朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~ -27ページ目

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

28P 老後ひとり難民の問題の現状を知り危機感を共有する。現状で取りうる対策を考える。今後社会が進むべき方向を考える。

いまは家族が一緒に暮らしていても配偶者が先に亡くなりひとりになる可能性はあります。おひとりさまを含めて心の準備はいまからしておくべきかと思います。

配偶者や子どもなどの身元保証人がいない高齢者を「老後ひとり難民」と呼んでいます。

将来起こるべきトラブルを回避する方法や安心して老後を送れるやり方などを検討していました。

 

例えば、老後ひとり難民と呼ばれる人が、介護施設にお世話になったときに、お金の管理、アパートや携帯や公共料金の支払い、ペットの世話、庭木の手入れ等々はその後どうなるのでしょうか。

年金制度もそうなのですが、介護保険は社会の変化に応じても変わっていくべきです、そうしないとどこかにひずみがでてきています。現状のままではいつか対応ができなくなるのです。それをカバーするためにはケアマネージャーや施設や行政かどこかにしわ寄せが必要となってきて実際にそうしなければ制度が動いていきません。

この世の中は世代間での同居が少なくなり核家族が進行しています。法律を作ったときには想定しなかった「老後ひとり難民」問題が起きているのは当然のことなのです。

45P 介護保険は「面倒を見られる家族がいること」を前提に作られている

在宅介護が望ましいとされてきたのも、あくまで家族が介護をある程度担うことが前提となっていたからです。介護保険制度は、家族がいることを前提にその負担を軽減するために外部サービスの利用を想定して作られたものだったといえます。

介護を担える家族がいないケースにおいて、要介護者の方にどのように対応するのか、十分に想定していなかったとも言い換えられます。

 

多くの問題が想定されます。

122P 老後ひとり難民が亡くなるとどんな問題が生じるか

・病院や介護施設の費用の精算

・亡くなったあとの家の片づけ、家財の整理処分

・公共料金、各種サービスなどの停止手続き

・遺体の引き取り

・火葬と埋葬の問題 等々

 

その人ができるような形で、できればずっと社会とつながっていくことです。

たとえひとりになってもなんとかなるのではないかと思われますが、大きな課題の解決にはならないのかなと。

201P 老後ひとり難民にならないために最も大切なこと

ボランティア活動や趣味のサークル参加など近隣や地域社会とのつながりがあると気づいてくれる可能性が高まる。働けるのなら働く、顔見知りを増やすなど。

 

 <目次>

プロローグ 老後ひとり難民とは何か

第1章 高齢者を支える制度は、何を見落としてきたのか(2000年まで「介護」の概念は一般的ではなかった、保険料を払っているのに「介護保険を使いたくない」という人たち ほか)

第2章 公的制度からこぼれおちる「老後ひとり難民」たち(普通に暮らす高齢者がある日、突然「老後ひとり難民」になる、認知症の人は症状を隠そうとすることも多く、気づかれにくい ほか)

第3章 「老後ひとり難民」が“死んだあと”に起きること(「老後ひとり難民」が亡くなると、どんな問題が生じるか、「老後ひとり難民」が亡くなった場合、誰が死亡届を出すのか ほか)

第4章 民間サービスは「老後ひとり難民」問題を解決するのか(身元保証や死後のあと始末を行う民間サービスはどのようなものか、「身元保証等高齢者サポート事業」の実態 ほか)

第5章 「老後ひとり難民」リスクの高い人がすべきこと(終活のポイントを整理し、一つずつ取り組む、いつ、何を、どう始めるか? ほか)

おわりに 

 

沢村香苗さん

日本総合研究所創発戦略センターシニアスペシャリスト。精神保健福祉士、博士(保健学)。東京大学文学部行動文化学科心理学専攻卒業。東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻博士課程単位取得済み退学。国立精神・神経センター武蔵病院リサーチレジデントや医療経済研究機構研究部研究員を経て、2014年に株式会社日本総合研究所に入社。2017年よりおひとりさまの高齢者や身元保証サービスについて調査を行っている

