ONCE IN A LIFETIME -3ページ目

ONCE IN A LIFETIME

フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

前回触れたように、宿は非常に清潔で、シャワーやトイレの順番待ちなどもなかったのであるが、アメニティの提供がなかった。なので、歯磨き粉や歯ブラシは持参しなければならないのであるが、飛行機なので当然チューブ状のものは持ってくれないため、ここで役に立ったのがAmazonで売っているタブレット状の歯磨き粉である。

 

香港などでは現地で調達した事もあったのであるが、クリニカ御用達の自分としては合わないものも多いので、無味無臭のこのタブレットは非常に役に立つ。これは非常にお勧めだ。

 

今回は2泊だったので、1日フリーなのは2日目のみだった。まずは朝食だが、今回は昨年とは異なり他のゲストも多かったため、朝食時はそれなりににぎやかになっていた。しかし、他は大体集団でしかも白人女性の集団が多く、英語を話してこそはいたものの白人女子に興味のない自分は結局話しかける事もなかった。

 

ホテルを出てからは、まず名物と言われるカヤトーストを食べていった。正直、まだお腹が空いていなかった事もあって、めちゃくちゃ美味しいという感じでもなかったのだけれども、とりあえずシンガポールにしてはコスパは悪くはなかったかと思う。また、あいにく日本人女性と出くわしてしまったのは不幸だった。

 

今回どうしても行きたかった場所のひとつに、戦没者メモリアル公園があった。戦前、日本軍はシンガポールの人たちになかなか酷い仕打ちをしていたようなので、追悼の意味も込めてここだけはどうしても行きたかった。もちろん、手を合わせてお祈りしていったのであるが、その場所の意味が良く分かっていなかったのか、他の日本人は寄っただけで素通りしていっただけなのが個人的には不愉快だった。

 

その後は徒歩で国立博物館へと行ったのであるが、途中道を間違えた事、さらに水分補給を怠っていたので、着いた頃には熱中症の 予兆みたいな症状が出てきてしまった。しかし、中に入れば冷房が効いて少しはマシだろう、と思いそのまま入ってしまったのだが、やはり結構ヤバい感じが続いてしまったので、じっくり見る事は出来なかった。ただ、シンガポールは香港と比べると大分歴史も短く、歴史的な文化や芸能も乏しいので、正直後者と比べるとかなりいまいちだった。

 

そして、その後は真っ先にシティホール駅へと向かい、セブンイレブンですぐにポカリスエット2本を買った。あいにくここはマーライオン公園の店よりも安かったが、それでも1本300円ぐらいはしたかと思う。ただ、もちろん命には代えられないので、一気に飲んでかろうじて回復した。

 

一旦、そのままホテルへ戻り回復を図っていった。しかし、汗だくの上当然カプセルに入らなければまともに休めないので、この辺りがシングルではない辛さだなと思ったものだ。

 

 

 

 

 

 

まだチェックインまで時間があったので、インスタで見た日本庭園にあるマクドナルドに向かう事にした。MRTでは数駅なものの、駅からは徒歩しかなくしかも1キロ近く離れているため、炎天下の中歩くのは非常にきつかったものだ。それでいて、実際の店舗も庭園もさほど大した事はなく、正直わざわざ訪れるまでもない場所だった。仕方なくセットを食べていったのだが、サイドメニューもつけて日本円にして1600円ほど払ってしまった。

 

帰りは最寄りのバス停からチャイナタウンまでバスで一直線と言う事が分かったので、乗っていったのだが食べ過ぎた事もあって若干気分が悪くなってしまった。仕方ないので全く分からない場所で途中下車したのであるが、歩いている途中に運よくセブンイレブンがあり、さらに嬉しい事にスプライトが2本で安く買えたので、少々休憩してから再びチャイナタウン行きのバスに乗っていった。

 

ご存知のように、シンガポールは道路が車で埋まらないように極めて高い税金を車にかけているので、KLやバンコクのような酷い渋滞もなくスムーズに到着する事が出来た。この時点で大分チェックイン時間を過ぎていたので、このプランは完全に裏目に出てしまった。今回泊まったのは、チャイナタウンにあるウインクカプセルホテル・モスクストリートである。カプセルルームは通常よりも天井が高く、荷物も置けるしWi-Fiも速くなかなか快適だったのだが、その分2階までの梯子が高く、上り下りが少々怖かった。

