朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~ -173ページ目

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。



早起きは手段ですから、なぜ早起きをしなければいけないのかという目的をちゃんと考えて行動しないと思ったとおりにはいきませんね。
 



例えば、「これはできない」「あれは無理だ」などネガティブであったのが、早く寝てしまってその翌朝には「これはできる」「あれは大丈夫」というようなポジティブな考えに変わっていることってありますよね。

 



118P

朝の時間を活用するメリット

1 クリアな頭で、急ぎではないけれど重要なことをじっくり考えられる。

2 段取りをじっくり考えることができるので、仕事が早く終わり、プライベートの時間が多く取れる。

3 睡眠時間を確保するために早く寝ようと、逆算してものを考えることができ、効率がアップする。



この本には、早起きのメリットやそのやり方などが実体験を交えてわかりやすく書かれてあります。



 

11P

朝4時起きの生活になると、今まで時間に追われて作れなかった、誰にも邪魔されず、じっくりと考える時間が増えます。

考える時間が増えるので、きちんと段取りする力が備わり、やるべきこと、捨てるべきことの優先順位をはっきりさせることができます。



 

自分のことを振り返る時間は大切ですね。


また、やるべき優先順位もつけられることが必要ですね。



 

成功された方が、早起きすることは頷けますよ。

 


 <目次>

プロローグ 朝4時起きで人生が変わる

第1章 少しでも楽に4時起きをするには?

第2章 そもそも私が早起きを始めた理由

第3章 朝4時起きでトクした時間を仕事に活かす

第4章 朝4時起きで最適なワーク・ライフ・バランスを!

第5章 ワークとライフを上手に融合させる方法

エピローグ 人生は、ぼんやりと過ごしていられるほど長くはない


  


◎福島県生まれ。半年の早朝勉強で慶應義塾大学総合政策学部に入学。外資系戦略コンサルティング会社を経て、Before9プロジェクト主宰、CONECTA代表



  

 

4P「文庫化にあたって 朝に「クヨクヨ」は似合わない」

ネガティブ体質をリセットできるようになると、日々、自分を大事にできるようになります。皆の期待に応えたい、相手のために頑張りたい、という気持ちは大事ですが、相手を大事にするためには、まずは自分を大事にすることが必要だと思うのです。




104P

「気づき」があるかないかの差は、ただ漫然と仕事をしているか、問題意識を持って仕事をしているかの差です。




 

106P

早く出社して戦闘態勢を整えることが、仕事の成果に必ずつながることを学びました。


  


130P

朝4時起き生活になると、限られた時間の中で、どうすれば効率よく自分の求めている結果を出すことができるか。それを毎日訓練できるのです。



死ぬことはけっして避けらないことです。



自分より先に親が亡くなるのも覚悟していなくてはならないことなのかな。




疎遠であったり仲がよくなかった家族が、突然訪れる相続に際して真剣に向き合わなければならなくなる事態が簡単に想定されます。




兄弟姉妹でも家庭をそれぞれ別に持つと、守るべきものがそれぞれ別のものとなります。




相続によってお金や財産などが絡むと人の絆ってこんなに簡単に脆くて壊れやすいものなのかと思いますね。




お世話していた祖父の相続の権利がない容子さん(お母さん)のしなやかさ、したたかさも魅力的だな。




具体的にエンディングノートや遺言など形で事前に準備することのほかにも、心の準備は、今からしておいても早くもないして遅くはないと思うのです。






 <目次>

プロローグ 5

第一章 真壁りん 8

第二章 植田大介 41

第三章 真壁渓二郎 70

第四章 真壁靖子 104

第五章 真壁陽一郎 138

第六章 真壁風子 175

第七章 真壁波子 207

第八章 真壁容子 250




◎1979年生まれ。2009年「マタタビ潔子の猫魂」で第4回ダ・ヴィンチ文学賞を受賞しデビュー。ほかの著書に「海に降る」「真実への盗聴」など



256P

―さようなら、鱗太郎さん。

あの時、私の知っている真壁家は終わってしまったのだろうか。結び目となる存在が消えて、親族たちはバラバラになる。それぞれの事情が、利害が、互いに交差し、衝突するようになる。

