老後を公的年金だけに頼るのは不安です。
生涯支給される年金は生活の大切な支えとなるものです。
長生きして元気に暮らすためには、年金の受給額を少しでも多くもらえるようにどうしたら年金の受給額を増やせるのかを知っておいたほうがよいです。
夫より長生きすることの多い妻の立場では、老齢年金だけでなく遺族年金についても知っておくことが大切です。
年金を詳細に解説された本はたくさんあります。だいたい目に付くと手に取って読んでいます。
平成15年(2003年)の改正など法律内容が変ったり制度がちょくちょく変更や追加などがあったので、社会保険に携わっている方でもなかなか年金制度をすべて理解するのは難しいと思います。
これは女性のためではありましたが、男性が読んでも十二分に役に立つ本でした。
年金の大枠をつかめるようにマンガで説明があり先のほうに描かれています。
最初にはそもそも論的に年金制度の説明から、例えば遺族になった場合などの遺族年金などの具体的な事例(死亡者の老齢厚生年金の4分の3と自分の年金の……)を取りあげて、計算方法まで入れながら詳細な説明がありました。
頭がすこし柔らかくなって公的年金についてわかりやすく書かれた読みものだったと思います。
・老齢年金がいくらもらえるの?
・遺族年金がいくらもらえるの?
・特別支給の老齢厚生年金って何? 私はもらえるの?
・65歳前に年金がもらえないと生活ができない。どうすればいい?
・離婚を考えているけれども年金が不安
・お給料をもらいながら年金ももらえるの?
・一度離婚して年金分割をしたのだけれども再婚したい
・年金が少なすぎて暮らしていけない
・働きながら在職老齢年金をもらうのと、繰り下げするの、どちらがお得?
・加給年金、振替加算って何?
・保険料の滞納期間が多くても年金もらえる?
・一般的な世帯は平均どのくらいの年金をもらえるものなの?
等々
<目次>
はじめに
第1章 そもそも年金制度とは?(年金とは、老齢、障害、死亡についての生活保障を国から受けられる制度です、老齢年金は、10年以上の年金受給資格期間があれば受給できます ほか)
第2章 遺族年金について知っておこう!(遺族年金には、遺族基礎年金と遺族厚生年金があります、遺族基礎年金は、死亡者の保険料納付要件があります ほか)
第3章 老齢年金、遺族年金の増やし方いろいろ(もしも蝶子さんが60歳以降も続けて仕事をしたら、在職老齢年金とは? ほか)
第4章 世界一やさしい年金SUNの年金駆け込み相談室(65歳以降も働く予定です。在職老齢年金をもらうのと、繰り下げ、どちらがいいでしょうか。50歳で遺族年金を受け取ることになりました。今後、普通に正社員で働いて収入がアップしていくと、遺族年金は支給停止になってしまいますか? ほか)
紛らわしい年金用語解説
年金用語インデックス
拝野洋子さん
社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー。AFP(上級資格CFPのうち、ライフ、保険、タックス、相続、金融の5科目合格)。日商簿記2級。新聞記事等に執筆。社会保険労務士の仕事を行うとともにFPとして家計相談にも応じる。年金相談は対面と電話、メールで対応している。「AllAbout年金・社会保障ガイド」にて年金情報も配信している。
【No1737】女性のための老齢年金と遺族年金 年金格差はこうして起こる?拝野洋子 白ふくろう舎 日東書院(2024/08)
