ゲームは本当に悪なのか? | 家庭を子どものBASEに 佐伯和也公式ブログ

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子どもが思う存分遊ぶ(ゲーム含む)ことで、知的好奇心が育ち、それが勉強にも繋がっていく

今の子どもたちって、ゲームするのは当たり前だったりしますよね。

ところが、僕らや今の子どもたちの親世代は『ゲーム脳』なんて言葉が一時期取り沙汰されたりしましたよね。

それの影響もあって、「ゲームばかりやっているとバカになる!!」と思ってらっしゃる方がけっこういらっしゃいます。

休日などに1日10時間以上平気でやっていた僕でも、学年トップや国立大に行ったりできるんです。

 



というよりも、むしろゲームをやっていたからこそかな、なんて思っています。

僕が勉強好きになったのも、そもそもゲームからですからね。

僕がこれだけ毎日大量の文章を発信できているのも、そもそもゲームをやっていたからなんです。

僕がコンサルティングファームに就職し、役員クラスの人に「戦略的だね」と言わしめるほどの思考を持ててたのも、ゲームに起源があります。

と言って信じられますか??

 



ゲームをしておくと賢くなる、というとちょっと過言かもしれません。

何でもいいから、没頭できるものがあるといい、という感じかもしれません。

その辺は正確に調査したわけじゃないので、分かりません。

とりあえず言えるのは、ゲームをしてもバカにはならないし、人生台無しにもならない、ということでしょうか。

 



子どもの人生が台無しになるのは、ゲームじゃなくって、ゲームのやり過ぎを止めようとするその抑止力ですね。

没頭する体験が無くなると、集中力が落ちるし、突き抜けることができなくなります。

平均的な子どもが出来上がり、あまり目立たず、大人になった時にいい人なんだけど、あまり社会から必要とされない人間になったりします。

だって、平均的ということは無難な人間ではあるけれども、他にも替えはたくさんいる、ということですよ。

社会的には、です。

 



例えば、毎日2000文字超の文章を続けられるだけで、200人以上の人がそれを読んでくれます。

さらに、その中の一部の人は、「おかげで親子の関係が変わりました!!」と喜んでくれます。

それは、ゲームというよりも、いくつも没頭した体験を持っているから、です。

ゲーム、漢字、速読、音楽・・・色んな要素が僕の文章には詰まっています。

子どものやる事成すこと、制限してしまうと、一つずつ没頭する体験が削られちゃいます。

親が認められる没頭体験だけに絞っちゃうと、多くの場合、没頭体験は皆無になります。

だから、子どもが親が認められるような体験をするようにすることではなく、子どもがやっていることを親が認められるようになること、ですね。

変わらなければいけないのは、親です。

 



まぁ・・・子どもを平均的にしたければ、別にいいんですけどね。

平均的なことは機械でもできちゃうから、子どもが大人になる頃は生きづらくなるんではないかと、僕は予想しています。

予想だから、外れるかもしれませんけどね。

ゲームをし続けることも、もしかしたら、僕だけの特殊なケースかもしれません。

 



けれども、子どものやっていることを否定する場合に、鉄則があります。

それは、親自身が同じレベルで体験しましたか??ということです。

親がやったことがない、親は何となく触ってみただけ。

こういう状態で、子どもを否定するのは早計だと僕は思うんです。

本当に、子どものやっていることを否定したり、制限したい場合は、その酸いも甘いも経験してからです。

 



例えば、ゲームを禁止したい時は、その楽しさや喜びと、その危険性は『体験してから』否定するんです。

親もしっかりと体験した上で、子どもとよく話し合い、子どもの合意も取り付けた上で、ゲームを制限するんです。

そうしたら、子どもはすんなりとゲームをやめるかもしれません。

親の権力を発揮して、高圧的に「ゲームはやっちゃダメ!!」ってやっちゃうと、子どもの性格は少しずつ捻じ曲がっていきます。

だって、子どもの意見や考えが反映されていない場合は、子どもはエネルギーのやり場を失うんです。

そうすると、子どもも親も予想だにしない方向にエネルギーを向け始めるか、子どもはエネルギーを弱めます。

 

 


今の時代では、何となくエネルギーを弱めちゃう子が多いでしょうか。


エネルギーが弱まっちゃうと、あらゆることの意欲が落ちます。

意欲が落ちれば、何もしなくなり、何の能力も磨かれなくなります。

そして、人生に絶望し始めるわけですね。

「やりたいこと?夢?そんなの無いよ」ってなります。

 