野口さんは、日本の現状を強く憂いておられた。現在の旧態の産業重視の状態から早く脱却することを提言していた。ここでは、アメリカの事例を取り上げながら日本との比較で日本の現在と将来を考えていくような方法性があった。

アメリカの豊かさの源泉は、かつてのローマ帝国の繁栄と同様に「異質なものへの寛容と多様性の容認」だった。

例えば、介護分野での労働力を高めるために他国から移民を受け入れる用意がないか、IT分野で世界から優秀な人材を受け入れて能力を発揮できる機会を与えているかどうか等。

287P

私は、日本の政策が、いまの状態から脱却することを強く望んでいる。

しかし問題は、果たして、日本の政治や行政や企業が、実際にそのような転換を行えるかどうかだ。これについて楽観的には到底なれない。

企業が政府からの補助金を求め、政治家がそこに介入するという構造も、金融政策が消費者を無視して企業のために円安と低金利を続けることも、政治家が次の選挙のことしか考えないことも、野党が全く頼りにならないことも、容易には変わりそうにない。

日本の構造を変えるには、日本人一人ひとりの意識が変わることが必要だ。

 

経済的な凋落傾向は、円安による企業利益の享受を許しているところにある。円安で日本の労働の価値が、国際的に低く評価されるようになったことを意味するものと感じられた。

132P

円安になると、日本円に換算した売上額は増加する。原材料価格の上昇分は販売価格に転嫁されるため企業の利益が増加する。このため株価が上がり、政治的に歓迎される。

円安で企業の利益は増えるが、それは帳簿上のものに過ぎない。企業利益が増える基本的な原因は、輸入価格の上昇分を消費者物価に転嫁することにある。円安による企業利益増は、消費者の犠牲において生じるのだ。生産性の向上による健全な利益増ではない。

しかも、そうしたメカニズムで利益が増えるために、企業が技術開発に取り組まないという問題がある。日本経済の長期的な停滞は、これによって引き起こされた。

 

152P 円高に誘導して実質賃金を引き上げよ

中長期的には、生産性が上昇しないと、賃金は増えない。生産性が上昇して付加価値が増えれば、賃金が上昇して消費が増加し、その結果、経済成長率が高くなる。

生産性上昇を伴わない賃金の上昇は、スタグフレーションを加速させる危険がある。その意味で問題をはらむ政策だ。

実質賃金を維持するために短期的な経済政策として実行すべきことは、物価上昇を食い止めることだ。現在の日本での物価上昇は、基本的には円安による。したがって、為替レートを円高に導くことが必要だ。

 

 

 <目次>

はじめに 

図表目次

第1章 日米給与のあまりの格差

第2章 先端分野はアメリカが独占、日本の産業は古いまま

第3章 円安に安住して衰退した日本

第4章 春闘では解決できない。金融正常化が必要

第5章 アメリカの強さの源泉は「異質」の容認

第6章 強権化を進める中国

第7章 トランプはアメリカの強さを捨て去ろうとする

おわりに

索引

 

野口悠紀雄さん

1940年、東京に生まれる。63年、東京大学工学部卒業。64年、大蔵省入省。72年、エール大学Ph.D.(経済学博士号)。一橋大学教授、東京大学教授(先端経済工学研究センター長)、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、一橋大学名誉教授。専攻は日本経済論。近著に『日本が先進国から脱落する日』(プレジデント社、岡倉天心賞)ほか多数

森永さんは、「いま私は捨て身の権力批判で命を狙われかねない立場にいる」という。

たしかにザイム真理教や日航機123便の真相究明などで厳しい発言が多い。

最近聞こえてくる「貯蓄から投資へ」の流れに関しては、森永さんのような声もあって、よくよく考えながら行動していかないといけないのだろう。

5P

新NISAを始めようと考えている人には投資に手を出さないように、すでに手を出してしまった人には、一日も早い全面撤退をするようにアドバイスを送りたいと考えている。新NISA型投資詐欺にひっかからないように、投資をすることがいかに高リスクかを詳しく述べていこうと思う。

 

新NISAとは異なり、少額投資非課税制度のiDeCoは配当収入や売却益は非課税であり、掛け金が税制上全額所得控除されるほか、預金のような元本保障の商品にも投資できるので、森永さんは推奨されていた。

「ドルコスト平均法」についての解釈は面白かった。株を継続してずっと買ってほしいために編み出した面があったとか!

