「権限によらないリーダーシップ」はいままで知りませんでした。その理論の肝になる要素とは何なのか気になります。
「職場の上司という立場上の権限を使って若い部下を動かそうとすると嫌われて最小限の協力しか得られず、このままでは成果が上がらない」こういった声が書かれてありました。
ミレニアル世代やZ世代からは、誰からも強制されず自己決定したいという思いが強く、それゆえ権限を振りかざされると嫌う傾向があります。管理職としては、そうした傾向の強い若い世代に権限を使わずに動いてもらうにはどうしたらよいかということが気になるところです。
このような権限をかざした20世紀型のリーダーシップは、今後使いづらくなるでしょうから、権限によらないリーダーシップがこれからは各職場で活かされていくことになります。それを知って実践するべきでないかと思います。
56P「権限によらないリーダーシップ」とは
ある集団において達成したい目標があり、そこに参加するメンバーそれぞれが、その役割において何らかの権限を持たないまま、リーダーシップを発揮していくものです。
一般的なリーダーシップのイメージは、役職などに裏付けされた権限を持つリーダーがその人たちが権限に基づき目標の達成に向けてその集団を引っ張っていくものです。
一方、権限の有無に関係なく、参加するメンバーそれぞれが必要に応じてその集団内で影響力を発揮し、目標の達成に向けて集団を動かしていくのです。
57P うまく機能させる鉄則の最小の3要素
リーダーシップの3要素(目標設定・共有、率先垂範、相互支援)
その集団で達成したい目標をメンバー同士で考え、それをしっかりと共有する(目標設定・共有)そのうえその目標達成に向けての行動を、まずは自分がやってみせて見本を見せる、模範を示す(率先垂範)。それでも行動しづらそうにしている他のメンバーがいれば支援し、逆に自分が行動するときにスムーズに動けるよう協力してくれるようにまわりに支援を依頼する(相互支援)
この最小3要素を実践して繰り返していくことで、それぞれが好き勝手に行動し、混乱する事態を避けやすくなります。
<目次>
はじめに 「権限によらないリーダーシップ」が注目を浴びている!
第1章 今なぜ、必要なのか―求められる5つの要因(冷戦終結以降、世界は予測不可能
な時代に突入したこと、激化する競争の中、イノベーションの促進が不可欠になったこと ほか)
第2章 組織をどう変えるか(「権限によらないリーダーシップ」とは?うまく機能させる鉄則は、最小3要素の徹底 ほか)
第3章 身につけるために必要なこと(機能するために不可欠な3要素、あなたのまわりの「事例探し」をしてみよう ほか)
第4章 その実践(1)(最初は「バディ」と二人三脚で取り組む、バディは「対等な関係」が大前提 ほか)
第5章 その実践(2)権限者の場合(部下たちがリーダーシップを発揮しやすい環境をつくる、部下の中からリーダーシップを発揮できそうな人を見つける ほか)
さらに学びたい人へ
おわりに
日向野幹也さん
1954年東京生まれ。78年東京大学経済学部卒業。83年同大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士(東京大学)。東京都立大学教授、立教大学教授を経て、早稲田大学教授・専攻はリーダーシップ開発、金融論。早大日本橋キャンパスで社会人向け講座も持つ
【No1752】「権限によらないリーダーシップ」で組織が変わる 日向野幹也 筑摩書房(2024/11)









