社員と顧客と経営者の幸福 -6ページ目

まるで黒船騒ぎのTPP

こんにちは 心のソムリエ 橋本文隆です。

本日TPP交渉参加を表明すると思われていた野田総理

会見を明日に延期しました。

いや~、これは予想外です。

一日延ばして、何の意味があるのでしょう?
決断力の無さを印象づけて、マイナスな気がするのですが。

それにしても、交渉に参加するというだけでこの騒ぎ
黒船が来て、「開国だ」「攘夷だ」と言っているのと
あんまりレベルが変わらないような気がします。

普通は、
交渉した結果が良くなければ国会で否決、
交渉した結果が良ければ国会で可決
すればいいだけの話なんですが。

「交渉に参加するなら離党するぞ」
などという議員も、普通に考えたら異常でしょ?

「交渉に参加するなら、○○と△△は絶対通せ」
なら分かりますが。


もちろん最大の問題は、
TPP参加の目的、ビジョン、戦略などを何も語らず、
把握している情報も一部しか出さない政府と官僚に
あるのですが。

個人的には、戦略的に進めるなら交渉に参加すべきだと
考えますが、野田総理は、何をどこまで考えているのか
さっぱりわかりません。

会見を一日延期して、何をやりたいのかな?


人と組織を活性化するマネジメント・コーチング

TPP の議論が不毛な理由

こんにちは 心のソムリエ 橋本文隆です。

昨日、マネジメントレベルが低い例としてTPPを出しました。

少し分かり難かったようですので、詳しく書いてみます。

問題には次元/レベルというものがあります。

次元の異なる問題を混在して議論しても、
適切な話し合いはできません。

例えば、TPP問題であれば

構想・ビジョンレベルの問題
戦略レベルの問題
戦術・方策レベルの問題
個別の問題レベルの問題

などと分類することができます。

どのレベルの問題について話しているのか分からず、
ただ自分の主張を述べているだけだと、次元の異なる
すれ違った議論になります。

発言を見ていると、TPP賛成派は構想、戦略レベルの話をし、
TPP反対派は、個別の問題の話をしているようです。


例えば、構想・ビジョンレベルの問題であれば、

自由貿易に基づく構想、
管理貿易に基づく構想、
東アジア共同体構想、
アジア・ゲートウェイ・構想
グローバル経済構想

など、いくつかの構想が考えられます。

戦略レベルの議論では、
輸出増加、国内輸出産業育成、外国人労働者活用、
食糧調達
など、さまざまな戦略が考えられます。

可能性とリスクを明確にして、メリットが大きくデメリットが少ない
戦略を立案する必要があります。

そのような戦略が立てられないのなら、そもそもそのような
構想は推進する価値がないということです。


これらの戦略を実現するための方策も議論の対象になります。

例えば、問題になっているISD条項(投資家対国家の
紛争解決条項)
は、議論の対象になるでしょう。

これは、外国投資家が投資した国家を訴えることができる
という条項なのですが、日本に投資した米国企業が
日本国を訴えまくると危惧している人がいます。

しかし、これは投資家を保護する目的の条項なので、
日本も東南アジアなどと締結しています。

また条項は相互なので、米国も他国の投資家から
訴えられています。

ですから、方策としては、

1.FTAにISD条項を入れないオーストラリアと一緒に反対して、
 TPPからISD条項を外す

2.ISD条項の条文を精査して、不当な訴訟はできなくする

  の2つが考えられます。

海外投資を今後増やしたい日本としては、「2案」の方が
ベター、無理なら「1案」ですね。

いずれにせよ、どちらかの方策を採れば問題はないので、
まともに議論すれば、大騒ぎする必要はありません。

後は、交渉力の問題です。

個別事例レベルの問題
メリットの大きい戦略や方策が立案できたとしても、
個別の反対は必ず起こります。

いわゆる総論賛成、各論反対というものです。

「米の関税はどうするのか」とか、
「さくらんぼは自由化しても生き残った」
などというのは、個別の事例の話です。

「今後米作をどうしていくのか」
とか
「さくらんぼが生き残った事例から法則を見つけ出し
他の作物の生き残り策を立案する」
となると戦略レベルの話になってきます。


戦略から方策まで固まっていれば、方向を変える必要は
ないので、「その方向のなかで、何をやればその問題を
解決することができるのか」
と考えることになります。

こう見てくると、まともな議論を何もしていないのに
決断するという政府の方針は無謀だと言えるでしょう。

とはいえ、ここで交渉参加取り止めると、野田総理腰砕け
という印象になるので、もはや引けないのでしょう。


もっとも、交渉に参加しても、国会がTPPを否決すれば