いや、祖父が生きていた頃からとうに、終わりははじまっていたのかもしれない。親子だけで過ごす蜜月は終わり、他人が交ざるようになり、守るべきものが他にできて、交わす言葉の端々に、遠慮や、気遣いや、妥協や、嘘や、秘密が生まれる。それでも、親戚同士が集まると自然とどこからかわいてきた、真綿に包まれたようなあたたたかな空気は、大人たちの少しずつの我慢の上に成り立っていたのだ。みんな頑張ってくれていたんだ。祖父や―きっと幼い姪たちのために。

それなのに、昔と同じ関係でいたい、なんて、たぶん、もう何もかもが遅いのだ。







「平和」という名のもと、平和警察という特高。密告、公開処刑……等々。



こんな世の中をぼくは、いつか将来想像したくないな。




「恐ろしく怖い!」





国家権力が暴走するとこうなるのかと、伊坂幸太郎さんからぼくらに警告を受けているように思えてならないのです。





 <目次>

第一部

第二部

第三部

第四部

第五部




◎1971年千葉県生まれ。「オーデュボンの祈り」で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー。「ゴールデンスランバー」で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞を受賞


59P

「指導者が、国民を一つにまとめるのに必要なのは、分かりやすい敵を見つけること。よく言われるだろう。それだよ」




188P

「君よりもっと強い相手が出てきた時に問題が解決できないからだよ。外交を、戦争でしか解決できないような国は、最悪だろ。教師が暴力で生徒を従わせたり、親が子供に鉄拳制裁をしたり、そいういったものも同様に、意味がない。相手が成長したら、効果がなくなるからだ。ようするにね、自分よりも武力を持った敵が出てきた時点で、戦う術がなくなるわけだ。結局は、武力を使わずにどうやって、相手を牽制するか、それが大事なわけで、やるぞやるぞ、と見せかけて相手を威圧するならまだしも、本当に、手を出したらおしまいだ。もっとうまくやりなよ」



「サクラ」とは、公安警察の意味。



物語のテンポや登場人物の心理描写などがよかったな。


読み進めるごとに、新たな事実が結びついていくのが面白かったな。


内容をよく練ってありつながりがうまかったな。



物語のなかに十分に引き込まれましたよ。



けっしてこのままで終わらせていけない。


きっと次に続いていく物語だと信じていたいな。



主人公の「森口泉」さんが活躍する続編を希望しますよ。





 <目次>

第一章 

第二章

第三章

第四章

第五章

終章




◎1968年岩手県生まれ。「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。「検事の本懐」で第15回大藪春彦賞を受賞。他の著書に「パレートの誤算」など。




52P

「お前さんが犯人だなんて思っちゃいない。俺も長年、現場にいた男だ。お前さんを見ていれば、人を殺せる人間かどうかぐらいわかる。だがな、被害者とそれなりの関係がある人物からは、ことごとく話を訊くのが殺人捜査の基本だ。たとえ肉親でも配偶者でも、端っから疑ってかかるのが、刑事ってもんよ。事情を知る人間からは、できるだけ詳しく聴取しなきゃならん」








314P

―犠牲の上に、治定があってはならない。

もし、警察官になれたとしても、自分に何が出来るのかはわからない。だが、なにかをせずにはいられない。警察官採用試験に合格し、自分に出来ることをきっと見つける。

泉は胸に溜めていた息を大きく吐き出すと、前に向かって歩き始めた。










ITにあまり詳しくない方にもお勧めしたい本です。



「1億総スマホ時代のセキュリティ講座」というサブタイトルにあるように、スマホが普及しているなか、セキュリティ上の懸念事項や問題点等がわかりやすく丁寧に解説しています。