 


逆に、子どもの好きなようにさせてあげていると、どんどんエネルギーを高めていきます。

やりたいことができてるから、毎日が楽しくなってきます。

ゲームをたくさんやっていても、エネルギーが高まってくるから、ゲームだけだと抑えきれなくなってくるんですね。

そうすると、部活や、友人関係、勉強など、色んなことに興味を持ち始めます。


エネルギーの発散どころを求めるんですが、やりたいことができているというポジティブな気持ちがあるから、楽しいことにエネルギーを注ぐようになります。

それが高じると『才能』になってくるわけですね。

 



才能とは、天賦の才もありますが、基本的には、時間とエネルギーの使い方がずば抜けていることを言います。

つまり、天賦の才があっても努力無しでは、何も開花しないんです。

天賦の才があって、さらに努力するから、才能が開花するわけで。

そのためには、やりたいことをやらせてあげていることが必要なんです。

 



ちなみに、僕がゲームから受けた影響をいくつか書いてみます。

 

 

 

1.戦略的思考力

僕が好きなゲームはRPGと言って、仲間と一緒に色んなところを旅して、強大な敵を倒すことを目標に進めていくようなゲームでした。

そういうゲームをやっていると、単調なやり方では攻略できない局面に遭遇します。

そういう時に、頭を使って、戦略的に攻略をしていくんです。

それは楽しんでやるから、自然と考える力が身に付くんですね。

 



2.言語能力

小1の時に買ってもらったゲームをキッカケに漢字が大好きになりました。

ゲーム内で地震が起こった時に、キャラクターが「なんだ!?地震か!!」と叫ぶんです。

その『地震』という漢字のカッコよさに惚れてしまって、それ以来漢字が好きになりました。

漢字好きが高じて、文章も書くようになったし、想像をフルに発揮して文章も書けるようになりました。

実は、僕のほとんどの文章は、たった一言に集約できます。

あとは全て想像力で直感で書いています。

平均執筆時間は1時間程度です。

高2の時の読書感想文は、本文のたった一文から書いていたような想像力を持っていました(笑)

 



3.計算能力

RPGをやっていると、数値計算が必要な時があります。

一回のダメージはこれくらいで、敵の体力はこれくらいだから、あと何回の攻撃で倒せるな、とか。

次のターンにはこの攻撃が来るから、これくらい体力を回復しておかないとな、とか。

この道具を買うためには、あとお金がこれくらい必要だから、あと10分くらい戦えば大丈夫か、とか。

そうやって、色んな局面で計算をする必要がでてきます。

わざわざ電卓なんて持ちださないから、基本的には暗算です。

効率計算なんかも自然とやっていたんですよね。

小学生ですよ?

 



4.イメージ力、感覚知

ゲームを作っている人は、プレイヤーを楽しませようとしてご飯を食べている人ばかり。

生活かかっているから、ゲーム作りに本気です。

そうすると、より楽しく遊べるように作られています。

本当におもしろいゲームって、五感や思考力をどんどん刺激してくれます。

視覚・聴覚・身体感覚のどれもが十分に刺激されます。

賢さとは、五感をどれだけたくさん刺激してきたか、に比例します。

だから、ゲームをやっていると考える材料となる『イメージ力』や『感覚知』が五感刺激を通じて、たくさん作られます。

このイメージ力や感覚知があるから、色んなことをすぐに理解できるんです。

 



5.集中力、突き詰める力

ゲームってすごく楽しかったから、何時間でもずーーーーーっと集中してやれちゃいます。

この集中力が僕は勉強にも生かされていたから、「勉強するぞ!」ってなった時には、ずっと塾にこもりきったり、自宅でずっと勉強したりできました。

集中力が上手く発揮されると、物事を突き詰めるようになります。

物事を突き詰めれば、本質が見えるようになります。

本質が見えれば、それが思考力にも繋がってきます。

「結局、これをやればいいだけじゃん」

って分かれば、効率的な思考や行動も可能になってきます。

それができるのは、何かに没頭してずっと集中する体験をしているから、ですね。

 