通らない
ので、そんなに心配することはないと思います。


人と組織を活性化するマネジメント・コーチング


生年月日による心理タイプ診断のご相談について

こんにちは 心のソムリエ 橋本文隆です。

著名人の心理タイプを、生年月日から見たものを時々、
ご紹介しております。

心理タイプ診断のお申込みは、MBTI など心理検査を使った
ものしか告知しておりませんでした。

生年月日による診断については、誤解されることが多いので
公には告知していませんでしたが、お問合せも多いことから
長くなりますが、考え方や注意事項を記述したうえで、
告知することにしました。


まず、生年月日から算出したタイプが、本当にその人のタイプを
表しているのかといえば、「わかりません」という回答になります。

まわりにいる一般人を対象に、MBTI などの心理検査の
結果と相関関係などを調べたことがあるのですが、
統計学的な有意性は見られませんでした。

簡単にいえば、「当たっていない」ということです。

ですから、「生年月日でその人の性格がわかるのか?」
と聞かれれば、「わからない」というのが正解になります。


一方で、「この人は絶対このタイプだ」と確信があるときに、
その人の生年月日を調べると、ほぼ間違いなくそのタイプです。


「この人絶対このタイプだ」と思える人には、

・タイプの特徴である行動や言葉(タイプ言語)が
 頻繁に見られる。
・タイプの特徴を通じて、大きな成果をあげている。
・タイプ固有の顔つき(表情)をしている。
・幼少期の話からも、タイプの特徴が感じられる。


などの特徴があります。

例えば、スティーブ・ジョブズ、橋下徹知事、野田佳彦総理、
田中角栄元総理、勝間和代氏などは、確信がありました。


心理学的に調べると、まったく当たっていないのに、
確信がある人を調べると、なぜか当たってしまう。

それはなぜなのか?

ここからは、仮説になります。

仮説1:
当たったのは、偶然。事例も少なく、統計的にも意味がない。


仮説2:
世の中には、生年月日によるタイプが当てはまる少数の人と
当てはまらない、多数の人がいる。
確信があるのは、当てはまっている少数の人なので、
その他大多数の人には意味がない診断である。


仮説3診断はこの仮説に基づいて行います
生年月日によるタイプは、全員共通にあるが、そのタイプを
活かして大きく伸ばしている人と、伸ばしていない人がいる。

タイプの特徴を活かして成功している人のタイプは分かるが、
タイプの特徴を伸ばしていない人のタイプは分からない。


仮説3 について詳しく解説しますと、

例えば、橋下徹氏と同じ日に生まれた人は、生年月日診断では
全員同じ「直観タイプ」になります。

しかし、同じ日に生まれた人を探しても、橋下氏ほど、見事に
直観タイプ言語を使いまくり、直観タイプ特有の行動を
し続ける人は、ほとんどいないでしょう。

ほとんどの人は、自分のある資質を徹底的に伸ばすより、
それなりに無難にいることを望むように思えます。


例えば、
ある経営者に、本格的な心理検査をやっていただき、
大変感激され、ご満足いただいたことがあります。

後日、生年月日によってタイプを調べたところ、
その心理検査 とは正反対の結果がでました。

「これは、当たっていない」と言われるのかと思ったら、

「こういう面も確かにあるな。
心理検査を受けたときは、ああ思ったけど……
どっちが自分の本質なんだろう?」


と言われました。

自己理解が深まっていない段階では、こんなものなのです。



多くの人は、
感情タイプ的なところもあるし、結果タイプ的なところもあるし、
直観タイプ的なところもあるし……  みたいな感じなので、
その人の自己イメージとタイプは、必ずしも一致しません。

そういう人のタイプを調べて、
「あなたは、~みたいなところがありますね」
と言えば、

だいたい

「わ~すごい。当たってる」
となります。

人の心にはいろいろな側面があるので
「~みたいなところある」
といえば、まず当たります。

これでエセ占い師になってもいいのですが、
私の好みではないのでやっていません(笑)


一方、一流となる人々、大きな成功を実現した人々は、
自分が本来持っている、強みや資質に特化して
大きく伸ばしている可能性が高いと考えることができます。

強みや資質のなかには、遺伝的なものや、幼少期に身についた
ものもありますが、もしかしたら、科学的には証明できませんが
生年月日によるタイプもあるのかもしれません。

そういう人を見ると、生年月日を聞かなくても、
確信をもってタイプがわかるのかもしれません。


では、私たち一般人にとって、このタイプ論はどのように
役にたつでしょうか?