29P ドルコスト平均法は、株価が割高の時には少ない量を買い、株価が割安の時は多い量の株を買うことになるが、その主張が間違っている、株価が割高の時には株を少なく買うのではなく、買ってはいけない。それでも長期積立投資を推奨するのは、割高の時に株を買ってもらえなくなったら、ひあがってしまうから。顧客が損をするのを分かっていながら、自分たちの儲けを安定化させるために推奨しているのだ。

 

生きがいを見つけるために、思い立ったら挑戦していく方向性で!

P127

生きがいづくりのコツは2つある。

1 できるだけ多くの分野に挑戦する。実際にやってみないとわからない。複数のことにチャレンジして合わないと感じたらさっさとやめる。

2 森永さんのグリコのおもちゃコレクションのように、できるなら世界一のポジションを取る。

 

 

 

90歳のジャーナリストの田原総一朗さんと86歳の解剖学者・養老孟司さんによる初対談。

交わされる少なめの言葉のなかにも、お二人の蘊蓄の深さを十分伺うことができた。

示唆に富んだ対話はとても勉強になる。

本は知識のままで失敗の経験は知恵になるに目が開かれる思いがした。

214P

養老 五月病とかいうやつですね

田原 実は僕、それはとてもいいことだと思っているの。

養老 昔は少なくとも3年は勤めるべきだ、とか言われていましたけどね。

田原 そう、昔はね、会社を辞めるというのは、生きるうえで損だと考える人が多かったね。でも今ね、ここは違うと思ったら、すぐに辞めていいと思う。そうするうちにやりたいことが見つかるかもしれないじゃない。失敗するかもしれないけど、それでも発見できることもあるから。僕ね、本を読んで覚えたのは知識で、失敗から得たものは知恵になると思っているんですよ。だから、若いうちはいろいろな体験をして失敗もして、どんどん知恵を身につけていってほしいね。そのためにも、すぐに辞めることは悪いことだとは思わない。

いまここを楽しみ生きていくを最近の課題として。

274P

田原 避難するときに持っていくものを用意しておくとか、しなくていい?

養老 そのときに考えればいいんですよ。まだ起きないことをあれこれ悩んだり、準備に余計な時間をかけたりするより、「今ここ」に集中して生きることのほうがよほど大事だと思います。

 

 <目次>

はじめに 田原総一朗

第1章 少年時代を振り返る 僕たちはこうして生きてきた から第5章 90歳の壁を超える 生きることも死ぬことも考えない

おわりに 養老孟司

216P

「自分のやりたいことが叶わぬなら、いっそ死んだほうがマシだ。要らぬ心配をするな」

「その死に方が、たとえ胡乱な者として敵に討たれてもか」

この問いかけにも、土屋ははっきりとうなずいた。

「わしはの、自分が知りたいものをこの目で見て、出来れば触れるためにずっと生きてきた。それで死ぬるのなら本望である」

「いや、しかし-」

そう言いかけた光秀に、さらに土屋は被せた。

「世間では死に際が大事だと言うような馬鹿者がいるが、大いなる見当違いである。あまりにもしみったれた、犬のような料簡である。死に方など、どうでもよいことではないか」

これにはさすがに光秀も持て余したようだ。

「だったら、何が大事なのだ」

自らが心底好きなことで生きて来たかどうか。この一事のみである。人にどう思われるかは関係ない」土屋は言い切った。「それをせぬと、膾にされて死ぬより後悔するだろう。少なくともわしはそう感じる」

「まったく同感である」

そう大きく発せられた声が、直後には自分のものだと分かった。愚息もやや上気した表情で、口を開いた。

「おぬしは時おり、目の覚めるようなことを言う」

その通りだと新九郎も思う。

この男は少なくとも自らの生において、何を捨てて何を活かすべきなのかを知っている。そして、それは、まったく正しい。

人が生きている時というものは、有限なのだ。その限られた今生において、何もかも手に入れることはできない。

 

