森永さんは、ステージ4のすい臓癌で余命4か月の告知を受けていた。
「もうすぐ死ぬカード」を持っている、死を目前にして覚悟を決めた人はとても強い。
真実を知りたい。誰もが真実を知る権利があるのだ。
日航機墜落事故の「書いてはいけない」や財務省解体の「ザイム真理教」の暴露本などがある。森永さんは、あまりに露骨すぎるのでなにかしらよく思わない輩に怪我をさせられることがないか少し心配だ。怖いもの知らずで言いたい放題で書きたい放題の自由を謳歌されている。それが後悔しないための彼の秘訣なのだろう。
元気なうちに自分の身の回りを整理しておくべきと思わせる良い文章だった。
5P 死ぬまでにやらなければいけない
身辺整理に早すぎることも遅すぎることもない。
究極的には、仮に間に合わなかったとしても何とかなる。なるようになるのだ。ただ人はいつ死ぬとも限らない。
だとすれば元気なうちに自分の後始末は自分でと考えて、今すぐ身辺整理を始めたほうがいいだろう。自分が死んだあとに家族がどんな困難に直面するのか、何が起こるのかと想像してみてほしい。
本書で私が一番言いたかったのはそのことなのだ。
ぼくは、以下と退職金とスモールビジネスで稼いでいくことを付け加えたい。
118P
中高年以降はやり直しがきかない。
だから年金と今ある貯金で暮らす方法を考えるべきである。
後悔しないように!したいと思ったらすぐやろう。
24P
ある医師が言っていた。
「免疫量は健康状態に比例しますが、免疫の3割はどれだけ前向きに生きているかという精神面の要因に左右されるんですよ」と。それはおそらく事実だ。
ピンピンコロリが理想的だとする人が多いようだが、人は死に方を選べない。
むしろ私はがんでよかったこともあると思っている。
死に支度をするための時間が与えられているからだ。
いつ死んでもかまわないとは思っていないが、いつ死んでもよいように生きる。
それが悔いのない人生に繋がっているのだ。
181P 24時間、やりたいことはすぐにやる
現役中の人には、食べていくための仕事の他に、お金にならずとも自分が好きな仕事を持つことを勧めたい。
仕事に限らず、趣味でもいい、ボランティアでもいい。一つの世界しかないというところから脱出すれば、人は自由を味わえる。
持つべきものは夢ではなく、課題(タスク)だ。やりたいことはすぐやる。そして毎日1ミリでも前進する。それがゴールに近づく最短距離なのだ。
幸福でいるために暮らしに役立つ知恵を知る読書が最適解だ。
197P あとがき 遺言
「教養」幸せに生きるためには、暮らしに役立つ知恵を備えていることが大切だと私は伝えたいのだ。
<目次>
序章 私が身辺整理を進める理由
第1章 モノは捨てる
第2章 コレクターのケジメ
第3章 資産整理
第4章 仕事の終活
第5章 人間関係を片付ける
第6章 好きなように自由にやる
第7章 人は死んだらどうなるのか
あとがき 遺言
森永卓郎さん
経済アナリスト。1957年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業。経済企画庁総合計画局、三井情報開発(株)総合研究所、(株)UFJ総合研究所を経て、獨協大学経済学部教授に就任。専門は労働経済学と計量経済学。堅苦しい経済学をわかりやすい語り口で説くことに定評があり、執筆活動のほかにテレビ・ラジオでも活躍中。2023年12月、ステージ4のがん告知を受ける。