6.失敗を怖れないチャレンジ精神

ゲームは基本的に何度でも挑戦することができます。

その賛否は置いといて、そのシステムのおかげで失敗を怖れなくなり、何度でもチャレンジできるようにもなりました。

僕が神戸大学を受験する時、合格率は絶望的だと言われていましたが、一縷の望みをかけて受験しました。

そんな状況でも滑り止めは一切受けずに、神戸大学工学部一本でした。

滑り止めを受けなかったのは、家計に配慮して、ですけどね。

その挑戦はかなり無謀なものでしたが、それでも挑戦してみれば受かったりすることもあるわけです。

しかも、何度でも挑戦できるって思っているから、一度や二度失敗したくらいじゃ諦めない精神力も身に付きました。

 



7.数々の人生訓

これはコーチングを学び始めてから気付いたことですが、僕は数々の人生訓をゲームから学んできました。

これはとてもじゃありませんが、書ききれません(笑)

例えば、人生は寄り道すると他よりも秀でることができたり、他を追い抜かしたりすることができる、というもの。

RPGのゲーム中で、よく飛空艇や船、空飛ぶベッドなどのお乗り物が手に入るんです。

そうすると、僕は順路よりも新しく移動可能になった地域の探索を始めるんです。

その地域が、順路よりももっと先なこともあって、遭遇する敵も恐ろしく強かったりします。

強かろうとなんだろうと、6番で書いたようにチャレンジ精神は身に付いているから、何度でも挑戦します。

そうすると、10回に1回は勝てたりするわけですよ。

恐ろしく強い敵に勝てたから、レベルアップも尋常じゃないくらいします。

そしたら、次は5回に1回、その次は2回に1回、そして、毎回勝てるようになり、しまいには一撃で倒せるくらい強くなるんです。

 



そこまでいってから順路に戻ると、本来ならば超強かったはずのボスも一撃必殺だったりします。

僕の生き方もこんな感じで、いったん寄り道して、普通の人が身に付けない技能を身に付けてから、みんながやるようなところに戻ってきます。

それまでの道のりは苦労するんですが、結果的に人生がものすごくおもしろいものになっているんです。

コーチングもそうだし、声楽もそうだし、速読もそうだし。

それがあるからこそ、色んなことができて楽しいんですよね。

 



まだまだありますが、僕がゲームから受けてきた恩恵はとても大きいものでした。


だから、ゲームのやらせ過ぎは悪いとは一切思っていません。

むしろ、集中力の習得もあるから、興味持っている割には親が制限しちゃって、やらせ足りないんじゃないかな?って思ってます。

色んな方に「うちの子、ゲームばっかりするんです」って相談されますが、ゲームに関しては未だに僕の足元にも及ばない子ばかりです(爆)

1日10時間以上、昼夜逆転しても構わずゲームをし続けたりして、突き抜けちゃうと、子どもはおもしろいように育っていきます。

突き抜ける体験をしようとしている場合は、親の常識から外れてしまうのは当たり前です。

だからこその突き抜ける体験ですから。

 



さて、ここまで散々ゲームを肯定してきましたが、一つだけ注意があります。

それは、子どもが話しかけやすいような雰囲気だけは作ってあげてほしい、ということ。

「ゲームは本当は禁止したいけど・・・イライライライラ」ってなっていれば、子どもがゲームから一段落つけても、話し掛けづらかったりします。

そうすると、子どもはどんどんゲームの世界から抜け出すことができなくなります。

居心地の良い空間であるはずの家が、居心地が良くなくなるわけですからね。

 



これは別にゲームでなくても同じです。

家は子どもにとって居心地の良い空間であってほしい。

そうすれば、どれだけゲームにハマっても、ちゃんとコミュニケーションは取れますし、ゲームが学習ツールとしてちゃんと機能します。

しかし、家が子どもにとって居心地の良い空間でなければ、ゲームは格好の現実逃避の道具になります。

他の遊びでも同じですよ。

 



スマホや外遊びなんかでも、家が帰ってきたくなる場所だからこそ、遊びから色んなことを学べるんです。

文中に出した『ゲーム脳』という言葉。

ぜひWikipediaで調べてみてください。

実は、賛否両論あって「その実験、ほんまに合ってるの!?」と懐疑的な意見の方が多いんです。

専門家からの意見ではあるんですが、研究論文って時々捏造まがいのことをされることがあるんです。

一昨年、STAP細胞のことが話題になったのがいい例ですよね。

その賛否はここでは論じませんが、そういう本当かどうか分からないことも、権威によって正しいと思いこんじゃったりすることもあるんです。

だから、ゲームをやり過ぎているからと言って、頭ごなしに否定するんじゃなく、子どもの判断に少し任せてみませんか。

意外と多くのことを子どもは遊びから学んでいるんですから。

 

 

 

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