朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~ -142ページ目

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

学生時代を思い出して目頭が熱くなった。

がむしゃらに頑張ったときがあったからこそ!

いまここに僕がいるんだと確認できた。

 

例えば「約束」

深津高校駅伝部として走る最後の大会。

竹内奨治は、5週間前に左足を肉離れしてしまう。

7区間あって部員ぎりぎりの7人で走らねばならない。

奨治も走らないと出場できない。

顧問の宮島先生が薦めた自己暗示やイメージトレーニングのお陰。

彼はなんとか克服して大会に出る。

しかし痛めた足ではない右足が……。

終わりに衝撃のどんでん返しがあった。

 

心を動かし胸を打つ4編の物語。

ほんの数ページを読んだだけで、

全てを読んでみたくなくような筆力と引き込む力があった。

また彼の作品を読んでみたくなった。

 

 <目次>

エースの遺言

秘密

切られぬジョーカー

約束

 

1990年埼玉県生まれ。2016年「エースの遺言」で第38回小説推理新人賞を受賞

教養とは世の中に溢れるいくつもの正しい論理の中から最適なものを選び出す直感力、

そして大局観を与えてくれる力であるという。

 

論理よりも情緒が大切だという藤原正彦さんは、国際的センスを持った教養人であると思う。

例えば、外国人に対してその国の言葉を使って、日本の文化や芸術の素晴らしさを語れること。またユーモアのセンスあふれるイギリス人に対してもユーモアでさらりとかわせるところ、さらに夏目漱石の「こころ」での友だちの死の意味をちゃんと相手に伝えることができるなど。

自分を知り相手も知って対応できることはもの凄い才能。

少しでもあやかりたいものだ。

 

終わりに読書に勝る修養はないなど読書の効用が書かれてあったのはとても嬉しかった。

190P 教養の四本柱

まとめますと、これからの教養には四本柱があります。まずは長い歴史をもつ文学や哲学などの「人文教養」、政治、経済、歴史、地政学などの「社会教養」、それに自然科学や統計を含めた「科学教養」です。この三つの柱は誰もが認めるであろう、常識的なものです。

力説したいのは、これに加えて、そういったものを書斎の死んだ知識としないため、生を吹き込むこと、すなわち情緒とか形の修得が不可欠ということです。これが四つ目の柱となります。我が国の誇る「大衆文化教養」が役に立ちます。旅に出ることや友達と語り合うことも大いに役に立ちます。(中略)

これら四本柱に触れ、自らの血肉とするためには、どうしても読書が主役となります。

 

194P

本を読むことで金儲けができるわけでも幸福になるわけでもありません。しかしロシアの作家チェーホフは、こう言いました。

「書物の新しい頁を一頁、一頁読むごとに、私はより豊かに、より強く、より高くなっていく」

 

自分の頭で考えて物事を判断できるようになる、読書の愉しさが分かっている藤原さんからのお言葉は重くて有難い。

198P

良書を読むことで、人間はいくつになっても、あっという間に思考や感覚が鋭く、そして大きく変貌することが可能なのです。(中略)

本を読むことで自己を向上させることができるということです。それは人間としての愉悦と言ってよいことです。

 

ぼくにとって本のない生活は全く考えられない。

歯を磨くように、食事や呼吸をするかのように自分には当たり前の行為。

人間としていきていきたいという気持ちに共感します。

198-199P

ローマ時代の学者であり政治家でもあったキケロは、「本のない部屋は、魂のない肉体のようなものだ」と言いました。祖父は「一日に一頁も本を読まない人間はケダモノと同じだ」と言っていました。キケロも祖父も同じことを言ったのだと思います。「本を読むということは人間として生きること」なのです。

 

 

 <目次>

第1章 教養はなぜ必要なのか

第2章 教養はどうやって守られてきたか

第3章 教養はなぜ衰退したのか

第4章 教養とヨーロッパ

第5章 教養と日本

第6章 国家と教養

 

 

1943(昭和18)年旧満州生まれ。数学者、理学博士、お茶の水女子大学名誉教授。東京大学理学部数学科卒、同大学院理学系研究科修士課程修了。父・新田次郎、母・藤原ていの次男

著書に「若き数学者のアメリカ」「遙かなるケンブリッジ」「国家の品格」など。

なんとなく平成が終わるまでには読んでおきたかった。

とりあえず平成が終わるまでに読むのにはうってつけだと思う。

 