 

しかし、さすが高評価だけあり、評価通りに非常に清潔、かつシャワールームもトイレも多く、もちろん男女別と、昨年泊まった宿ではそれぞれ2つずつしかなかった事を考えたらあり得ないレベルで快適だった。少し休んだ後、コナンの壁画などを目的に少々その周辺を歩き、映画のモデル舞台にもなったマックスウェル・フードセンターにも赴いていった。シンガポールの食事と言えばまずホーカーズであるが、そのホーカーズでも最低でも7ドルぐらいからなので、日本人的には安いとは言えないレベルになっていた。

 

ひとまずそこで炒飯を食べ、その辺りを散策しながら駅へと戻っていったのであるが、やはり夕方になっても暑いシンガポール、夜になるまで駅近くのマクドナルドでアイスを食べて一休みしていった。その後は定番のマーライオン公園へと再び向かい、夜景を堪能していったのであるが、あいにく何故かその日に限って20時からのショーは中止となり、そのまま宿へと戻っていった。

 

 

 

 

 

 

KLでの食以外の楽しみと言えば、マッサージである。タイほど安くはないものの、それでも日本の基準から考えるとまだまだ安い。なので受けまくるしかないのであるが、評価の高い良心はサービスこそ最高なものの何度も受けるにはやや高い。しかし、その通りを少し先に進んだ際、Old Asiaと言うちょっと豪華なマッサージ店を見つけた。今回初見なのであるが、Googleのレビューを読んだ限りではかなり評価が高い。現金のみ、と言うのがネックであるが、いざ持ち合わせがなくとも近くのセブンなどでおろせる、と言う訳で行ってみた。

 

この辺りでは他に2店舗あるのであるが、この通りの所が一番大きかった。先に支払いを済ませると2階に上がり、フットとボディの両方を受けたのであるがこれが非常に気持ちが良かった。その後、一度だけアロー通りそばのトロピカルスパへ行ったものの、それ以外は全てOld Asiaへと行った。これはKLにおいて新たな発見であった。

 

大体KLでの過ごし方はこんな感じであったのだが、最初から他の都市には行くつもりもなかったのでやっぱり飽きてくるものである。という訳で、翌週の半ばからは3日だけ、予定通りにシンガポールへと行く事になった。正直、シンガポールはイメージこそ良いものの、旅慣れた旅行者には退屈極まりない都市でもあり、去年の旅行の際には3日も泊まった事にいたく後悔したものだったが、今回はそのリベンジで今度こそ楽しんでやろう、と意気込んでいた。

 

シンガポール行きの飛行機はいくらでもあるのであるが、今回は午前便で一番安いバティックエアを選んでいった。そして、宿は前回住宅街を選んで後悔したので、今回は超無難にチャイナタウンのカプセルホテルを選んでいった。カプセルホテルと言いながら1泊7000円ほどするのはさすがにシンガポールである。円安前の1シンガポールドル80円から、115円前後となっているので高いのはどうしようもないが、やはりこの円安は本当になんとかしてくれと言う思いだった。

 

バティックエアはKLIA1なので、もちろん搭乗前にプラザプレミアムラウンジでたらふく食べていった。以前触れたように、羽田のラウンジがカスだった事もあり、今回初めてまともなラウンジで過ごす事が出来た。そしてほぼ定刻通りにチャンギに到着、入国審査も全て機械化されているのはさすがシンガポールであり、全く待たずに入国する事が出来た。せっかくなのでジューエルチャンギを見たかったのであるが、それなりに歩く事が分かりそれは帰りで良い、と言う事でそのまままっすぐにMRTへと向かった。

 

シンガポールは快速などはなく、JR成田線のように空港支線的な感じ、しかもあまり本数は多くはなく結構待たされるのが難点かつ支線の車両はシンガポールらしからぬショボさ、と言う事もあって、この辺りから次第にテンションが下がっていった。しかも、外の景色は殺風景なマンションだらけであり、それを見ていくうちにまたテンションが下がっていったものだが、正直都市部の観光地以外はこんなもんである。それでも、東南アジアらしからぬ清潔さはさすがシンガポール。まるで別世界のようだ。

 