ひとつは、自分を深く知り、伸ばすポイントを考える
きっかけとするものです。


・もし、このタイプだとしたら、どんなことが考えられるか?
・強みだとされているところを、充分に伸ばしているか?
・もっと伸ばすことができるのではないか?

など、いろいろなことを考えることができます。

私は、「あなたは、このタイプです」と決めつけるのは嫌いなので
「もしこのタイプだと考えたら、そこから何か有益な結果を
導き出すことはできないか」
という風に考えていきます。


ふたつめに、
自分の成功パターンを考えていただくことがあげられます。

成功の秘訣は成功者のパターンを真似すること
なのですが、違うタイプの真似をすると、大概失敗します。

成功者と自分のタイプを知ることにより、真似(モデリング)の
対象を考えるツールとすることができます。


また、
人間関係がうまくいかない相手との関係を改善する
きっかけとすることが考えられます。

タイプの違いがコミュニケーションギャップにつながることは、
よく見られる現象です。

お互いのタイプを理解することができれば、
とても楽になることがあります。


あるいは、
子育ての場合、どうしても自分のタイプに合った育て方を
してしまいがちですが、子どものタイプに合ったやり方を
考えるきっかけにすることもできます。

私の場合、親とまったくタイプが違い、血みどろの抗争にまで
発展したので、この問題は個人的にも切実です。


経営者や起業家の場合
自分のタイプと企業のタイプが合っているのか、
チェックするツールとすることができます。

社長のタイプと企業のタイプが合っていないと、
結構しんどいです。

松下幸之助氏も、盛田昭夫氏も、本田宗一郎氏も、
堤義明氏も、中内功氏も、みんな自分と同じタイプの
企業をつくっています。

大企業のサラリーマン経営者は、あまり関係ありませんが、
中小企業のオーナー経営者には、重要なところです。


企業のタイプに関しては、いずれ記事としてアップします。

すぐに知りたい方は、「ナンバーワン企業の法則」で検索すると、
3つのタイプを見つけることができます。

私は、ひとつ加えて、4つのタイプで考えています。



心理タイプ診断のお申し込み方法

生年月日による心理タイプ診断をご希望の方は、
以下の申し込みフォームよりお問合せください。

お伝えするのは、以下の内容になります

1.メインタイプ 60分類
2.サブタイプ  12分類
  (メインとサブを合わせると、720分類)
3.12の観点からみたタイプ
4.3つのタイプ(感情、結果、直観)
5.2つのタイプ(目的志向、問題回避)
6.その他ご相談内容に応じて

時間:
2時間程度(相談内容によって変わります)

場所:
都内ホテルのラウンジ
その他ご希望の場所

金額: 10,000円(都内)


お問合せはこちらから!


マネジメントとコーチング★人間関係の悩み解決


コーチ:橋本文隆
MBTIの認定資格を持ち、心理タイプに対する専門的で
高度な知識とノウハウを持ちます。

中小企業診断士試験に合格し、日本経営品質賞の
審査員を担当するなど、マネジメントのスペシャリスト
として活躍しています。

コーチングとカウンセリングを学び、さらに高野山の修行を経て、人を活かし、輝かせるコーチングを行なっています。


日本産業カウンセラー協会認定 産業カウンセラー
日本産業カウンセラー協会認定 キャリアコンサルタント
日本経営品質賞審査員(2010~2011年)


主な著書
ソリューション・フォーカス入門(PHP研究所)
壁を突破するコーチング (あさ出版)



お問合せはこちらから!