「光秀の定理」から何年か経ち、明智十兵衛光秀とその友垣の聖・愚息、笹の葉新九郎らとまた本の中で出会えたのはうれしかった。そして今回は土屋(大久保)十兵衛長安が加わり彩りが明るく変わった。

武田信玄の湯之奥金山と毛利元就の石見銀山に潜入して、産出量を記載した台帳を確認するようにと織田信長が光秀らに命じたことからこの物語が始まった。

戦国時代、敵地領内で採掘が行われている金山や銀山の金銀の産出量を調べることは重要機密の最たるものであるから、間諜でも近づくのは難しく宝の山に近づこうとするのは並大抵ではない文字どおりに命懸けの行為であった。

石見銀山を一度訪れたことがあった。石見銀山街道の描写がうまくて頭の中でひっきりなしに訪れる人々の雑踏や密集した建物を軽く想像することができた。また、自分も銀山に潜入している様な既視感がありハラハラドキドキしながら十分にストーリーを楽しめることができた。この潜入の場面では、追われる者逃げる者と、毛利方の追う者とのスピード感と緊迫感が伝わってきてとても面白い読みものであった。

底知れぬ恐ろしさを秘めている信長と上司の命令に忠実な光秀の行動とその反骨心の記述から、その後の本能寺の変に至るまでの黒い歴史を予感させる筆力があった。

 

 

 <目次>

第一章 策謀

第二章 武田の金

第三章 毛利の銀

第四章 乖離

 

 

垣根涼介さん

1966年長崎県生まれ。2000年『午前三時のルースター』でサントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。04年『ワイルド・ソウル』で大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞の史上初となる三冠を達成。05年『君たちに明日はない』で山本周五郎賞、16年『室町無頼』で本屋が選ぶ時代小説大賞、23年『極楽征夷大将軍』で直木賞を受賞

楽しく面白い人生を歩んでいくために。

成功の法則は、夢に向かって「学び続ける」ことです。

どうやったら勉強ができるか!それを徹底的に考察してきた約20年間。

石黒由華さん独自の勉強の研究成果発表本でした。勉強で成果を出すためのエッセンスが詰め込まれていました。

 

勉強はやるかやらないかで決まります。その「やる」をどうしてやるかなのです。

例えば、いつもの決まった時間や場所でやる、気持ちが乗らなくてもとりあえず席に座って5分間問題に取り掛かってみる、キリの悪いところで終わらせて次にそこから取り掛かりたくなるようにしておく(オヴシアンキーナー効果、ツァイガルニク効果)、身銭を切って思い切って講座に申し込む、技能・資格取得の時期までを信頼できる周りに宣言する、机の上や手帳などいつも見えるところに目標を紙で貼っておくなど、これらのようにして「仕組み」を作ってしまえば、もうやるしかないのでは。

9P 勉強が苦手、時間がない壁は、目標設定、目標達成、時間活用、英語学習などの仕組み(勉強法)で乗り越えられる

 

生涯現役と生涯学習。

5P 大人になっても勉強し続けることで人生が変わる

 勉強すれば人生がどんどんうまくいく「上昇スパイラル」にのれる

周囲を見回して気づいたのは、「人生がうまくいっている人は必ず勉強している。そして、勉強し続けている」とい事実でした。

 

勉強をすると性格が良くなるのは、面白い視点だ。

9P 性格が良くなる

勉強すると性格が良くなる。ストレスが減り、性格も自然と明るくポジティブになっていく。性格が良くなると、やる気が湧いてきて、もっと努力できるようになったり、人に愛されやすくなったりします。すると、まるで引き寄せられるかのように、さらに多くの幸運が舞い込むようになってきます。

 

さまざまな方法のなかで、これまで気づかなかった目からうろこが落ちた箇所を取り上げてみました。

今後使っていきたい読み方や勉強法です。

 

115P 終点読み 目指すべきゴールが明確になると、効率的に勉強する方法が見える

過去問や予想問題など、自分が目指すゴールとなるものに目を通し、その出題傾向をつかむ読み方です。目的は問題を理解することであり、問題を解くことではなく出題傾向を把握することです。特徴やポイントを探って完成形をイメージする。

