ちょうどタイムリーに
テレビの人気番組で
やってたよ、
通行人つかまえて
目隠しで食べさせて
クリスマス菓子の当てっこ。
ここ の 129:10 くらい
広告ビデオが出てきちゃったら
左上の ir al video を
クリックね )

何と混同してるかとか、
通行人が言った答えが
結局合ってたのかどうかとか、
その辺全然きちんと作れてない
レポートだったけど、それでも
スペイン人自身
自分らの毎年食べてる
クリスマス菓子の見分け、
あんまりついてないことを
象徴するレポートであった。

区別のつけにくいものという想定で
色々なお菓子が番組で
出て来てはいたが
ネットでもよく出る質問は

「マンテカードとポルボロンって、どう違うの?」

答えは1つではない。
ってか、
発せられた質問に
ネットで寄せられる答えは
一つではない。

曰く、

マンテカード ポルボロン
四角い 楕円、もしくは丸
アーモンド、入ってる場合はプードル アーモンドダイスまたはプードルが入ってる
粉砂糖かかってない 粉砂糖がかかってる
焼いてない小麦粉を使用 小麦粉を事前に焼いてある
つなぎに卵白を使ってる 卵白を使ってない
基本クリスマス菓子だが
地域によっては年中食べる
クリスマス限定
紙でキャンディー包みしてある
食べる前に握りつぶす
小麦粉の配分が少ない 小麦粉の配分がマンテカードより多い


日本の Web なんかでも
これらの説のどれかを
「これがマンテカドとポルボロンの違いです」と
断定的に述べてるとこが
結構ある。

では毎度おなじみ検証。

マンテカード ポルボロン
四角い 楕円、もしくは丸

まん丸のマンテカード、多い。四角く成形してあるポルボロンもある。
アーモンド、入ってる場合はプードル アーモンドダイスまたはプードルが入ってる

原材料のとこ見ても、アーモンド入ってないポルボロンあり。
粉砂糖かかってない 粉砂糖がかかってる

チョコ味のマンテカドとか粉砂糖かかってるのあるし
焼いてない小麦粉を使用 小麦粉を事前に焼いてある

微妙なとこだけど、両方焼いてる可能性あり。
つなぎに卵白を使ってる 卵白を使ってない

またまた原材料のとこ、卵の表示見たことない。
基本クリスマス菓子だが
地域によっては年中食べる
クリスマス限定

これはその通りらしいね。 でも習慣であって物自体の差ではない。
紙でキャンディー包みしてある

セロファンでキャンディー包みしてあるマンテカドあるし、
アルミっぽいフィルムで包んであるポルボロンもある。
食べる前に握りつぶす

これはその通りの様子。 原材料の割合が違うことによるらしいが、原材料の話をしだすとこれまた微妙。
小麦粉の配分が少ない 小麦粉の配分がマンテカードより多い

これもそう言われてるだけで、大変微妙。


エステパの家内工業から
拡大していったこの業界、
今やクリスマス菓子専門の
業者だけでなく
普通の菓子パンとか
作ってるメーカーも
ポルボロン等作ってる。

で、もう製造業者が
無数とは言わないまでも
山のようにあるし、
何だか地方に分派してって
あちこちで(その地方に合った)
原材料なんか使うように
なったんだろうか、
ヘット(ヘッドじゃないよ、
また画面200%で見てね)
(牛脂のことだ)
なんかが原材料として
出て来るようになったりしてる。
だからもう
どこがどう違うと言っても
もうはっきし言って不明に近い。

名前だけ同じでも
地方によって物が全然
違うってこともあるし。

(例えば Alfajor 、
スペインではまだ、
少なくとも大量生産・
全国流通タイプのものは
アラブ菓子の名残を残した
練り菓子の形で売られてるけど、
それがウエハースに挟まれた
サンドイッチ状態に変化したものが
ある時代に南米に伝わって
あっちではそれが主流になり
スペインの Alfajor と
アルゼンチンの Alfajor は
見た目も全然違うものになってる。)
(試しに「アルファホール」で
ググってみなされ。 ほとんどで
南米のお菓子、と紹介されてる)