まだチェックインまで時間があったので、定番のマーライオン公園へと向かった。ここはラッフルズ・プレイスから徒歩なのだが、マリーナ・ベイ・サンズを見るとテンションこそ上がったものの、やはり耐え難いほどの暑さである。前回来た際に工事中だったマーライオンが、今回は水を吐いてくれていたのは安心したが、目もまともに開けていられないほどの暑さはやはりきつい。

 

この時にトイレに行きたくなったので、Googleで調べてみると非常に分かりづらい場所にトイレがあった。そのためか、非常に奇麗かつ人が少なかったのは助かったものだ。そして、さすがにこの暑さで水分がないと死ぬと思ったので、セブンイレブンで物色したのだが相変わらずとんでもない高さだったので、一番安いドリンクを買っていった。どう考えてもそれだけでは足りない量であったのだが、万が一になればまた買えばいいと思い、マーライオン公園をあとにした。

 

 

 

 

 

 

 

ホテル到着後に英会話のレッスンを予約していたのだけれども、疲労もあり、またWi-Fiのコンディションにも不安があったのでお気に入り教師だったのにキャンセルしてしまった。一応、Wi-Fi自体は無事に使えたのだけれども、それなりに規模が大きいせいか安宿に比べると逆に速度が出ず、あまり快適とは言えなかった。

 

KLはすでに3回目、さらに市内ではあまり観光地として発達している場所もないので、今回は現実逃避かつ食目的だったのであまり遠出する事はなかった。徒歩一分で有名なアロー通りに着くのだけれども、正直多少割高だし、また観光客メインでひとりで食うには向かないような場所でもあるので、今回はそこまで足を運ばなかった。

 

と言う訳で、もっぱら利用したのはパビリオン地下にあるフードリパブリックである。さすがにここも割高とは言え、それなりに世界の食事が揃っているし、もちろんカードも全て対応なので、わざわざそれなりに歩いて食べに来たものだ。ただ、正直種類は豊富とは言え、香港のように何を食べてもめちゃくちゃ美味いというほどでもなく、割とそれなりな感じだったので、後半はKLでわざわざ食べる意味もないマカロニグラタンを食べていった。

 

KLでの数少ない楽しみの一つは、乗り降り自由なツアーバスであるヒップオンホップオンバスである。こちらはシティコースとガーデンコースの2種類があるのであるが、お勧めは断然後者である。なので最初は後者から行ったのであるが、途中で催しても宮殿でのトイレ休憩があるので大丈夫である。

 

ブキビンタンに泊まるのはこれで2回目なのであるが、非常に便利な街ではあるものの、アロー通りからは最寄りのサブウェイに多少距離があるのが難点である。最も近いのはベルジャヤタイムズスクウェアの中なのだが、ここまで行くのも遠いし中に入ってからも結構遠いのである。ここまで来れば中にはKFCもあるしで便利なのであるが、もともとそれ以外の目的もないので、サブウェイ食べるためだけに行くのは結構しんどい。

 

と言う訳で私が選んだのは、MRTに乗って2つ先のマイタウンKLモールのサブウェイである。ここはMRTの出口から割と近く、さらにサブウェイとKFCとマックが全て画像一枚に収まるぐらいに近くにある。と言う訳で、朝食でどうしてもサブウェイを食べたい時は、わざわざ電車に乗ってまでここまで訪れてきた。

 

そして、サブウェイとKFC以外のお楽しみと言えば、去年のタイ旅行で知ったパッタイである。結局日本では食べる機会がなかったので、非常に楽しみにしていたのであるが、結構味は店によって差があるので、コスパも考慮して私が選んだのはNUセントラルーのフードコートのパッタイである。わずか11リンギで味もそれなり、と言う事で、パッタイはほとんどここで食べていった。

 

さらに、それまでKLセントラルに行く際には常にパサール・セニで乗り換えていたのであるが、MRTのミュージアムナガラ駅とKLセントラルが直結している事、そしてこちらの方が乗り換えるよりも遥かに楽、と言う事で、3回目のKL渡航でありながらようやくここの利便性に気付く事になった。

 

 

 

 

 

