【今回の記事】
<児童虐待>10万件超す 15年度、25年連続増加
児童虐待が初めて10万件を超えた。主な増加要因は、子どもの前で親が配偶者に暴力を振るう「面前ドメスティックバイオレンス(DV)」が虐待として認知されるようになり、警察からの通報が増えたこととされている。それほど、子供にとっては、母親が父親に暴力を振るわれるという事を目の当たりにすることは、精神的な暴力に値する、心に傷を負う出来事なのである。
子供の前で夫婦のいざこざは見せてはいけない。どうしても揉め事が起きそうな時は、子供に席をはずさせてからにして欲しい。
さて、このようなドメスティックバイオレンスを行う親は、精神科医の岡田氏が言うところの不安定型愛着スタイル(人との接触を避けがちな「回避型」と、人からの愛情に飢え人から嫌われないかいつも不安に思っている「不安型」)の持ち主であることが多い。
「回避型」の人間の場合、パートナーから苦情を受けたり問題を投げかけられたりすると、「面倒臭い」と感じる人間が多い。例えば、「子育てのことでもっと協力して欲しい」などと言われると感情的になって暴力を振るう場合もある。
「不安型」の人間の場合、必要以上に嫉妬深かったりパートナーを拘束したりする場合がある。その結果やはり感情的な態度に出てしまう場合がある。
やはり、人間の一生を左右すると言われる乳児期の養育の仕方を見直し、安定型の愛着スタイルを持つ人間を育てることが、問題解決の糸口である。