そんじゃ結局
どうすりゃいいのよ、
何を信じろっての、
ということになるんスが、
まぁ信じたい話を信じとけば
いいんじゃないでしょうかw。
どうせ色んな説が
入り乱れてんだし。

しかしまた余興に
メーカー自身がどう言ってるのか
次のエントリで少し
触れてみよう。

ってわけで、つづく。



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スペインの伝統的なクリスマス菓子…
としてこの時期、店頭に
いろんな種類の菓子が
山ほど並ぶ。

全国的にメジャーなのを
いくつか羅列してみっと

Mantecado マンテカード
Polvorón ポルボロン
Alfajor アルファホール
Turrón トゥロン
Mazapán マサパン

などなど。

( また思い出したよ。
日本じゃポルボロンは
複数形で書かれてるものが
間違った形も含めて
たくさん検索に引っかかって来たのに
マンテカード
トゥロン
マサパンなんぞは何か
単数形ばかりのヒット。
複数形なんかたったの6、7件、
マサパンに至っては1件だ。)

( 更に思い出したけど、
日本で売ってるポルボロン、
少なくとも志摩スペイン村のは
色んなフレーバーのが
あるらしいね。
こっちじゃ
各種フレーバーあるのは
マンテカードで、
ポルボロンはポルボロン。
バリエーションはない。)

で、
クリスマスとなれば毎年
こういうお菓子を食べ続けている
スペイン人自身、
これらのお菓子の間で
区別がつかないものがあるのだ。

つづく…



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ちょっと間に
他のエントリ入れちゃったけど
しつこくポルボロン がらみの話。

スペインに到着して結構すぐ
留学中の才女とつるむようになった。
彼女が行動力のある子で
ネットみたいな強力な
情報ツールなんぞない時代、
うっかりすればついダラダラと
過ごして終わりになりそうな
スペイン暮らし、
この才女のおかげで
あちこち動き回ることが出来た。

その一つが
ポルボロンを始めとする
伝統的クリスマス菓子の製造で
スペイン全土に名を馳せている
エステパ村。

世界に知られたシェリー酒でさえ
ボデガ1つしか
見学ルートのなかった時代、
エステパ村に
きちんと見学客を受け入れてた
工場があったのかどうかは知らない。

ワタシ達は車でダーと
村まで行って、飛び込みで
「作ってるとこ見せて下さい。」
なんてやってたんだな。
色々な機械が動いてるラインや
1つ1つポルボロンを
手で包んでいるところなんかを
間近に見せてもらった。
時には家内工業的に
がらんどうの大きな倉庫のようなところで
分業ラインに分かれず
やってるとこもあった。

見学した大きな工場では
東洋人の見学客を面白がって
お菓子を紙に包んでるお姉さんが
ほら、1こ食べてごらんなんて渡してくれることもあり、
それがそこら中のラインで繰り返されるもんで
各種のお菓子で両手が一杯になり
連絡もせず勝手に見に行ってた我ら
恐縮して頂いたものである。

エステパは
クリスマス菓子の製造で
経済が成り立ってる村で、
一年のうち秋から冬の
最後のほんの数ヶ月が繁忙期。
昔は小ぢんまりしていた村も
かなり発展して、
周辺部には新興住宅街なんかも
出来て来てる様子。
きっとネットなんかのおかげなんだろうね、
輸出とか増えてるんじゃないかな。
最後に行った時には
博物館まで出来てたな。
これは製造業者のひとつ
La Estepeña という会社の
私設博物館で、
工場直販というか
店頭販売というか
博物館の中でこの会社の
お菓子が買えます、というもんだったな。