2015年のアメリカ滞在時、サブウェイに何度もお世話になって以来のサブウェイファンなのだが、御覧の通り日本ではさっぱり、さらに店舗もメニューも日本向けに特化しているのであった所でオリジナルの味や雰囲気は求められない。しかし、ここマレーシアではそこそこ成功しており店も多く、さらにほぼオリジナルを踏襲しているかつ価格もリーズナブルなので、これもマレーシア滞在の一つの目的であった。

 

なので、早速KLIA2の空港でしばらく時間を潰し、前回のようにわざわざチャージしてまでKILAエクスプレスに乗りKLセントラルへと向かっていった。しかし、ここに着いた所でチェックインまでまだ6時間ほどの時間があるので、すぐには向かわずにNUセントラルで時間を潰していった。KLでのもうひとつの目的は、KFCのチージーウェッジである。ウェッジと言うのはモスバーガーのような太めのポテトを指す単語らしいのであるが、この上にかけた甘いチーズとの組み合わせが信じられないほど美味しく、2年前にKLに来て以来ハマってしまった。

 

そこそこ高いので大食いは出来ないものの、これを食わずにKLに来た意味はないのですぐに最上階にあるKFCへ行きオーダーした。しかし、イスラエルとパレスチナの紛争以来、ムスリムの方たちからボイコットを喰らっているらしく、おおよそ100店舗が閉店中とのこと。幸い、KLではほとんどの店は開いていたものの、客数は目に見えて少なかったので、それに応じてスタッフも少なく、そのせいか異様に待つ事となってしまった。

 

一緒に頼んだドリンクはもちろんミロである。シンガポールでも頼めるが、マレーシアのファストフードでは大抵の所でミロを頼む事が出来る。日本ではめったに飲む機会のない氷入りのミロもマレーシアならではのメニューである。

 

そこでかなり時間を潰した後、KLモノレールに乗って滞在先のブキビンタンへと向かった。モノレールの駅は全て地上、しかも位置的な関係か、それとも造りからか、KLセントラルのモノレール駅はかなり蒸し暑いのであまり乗りたくはないのであるが、日本に居るとほとんどモノレールに乗る機会はないので、初日と言う事もあってこれで向かっていった。

 

KL最大の繁華街であるブキビンタンに着くとさすがにテンションが上がってきたが、まだまだチェックインまで時間はある。スーツケース無しなので移動に負担は掛からないとはいえ、それでもバックパック2個と言うのは疲れるものだ。なので、まずは目の前にあるマックへ向かいカフェでスムージーを注文、その後はお気に入りのマッサージ店である良心へと向かい1時間半のマッサージを頼んだ。

 

ここは割高なのであるが、環境や腕前はかなりの物なので毎回お世話になっていた。しかし、後日お気に入りのマッサージ店が見つかったので、この時はこれが最初で最後となってしまった。それでようやく午後3時近くになったので、滞在先であるホテルウィズビンタンへと向かいチェックインを済ませた。

 

マレーシアでは3000円も出せば十分なシングルに泊まれるものの、今回はそれなりのホテルに泊まってみたかったので、この辺で有名かつコスパの良いこちらに泊まった。こんなまともなホテルに泊まったのはおそらく最初の香港以来だったと思うのだが、最初はテンション高くなったものの、毎回14階まで上がるのは次第に面倒になってきてしまった。

 

 

 

 

 

4月下旬ぐらいにエアアジアXのセールが行われており、なんとこの円安のご時世にKLまで往復3万円と言う破格で売られていたので、これは行かないと、と言う訳で昨年9月以来のKL旅行へと行ってきた。しかし、KL自体はこれで3度目なのでもう慣れっこなのだけれども、これまではそれぞれスクート、キャセイパシフィックの利用、つまり全て経由便であったので、KLIAまでの直行便を選んだのは3回目にして今回が初めてとなったのだ。

 

経由便を選んできた理由としては、単純にLCCでの7時間連続フライトは身体に厳しいと思ったからである。しかし、アジアLCC最大手のエアアジアの体験談は実はそれほど悪くはないと言う事を知り、そして深夜便かつ羽田発と言う抜群の利便性、そしてもちろん3万円台と言う破格の安さと言う、これだけの好条件が揃ったらエアアジアXを選ぶしかないだろう、と言う結論に至った訳である。

 