(出題範囲、問題構成・内容、問題形式、問題数、1問あたりの解答時間、合格点、選択式、穴埋め式、論述式など)

 

 

118P 3段階読み 全体像がつかめる、理解する速度が上がる、記憶に定着する、モチベーションが上がる、先延ばしを防ぐ

・1日1冊読み(見出しやキーワードを中心に1日で1冊読み終える)、全体像を把握するために目次に目を通す。

・1日1章読み(キーワードや重要箇所を中心に1日で1章を読み終える)、解答や解説を読んで理解できる、解答に必要なポイントを把握する。わからないところは読み飛ばす。

・本気読み(丁寧に精読する)完璧にマスターする。解答・解説なしで自力で問題が解けるようになる。

 

 

122P カンニング勉強法 考える・悩む時間を最小化して無駄を省く

主教材は問題集やテキスト付問題集。テキストや参考書は副教材として辞書代わりや問題集を読み終えた後の仕上げに読んで知識を補足する。問題集を使えばテキストの内容が試験でどのように聞かれるのかひとめでわかる。ゴールから逆算できるので無駄がなく効率的。

 

 

 <目次>

はじめに いち早く勉強を始めることで、あなたの人生は劇的に変わる

第1章 なりたい自分に近づく「目標設定」の仕組み(2種類×2段階の「4つの目標」で必ず夢を叶える、「叶えたいこと」をリストアップする ほか)

第2章 やりたかったことを実現できる「目標達成」の仕組み(「時間がない」を言い訳にしない、4つのムダな時間を勉強時間に転化する ほか)

第3章 知識がどんどん頭に入る「インプット&暗記」の仕組み(効率良く成果を出す4つのSTEP、「終点読み」×「娯楽読み」で下準備 ほか)

第4章 24時間をムダにしない「時間活用」の仕組み(これまでムダになっていた時間を勉強時間に大改造!朝時間、昼休み、退社後、休日…あらゆる空き時間をカフェでの勉強に使う ほか)

第5章 今度こそ“英語ペラペラ”“TOEIC900点超え”が叶う「英語学習」の仕組み(英語がみるみる上達する「たった1つの方法」、英単語は「単語帳」「語源」「文章」で覚える ほか)

おわりに

便利な方法や仕事がはかどりそうな機能など、身の回りのアレコレの使い方を集めた本。

知っていそうで知らないアレの使い方を徹底的に教えてくれました。

知ればもっと役立つ暮らしの道具たち。

ぜひそれらを使いこなそう!

 

10P 消えるボールペン フリクション

60℃以上の熱が加わるとインクが無色になる。マイナス10℃以下で消えた文字が戻る。そんな温度設定された「成分が含まれている。

 

28P キッチンばさみ

中央部のギザギザは、くるみを挟んで力を入れて割る「くるみ割り」とネジぶたをはさみまわして開ける「ねじふた開け」用。

 

82P 傘 

水をきるには、傘をさすときと同様に、傘を開けたり閉じたりする一連の動作を繰り返す。

 

84P 新しい服に付いてくる共布

生地が敗れたときの当て布としての用途もあるが、実は試しに洗濯をして色落ちや縮み具合、痛みなどを確認できて染み抜きのお試し用でもある。

 

 

 <目次>

食べるときのアレ、バス・トイレのアレ、装うときにアレ、美容・衛生のアレ、掃除・洗濯・換気のアレ、工具のアレ。野外活動のときのアレ、転ばぬ先のアレ、緊急のときのアレ、アレの意外な使い方

 

【No1699】アレの正しい使い方図鑑 91のアレ 知ればもっと役立つ暮らしの道具 山と渓谷社(2024/10)

 

撮り鉄や鉄オタなどには、この本はたまらなく好きになるかもしれません。

道路や線路を走る、空を飛ぶなど、人や物を載せて動く乗り物たちが紹介されています。

日本のさまざまな乗り物の中でユニークな姿で強い印象を与えたものが取り上げられていました。

開発や誕生当時は大いに期待されていましたが、実際に運用してみると本来のポテンシャルを存分に発揮していないので「ざんねん」なのりものだと書かれています。

 