で、このクリスマス菓子、
年末になると
大学生なんかが
小遣い稼ぎだか
卒業旅行費用だかを
稼ぎ出すために
詰め合わせセットを
いりませんか~と売り歩くんだね。

でもな~
1kg入りの詰め合わせなんか
どうすればいいっての。
激太り間違いなしだし。
あんな素朴すぎる素朴な
甘くて熱量たっぷりのお菓子は
昔ならともかく
現代人の舌にはあんまり
合わないってか、
そんなにたくさん食べたいってもんじゃ
ないんだよね…

伝統のモンだから
クリスマスになりゃみんな
義務のようにテーブルに出すけど
(ほとんど正月のお節感覚)
一口食べたらもういいや、
ってなもんで、
必ず1月6日で正月終わっても
テーブルに残ってるもんだ。

短期滞在とか一人暮らしとか
ちっと味見してみたいだけ、
だったら
スーパーのバラ売りで
買うのが手軽でいい。
自分の好みのフレーバーだけ
買えるしね。

企業ももう
そういう現代人の傾向に合わせて
Turrón なんかはもう
ミニミニサイズを作って
更にアソートの
ミニミニパックを売り出してる。

ポルボロンじゃないけど
マンテカドなんかも
ラードの代わりにオリーブ油とか
糖尿の人用(ダイエッター用?)に
ノンシュガーのを作って
売っている。

材料変えたり
砂糖減らしたりして
伝統の味を変えなくても
Turrón みたいに、もしくは
日本みたいにw
ポルボロンも小さく作れば
もっと売れるかも知れないのにね。



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初めてシェリー酒の
酒蔵見学に行ったのは
こっちに住み着く前だったから
もう20年以上前の話になる。

ワタシは酒は飲めなくはないが
飲みたいとも思わない方で
当時もシェリー酒に
格別の思い入れがあって
行ったわけではなかった。
単に社会見学オタクなのである。

今でこそあちこちの酒蔵が
見学客を受け入れているが
当時は確かGonzalez Byass だけだった。

予約して行くと
ワタシと連れの他には
白人客が二人だけ、
合計4人で見学開始。
当時の見学料金? 無料。

何だかよく分からない説明を聞いて
(スペイン語未熟の為)
最後に、Gran Bodega と呼ばれている
大型の酒蔵へ。 

印象的だったねぇ。
随分高いとこに足場が組んであって
そこに立つと
頭が天井ドームに
届くかというほどで、
そこから眼下
視界の届く限り
樽、樽、樽。

しぃんと静まり返った酒蔵に
たった4人の見学客は圧倒され
その静寂に呑まれて
外に出るまで無言だった。

見学ルートの最後は
お決まりの試飲会。
壁一面に大きな窓の続く
広く長細いサロンの
隅っこのテーブルに
4人仲良く座って待っていると、
サラミや
チョリソや
生ハムや
いわゆる腸詰類の盛り合わせが
当たり前に運ばれて来、
試飲も5種類ほどの瓶が
惜しげもなく開けられて
シェリーグラスになみなみと
注がれた。

ビールやワインより
アルコール度数の高い酒を
残してはもったいないと
まっ昼間っから5種類も飲んで
宿を取ってあったセビージャに
バスで着く頃には
すっかり悪酔いし、
かなりの時間
バスターミナルの
コンクリの柱の根元から
動けなかった。
…若かったなぁw

それからも
人を連れて行ったりで
ヘレスには何度か行った。
その頃には他のボデガも
見学コースを一般に公開していたが
やはり見せ慣れているだけあっったのか
見応えがあるのはGonzalez Byass だった。