ただ、もちろん3万円と言うのはオプションゼロの価格なので、バッグを2つ持っていく以上受託手荷物は必要である。エアアジアXにはこれと、座席指定と食事が含まれたオプションがあらかじめ用意されているので、初めてという事もあり往復分頼んでおいた。なので、結局43000円ほどとなってしまったのだが、以前までに払った金額を考えたらまだまだ破格である。

 

そして出発の日、空港を楽しむために多少早めに行ったものの、確かに羽田は利便性が高いとは言え成田ほどワクワクはしない。まあ、成田まで行くだけでプチ旅行なので、その点の違いはあるにせよ、やはり羽田では成田ほどの高揚感は感じられないものだ。なので、展望台を覗いただけでとっととチェックインを済ませていった。

 

チェックインは当然オンラインで済ませたものの、羽田ではスマホのみは不可能と言う事で、結局対面チェックインとなりバックパックを預け、紙の搭乗券を貰って出国手続きへと向かった。時間帯のせいか分からないが、全く人は並んでおらずあっさり出国出来たので、かなり時間を持て余した私はすぐにプライオリティパスラウンジへと向かった。去年KLに行った時とは別の場所に移転していたのであるが、広さも食事もかなりしょぼく、無料は5回までと言う制限付きとなる来年以降は決して使わないと決心した。これならゴールドカード付帯のラウンジで十分である。

 

しかし、それなりに腹を満たした私は、正直機内でも食事は不要なぐらいだった。にも拘わらず、機内食の提供が思いのほか早く、おおよそ1時間後ぐらいに始まったかと思う。しかし、このぐらいの時間だと大体九州から沖縄辺りを飛んでいるのだけれども、この辺りだと乱気流に巻き込まれる確率が非常に高く、かなり不安になったものだ。

 

幸い、そこまで強い揺れはなかったものの、全く食欲はなかったので、正直食べる気は全く起きなかった。しかし、頼んだオムレツが思いのほか美味しく、これは食べきらないと勿体ないと思った私はなんとか食べきった。それは良かったものの、搭乗前にたらふく食べておけば7時間のフライトでも機内食は要らないと思ったものだ。

 

しかも、KLには思ったよりも早く着き、おおよそ6時間ちょいぐらいで着いてしまった。大体香港プラス2時間と考えたら十分近いと言える距離である。これまではずっと経由便だった事もあり、マレーシア旅行は近いとは言えなかったのだが、これでぐっと難易度が下がったと言える。

 

ただ、あまりにも早く着きすぎたのでしばらくの間空港で時間を潰さなければならなかった。香港国際空港のように洗練されているとは言えないし、休めるようなベンチも多くはなかったので、しばらく中をうろついていった。少しお腹が空いてきた頃にSubwayへと向かい、そこで朝食を食べて9時過ぎぐらいまで過ごしていったかと思う。そこからKLIAエクスプレスに乗り、当然タッチアンドゴーカードでの支払いを済ませたのであるが、なんと今はビザタッチで割引が利くのである。これは全く知らなかったので、シンガポールへ行った際の回も含めて400円ほど損をしてしまった。

 

 

 

 

 

日本未発売だった初代Daijaであったが、最新版のPS5版は遂に日本版が正式発売となった。しかし、日本のゲーマー間ではQanbaなどが圧倒的な人気を誇り、わざわざ個人輸入をしてまでDaijaを買った人は極めて少なかったはずである。海外の大会でもDaijaは人気があるとは言えないようであり、少なくとも私の知る限り映像で見かけた事はほとんどない。海外の著名なゲーマーが監修したにも関わらず、である。

 

正直、ここ数年あまりでPS5版のアケコンも充実してきており、特にQanbaのObsidian2が極めて高い完成度を誇っているので、正直PS6が出るまではこれ1台で戦えるほどのクオリティと言っていい。圧倒的な剛性感と高級感、そして机でも膝置きでも抜群のやりやすさを誇っており、歴代最高級のアケコンと言っていいほどである。それ以外にも所有欲を満たせてくれるVictrixや、我らが日本が誇るHORIのファイティングスティックαなど、すでに評価も高いとは言えなかったDaijaをあえて買う必要はないと言っていい。

 

しかし、さすがに長年アケコンを使用してきた私、実際に使用してみないと良し悪しが分からないのも確かである。そして、この手の高級アケコンは、初回を逃してしまうといつ次回入手出来るかも分からない。と言う訳で、4万強を支払って発売日に買ってみた。