以下に気をつけていきたいと思います。




「エキスパートが語った、セキュリティの3つのキモ」から



・(ウィンドウズなど)OSはとにかく“最新”に



・(偽の広告があるのでそこから買うな)セキュリティ対策ソフトを自分のお金で、どれでもいいから“お店で”買うべし



・(IEなど)ウエブブラウザはとにかく“最新”に




 <目次>

はじめに


第1章 あなたの「スマホ」がいつまでも快適にならない理由(スマートフォンは「電話」ではなく「小さなパソコン」、なぜいま、スマホが狙われやすいのか ほか)


第2章 フツーの人がこれだけは知っておくべき「セキュリティ」(エキスパートが語った、セキュリティの3つのキモ、自分の「お金」に直結したID・パスワードの扱い方 ほか)


第3章 意外に知らない「ソーシャル」の危ない話(「つながりたくない人」ともつながれてしまう、ディズニーの偽ツイッターを14万人がフォローした理由 ほか)


第4章 フツーの人の「クラウド&パソコン」との付き合い方(クラウドがパソコンとの付き合い方を変えた、1年に一度はやっておきたい「IT大そうじ」 ほか)


おわりに

◎1972年生まれ。NTTデータ、日本オラクル、アイティメディアを経て、独立。フリーライターとして活動。高度なセキュリティエンジニア向けの記事を提供



ぼくにとっても、あなたにとっても、誰とっても残りの人生のなかで今日がいちばん若い日。



兎に角今日がいちばん若い日なのです。



毎日はワクワク、ドキドキ、ウキウキするような出来事ばかりじゃないけれども、たまにそうしながらも有意義な人生を歩んでいきたいものです。




家族や恋愛、そして病気など喜怒哀楽の時とともに、それぞれの人の生きざまがあります。



これは、日々賢明に生きているほのぼのとしたお話です。




幸せってこんな当たり前の日々のの積み重ねなのかなって思います。




優しい気持ちになれる物語です。





☆1954年、東京都生まれ。90年『ストリート・チルドレン』で野間文芸新人賞候補、92年『サウダージ』で三島由紀夫賞候補。『ぴあ』の編集者を経て、96年より作家専業





8P

この三年間に冴美の小説を何冊読んだのか、直太郎は正確には憶えていないが、優に十作を超えている。書き続けていれば文章はうまくなる。人物造形は深みを増し、場面転換も巧みになった。だが、決定的なものが欠けていた。読み終えてふと顔を上げたとき、現実とのあいだに生じる違和感だ。それが読書の醍醐味だが、冴美の作品にはそれがなかった。ストーリー展開や伏線の回収は及第点だが、心を揺さぶられるような感動がない。結局、何作書いても、三年前に最終選考に残った小説を超えることができなかった。





106P

だが、こうして年相応に老けてしまった柏原を前にすると、あの頃の彼の若さがひどく異様なものに思える。それはまるでクローゼットの下の方から見慣れない派手な服を発見し、なぜここにこんな服があるのだろう、と訝しんだ次の瞬間、その原色づかいの服を着てはしゃいでいた昔の自分をふいに思い出し、顔面にさっと血が上るような気恥しさに似ている。

「断られるかと思ったよ、飯なんか誘っても」




330P

「それでね、そのあとの話がとっても嬉しかったから、それを柴田さんに聞いてもらいたかったの。そうやって走って、不安な気持ちのまま、お花畑に着いたとき、菜摘ちゃん、思ったんですって。自分だけが生きてるんじゃなくて、こうしてお花たちもみんな生きてるんだと。そう思ったら、いままでの変な感じが急になくなって、ぼやけて見えていた景色が、急にピントが合ったようにくっきりきれいに見えて、花や木の他に、魚とか虫とか、いろんなものがすごく身近に感じられてきて、いままで胸の中にずっとあったモヤモヤした感じ、不安な気持ちがすーっと消えたんですって」




読み終えてふと顔を上げたときに、現実と虚構との間にある種の違和感が生じます。


非現実!