しかし世界に名だたるシェリー酒造、
山ほど来る見学客が
宝の山に見えたのか、
酒蔵見学もどんどん
儲け主義に傾倒して行ったと見える。

最後に行ったのは
10年以上前かな。
見学料金が異常に高くなっていた。
初めての見学の時に
「ここは通称シェリー酒のカテドラル」
と説明された(はずの)
あの荘厳なGran Bodega は
見学コースから外され
最後の試飲で出されるのは2種類のみ、
注がれ方もグラスの底に
チョロチョロ、でお終い。
ツマミは
どうしても食べたければ
(昔とは別の)試飲サロンの入り口にある
ポテチやミックスナッツの自販機利用。
試飲が済む頃には
入ったドアがばっちり閉められ
サロンから行けるのは
便所とおみやげショップのみ。

今はどうなってるんだろう、と
Gonzalez Byass のWeb を見てみたら
すごいね…
料金は10ユーロ、
ショップは以前の
試飲サロンのスペースまで拡大、
コースから外されてたGran Bodega は
1階部分が
フェリアのカセタを模した
試飲コーナーへと変貌していた。

Web のバーチャルツアーの画像で
チラ見えしてるけど、
あの試飲コーナーで
色んなツマミをイイお値段で
売ってんだろうな。
何か、
フラメンコショーか
乗馬ショー付きの
見学コースまで作ったらしい。

すんげ、俗…

あ、ツマミの値段見つけた、
6ユーロだと。
いい値段だね。
手っ取り早く儲けるには
1ユーロのポテチ自販機より
いい値段だ。

いいんだけどね。
こちとら単なる
懐古趣味の社会見学オタク。
社員を食わせて行かねばならない
企業経営者とは
決断の方向が違う。

それでも
こういうのを見ていると
思わず口をついて出てしまう、
「昔はよかったなぁぁ…」



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台所に行ったら
ドーナツがあったんで、
ミスタードーナツを
思い偲んで
きなこをかけて食す。

ところで日本で一時
クリスピークリームドーナツ
というものが流行ったことは
ネットのお陰で知ってはいた。

しかしどんなものなのか
食べたこともない。
ドーナツは
ミスタードーナツさえ
あればいいのだ。
どうしてスペインにないのだ(涙)。

こっちにあるドーナツは
パン屋が自分とこで
作って来ました~みたいな
かなり情けないのが多い。

工業製品では
donuts というのが
スーパーで売ってる。
チョココーティングしたバージョンは
乾ききってて
食べられた代物じゃない。

余談だがこの会社、
英単語を商標として
登録しちゃったんだよね。
こういうウザいことをして
他に迷惑をかける
PC関係の大企業もあるが、
この会社もそうで、
他社が普通にこの英単語を
使おうとしたら訴訟、なんて
阿呆なことをしている。

さて昨日たまたま
Krispy Kreme Doughnuts の
Web を初めて見たら、アレェ?
これってこの、
こっちのスーパーで売ってる
Panrico 社の Donuts と同じ?

KKD では、冷めたら
レンジで8秒温めろとある。
Donuts の方も、
最近包装の仕方が
変わっちゃったから
温め方の表示がなくなったが、
あった頃には確かこっちも
レンジで8秒だったと思う。
あっため秒数まで同じとは。
(ワット数の差はあるだろが)

KKD は1個160円、
P社の Donuts は
6個買いで2ユーロ、つまり
1個当たり43円。

Panrico 社はそもそも
このドーナツを作る会社として
1962年に創業してるから
最近になってコピーしたって
わけでもなかろう。
実際、イーストドーナツにグレーズなんて
別に珍しくない。
レンジ加熱すると
ふわっふわ、ってのも
こっちのも同じだし。

…誰か旅行でこっち来たら
スーパーで買って
レンジ加熱して
食べ比べてみてくらさい。
こっちのは包装に
ガス充填でもしてんのかな、
そのままトランク入れても
つぶれる心配なく持って帰れるし。
賞味期限も
店頭にある日から
1週間~10日くらいはもつし。

それで大して変わらんのだと分かったら
「スペイン菓子はマズイ」
の 汚名を返上出来るね!
日本で大ヒットの製品と
同じレベルってことだから!
でもま、ドーナツってそもそも
スペイン菓子じゃないけどねw

