをしちゃマズいでしょう」

 その時の殴り合いの傷が、まだ額に残っている(うそ)。


 当時の私から見たウルトラヒーロと東映ヒーローとでは、まず「立ち方/構え方」が違う。 

 えっと、公平性を保つために、ウルトラでも東映でも無い方に演じていただきましょう。
 そこのザク君!(MS-06JCザクII)

studio7の映像実験室-照れるザク

ザク「え~~っ?! 自分っスかぁ?」


studio7の映像実験室-怒りの白いヤツ

ガ「オレのことは作りかけで放置したまんまなのに!」


いやまあ、アナタは“トルソー状態”でもサマになるからね~。
で、ザク君、ちょっとそのスパイクシールドは邪魔だから外してくれる?

studio7の映像実験室-スパイクシールド

ザク「え…これ、外すんですか…」

そうだよ、ネタがまだ続くんだから急いで!

studio7の映像実験室-よっこいしょのザク

ザク「ほいじゃ、ここに置いときますからね~。踏んで壊さないで下さいよ」

人が踏んだだけで壊れるシールドなんて役に立たんだろうが。

では、「ウルトラ立ちポーズ」と「東映立ちポーズ」をやってちょーだい。横から写真を撮るからね。

ザク「わっかりやしたぁっ! 親方!」


左がウルトラで、右が東映。
ウルトラヒーローは胸を張って堂々と立っているが、東映ヒーローは猫背気味である。
考証はちゃんとしてないが(オイオイ)、それぞれの出発点が「純粋なるヒーロー・ウルトラマン」と、「改造人間としての哀しみを背負ったヒーロー・仮面ライダー(もちろん、1号)」であることがこの立ちポーズの違いとなって表れているのではないか。

続いて、構えのポーズを頼む、ザク君。

ザク「わ、わ、わ、わっかりやっしたぁ~…お、親方ぁ~!」


studio7の映像実験室-構えポーズ前

左がウルトラな構えで、右が東映な構え。
ウルトラは引き締まったポーズで、東映は広がったポーズである。

初代「ウルトラマンになった男」である古谷敏さんは殺陣やアクション専門の俳優さんではなかったし、現場にも殺陣師がいたわけでもなかった。が、古谷さんには空手の経験がある。また、嵐寛寿郎の『鞍馬天狗』が古谷さんにとってのヒーローだったし、ジェームズ・ディーンの映画にも憧れたと著書である『ウルトラマンになった男』に書かれている。

本当の格闘技の場合、相手に次の手を悟られないように前振りを小さくして瞬時に技を繰り出さなければいけない。
『鞍馬天狗』は時代劇であり、構えは剣道に通じる。空手にしても剣道にしても、隙を作らないように身体を「締める」方向にポースを作るのではないか。
これにジェームズ・ディーンの要素が加わり、あの独特の“初代ウルトラマンならでは”のポーズが出来上がったのであろう。

それが、先々に続くウルトラヒーローの構えの基準になったことは想像に難く無い。

一方の東映ヒーローは、大野剣友会にしてもジャパン・アクション・クラブにしても、「アクション」の見せ方は(良い意味で)ケレン味というか、派手な立ち回りがメイン。
格闘技と異なり、「これからパンチを出す」とか「キックをかます」という期待感を観る人たちに抱かせる動きであり、それをわかりやすく伝えなければならない。
 必然的に動きは大きくなる。
 

 ま、これらは視聴者としての視点である。

 が、先日、「演じる側」から貴重なお話を伺うことが出来た。
 
 渋谷・道玄坂にある特撮バー『怪獣屋』。
 店長さんは長く円谷キャラの「中身」をテレビやステージで演じ、現在は別チームで東映ヒーローも演じているスーツアクターの三宅敏夫さんである。
 つまり、「ウルトラヒーロー」と「東映ヒーロー」の両方を熟知した方。