この世には様々な乗り物がありそれぞれに役割があります。毎日働き続けているものもあります。

そこから読み取れるのは、開発した技術者たちや毎日それらを利用している人たちの思いです。

それぞれの場所で頑張って動いている乗り物たちに愛おしさを感じざるを得ません。

 

34P 高級パトカー 税金でそんなモノをと思われがちなのが残念すぎる

1740万円でベースはレクサスLC500。警察の予算で購入したのではなく栃木県内の会社役員からの寄贈によるものです。イベント会場などの出展などPR効果の高い業務に優先使用されています。

 

78P ホンダジェット 世界で売れまくりも日本ではどこで見られますか?

自動車メーカーの本田技研工業の航空事業部門で作られるビジネスジェット機。売れている機数は海外が多数。日本ではプライベートジェット発着を認める空港がさほど多くないから。 

 

84P スペースシャトル 思いっ切り高くついた安く行けるはずの宇宙船

船体の使いまわしが可能となり運用コストを格段に下げられる触れ込みだったが、シャトルを再利用する点検と保守費用が莫大な額に膨れ上がったのです。(30億円→1000億円)

 

 

88P 夜行バス「はかた号」 乗る方も全力!?設備が強化された本気の超長距離バス

東京のバスタ新宿と福岡の博多バスターミナルの間1097KMを一晩で走り続けている。所要時間は14時間39分。個室が用意されている。

 

90P リニア中央新幹線 もはや○○詐欺!?いつまでたっても開通しない超特急

500キロを超えるスピードで走り日本のどこへでもあっという間に到着できる。昭和に発表されてから40年以上経過してまだまだ開通までの道のりは遠そうだ。東京―大阪約67分で結ばれる予想がある。

 

100P JR西日本285系「サンライズ」 夜汽車ってあったよね。もはや絶滅寸前の寝台特急

東京―高松、東京―出雲市を結ぶ寝台特急。予約が取れない列車の筆頭格。サンライズのみが定期列車で残っている。

 

 

 <目次>

まえがき

1 出過ぎた杭は打たれまくった!?(コンコルド旅客機、JR西日本500系新幹線 ほか)

2 生まれたときから、ざんねん(JR東海300系新幹線、桃花台新交通 ほか)

3 本気なのに、ざんねん(三菱スペースジェット、飛鳥2 ほか)

4 あまりにも狭い、彼らの居場所(90式戦車、50m級はしご車 ほか)

5 時代に置いていかれたものたち(24系寝台客車をはじめとした「ブルートレイン」、ジョイフルトレイン ほか)

 

 

【No1698】ざんねんなのりもの事典 陸・海・空の「迷」機「迷」車etcが大集合 講談社(2024/08)

主人公の英太は、終活のために単にこころの準備するだけでなく、実際にからだで前向きにアクティブに行動することによって、かつての田舎の同級生らを再会させるなど、まるでインフルエンサーのように周りのみんなを巻き込んで良い影響を与えることとなりました。

267P 礼子は真っすぐに英太を見た。

「いつだったか、十年以上前だと思う。『自分軸』って言葉を読んだの。他人の思惑とか考えじゃなくて、自分がどうありたいのか、どう生きたいのかを中心軸に据える生き方だって」

英太を含めて彼らの残りの歳月をとことんしっかりと自分軸で考えて生きていこうと思わせたところが結果的にはよい終活だったと思いました。

 

「終わった人、すぐ死ぬんだから、今度生まれたら、老害の人」など、内館牧子さん版の定年、終活、老後、シニアに関して書かれたこれらのシリーズは面白い。

まだそこに達していない人にとってもいつか将来の転ばぬ先の杖となります。また、これからの人生に役に立つ内容なので面白くためになります。これからも楽しみにして。

 