 


見た目的には前作とほぼ同じであり、コンセプトとしては初代Pantheraそのもので巨大な弁当箱のような感じだ。開閉機構は左右のボタンを押すようになっており、簡単に開けれる事が出来る。この場合、構造上どうしても厚みが必要なためか、底面からの高さも初代Pantheraとほぼ同じであり、一般的ゲーミングデスクの上だと他社モデルよりも明らかに高めに来るため、それに慣れているとやりづらいと言わざるを得ない。

 


そして、初代Pantheraと言えば内部の底面がハニカム構造となっており、これが静穏性に一役買っていると言われた。しかし、このDaijaに関してはそのような工夫はされていないため、静穏性には期待していなかったものの、なかなかどうしていい感じである。天板の厚みや内部の空間によって、同じ三和レバーを使用しても使用感に差が出てくるのがアケコンであるが、感触としてはこちらも旧Pantheraに近い感じで非常に好みだ。天面と底面がそこそこ厚く、内部スペースもギリギリまで狭くしているのがその要因だろう。なので、レバーとボタンの感触に関しては全く問題ないと言っていい。



また、ボタンには旧マッドキャッツのTE2のようにリングが付いており、天板より少し浮いているのだが、これはアートワークを簡単に変えられるための仕様である。そして、下部は傾斜がついておらず、その代わりにプラスチックの滑り止めが施されているが、こちらがなかなか効果的であり、膝置き時に抜群の効果を果たしてくれている。

 

そして、ある意味最大の特徴と言えるのが、右側面に配置されたPSボタン以外ほぼ全てのボタンだろう。側面ボタンと言えばHORIのRAPVやファイティングエッジ刃であったが、非常にやり辛かったので個人的には好きではなかった。初代Obsidianなどもタッチパッドが側面だったが、2では改善されたように、今日のほぼ全てのモデルは天面が当たり前となっている。

 

なので、懐古仕様となったこのDaijaには驚きであり、正直この点がネックとなっている人が多いだろう。実際、私もそうであったのであるが、実際に使ってみるとなかなかどうしてやりやすい。ボタンを被せた状態から少し右にずらすだけで、小指がオプション、薬指がタッチパッドに自然に触れるようになっており、非常に効率的にボタンを押す事が出来るのだ。

 

旧Pantheraも、オプションとシェアボタンが右側面についていたが、Daijaの位置の方が圧倒的に使いやすい。ファイティングスティックやObsidian2は結構手を移動させないとならないので、この使い勝手の良さは癖になる勢いである。



前作ではあったと言われる遅延なども、私が格ゲーやシューティングをプレイした際にはほぼ気になる部分はなかった。膝置きに特化したモデルと割り切れば、これはかなり良い製品だ。迷っているのが値段だけだったら、買ってもまず損はしないかと思う。

 

 

 

円安の効果もあってインバウンドが爆上がりの現在、やはりと言うか話題に登ってきたのが日本では英語が通じない問題である。この手の話題が挙がる度、「日本に来るなら日本語勉強しろ」と言う意見で大荒れになるのであるが、当然この手の意見はナンセンス極まりないというか、頭が悪い事この上ない。

 

まずこの手の人間で勘違いしているのは、英語圏の人間のみが英語を押し付けている、と言う盛大なる勘違いである。世界の人口は80億人ぐらいだと思うのだが、その中で英語ネイティブ、英語がファーストランゲージの英語母国語者と言うのはたった4億人程度のはずである。で、インバウンドにおける英語話者が全てこの4億人の中から来ているのか、と聞かれたらそんな訳あるはずがない。

 

そして、日本はどのネイティブ英語国からしても距離的には遠い位置にあり、そして当然アジア各国からの旅行者の方が圧倒的に多い訳である。さらに、アジアの言語と言うのは欧州のそれと比べると、言語間的に遠い距離にあるものがほとんどなため、短期間の旅行のために行先の言語を覚えるというのは非常にコスパが悪いのである。その部分を全て補完してくれるのが、世界共通のリンガ・フランカである英語なのである。

 