 「ウルトラは、前に向かって構えるんですよ。東映は“引き”ですね」
 三宅さんはイキナリ立ち上がると、実際にその違いを見せて下さった。う~ん、納得。

 では、ザク君、再現してください。

 ザク「ちょ、ちょっと、プロのアクターさんの動きを再現するなんて無理っスよ、親方!」

 無理は承知。そもそもウルトラも東映もスマートなヒーローなのに、キミのよーなずんぐりむっくりのヤツに色々頼むこと自体間違ってるんだから。

 ザク「…。S社に怒られても知りませんよ」


studio7の映像実験室-構えポース横

 要は、腰から上のベクトルが異なるのだ。

 これもそれぞれの元祖の「ヒーローとしてのキャラの違い」から生まれた差異なのではないか。


 以上が全ての(個々の)ウルトラヒーロー&東映ヒーローに当てはまるわけではないが、傾向としてはこんな感じだと思う。


 で、昨年末に公開された『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』でのウルトラヒーローたちの「構え」はどうだったか。
 4月のDVD発売を待って再度確認したいと思っているが、「東映構えのウルトラヒーロー」というイメージが残っている。もしそうであるならば、確かに「ウルトラマン」としては新しい。しかし、少なくとも「構え」に関する限り「全く新しいヒーロー」を生み出したわけではなく、単に東映からの借り物ということになる。

 ちょいとばかり意地悪な視点で、DVDの発売を心待ちにしている。
 

浮世床の方言談義

 「浮世床」と「雪男」の発音が似ている、と言ったのは学生時代の漫画サークルの友人だった。

 と、言う話はさておき。

 さすがに式亭三馬の時代と違って床屋さんに若い衆(わかいしゅ)が集まって世間話をするようなことは無いだろうが、理容師さんと客とのコミュニケーションには世間話が欠かせない…と思う。

 私が困るのは、いや、実際に困るのは理容師さんの方なのだが、私には「スポーツネタ」「芸能(&テレビ)ネタ」「政治ネタ」という、世間話三大ネタが通じないこと。
 自慢じゃないが、世情に思いっきり疎いのだ。

 申し訳ないので、逆にこちらから世間話のネタを振ってあげることにしている。


 今日はいつも担当してくれている人がお休みで、初めて付いてくれる理容師さん。
 いつもの担当なら既にお互いの「手持ちネタ」はわかっているが、初めての人だと気を遣う。


 どういう流れだったか、その理容師さんが秋田出身だということが判明した。
 
 秋田の言葉は、「ピ」の発音が「ピ」と「シ」を同時に発音したような感じになる。また、「キ」も「キ」と「シ」を同時に発音したような音。
 
 これのネタをその理容師さんにかましてみたのである。

 「え…? 「ピ」…「キ」…ホントだ、それって秋田っぽいですよ!」

 理容師さんの出身エリアではこうした発音の傾向は無かったようだが、食いついてきた。

 さらに、『秋田音頭』で歌われる「ハタハタ」も「ハダハダ」って発音ですよね、と言うと…
 「え~~~~っ?! どうしてあんな歌まで知ってるんですかぁ? 秋田の名産をただ並べただけの歌ですよ、あれ!」

 いや、『秋田音頭』はけっこう全国的に有名だと思うんだが、地元の人にとっては意外だったらしい。
 しかもラップでしょアレは、と指摘した。
 「そうですそうです。僕も秋田が誇るラップだと思ってます」


 そのうちに、何故か全国各地のことばについて話が広がった。

 近畿エリアのことばに話が及んだとき、イキナリ店長が口を挟んできた。

 「和歌山出身の僕から言わせてもらうと…」

 店長によれば、和歌山・奈良・徳島は、“近いことば”だという。
 試しに、学習中(笑)の阿波弁を披露してみると「うんうん、そんな感じ。近いですよ、やっぱり」。
 また、近畿圏では北に行くほど「上品な感じ」という印象だそうな。


