現代は大衆迎合的な姿となっているのかどうか。
賞味期限が切れたものは、廃棄されることが多い。
民主主義が進んでいくなかで危険性のあるひとつの面があろうかと思う。
14P 民主主義には賞味期限があるという現実 民主主義と独裁制は矛盾しない、相性がよくなる場合がある。
古代ギリシャの例より、僭主政→寡頭政→民主政→衆愚政(ポピュリズム、大衆迎合主義)→王政、独裁政へ。
現在は衆愚政となってきている。衆愚政に傾いたとき、国民の不満は、強い権力、権威、カリスマ性を求める方向へ進みます。
アメリカのトランプ人気、ヨーロッパでの極右政党の躍進といった現象を見ても、このことが理解できます。
こうした現象を言い表すならば、民主主義の賞味期限が切れつつあるということです。
それが本書で一番訴えたいことの一つです。
<目次>
序章 私たちの民主主義、その限界に気づいているか?(そもそも、民主主義って何だろう?民主主義には賞味期限がある、という現実 ほか)
第1章 民主主義を蝕むものとは何か?(自由と平等をつなぐ「友愛」、民主主義に政党は必要なのか? ほか)
第2章 経済は民主主義を救えるか?(古典的自由主義と新自由主義は何が違う?新自由主義が生み出す「格差」の罠 ほか)
第3章 民主主義はグローバリゼーションと共存できるか?(「生産する国」と「消費する国」グローバリゼーションって結局どういうこと? ほか)
第4章 ITは民主主義をどう変えるか?(インターネット投票がもたらす危険とは?民主主義を分断しかねない「情報過多」 ほか)
引用・参考文献・ウェブサイト一覧
「民主主義の危機」を理解するための10冊の推薦図書 佐藤優選
「民主主義の危機」あとがき
佐藤優さん
1960年、東京都生まれ。作家、元外務省主任分析官。1985年、同志社大学大学院神学研究科修了。外務省に入省し、在ロシア連邦日本国大使館に勤務。その後、本省国際情報局分析第一課で、主任分析官として対ロシア外交の最前線で活躍。2002年、背任と偽計業務妨害容疑で逮捕、起訴され、2009年6月に執行猶予付き有罪確定。2013年6月、執行猶予期間を満了し、刑の言い渡しが効力を失った。『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞受賞。『自壊する帝国』(新潮社)で新潮ドキュメント賞。大宅壮一ノンフィクション賞受賞
【No1715】民主主義の危機(学び直しの時間) 忍び寄るポピュリズムと強権主義 佐藤 優 Gakken(2024/10)