平成くんは「ひとなり」くんと呼ぶ。

平成くんは、平成元年生まれで小説や脚本、コメンテーターなどマルチにこなす文化人だ。

安楽死が合法化されている日本社会。

安楽死したい「平成」くんとそれを止めたいお金だけはもある平凡な感性の持ち主「愛」、そして猫の「ミライ」。

 

平成という時代が果たす役割の記載が印象的だった。

「平成というのは昭和のツケを払い続けた時代でした。不良債権処理、隣国との歴史認識問題、巨額の財政赤字、廃炉もままならない原発。平成が向き合ってきた問題は、もとはといえば昭和の失敗に起因しています。昭和を終わらせることが、平成という時代の宿命と言ってもいい」

 

現代の生や性について、作者の古市憲寿さんの知性や感性が色濃く反映されている作品であるといえようか。

 

1985年東京都生まれ。社会学者。若者の生態を的確に描出し、クールに擁護した著書『絶望の国の幸福な若者たち』(講談社)などで注目される。「今後の経済財政動向等についての集中点検会合」委員、内閣府「クールジャパン推進会議」メンバーなどを務める。日本学術振興会「育志賞」受賞。慶應義塾大学SFC研究所上席所員。

「歴史は現在と過去の対話である。 E..カー」がまず頭に浮かぶ名言。

また「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ オットー・フォン・ビスマルク」

やはり歴史から学べるのは有難い。

物事の判断から生活の知恵まで幅広く。

歴史を俯瞰することでこれからの生き方に反映できれば嬉しい限り。

 

後鳥羽上皇の北条義時追討命令に始まった承久の乱

権威と権力(武力)が集まれば強いものだが。

後鳥羽上皇が敗れて隠岐島に島流しにされた。

北条政子の演説で鎌倉武士がひとつにまとまった。ぐらいしか知らなかった。

 

この戦いの結果によって朝廷と幕府の関係が決定的に変わった。

これ以後、明治維新までのおよそ六百五十年間。

武士が日本の政治を動かす時代のきっかけとなったのだ。

この乱が起きた1221年が日本史の大きなターニングポイントだったこと。

鎌倉時代研究の第一人者の本郷和人さんはわかりやすくわくわくするように説いてくれた。

歴史を知るって楽しい。面白い。

これから本郷さんが説かれる日本史を読んでいきたくなった。

 

 <目次>

はじめに 

第1章 「鎌倉幕府」とはどんな政権なのか

第2章 北条時政の“将軍殺し”

第3章 希代のカリスマ後鳥羽上皇の登場

第4章 義時、鎌倉の「王」となる

第5章 後鳥羽上皇の軍拡政策

第6章 実朝暗殺事件

第7章 乱、起こる

第8章 後鳥羽上皇の敗因

第9章 承久の乱がもたらしたもの

あとがき

 

1960年東京都生まれ。東京大学大学院で日本中世史を学ぶ。同大学史料編纂所教授。著書に「新・中世王権論」「日本史のツボ」「軍事の日本史」など。

 

 

最後まで飽きさせないストーリーの展開に、ぼくは見事にまでこのなかに引き込まれてしまった。

175P

「自分に降りかかることのない惨劇は、この上もなく刺激的な娯楽だ。意表を衝くようなものであれば、なお申し分ない」

 

記事は何のために伝えるのか、

誰のために書くのか?

広く伝えられるべき役に立つ情報なのか、

単に受け手に消費されるだけの娯楽なのか!

当事者にとっての悲劇は、第三者の目に晒されたときに興味を引くための見世物になってしまっているのではないか!

ぼくは、大刀洗万智といっしょに事件の渦中にいるかように感じられた。

163P

「知は尊く、それを広く知らせることにも気高さは宿る。そう信じているからこそ、退職してからも記者として生きていこうと決めたのだ。いまこの場にいるのはわたしなのだから、わたしがやらなくてはならない」

 

 

 

 <目次>

祈るにも早い

トーキョーロッジ202号室

レンズキャップ

路上にて

王の死 ほか

あとがき

 

 

 

 

1978年岐阜県生まれ。2001年、『氷菓』で第5回角川学園小説大賞奨励賞(ヤングミステー&ホラー部門)を受賞してデビュー。青春小説としての魅力と謎解きの面白さを兼ね備えた作風で注目され、『春期限定いちごタルト事件』などの作品で人気作家としての地位を確立する。11年に『折れた竜骨』で第64回日本推理作家協会賞、14年には『満願』で第27回山本周五郎賞を受賞。『満願』は三つの年末ミステリ・ランキングで1位となり、また直木賞、本屋大賞の候補にもなるなど、2014年最大の話題作となった。

