山道にこの白い野菊を見ると嬉しくなります。



シラヤマギクです。



混じりけのない白さ!



茎の上にいくつもの花が集まります。





白い舌状花と黄色の管状花



葉:地際近くの葉は、葉柄が長く大きな葉はハート形



茎の上の方に着く葉は、小さい。

葉には、はっきりとした鋸歯があります。



葉も、茎も、触ると粗い毛が生えているためにゴシャゴシャします。



1mを超えるほど大きくなるキク科シラヤマギクです。

マメ科植物が続いています。

畑の水辺のビオトープに生えているアレチヌスビトハギ



ヌスビトハギよりも、大きいマメ科の蝶形の花です。



旗弁には、黄色い紋がついています。ヌスビトハギには、こういう紋はないですよね。



花の大きさも、大きいし



実もこんなにたくさん連なっています。

ヌスビトハギは、二つでしたよね。



葉は、三小葉からできているのは、同じです。でも、やはり大きい。



帰化植物のマメ科アレチヌスビトハギ。大きくて見ごたえがあります。

私が大学院生のころ、大阪府柏原市にある大阪教育大学キャンパスで見かけて、実を持ち帰ったものです。だから、この辺では、私の庭や畑にしか今のところないのではないでしょうか?さて、皆さんのお住まいの地域では見かけないでしょうか~

ススキなどが生えている土手に這うように生えている。



茎を一直線に伸ばしていきます。ネコハギです。


マメ科の特有の蝶形の花です。白い花。



花を前から見た時、マメ科の花の作りで

正面にあたる花弁=旗弁(きべん)のつけ根は、紫色



白い花によくあいますね。



葉は、3小葉からなっています。三出複葉。



丸みを帯びた葉の両面や茎には毛がたくさん生えています。

そのフワフワの毛から猫という名前がついたのでしょうか。

マメ科ネコハギは、地面に伏せたように生え、花数もさほど多くないので少し目立ちにくいです。でも、それがかえって可愛さを増しているようにも思います。

ネコハギに対してイヌハギというのもありますね。


お天気が安定してきました。野外に出て、秋の草花を楽しみましょう。

昨日のヤブツルアズキと比べて見てください。

同じようにつるになっていますが



花は、そっくりでしょう。



同じように耳のような~



捻りが入っていますね。



ところが、こちらの豆は



サヤエンドウ型~ヤブツルアズキはインゲン型でしたね



それに葉も、菱形っぽいし、先があまり尖っていない。

クズの葉に似ています。それで、ヒメクズとも言います。


二つのものを比べる

科学する上で、比べることで明らかになることが多い。植物でいうと、花を比べる、実を比べる、葉を比べるなどなど~そして、同じか、違うかによって様々なことが解ってきます。

事実を元にして探求していくことによってのみ、真理に辿り着くことができます。決して、自分の思い込み、事実にはないことを持ち込まない。それを犯すと、そこで科学ではなくなります。どこまでも、事実を見極めることこそ大切ですね。観察を通してもそうした科学と非科学のせめぎ合いを学ぶことができます。私は、自然科学を通して、学んだ力で自分の人生観なども形作られてきたと感じています。

どこまでも、科学的精神を貫くことです。

つる性で、黄色い花を咲かせています。



近づいて花を見ると、うんっ?



くるっと丸まるように



例えたら、「耳のよう」とでもいえばいいでしょうか~



マメ科ヤブツルアズキです。



葉は、小葉が集まってできる。葉の先は尖っています。




できる豆は、インゲン豆のように線形です。



私たちが食用にしている小豆の原種にあたる植物だそうです。


これとよく似たものに、ノアズキがありますが、花は、同じように見えますが、葉や豆が違います。


食用にしている野菜の原種に出会うと楽しいですね。このヤブツルアズキがどのようにしてあの小豆になったのか、想像してみてください。生産性や美味しさなどをもとめて、人間は改良を重ねてきたのですね。子どもたちとそういう話も機会があればしてみてはいかがでしょうか。

ノグルミを見に行ってきました。


マツボックリのような形の堅果を着けます。



この堅果は、雌花が熟したもの



薄くて先がとがった鱗片が取り巻いていて、触ると痛いほど!