つまり、非英語圏のタイやインドネシアからの旅行客も、日本に来る際は共通語の英語を使う以外はないのである。当然逆のパターン、つまり日本人がそちらの国に行く際にも、短期の旅行で意味不明なタイ語などを覚える余裕もないわけであり、となると当然英語をメインとして使わざるを得ないのである。

 

なので、日本に来るなら~と言っている輩はナンセンスとしかい言いようがない訳なのだが、この辺りの事情は一度でも海外へ行った事のある人間であれば嫌でも分かる事柄なので、おそらく日本から一歩も出た事がない連中がほとんどなのだろう。まあ、日本人のパスポート取得率20パーセントが本当なら、日本人の半数以上は未渡航なはずであり、それを考えたらやむを得ないのかも知れない。

往年のプロレスファンであれば、エリック兄弟の悲劇を通らずにはいられなかったはずである。ただ、ほとんどの日本人はその事実を知るのみであり、具体的に家族に何が起こっていたのかまで知る人は多くはなかったとは思う。なので、この映画ではそんな知られざる事実も多く語られており、もちろんどこまでが本当で、脚色なのかはそれを観るだけでは分からないものの、そういう観点からしてもなかなか興味深い物語だった。

 

まず思ったのは、父親のフリッツが息子たちをNWA世界王者にさせる事に異様なまでに固執していた事である。もちろん、昭和のプロレスにおいてNWA世界ヘビー級王座とは絶対的な世界最高峰であり、馬場が戴冠して以降も日本人が腰に巻くことを願ってやまなかったものである。ただ、近年の研究ではアメリカでは本当に稼げる場所がNYC、つまりはWWEのMSGのリングであった事、多くのレスラーたちがそこを目指していた、と言う事が日本でも知られてきたので、日本人だけが異様なまでにNWAを神聖視していたのだと思うようになってきたのだ。

 

しかし、この映画を見て、ギャラの面はいざ知らず、NWA世界王者こそレスラーにとっての最大の栄誉であったのだ、と改めて実感したものであり、そしてそこに至るまでの過程には様々な人間の思惑や嫉妬などが渦巻いていた、と言う事も知る事が出来た。

 

そして、近年のプロレス映画につきものとして、ケーフェイ、いわゆるプロレスの内側に触れているという事がある。と言う訳で、この映画でもエリック兄弟と、対戦相手のブルーザー・ブロディらが試合前に打ち合わせをしているシーンが流れ、そしてのちにケビンの妻となるパムからも、プロレスはフェイクなの?とケビンが質問されるシーンが含まれている。

 

当然、この映画のテーマはそこではないので、正直なくても全く支障はないシーンだとは思うのであるが、その後のケーフェイを超えたあまりにも生々しい人間ドラマが描写されていく事で、プロレスの本質はそんなものではないんだよ、と言う事を監督が伝えたかったのかも知れない、と言う事を感じたものだ。

 

ストーリーは長兄かつ唯一の生存者であるケビンを主役として回っていくのであるが、父親のフリッツはデイビッドとケリーにそのセンスを見出された事で、ケビンよりもプッシュされていく事になる。私は姉しか居ないので、弟にジェラシーを抱いた事はないものの、当然ケビンとしては面白くないに決まっている。そのあたりのプロレスラーとしての葛藤や嫉妬も、上手く描かれていると感じたものだ。

 

そして、期待に違わずレスラーとして大成していき、ダラスのリングを大いに沸かせていく事となり隆盛を極めていく。その流れから、NWA世界王者に挑戦していく流れが出来ていくのであるが、そこまでの流れはほぼ順風満帆と言っていいものであった。なので、前半1時間はまあ楽しい気持ちで観る事が出来るのであるが、プロレスファンとしては当然その後に起きる悲劇をすでに招致している訳であり、後半1時間は気分が重くて仕方がなかったものである。

 

その描写もおおよそ史実通りなのであるが、ケリーのバイク事故がNWA世界王座になった直後のような描写になっていたのは気になる所だ。もちろん実際はそれから約2年後の事である。マイクの怪我と病気は史実通りであるものの、私は死因のみしか知らなかったので、その要因となった怪我と病気をここでようやく知る事が出来た。

 