これまでの人生の積み重ねが、いまの自分のからだを形成しています。

公正証書、遺言、エンディングノート、断捨離、墓じまい……等々。

よりよく生きて、よりよく旅立てるために。

終活とは、今後の人生を安らかに生きていくために、これまでの人生でやり残したことをやっていく、自分でケリをつけるというところに大変共感が持てました。

303P

(終活は)自分のラストシーンを思い、延命治療の肯否から死後の事務処理等々を前もって家族などに伝えておく。自分のよりよき死後をデザインし、伝えておくことでこそ、今後の人生を安堵して開放的に生きられる。とても前向きないいことなのだ。

304P

主人公は確信した「終活」とは、自分が人生でやり残したことをやることだ。どうしてもこれだけは実行して墓場に行きたいことに、憂いなくケリをつけることだ。これこそが今後の人生を開放するだろう。

「ケリ」をつけると言うと暴力的だが、そうではない。今まで生きてきた中で後悔していること、やり残したこと、感謝を伝えたいこと、誤解を解きたいこと等々のために動くのだ。思い残すことのない終末のために、活動するのだ。

それには、(70代の)老人のアマである年代が限度だと主人公は思う。年年歳歳、老いる。今なのだ。自分の終末のために、自分が動けるのは今なのだ。

 

 <目次>

第一章から第八章

あとがき

 

かつてからメディアによく登場されており、国民に人気があるように見受けました。

四度敗れて五度目にして自民党総裁に選出され、現状を打破すべく天命を受けて総理となった人物に興味を抱かないわけがありません。

手っ取り早く彼の言動を確認し真意を知るためには、その人が書いた本を読めばよいと思います。

 

読書に対するスタンスは、石破さんとほぼ同じで安心し納得できました。人の意見を取り入れる器量を持つ所以、これまで物凄い量の紙面を読み込んできた読書家と感じます。

198P 読書によって先人の知恵を吸収する

地に足の着いた具体的な経験からいろいろ学び吸収できることも多くあります。古今東西の知恵と教訓の宝庫である本を読むことによって、言い換えれば先人たちの事跡に学ぶことで、自らを豊かにする道は大切です。保守として、自分たちが間違っているかもしれないという問いを発するために必要ないくつかの座標軸、その時点での自分を相対化する物差しとして、読書で得た知識や歴史観が役立つのです。(中略)

本の選び方は決まっていませんが、前書き、後書き、索引などを見て、書き方が自分の思考回路に合っているものを中心に読むことが多いです。

 

総理になる前に書かれた想定される地点に関して。

将来の日本を見据えて、たとえ不人気な政策であっても総理になって実現することができれば本物の政治家ではないかと。

246P 少子化時代に対応する社会のあり方

防衛大臣再任中に「防衛省改革」、農水大臣在任中に「コメ政策改革の方向」をそれぞれ文書として取りまとめて発表したのですが、どちらも当時に想定した地点にはいまだに至っていないことに忸怩たる思いがあります。

防衛にせよ食料にせよ、安全保障としての議論を今度こそ避けてはなりませんし、たとえ既得権益を侵すために不人気な政策であっても断固としてやり抜かなくては、将来の日本に禍根を残すことになります。我々は決して、人気取りや票集めを目標としてはならないのです。

 

 <目次>

はじめに 天命が降りるとき

第1章 政治はなぜ国民の支持を失ったのか

第2章 田中角栄―立ち返るべき保守リベラルの原点

第3章 わが来歴―政治家以前

第4章 わが来歴―政治家篇

第5章 保守とはリベラルのことである

第6章 わが政策スタンスを語る

第7章 近現代史を学び直す

第8章 政治の信頼をいかに取り戻すのか

なぜ、なお石破茂か―倉重の目

 

石破 茂さん

1957(昭和32)年生まれ、鳥取県出身。慶應義塾大学法学部卒。86年衆議院議員に初当選。防衛大臣、農林水産大臣、自民党幹事長、地方創生・国家戦略特別区域担当大臣などを歴任

 

倉重篤郎さん

1953(昭和28)年生まれ。政治記者。毎日新聞客員編集委員。78年毎日新聞社入社。水戸・青森支局、整理部、政治部、経済部を経て、2004年政治部長。11年論説委員長。13年専門編集委員