タイトルが刺激的だが1話以外はそんなことはない。

どちらかと言うと日常的な内容が続く。

人物が感情的になることはほとんどない。

1と2話以外それぞれがだれかの人物とつながっている。

淡々と大人の恋愛の物語が紡がれているよう。

思っていることを相手に伝えられない。

不安になって葛藤しつつも自分の道を選んでいく。

「あなたは知らない」婚約者がいながらも行きずりの男の浅野くんに惹かれていく瞳さん

「俺だけが知らない」他に男がいることにも気づきながらも瞳さんの優しさに甘えている浅野くん。

島本理生さんは、そんな繊細な男女の心情を描くのが巧みだと思うよ。

世の中にありえるようなこんな雰囲気を描く小説は好きだな。

 

 <目次>

足跡  

蛇猫奇譚  

あなたは知らない    

俺だけが知らない    

氷の夜に    

あなたの愛人の名前は 

 

1983年生まれ。2001年「シルエット」で第44回群像新人文学賞優秀作を受賞。2003年『リトル・バイ・リトル』で第25回野間文芸新人賞を受賞。2015年『Red』で第21回島清恋愛文学賞を受賞。2018年『ファーストラヴ』で第159回直木三十五賞受賞。『ナラタージュ』『アンダスタンド・メイビー』『よだかの片想い』『イノセント』『わたしたちは銀のフォークと薬を手にして』など著書多数

 

「読書が人生の深みをつくる」

この「深」という文字がこの読書本を理解するためのキーワード。

人格を深め人生を教養深く生きていくため、また魅力的な人となるために読書が必要不可欠だと。

これから生きていくためには、やはり「読書」は、ぼくにとっては欠かせないツールだと再認識した。

 

8P 読書によって人生観、人間観を深め、想像力を豊かにし、人格を大きくしていくことができるのです。

 

32P 実際、周囲で魅力的な人を思い浮かべてみると、見た目だけではないはずです。話が面白く、深いコミュニケーションができる人、人間性が高い人、深みのある人が魅力的だと思うのです。

 

驚くことは大切だ。

知識や教養を身につけていきながら、読んでいて驚けるような人になりたい。

驚いて知を深めていきたいものだ。

 

99―100P 驚くことが「知」のはじまり

驚くべきことに驚けるのは、実は教養があるからです。知識豊富で教養豊かな人は、もうあまり驚くことがないのではないかと思うかもしれませんが、逆なのですね。知ればしるほど、心の底から驚くことができるのです。知識はないと、何がすごいのかわからない。ぴんとこない、ということになります。

(中略)

驚いて、深めていくことが人間らしい行為と言えるのではないでしょうか。

 

 <目次>

まえがき

序章 なぜ、いま本を読むのか

第1章 読書をする人だけがたどり着ける「深さ」とは

第2章 深くなる読書浅くなる読書何をどう読むか

第3章 思考力を深める本の読み方

第4章 知識を深める本の読み方

第5章 人格を深める本の読み方

第6章 人生を深める本の読み方

第7章 難しい本の読み方

参考文献

 

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業後、同大大学院教育学研究科博士課程等を経て、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。ベストセラー著者、文化人として多くのメディアに登場。『語彙力こそが教養である』(KADOKAWA)は18万部、『大人の語彙力ノート』(SBクリエイティブ)は30万部を突破するベストセラーに。著書発行部数は1000万部を超える。NHK Eテレ「にほんごであそぼ」総合指導。

猫のリリーがいないとこの喜劇的な物語は成り立たない。

この一匹のリリーを中心にして、マザコンやニート的な庄造や元妻の品子、現在の妻福子など登場人物たちを上手く繋げて話を面白く広げていた。

 

甲斐性のない庄造が鯵を口移しにリリー与えているところなど、実際に自分で猫を飼い溺愛していないと書けないような猫好き度を越えた表現があったと、猫を飼ったことがない僕にもそのように感じるくらいに。

 

庄造への未練から猫を引き取って庄造の心をつなぎとめようとする品子のもとから逃げ出したリリーがまた品子へ戻ってくるまでの間、ほんとうにリリーはどうしていたのか。庄造のところに行こうとしたのかもしれないし、老猫だったから庄造のところに戻れずにあたりを彷徨っていたのかもしれない。