(チューロスが元祖ドーナツとか
面倒なことは言い出さないようにw)



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ふー さて余禄。

前回ちょっと書き残したんだけど
ポルボロンの大きさ。
志摩スペイン村の
ポルボロンを見たスペイン人が、
「スペインじゃ3回言う…だって。
ここのじゃなく
私達が向こうで食べてる
ポルボロンでやるんだったら
笑えそうだ」
とコメントしてる。

なので、日本のは小さいようだ。
こっちのはデカい。
大き目の栗饅頭くらいある。

ポルボロンの仕様については
この次もうちょっと
詳しく書くつもりだけど
取り敢えず
一番一般的なのは
わりと背の高い楕円形。

ちょうど1つ手元にあるんで
計ってみた。
長径: 50mm
短径: 35mm
高さ: 23mm
ついでに、重さは35g。


スペイン メモ帳-polvoron1

丸ごと口に放り込むには
かなり勇気のいる大きさ、
恋人の前でやったら
100年の恋も醒める大きさだと
思ってもらえればよろし。
そのサイズの大部分が
砂糖とラードだと思うと
さらに腰が引けますな。

さて話変わって
そもそもどうしてアラブの菓子が
スペインのクリスマス菓子に
なったのか。

これまた推察の域を超えないけど
貧しい農民が
普段は食べない大御馳走や
砂糖や蜂蜜たっぷりの
お菓子なんかを食べる
特別な機会と言えば
キリスト教の場合、当然
クリスマス。
それからもう一つのポイントが、
(今度また書くけど)
原材料のひとつであるラードが
大量に取れる時期が
秋から冬だった、ってのも
あったんだろう。

ま、大体そんな理由からだったんじゃないのかね。

では
Only 日本で言い伝え、の件は
取り敢えず終わりってことにして、
あと少し
ポルボロンそのものと
他のクリスマス菓子について

ちっとつづく…



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さて残るは
3回言ったら幸福が、の件。

El Mesías 社 からの返事でも
「残念ながらそのようなお話は
寡聞にして存じません。
どのような経緯でその話が
日本に広がっているのか、
お差し支えなければ
ご教示願いたく存じます。」
という、これまた丁寧なコメントが。

で、こんなシリーズを
長々と書いてるうちに
もう来ないだろうと思ってた会社からも
返事が来て、
そこでもやっぱり
『3回言えたら幸福』説には
「からかわれたのではないでしょうか。
そもそもスペインでは
食べ物を口に入れて
物を言うような
お行儀の悪いことは
しないものです。」とのお返事。

んじゃー
この話を広めてる日本人は
一体誰から聞いたんだろう。

ってーわけで、まず
そういう習慣が
スペインにあると書いてる Web が
どこぞにあるのか、
毎度おなじみGoogle様に
お伺いを立てる。

しかし
とにかくもう全然ない。
どんなにググっても
3回言えたら幸せが、とか
願い事が、とか
スペイン語で書かれたものが、
ない。

唯一、スペイン語で
「口に入れて三回
“ポルボロン、ポルボロン、ポルボロン”
と言う云々」 という言及があったのは
日本の志摩スペイン村へ行った
スペイン人が、そこで聞いた話を
記録しただけのものだった。

もしかしたら
かつてはスペインからの出稼ぎ移民を
たくさん受け入れてたドイツとかが
スペインと一緒に来たお菓子を
自国のお菓子産業に取り入れて、
ついでにウソの伝承をでっちあげ、
それを日本人がまるまる信じた、とか
そんなのもアリかなぁと思ったんだが、
ふと思いついて
三回唱えるべき言葉を
検索キーワードから外してみたら

出て来た、出て来た。
出て来ましたよ。

しかし。

「ポルボロン、口に入れて
“パンプローナ”って3回言うてみ。」
「ファー… ブボッ!! ゲホォ!!」
「ぐわー汚ねぇやめろぉ!!」
「うわはははあの顔ォ」
「ちくしょう誰がこの床掃除すんだよ!!」