 方言ネタ、強いなあ。
 店長まで巻き込んで、ホントに「浮世床」なノリに持って行くパワーを持っている。


 その一方で、「東京のことばの特徴は?」と訪ねられて困ってしまった。
 乱暴に言うとね、歴史的に(現在もなお)あっちこっちの地域(&文化)のことばがごちゃ混ぜになり平準化されちゃったのが東京のことばなんだからさあ。って、思いっきりわざとらしい東京方言だが。

 とりあえず、ウチの父方の祖母(東京・葛飾出身)は、「ヒ」の発音が出来ず「シ」になる。江戸弁の名残り。
 もっとも、神奈川・茅ヶ崎出身の母方の祖父も「おい、デッパートっていうのは、シャッカテン(百貨店)のことかい」と、江戸弁に近い喋りだったっけ。

 なお、学術的にはどうか知らないが、私は東京方言はほとんど絶滅したと感じている。

チビセブン・キャンペーン

studio7の映像実験室-c7キャンペーン


 「チビセブン」というウルトラファンのごく一部には有名なキャラが、九州の『ウルトラマンランド』に2月19日から21日まで出没(「出演」では無い)するらしいという情報が入った(「ごどら」は出ないとのこと)。

 「チビセブン」をご存知無い方、↓こんなキャラです。



 
 キャンペーン期間中、ウルトラマンランドで「チビセブン」を見かけたら「YouTubeを観た」「チビセブンファイトを観た」と声をかけると、無料で握手&写真撮影が出来る。

 …って、もともとが頼みもしてないのに握手をしてきたりとか、写真撮影を強要するようなヤツなのだが。



 で、上に貼ったゆるゆる映像こそが、このブログ開設のきっかけになった作品である。


 昨年、仲間内でチビセブンさん宅(キャラの「チビセブン」とは別人…らしい)のお誕生会用に作ったもので、言うなれば「イイ歳こいた大人が海岸で怪獣ごっこにいそしんでいる」という…(笑)
 お誕生会の進行に合わせて挟み込む内輪向け映像として作ったということもあって、一般公開は控えていたのだが、このたび「チビセブン・キャンペーン」に併せて公開する運びとなった。

 さらに、この映像を作ることになったきっかけは、一昨年のケイパパ家のお誕生会だった。
 上記映像に登場する二人がアドリブで格闘を展開。さらにさらに、お誕生会のオープニングとエンディングの映像を作ったことも重なって、「このキャラを使って映像が作れないか」というハナシになったのである。


 ウルトラファンなら一目瞭然、『ウルトラファイト』ですな。

 オリジナルの『ウルトラファイト』というのも、(最初は『ウルトラマン』『ウルトラセブン』の戦闘シーンのみを切り出したものだったが)アトラク用の着ぐるみなどを使ったゆるゆるテイストな作品だった。
 
 本作の登場キャラもゆるゆるだが、オリジナルとは異なったタイプの緩さである。
 「チビセブン」は市販の成り切りマスクだが、「ごどら」はリサイクル工作の怪獣お面師・マック&シュンカナさんの初期作品で“厚紙に描いてあるだけ”というキャラ。現在のマックさんのお面工作は素材と空き箱の選択から工作プロセスまでもの凄く凝っている。そのあたりの職人としての誇りもあってか、撮影当日はイキナリ全身(雨合羽にスプレー缶塗装&ワカメ採り用手袋&事務用袖当て&ゴム長)で登場。他のメンバーのドキモを抜いた。


 我々としては、「このゆるゆるキャラが『ウルトラファイト』を演じたら、この形にしかならない」という意味に於いては自信満々である。
 「映像作品としてどうか」とか「パロディとしてどうか」という点については色々アレだが、我々は『ウルトラファイト』へのオマージュだと思っている(マジで)。

 
 そんなわけで、現在私を含めた四人のブログには全て『チビセブンファイト』へのリンクバナーが貼ってある。