タイトルが刺激的だが1話以外はそんなことはない。
どちらかと言うと日常的な内容が続く。
人物が感情的になることはほとんどない。
1と2話以外それぞれがだれかの人物とつながっている。
淡々と大人の恋愛の物語が紡がれているよう。
思っていることを相手に伝えられない。
不安になって葛藤しつつも自分の道を選んでいく。
「あなたは知らない」婚約者がいながらも行きずりの男の浅野くんに惹かれていく瞳さん
「俺だけが知らない」他に男がいることにも気づきながらも瞳さんの優しさに甘えている浅野くん。
島本理生さんは、そんな繊細な男女の心情を描くのが巧みだと思うよ。
世の中にありえるようなこんな雰囲気を描く小説は好きだな。
<目次>
足跡
蛇猫奇譚
あなたは知らない
俺だけが知らない
氷の夜に
あなたの愛人の名前は
1983年生まれ。2001年「シルエット」で第44回群像新人文学賞優秀作を受賞。2003年『リトル・バイ・リトル』で第25回野間文芸新人賞を受賞。2015年『Red』で第21回島清恋愛文学賞を受賞。2018年『ファーストラヴ』で第159回直木三十五賞受賞。『ナラタージュ』『アンダスタンド・メイビー』『よだかの片想い』『イノセント』『わたしたちは銀のフォークと薬を手にして』など著書多数