それで、別名をサルノクシ(猿の櫛)と言います。



マツボックリもそうですが、この鱗片の間に実が入っています。

堅果を逆さにして振ると~



軍配のような形をした実がポロポロと落ちてきました。

雌しべの二つに分かれた柱頭が残っています。また、実の周辺には翼がついています。



葉は、奇数羽状複葉

葉の周縁には鋸歯があります。



樹皮は浅く裂けています。



しかし、若い枝は全く違いますね。鹿の子模様



このノグルミの堅果は、リース作りの素材に毎年いただいています。



クルミ科ノグルミ。

クルミと言えば、あの食べられるオニグルミを思い浮かべますが、サワグルミやこのノグルミは全く、食べられるような実にはなりません。


リース作り

NCEGでは、11月~12月にリース作りをしています。すべて自然の素材を用いて、大人が集まって、思い思いに楽しく作っていきます。素材を集めるのも楽しいもので、その日まで自然観察を楽しみながら、常々、集めておきます。みなさんも、今から、準備なさいませんか~、ぜひぜひ!

「たで食う虫も好き好き」という ことわざがありますが、

            そこでいうタデは このタデです。

(イヌタデなど他のタデでは、このことわざは成り立ちません)



種名はヤナギタデ。


このヤナギタデの名前の由来は

葉が、ヤナギのように細いということのようです。



その細い葉を取って噛んでみてください。


とても辛ーいっ!!

そんなに辛いのに~ということであのことわざがあるのでしょう。


↳人の好みというのは、それぞれであるという意のことわざに。



お刺身のツマにも使われるとか~(栽培用の品種もある?)



ヤナギタデは別名、ホンタデとかマタデとも言われます。タデにもいろいろあるけれど、これこそ本物のタデということでしょう。

(一方、見かけはこのヤナギタデそっくりのタデで、葉を噛んでも辛みのないのがあります。それはボントクタデと言い、役に立たないという意味が込められているようです)



ヤナギタデの花は、白~ピンク  かわいいです。

これは花びらではなく、萼で、4~5つに裂けています。



花が一面に咲いていると、辺りがピンクの靄がかかったよう~



耕作していない田に生え広がっていました。


味わう」

五感の一つです。ただ、よく分からないものを口にするわけにはいきません。しかし、分かっていれば、ぜひ、味わってみましょう。味わうと決して忘れることがなくなります。


私の周辺で、水田に咲く見ごたえのある花といえば

先日のオモダカ(9/20)と今日のコナギではないでしょうか~



花が昨日くらいから見られるようになりました。


葉よりも低い位置で咲いていて、少し隠れ気味です。

濃いブルーの花が素敵です。


花弁は6枚。


葉のつけ根の方は袋状になっていてそこから出てきます。


葉は、瑞々しい感じがします。


日本書紀などにも登場するらしいので

      お米といっしょに入ってきた植物とか~


ミズアオイ科コナギ。一年草です。

これも、水辺のビオトープ、水鉢などに植えると楽しめます。

耕作放棄した田などで見られるジュズダマです。




ジュズダマ(数珠玉)は、名前の通り

この植物の実を“数珠の玉”に~ということでつけられたのでしょう。




今は、受粉して実ができ始めたところです。




この玉の部分が実になる部分です。

その上にちょろっと出ている白いひげが雌しべの柱頭


この垂れ下がっているのが雄しべです。

雌しべの柱頭は、白色でなく茶色っぽくなったものが殆どです。

雌しべの方が、早く熟すようになっているのでしょうね。

(雌性先熟/しせいせんじゅく)


イネ科ジュズダマ

これから、実は熟していきます。熟すと素敵な色の実になりますが、とても艶があります。糸を通してネックレスなどを作ってみてはいかがでしょうか~

こちらも見落としてしまうほど小さい花をつけています。



白い2mmほどの花をつけるフタバムグラです。



合弁花で、4~5つに花冠の先が裂けています。



葉がこんなに細いのです。



名前の通り、2枚の葉が対生しています。


茎は、赤っぽく色づいているものが多かったです。



田のそばで生え広がっていました。


アカネ科フタバムグラ。

ヤエムグラに似ているけれど、二葉であるということからつけられた名前だそうです。


私たちが目立たないものにもちゃんと目を向けると~

子どもたちも、ちゃんと目を向けてくれるようになります。さらに、注意深く物事を捉える目が育っていくのです。五感をフルに使うことに慣れ、するどい感性、研ぎ澄まされた観察力が育っていきます。

大人も、子どもたちと一緒に人間力を磨いていきましょう~楽しい自然体験の中でね~