これが読書の醍醐味だろう。


ぼくはこんな人とはけっして知り合いにはなりたくない。


こんなおぞましい女性がいるのならば、早く警察に捕まってほしいと思った。



例えば、唆す、騙す、陥れる、操るなど、相手の人生を狂わすような話術が巧みであり、かつ美貌も兼ね備えた悪女。



これほどのに近い人がいるならば、みんなが早く気づいてほしい。



166P

「蒲生美智留という人はね、燃え上がる炎みたいな人なの」

恭子は嘲るように笑った。

「虫けらが近づいても焼け死ぬのがオチよ」


稀代の悪女のラストには驚かされます。





 <目次>

一 野々宮恭子

二 鷺沼紗代

三 野々宮弘樹

四 古巻佳恵

五 蒲生美智留





◎1961年岐阜県生まれ。「さよならドビュッシー」で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し2010年にデビュー。ほかの著書に「追憶の夜想曲」など。


157-158P

言葉には感情を増幅させる力がある。

普段、漫然と感じていることが確固とした言葉に変換された途端、より強くそれを思い始めるようになる。

弘樹が美智留から示唆を受けたのは、つまりそういう作用が働いていた。また美智留が聡明で、かつ美しい女性であった点もそれに起因する。思慕や憧憬の念を喚起するものは、しばしば崇拝の対象になり易い。

自分を家に縛りつけようとする家族―特に父親―が自分の飛翔を妨げる敵であると認識するには、さほどの時間を必要としなかった。





168-169P

世の中が悪いのだ。

弘樹たちのような若者にちゃんとした居場所も与えない癖に、無職であることを罪悪であるかのように言う。軽率な行動なら大人だってしているのに、まるで若年層の専売特許のように糾弾する。社会のシステム自体が歪になっているのに、その責任を全て個人におしつけようとしている。それが怖くて自信のない者は部屋に閉じ籠り、匿名性をたった一つの拠り所として鬱憤を晴らし続ける。

全部、世の中のせいだ。




約10年前に書かれた小説なのに関わらず、今か将来を語っているかのように感じられる。



難しそうな政治的な話を超能力を持った主人公が進めていくので、ドキドキしながら最後まで読んでしまう。



群集や集団などを一気にまとめていく力は、カルトやカリスマ的なパワーが必要かと。


いつのまにか相手の凄さと一体感を持ち始めることからなにかが始まるように感じられてならない。








以前はいけないことやよかったことが、いつの間にか徐々に緩和か規制されてきている。



法律などが、改正手続きを経ずにいつの間にか解釈が変わっていたりしている。



関心を持って注意深く見ていないとよくわからない。



国民があまり気づかないようにして物事を決めていくような雰囲気……。



その正誤はそのときにはわからなくても、過去を振り返ってみると必ずわかってくるもの。



歴史からも十分に学びながら行動と判断をしていきたいと思った。






様々な出来事がリンクしていって、読み手の現実も含めて物語に引き込まれていく




読み終わっても意味深半ばのまま。


この物語のつづきを読みたいな







 <目次>

魔王 7

呼吸 217

解説 斎藤美奈子





81P

有能な扇動者とは、その、本人たちも気づかないような流れを、潮を、世の中の雰囲気を作り出すのが巧みな者のことを言うのではないだろうか。

昔、観たことのあるチャップリンの映画が脳裏を過ぎった。





276P

「憲法自体にはね、過半数としか書かれていないんだよ。だから、どうとでも解釈できるわけ。国民全体の過半数、とも、有効投票の過半数とも。で、今は国民投票法ってやつで、有効投票の過半数ってなってる」

「いつの間に」

「だから、投票率が低くて、投票率二十パーセントとかでも、過半数を取れば、改正される」

「いつの間に」

「それに、一番怪しげなのは、改正案に足されている、『自衛のための戦力』って言葉だよね。『自衛』の定義なんて、漠然としているんだし」






これは、阿部さんと伊坂さんの合作なんですね。



東京大空襲やB29爆撃機、そして劇場版鳴神戦隊サンダーボルト、村上病にまつわる謎などが少しずつ解けていって、つながったのはやっと終わりの局面。




こんなのあり!?