…いたずらだった…il||li _| ̄|○ il||li

何かもう
ポルボロンと言えば
このいたずら、みたいなのが
定着してると見えて、
ちょっと小難しい言葉の話では
「そんなもん、ポルボロン
口に入れたままでも言えるぞ」 とか
そのほか、
「もうその乾いてることと言ったら
ポルボロンも斯くやってぐらい」 とか
そんな引き合いの出され方。

んじゃこれがどう転んで
幸せの話になったのか、
こりゃまぁ予想でしかないけど
日本人のよくやる
「ポルボロンにまつわる
面白い話とかありませんか」
という質問を受けた人間、
恐らく即座にこのバカ話が
念頭に登っただろう。
しかしここは商売、
こんな阿呆な話ではなく
もっと心温まるような
麗しい話に仕立てなくては。

そこで、
食べ物で一杯一杯の口では
Pamplona に負けず劣らず
言うのが難しい、
製品名そのものズバリの
Polvorón をうまく言えたなら
(周囲に大笑いされることなく)
幸せになれるだろう…
みたいな話に
その場で作り変えた。

…のではなかろうか。
一番メジャーなのは
Pamplona だが、他にも
Zaragoza ってのもあった。
スペイン語のZは
英語のTHみたいに
舌の先をちょいと噛んで
発音するヤツだから、
粉っぽい物を
口いっぱいに含んで言うには
Pamplona と同様
大変難しい単語である。

…とまぁそういうわけで、
『ポルボロン丸ごと口に放り込んで…』
は、
悪友どもで集まって
大笑いするネタだったのでした。
幸せ、あんま関係なかったね。

しかしまぁ今や日本中
ポルボロンのイメージは
“まぁるくて甘くて
ほろほろと崩れる
幸せのお菓子”という
麗しい売り言葉で
定着しちゃってるから
別にいまさら止めろとは言わないさ。
せっかくこれで
商売やってる人もいるしね。
大体、異文化なんてものは
他所の国では大なり小なり
誤解され、記憶されちゃってるものだ。

でも、本当はスペイン本国では
幸せ求めてそんなこと
やってる人いないってことは
覚えておくといいかもね。
でないと、
クリスマスシーズンのスペインで
自発的にこれやったら
周りのスペイン人に
爆笑されること必至だからさw

ちびーっとだけつづく…



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こんなシリーズになるとは
予想外だったw

さて前回 El Mesías 社 からもらった
返事について
もうちょっと突っ込んだとこまで
解析しよう。

クリスマス菓子の起源となる
アラブ菓子について
言及があったが
スペイン語ではそれぞれ
Alhajú または Alajú
Alfajor
のつづりで書く。

そもそも言葉的には
“中身、詰め物”の意味のアラビア語
Al-hasú から始まって
Alhajú、そしてAlfajor に
落ち着いたとのこと。

Alhajú でググると
今でもレシピが出て来るが、
パン粉・蜂蜜・シナモン・水・
スパイス・ナッツなどを
練り固めて、
適当な大きさに
切り分けた物た、とのこと。

今現在は Alfajor の名前で
昔とあんまし変わらない
練って切ったお菓子が
ポルボロンと同様に
伝統的クリスマス菓子の一つとして
食べられている。
(ただこれにはバリエーションもあって、
練った物をウエハース等の
薄焼きに挟んで
サンドイッチ形に
なったものもある。)

さてこれが
スペインのクリスマス菓子の
そもそもの原形、ということらしい。

ラード… ないね、やっぱ。

だからなぁ、
あんまり大元を探り当てて
年代を特定出来たとしても、
それを今の製品の歴史として
語るのは、ちと
あんまりでないかね。

確かに
“ポルボロンの原形の原形の原形
1200年前から作られてい”たのだろうけど
やっぱり16世紀頃から
余り物のラードと穀粉で作られ始め、
19世紀後半から商品として
流通し始めた、その辺りから
数字を取った方がやっぱ
正解だよね。

というわけで、やっぱし
『1200年前から作り続けられ』は
あまりに拡大解釈しすぎで、斬ッ!