10月の人気記事

橋下知事と平松市長 心理タイプの違い 生年月日から

こんにちは 心のソムリエ 橋本文隆です。

橋下大阪府知事と平松大阪市長の対立は、
彼らの心理タイプから見てみると面白いです。

橋下知事の生年月日から見たタイプは
以前記事にしました。


橋下知事の心理タイプ


「パワー動機(直観タイプ)」が橋下氏の大きな特徴です。


先日、アップルのスティーブ・ジョブズは、生年月日を見る前に
タイプがわかったと書きましたが、実は、橋下知事も
生年月日を見なくても、確信をもってタイプがわかりました。


一方平松市長はよく知らなかったのですが、橋下氏との
やりとりを見ていると、

どうみても「親和動機(感情タイプ)」と思えました。

生年月日を見てみると、

平松邦夫 1948年11月15日

「親和動機(感情タイプ)」

「問題回避タイプ」
でした。

これは、野田総理と同じです。

つまり、3タイプで見ると

橋下氏は、小泉純一郎元総理と同じタイプ
平松氏は、野田佳彦総理と同じタイプ


となります。

コンセンサスとプロセスを重視する平松市長は、
プロセス無視で突き進む橋下氏と合わないのでしょうね。

------

基本タイプ 3分類 とは
3つの基本となるタイプがあります。

感情タイプ:気持ちや価値観を重視するタイプ
思考タイプ:客観的基準や結果を重視するタイプ
直観タイプ:ヒラメキやパワー、影響力を重視するタイプ

------

ちなみに、60分類でみた平松氏のタイプは
以下のようになります。

(平松氏のタイプではなく、1948年11月15日のタイプです)

★プロファイリング結果★

話しやすい温和な雰囲気で、周囲と協調する事を忘れず、
全体を見ながら、一歩下がった控えめな態度をとる。


自分をアピールするのはあまり得意ではなく、

積極性に欠けるように見られやすい。

経験や実績を重視し、着実な生き方をしていく、

慎重で現実的なタイプ。

決断は早い方ではなく、行動に時間がかかる。


聞き上手で人の気持ちをつかむのがうまく
人の上に立って引っ張っていく立場よりも、
ブレインとして実力を発揮することが多い。


生年月日による心理タイプ診断のご相談は

福島原発事故から何を学ぶか 大前研一氏の提言

こんにちは 心のソムリエ 橋本文隆です。

先日もご紹介しましたが、大前研一氏が、細野大臣からの
依頼を受けて、原発事故の調査と提言を行いました。

報告書の解説の、前半は、各原発で何が起こっていたのか
詳しく解説しています。

報告書を見ると、さらに詳細な状況がわかります。

専門的な話はよくわからないという方は、1:20あたりからの
大前研一氏の提言だけでもいいかもしれません。

原発を再稼動させるためには、何が必要なのか話しています。

逆に言えば、安全の確認もせずに再稼動を進めている人は
何を考えているのか、と思ってしまいます。


中間報告書 186ページ(pdf)
http://pr.bbt757.com/pdf/interimrepo_111028.pdf

中間報告書要約 37ページ(pdf)
http://pr.bbt757.com/pdf/summary_111028.pdf


細野大臣との記者会見 約30分




報告書の解説 約2時間 - 
報告書をダウンロードしておくと分かりやすいと思います。
1:20 あたりから大前さんの解説があります。



ビジネス名言ツイート

こんにちは、心のソムリエ 橋本文隆です。

Twitterにビジネス名言を連載しています。
先週ツイートしたものをまとめました。

ビジネス名言:

なぜ経営者として成功したのか私にもわからない。しかし強いて考えられることは、自分が凡人だったからだ。(松下幸之助)

すべての人を自分より偉いと思って仕事をすれば必ずうまくいくし、とてつもなく大きな仕事ができるものだ。(松下幸之助)

かつてない困難からは、かつてない革新が生まれ、かつてない革新からは、かつてない飛躍が生まれる。(松下幸之助)


指示をし説得して納得させるまでは簡単。そのことに共鳴させ、感動させ、実行してもらうことは難しい(松下幸之助)

一生を通じて一つのことに打ち込み、そこに生きがいを求め続けることは、きわめて価値のある生き方である。(松下幸之助)



経営を預かる者に必要なものは知恵と知識である。しかし、往々にして知識だけで経営を試みる無謀者がいる。(松下幸之助)


まず熱意を人並み以上に持ち続けられるかどうかが、経営者としての必須条件だ。これに知識を掛け算し、経験を足し算せねば真の知恵はわいてこない。(松下幸之助)


感動のない経験を何十回何百回重ねても、価値ある経験とはいえない。(松下幸之助)