こんなやり方があるのか!




矢継ぎ早に読みたくなる仕掛けと次から次へと引き込まれる数々の出来事には、すばらしいエンターテイメント作品だというしかもうないな。






序章 3-15


1から10 16-511


終章 512-523



阿部和重:

1968年山形県生まれ。「グランド・フィナーレ」で芥川賞、「ピストルズ」で谷崎潤一郎賞を受賞。


伊坂幸太郎:

1971年千葉県生まれ。「アヒルと鴨のコインロッカー」で吉川英治文学新人賞を受賞。





11P

男は、短期の快楽に夢中になり、女は長期的な幸福を求める。もちろんそれは、マジョリティーとしての「男」や「女」に認められる、「一般的な傾向」でしかない。


それに男と女、どちらが愚かだというわけでもない。その差異によって、バランスが取れているのも事実なのかもしてないし、大局的に見れば、そのことで誕生する子孫の数に調整が行われているはずだ。





 

378P

「いいか、理不尽なものは、いつだって、理不尽にやってくる。そうだろ。病気も災害も、自分の力ではどうにもならないものが、突然やってくる。俺たちは毎朝、フォーチュンクッキーを引いて、たまたまそこに、『今日は死にません』と書いてあるだけの、そういう日を過ごしているようなものだ」





表紙の双子の姉妹がかわいいです




神戸と東日本の二つの大震災を結びつけたアイデアはなかなか素晴らしい。



神川淳平は、大人になってちょっとずるさを身に着けたものの純粋で精悍な男を演じてます。




八重樫優衣は、以前の清純な印象からどんどんかけ離れていきます。

それでも、優衣を最後まで護ろうと思う淳平の気持ちはよくわかるよ。




展開が早くてもう終わってしまったのかと思いつつ。



ラストまでワクワクして読めました。




 <目次>

一 思春の森 5

二 運命の人 86

三 恋人までの距離(ディスタンス)

四 逢瀬いま一度 178

五 いのちの戦場 230




◎1961年岐阜県生まれ。「さよならドビュッシー」で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し2010年にデビュー。ほかの著書に「追憶の夜想曲」など





37P

中学三年、もう十四歳だから姉妹のことを異性として意識しないはずもない。こうして登下校に同行しているのは変質者に襲われた事件が未だに尾を引いているからだが、彼女たちが接近する度に女の匂いが鼻腔を刺激する。

あのミルクに似た匂いがいつの間にかこれほど変質したのか。仄かに甘ったるい匂いは、今や戸惑いを誘うフェロモンのようだった。

指通りの滑らかなそうな髪、、磁器のような素肌、すらりと伸びた手足。そのどれもが自分とは違う生き物の部品に思える。


優衣と麻衣は気づいているのだろうか。最近は、二人に接近する距離と心拍数が反比例している。






178P

縮こまった姿勢のまま視線を窓の外に向けると、異様な光景を目撃した。

はるか向こう側、二十階以上の高層ビルがゆらゆらと踊るように撓っている。スタッフ連中は中腰で机にしがみついている者、蹲っている者、壁に張りついている者と様々だが、共通しているのは全員が驚愕で呆けたような顔をしていることだ。


淳平は知っている。感情が状況に追いついていない時に、人はこういう表情をする。あまりに突拍子もないことが起きると、人間は咄嗟の反応ができなくなる。

普通であれば十も数えれば止むはずの揺れがまだ終わらない。振幅も変わらない。