そして、私もリアルタイムで知ったケリーのピストル自殺でケビン以外全員の死を迎えてしまう訳であるが、ここの描写も史実とは若干異なるようである。ケリーは事故後もWWEのリングに立つなど、兄弟では一番の出世をしたとは思うのであるが、足を切断した事からくるこらえようのない苦しみ、そしてWWEをクビになるかも知れないという未来への恐怖などは、観ていて本当に心が痛んだものである。

 

その死をもって映画はラストを迎えていくのであるが、個人的には最初から最後まで2時間全くだれる事なく集中して観れたので、映画の出来としては最高と言っても良かった。また一族のライバルとして、前述のブロディや、テリー・ゴーディやマイケル・ヘイズらのザ・ファビュラス・フリーバーズ、そして往年のNWA王者であるミスター・プロレス・ハーリー・レイスや、そしてそしてリック・フレアーらも出来る限り似せてまで登場してくれるのはファンならニヤリとしてしまう事この上ない。

 

ただ、反面気になる点もいくつかあり、まずはベルトがチープすぎる事、そしてレスラー兄弟としては5男に当たるクリスの存在が、パーマン5号のごとく完全に抹消されているのはさすがに気の毒に思えたものだ。触れない云々以前に、その存在が最初からいなかった事のようになっている描写なのである。一応、最後にメッセージも出るし、パンフレットにはその理由も示されている。

 

監督曰く、観客はこれ以上の悲劇に耐えられないだろう、との事らしいが、本音を言ってしまうと尺の問題、そして一番は他の4人と比較してレスラーとしての実績は皆無に等しかった、と言うのが一番かと思う。私は週刊ゴング掲載時の訃報で彼の存在自体を初めて知ったのであるが、いかんせん巨人が並ぶアメリカで165cmはあまりにも小さすぎる。日本ですら新日本・全日本の採用基準が180cm以上の時代(実際は未満も多くいたのだが)だったのだから、他の選択肢はなかったのか、と思わざるを得ないものだ。

 

私の感想はおおむねこんな感じであるが、プロレスファンであれば観て絶対に損はないだろう。暗いストーリーなのはどうしようもないが、それでも全体的な出来としては大満足だった。

 

2021年12月に日本発売して以来、全く価格が下がる事のないASUSの高級ゲーミングモニター、PG32UQを遂に購入した。12月にこちらの下位モデル的な位置に値するROG Swift XG32UQを買っているのであるが、色合い自体は非常に好みで奇麗なものの、説明とは異なり量子ドットではなかったので、同技術使用のMSIのものとは明確な差があり、それもあってサブモニター使用に留まっていた。

 

結局、そんな事情もあり、XG32UQを購入以降もPG32UQへの興味は尽きなかったので、Amazonポイントアップキャンペーンに合わせてとうとう購入してしまったという事である。最初はPS5の画面を映したのであるが、最初の立ち上げの画面で明確にその画質の素晴らしさが分かり、もうこれはヤバいな、と言う言葉しか出なかった。色合いからして完璧な量子ドットであり、その上ASUSの色合い自体そのものも私の好みなのだから、これはもう最高としか言いようがないレベルであった。

 

調整機能もいつものASUSのように非常に豊富であるのだが、プリセットの時点で変更する必要がないほど美しく、私が変更したのはガンマ値と色温度程度のものである。ガンマ値や彩度はMSIでは調整不可能なので、この辺りの細かさはさすがにASUSである。また、一部レビューでは解像感がいまいち、ともあったのだが、ビビッドピクセルをマックスにすれば非常に細かくなるし、実使用ではほとんど心配ないレベルであると思う。

 

オーバードライブは6段階調節可能であるが、4以上だと逆残像が目立ってしまうので、せいぜい3がいいとこだろう。そして、黒挿入機能も付いているのだが、さすがにこちらに関してはZowieのDyACには全く及ばない。まあ、そもそもそこを重視している人であればこちらは選択肢には入らないだろうから、別に気にしなくては良いとは思うが。

 

結論からして、今まで買った中でも最高峰の画質と言わざるを得ない。27インチも含めれば、NanoIPSを使用していたLGのモニターも非常にレベルが高かったのだが、それと同等レベルと言っていいだろう。まあ、さすがに発売当時からほぼ値下がらない、かつ13万と言う価格を考えたら当然かも知れないが、下位のXG32UQを買うのであれば、少し頑張ってこちらを買った方が後悔しないだろう。