マネジメント・コーチングのご相談はこちら




福島原発事故から何を学ぶか 大前研一 細野大臣

こんにちは 心のソムリエ 橋本文隆です。

大前研一氏が、細野大臣からの依頼を受けて、
原発事故の調査と提言を行いました。

コンサルタントらしい切り口なので、やや難しいところも
ありますが、原発再稼動を考えるときには、ぜひ提言に
耳を傾けていただきたいと思います。


中間報告書 186ページ(pdf)
http://pr.bbt757.com/pdf/interimrepo_111028.pdf

中間報告書要約 37ページ(pdf)
http://pr.bbt757.com/pdf/summary_111028.pdf


細野大臣との記者会見 約30分




報告書の解説 約2時間 - 私はまだ全部見ていません
報告書をダウンロードしておくと分かりやすいと思います。



朝まで生テレビ! マスコミはなぜウソを報じるか

こんにちは 心のソムリエ 橋本文隆です。

原発問題を始め、マスコミ報道にはウソや間違いが多すぎます。
その理由を朝生が切り込む。





橋下知事 大阪都構想の問題点 4

こんにちは 心のソムリエ橋本文隆です。

橋下大阪府知事の大阪都構想 その4回目です。

橋下知事 大阪都構想の問題点 1
橋下知事 大阪都構想の問題点 2
橋下知事 大阪都構想の問題点 3

大阪都構想実現が極めて難しいことを見てきましたが、
では、もし実現した何が良くなるのでしょうか?

実は、ここがよくわからない点が大阪都構想の大きな問題です。

つまりどのような問題をどう解決するのか、そのソリューション
(解決策)が見えないわけです。


これは小泉政権下の郵政民営化に似ています。

郵政民営化そのものにはソリューションは無く、どのように
民営化して、どう運営するかがポイントであるにも関わらず、
民営化そのものが善か悪かで選挙が行われました。

現在、中途半端な民営化によって、郵政がグタグタになって
いるのはご存じの通りです。

(これは小泉さんひとりの責任ではなく、民主党や亀井さんが
関わってのことですが)

TPPもそうですが、ソリューションがわからないのに、賛成か
反対か判断させても、適切な答えは出ません。


大阪都そのものは直接ソリューションを生み出しません。
では間接的にどんなソリューションがあるのでしょうか?

よく言われているのは、

1.二重行政解消によって、税金の無駄使いが減る
2.行政単位が小さくなるので、住民サービスが向上する
3.大阪都が一元的に政策を進められるので、大阪全体が
  活性化する政策を打てる


これらをソリューションとして出すには、例えば
「二重行政解消によって、何をどれだけ削減するのか」
を、明確にすることが必要です。

経費としては、膨大な公務員を抱えている人件費が大きい
でしょうが、公務員を簡単にカットできるでしょうか?

今でも、府と市は公務員を、少ないながらも削減しています。

このペースで削減を続けたとして、数年後、大阪都が
できたときに、さらにどれだけ削減できるのでしょうか?

このあたりの計画がないと、ソリューションが見えません。


「2.行政単位が小さくなるので、住民サービスが向上する」
は、橋下氏も認めているように、その地域の住民次第です。

橋下氏のやろうとしていることは、

「こういう政策により、○○をよくします」
ではなく、
「自由にできる枠組みをつくるから、後は自分達でやってね」
というものだからです。

大阪市には、生活保護を受けている人が多い区もあり、
そのような地域をどうするのか、まだ区割りも決まって
いないので、不明瞭な部分です。

ただ、大阪市の行政には不満の声が大きいので、
今より悪くなることはないと考える人も多そうです。


「3.大阪都が一元的に政策を進める」は、大阪の競争力
強化を訴える橋下氏の主要な主張になります。

しかし、これも、何の政策を進めるのかがわからないと、
どんなソリューションがあるのかわかりません。

「特区」「カジノ」「関空鉄道」「リニア新幹線」など案は
いろいろありますが、具体化はしていません。

「カジノ」以外の政策は、たぶん市は反対しないので、
これらの政策からは、「どうしても大阪都」という理由も
見えてきません。


やはり、「府も市も大幅な赤字財政のなかで、どんな
政策が打てるのか?」
というところを議論するのが、
本筋だと思います。

たぶん橋下氏は、「東京のように金のない大阪では、
一元化をしても、東京のように政策は打てない」

とわかっているので、政策よりも構想を前面に打ち出す
作戦を取っているのでしょう。

このあたりの世論のつくりかたは見事です。

逆に、平松氏は、橋下氏への人格攻撃などしないで、
政策論に持ち込むべきです。


人と組織を活性化するマネジメント・コーチング