まだ続く… (O_O;)



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さて続き。

そうして生産地エステパの
製造会社6社ほどに
問合せメールを出してみた。
返事が来たのは2社からのみ。

まぁエステパなんて田舎だからねぇ。
インターネットなんてよくワカランが
ともかく外注でWebだけ作って一安心、
メールチェックなんか全然しない、てか
しなきゃいけないもんだという認識がない…
というパターンが結構ありそうだ。

さて返事が来た2社のうち1社は、
まぁ反応してくれただけマシみたいな、
「はぁ?そんな話、
聞いたことありませんけど?」
という、簡潔極まりない返事。

もう1社は至極丁寧な返事をくれ、
それによると

●そもそもの起源まで遡るなら
8世紀頃に始まるイスラム時代の
アルアフーやアルファホールが
原形であると言えるかも知れませんが、
現在のような形のものはご指摘のように
16世紀からと記録されています。

●基本的には冬、特に
クリスマスシーズンのお菓子ですが、
賞味期限が長いため
一年を通してご賞味頂くことも可能です。

●幸福を呼ぶ、についてですが、
お菓子そのものが
幸福を呼び込むことが
ないとしても、
家族や親しい人との団欒での
食後の甘い一口に
心は幸せに満たされることでしょう。

くっ、苦しいッ!!!
しかし優秀な回答だッ!!! www

いや優秀だよこのお返事くれた人。
あっちにしてみれば
「何言ってんだ?!」みたいな質問だろうに
こっちが万が一にも気を悪くしないように
こっちの質問した内容に
何とか話を合わせてくれようとしてさ。

でも苦しいよwww 苦しすぎるwww
いいんだよ、はっきり
「クリスマス以外は普通は食べません」
とか、
「幸せを呼ぶって???」
とか 言ってくれて www

つづく…

あ、いけね、
この親切な会社のリンク貼っとこ。
El Mesías, S.L.
何か、
プレゼントの当選発表の
ページしかない不思議なWebだが、
そこに出てるメールはすぐ返事くれるよw
本場の本物のクリスマス菓子を
輸入してみようと思われる御仁は
是非こちらを御贔屓にwww
いや、ワタシは紹介料もらってないってww



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や…やっとタイトルの内容に
近付いて来た、ゼイゼイ。

さてポルボロン。
このお菓子について書いてる
日本のWebやブログを
あちこち見てみる。

曰く、
「幸せを招くお菓子」
「1200年前から作られている」
「お祭りや祝い事には欠かせない」
「口に入れて3回
“ポルボロン、ポルボロン、ポルボロン”と
言えたら願い事が叶う
(もしくは幸せが訪れる)」

…どこの話でつか?

さぁ検証!!
まずスペイン版(じゃなくてもいいけど)
Google でググってみる。

…ないですよ?
3回言えたら幸せが、とか
願い事が、とかないし。

「幸せのお菓子だから
祝い事には欠かせない」系の検証。

ないって。
ポルボロンはクリスマス菓子。
だけ。

「1200年前から」系の検証。

…ポルボロン発祥の地
アンダルシアは
その頃イスラム支配下に
あったんですけど。
イスラムは豚食べないって
知ってるよね。
ポルボロンの原料にラード
(=豚脂)使ってあるよ?

まぁ穏やかなイスラム支配で
キリスト教徒も自己の文化を
維持していた、という説も
アリですけどね、
どっちかってぇと
ポルボロンやマンテカードが
商品化・流通し出したのが
120年ほど前だった、その
『120』 を 『1200』 と
読み違えたんじゃないのかねぇ。

で、ネットだけじゃぁ情報不足。
製造業者に直接検証だぁ!!

つづく。



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