自由奔放に生きている(と思われる)猫は、食事を与えてくれしっかりと保護をしてくれるところに戻ってくるのだな。

 

171P「誰にもまして可哀そうなのは自分ではないか、自分こそほんとうの宿なしではないかと、そう思われて来るのであった。」

庄造はリリーに隷属を拒否された模様。

隷属―①従いつくこと。他の支配下にあること。従属。②手下。配下。と広辞苑にあり。

愛とはほかならぬ隷属であり、幸福とは、隷属の幸福以外にありえないと解説に書かれてあった。

誰かに隷属できれば幸せなのか。

盲目的に従い頼って生きていければ幸せになれる人もいるものだと認めながら、ぼくには、自分の意志で生きていきたいから庄造のような生き方はなかなかできないものだと感じていた。

 

最後に、

この書名「猫と庄造と二人のおんな」は秀逸であった。

読む前から出てくる人物や内容をわかりやすく表していて、生きものたちの序列も納得できるものであったから。

 

 

ネットやテレビを通して毎日流される膨大な量のニュースや情報。

これらの中からフェイクニュースや誤った情報に惑わされずに事実や真実を見つけ出すことが大事になることをこれからの若い世代向けに書かれてあるが、大人のぼくにも有意義な内容であった。

 

ニュースや情報を読み解く際だけではなく、物事を決断するときなど日々の生活や仕事などにおいても、こういった三つの視点が大事であり役に立てられる肝でないかと思った。

 

 

ニュース、情報を読み解く3か条

 

1 情報源は何かを確認しよう。

匿名など発信者が不明な情報とどこから発信されたかわからない情報は信じるのをやめよう。

 

2 必ず複数の項目をチェックして、自分とは違う考えを聞こう。できるだけ2つ以上、できるだけ多くの項目を読もう。

 

3 自分のスケール(尺度)を作ろう。

白か黒かグレーが無数あり。右か左か真ん中か全体を俯瞰して見える。賛成か反対かわからないか、全体の意見に耳を傾けてバランスよく考える力を養おう。

 

 

 <目次>

はじめに 

1 相次ぐ「フェイクニュース」の出現―何が本当の情報か

2 事実をどう集め、伝えるか―私がテレビでめざしたこと

3 それはわずか数行の情報から始まった―緊急報道の舞台裏

4 テレビとネット、どう見られているか

5 インターネット情報はどう生み出されているか

6 テレビだからできること―大きな時代の変わり目に

7 多様な意見をどう生かすか―テレビと政治の現実

8 ネット時代、ニュースや情報をどう読み解くか

おわりに

参考文献・参考資料

 

1952年埼玉県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。日本放送協会(NHK)に番組ディレクターとして入局。専務理事等を務め2016年退任。

心が若い人は長生きするという。

健康的に長く生きていきたいものだ。

若々しく生きるためのヒントが書かれてあった。

 

24P 心が若いとは?

・年を重ねても、明るく前向きである。

・夢を持ち、夢に向かって意欲的に生きている。

・生活を楽しもう、という意識が強い。

・「楽しい」「嬉しい」など前向きな言葉をよく口にする。

・いつも幸せそうにしている。自分は幸せだと信じている。

ぼくの周りにはこんな風に行動している人が多い。

(そう!あなたのように。「朱に交われば赤くなる」)

 

28P 年を重ねても「学ぶこと」は大事。いくつになっても学び始め、学び続ける。

「年を重ねても、私には学ぶ意欲があり、また学ぶことによって自分自身を成長させることができる」ということは、大きな生きる励みになるのです。

 

既に実践していることの実際の意味を知るとともに、

これから心掛けていくチャンスをゲットできて嬉しい。

 

 

 <目次>

はじめに まえがき プロローグ

第1章 ワクワクするような夢を持つ

第2章 チャレンジ精神を持つ

第3章 活動的に生きる

第4章 楽しく遊ぶ、楽しく恋愛する

第5章 良き友人を持つ

第6章 楽天的に生きる

第7章 快適に生きる

第8章 年齢を意識しない

第9章 人の役に立つことをする

第10章 ストレスを軽くする

 

東京都出身。著述家。学習院大学卒業後、資生堂に勤務。独立後、人生論の研究に従事。独自の『成心学』理論を確立し、人々を明るく元気づける著述を開始。95年、「産業カウンセラー」(労働大臣認定資格)を取得

著書に「考え方を変えれば、幸せになれる!」「怒らないコツ」など。